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フランチャイズに加盟してラーメン屋を開業 ~メリット・デメリットとその対策を解説~

フランチャイズ業種別

この記事では、ラーメン屋のフランチャイズに加盟するメリットとデメリット、さらにデメリットを受けなくてすむような対策を例示しています。フランチャイズに加盟する際は、事前に疑問点をすべて解消して、複数社を比較して決めましょう。フランチャイズのラーメン屋に共通する注意点やSNS炎上に関する問題点にも触れるなど、失敗しない開業を支援する有益な情報を紹介しています。

ラーメン屋のフランチャイズに加盟するメリットとは

フランチャイズに加盟してラーメン屋を開業するメリットは下記の5つです。

それぞれがメリットになる理由について解説します。

集客や売り上げが開業当初から見込める

フランチャイズ展開できるほど支持されているおいしいラーメンが看板商品であるため、開店当初から多くの来店が期待できます。つまり、開業してから顧客を得るまでの間、運転資金を切り崩しながら耐え忍ぶような苦しい時期がないこともあるのです。自分でイチから開業するよりも運転資金に困る可能性は低くなるでしょう。

自分でイチからラーメン屋を立ち上げる場合には、オープンから1ヵ月くらいは新規店として注目されて繁盛するものの、リピーターを確保できず、客足が落ち着いてしまうケースも多いです。そこからじわじわとリピーターを増やしていくまでに、一般的に6ヵ月くらいはかかるといわれています。

もしも運転資金に余裕がなければ、オープンから6ヵ月も経たないうちに資金が尽きてしまい、やむなく撤退するというケースも少なくないのです。

スケールメリットが得やすい

飲食店は原価を抑えた分だけ利益は増えますが、味で勝負する飲食店なら材料の質にはこだわりたいものです。自分でイチから開業すると、仕入れ先を新規で開拓するか、やりくりを上手に行って原価を抑えるか、人脈を使って仕入れ先に融通してもらう必要があります。しかし、フランチャイズの場合には全加盟店分の食材をフランチャイズ本部が一括して購入するため、スケールメリットを活かして原価率を大きく下げられます。

加盟店はフランチャイズ本部からそれら低単価の食材を安定的に入手できるため、ある程度は原価を抑えられます。しかも、これは食材に限ったことではなく、消耗品や什器類、調味料などにもあてはまります。フランチャイズ本部の中には、チラシなどの販促物も一括して作成しているケースもあり、その場合は販促費も抑えられるでしょう。

効率的なオペレーションが確立されている

ラーメン屋のフランチャイズ本部が持っているノウハウは味だけではありません。ラーメンを少しでも早くかつ最高の状態で提供できるための、調理場の配置や動線などのノウハウもあります。

最低限のスタッフが、最短の移動距離でメインメニューであるラーメンの調理ができるよう、最も効率的な調理場の設計や配置、機器などをフランチャイズ本部がサポートしてくれます。お客さまに料理を提供するまでのスピードも計算しているため、どの調理スタッフでも効率的なオペレーションで同じ味が再現できるようにシステム化しているのです。そのため、常に一定の味を担保した状態で、お客さまに提供できるのです。深夜まで営業している場合は、スタッフは少人数のスタッフが高回転で運営できるほうが効率的です。設計も計算されている点は、フランチャイズでの飲食店開業のメリットのひとつと言えるでしょう。

自分より先に加盟している加盟店から情報が得られる

フランチャイズ本部によっては、加盟店同士でお互いが持っている情報の交換を推奨しているところもあります。同じ商品を提供する者として、おのおのの店舗で培った経験やノウハウを共有し、お互いが高め合ってフランチャイズ全体を盛り上げようという方針でしょう。

他の人の失敗・気づき・アイデアはお金には換えられないほどの価値があります。昔の職人は“目で見て盗む”と表現されましたが、良い情報を惜しげもなく共有する現代のフランチャイズは、加盟するメリットが大きいといえます。

成功しやすいパッケージができているので経営に集中できる

特徴的で人気のあるラーメン屋は「〇〇系」などと呼ばれますが、店舗内でおのおのが再現しようとしても調理者によって味が少しずつ異なります。そこで「麺」や「かえし」「チャーシュー」などはセントラルキッチンで大量生産し、全国の各店舗で同じ品質を守り調理時間を短縮できるようにパッケージ化されているのです。

また、フランチャイズ本部が今までに蓄積した実店舗のデータや定期的なマーケティングから、客足を損ねない立地で安い家賃のエリアに店を出せば、固定経費を抑えた健全な財務体質の勝ちパターンが見えてくるため、開業後、経営に集中できるでしょう。

フランチャイズビジネスの市場規模やメリット・デメリットなど、基本的なことから知りたい方は、まずこちらの記事を読んでみてください。

https://entrenet.jp/magazine/25755/

ラーメン屋のフランチャイズに加盟するデメリットとその対策

フランチャイズに加盟してラーメン屋を開業するデメリットは下記の4つです。

それぞれがデメリットになる理由や対策について解説します。

加盟金や保証金、ロイヤリティがある

フランチャイズに加盟してラーメン屋を始める際には、自分独自の看板で始める場合とは異なり、以下のような出費があります。

加盟金

加盟金とはフランチャイズに加入する権利金、もしくはフランチャイズのノウハウを利用し成功確率の高い店舗作りをサポートしてくれるフランチャイズ本部へのサービス料として支払うお金です。中には加盟金が不要なフランチャイズ本部もあります。

保証金

加盟時にフランチャイズ本部へ預けておいて、ロイヤリティや仕入れ代金を加盟者が支払えなくなった場合に、この保証金(預かり金)から優先して充当できるというお金です。保証金は、フランチャイズ契約を解約する時に加盟者からフランチャイズ本部に対して未払い金がなければ、そのまま返金されます。

ロイヤリティ

フランチャイズに加盟して、知名度や信頼感のある看板やブランド力を使用して集客ができる商標使用権です。フランチャイズ加盟のメリットは、格安の食材や調味料などを仕入れて、人気料理を提供できるという点にあります。

ほとんどの場合に、毎月の売り上げの〇%として計算して翌月に支払いますが、売り上げがフランチャイズ本部の基準を下回る月は支払い不要だったり、ロイヤリティがないフランチャイズ本部もあったりします。ただし、ロイヤリティがない代わりに仕入れ原価が少し高額になっているというケースがあります。

ロイヤリティを毎月負担しなければならないと思うか、フランチャイズ本部が磨き上げた成功ノウハウを利用して店を運営できると感じるかは、フランチャイズ本部のサポート内容やブランド力などによるでしょう。自分がフランチャイズ本部に求めるものはどういうものなのかを洗い出し、ロイヤリティの負担額と比較することをおすすめします。

メニューや店舗装飾に自由度が少ないこともある

フランチャイズのラーメン屋は、全国どの店舗に行っても同じメニューで同じ味や見た目の品揃えです。どのお店でラーメンを食べても自分が想定している品質のラーメンが味わえるという安心感が、フランチャイズの最大の強みなのです。

その品質や期待感で集客をしているため、お客さまの期待を守るために、各店舗でメニューを勝手にアレンジした商品の提供を禁止しているフランチャイズがたくさんあります。

また、店舗の外観や内装においても色や装飾品に一定のルールがあり、中にはフランチャイズ本部が抱えるリフォーム業者や設備業者を使うことを条件とするなど、統一した店舗の意匠やイメージを守っています。

共通の仕様を守っていれば品質が安定するのでお客さまは安心して食事ができます。自分の思い描くラーメン屋を作りたいという方もいますが、フランチャイズで開業する場合は、フランチャイズ本部が定めるルールを厳格に守ったほうが来店の促進になるでしょう。

加盟後にブランドイメージが低下する可能性もある

フランチャイズ本部や加盟店が不祥事を起こせば、全国の加盟店で来客数や売り上げにも悪影響を及ぼす場合があります。

また数年前からは従業員が食材を無駄にしたり、衛生的に良くない行動を取ったりしている動画をSNSなどに投稿する問題が起こりました。さらに昨今では、来店客がマナー違反をする動画をSNSに投稿したことで、客足が減るなどの甚大な被害を受けるケースもあります。

自分の店舗が問題を起こしていなくても他の店舗やフランチャイズ本部、来店客のあきれた行動によって、イメージ悪化や売り上げの減少を招いてしまう怖さがあります。

自分の店舗は大丈夫だろうと思わずに、スタッフへの注意喚起は定期的に行っていく必要があります。また、問題が起きた場合のフランチャイズ本部のサポート体制などもあらかじめ確認しておくと安心でしょう。

競合避止義務がある

競業避止義務(きょうぎょうひしぎむ)とは、フランチャイズ加盟の契約期間および契約終了してから一定期間は、元の業種と同業種にあたる事業を近隣エリアで行ってフランチャイズ本部に損害を与えてはならないという約束のことです。

ラーメン屋のフランチャイズから離脱したときの競業避止義務は、どのようなラーメンであっても販売してはいけないのか、同じジャンルのラーメンがだめなのか、ほかのフランチャイズに乗り換えてライバルになってはいけないのか、フランチャイズ本部ごとに制限の範囲や程度を確認する必要があります。

加盟終了後に競合避止義務違反で損害賠償を請求されたり、不快な思いをしたりしなくて済むように、加盟契約時には競業避止義務の範囲について確認しておきましょう。

ラーメン屋のフランチャイズを始めるには

フランチャイズに加盟してラーメン屋を開業 ~メリット・デメリットとその対策を解説~

フランチャイズに加盟してラーメン屋を開業する際の2つの注意点をご紹介します。

ラーメン屋のフランチャイズを比較検討する

フランチャイズに加盟してラーメン屋を開業するなら、気を付けるべきことがいくつかあります。

それは、そのフランチャイズ店のラーメンが好きかだけに関わらず、どのフランチャイズ本部が自分の理想とするラーメン屋のイメージに近いのか、どの業務をフランチャイズ本部に任せられるのか、フランチャイズ本部にどのようなサポートをしてもらえるのか、イニシャルコストやランニングコストはいくらまでなら許容できるのかなどです。

資金の問題は、事業が成功するかどうかや本業に注力できるかどうかに大きく関わるため、どのフランチャイズ本部も同じだと考えずにきちんと違いを把握して、自分の中でランキング上位のフランチャイズ本部から順に、納得するまで説明を聞き、不明点は必ず確認しましょう。

事前の説明は、フランチャイズ本部からだけでなく、実際の店舗に足を運び、そこのオーナーから感想やメリットやデメリットとその理由などを直接聞いたほうが正しい判断ができるでしょう。

経営者としての自覚を持つ

フランチャイズに加盟すれば成功が約束されているわけではありません。むしろ期待して来店されたお客さまをがっかりさせる商品で迎えてしまっては、もう二度とリピートされることはないでしょう。

フランチャイズ本部は、あくまで対等なビジネスパートナーで、加盟店のサポートはするものの、実際に来店したお客さまと対峙して事業を育てていくのはオーナーの仕事なのです。

そのため、運営もイメージ戦略もSNSを活用した集客なども自ら興味を持って研究し、経営者としても成長していかなければ、いかに強力なフランチャイズの看板でも事業の継続や安定は難しいということを心に留めておくようにしましょう。

ラーメン屋のフランチャイズを検討するなら

ラーメン屋のフランチャイズ加盟は、開店後スムーズな集客が期待できて、スケールメリットによる格安の仕入れや作業効率の良い調理器具の配置など、多くのメリットがあります。その一方で、加盟金・保証金・ロイヤリティなどの出費があるため、6ヵ月以上の運転資金と自分の生活費の確保・固定費の削減・SNSを活用した集客活動には特にシビアにならなくてはいけません。

この記事にあるフランチャイズ加盟の特徴や注意すべき点をよく読んで対策してみてください。

ラーメン屋のフランチャイズ本部情報をお探しなら、こちらのページにくわしく掲載しておりますので、併せてご覧ください。

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<文/柴田敏雄>

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