【この記事でわかること】
- フランチャイズ開業できるスクール事業一覧
- フランチャイズでスクール事業を経営するメリット・デメリット
- フランチャイズでスクール事業を経営している先輩の声
学習塾やプログラミング教室など、フランチャイズで開業できるスクール事業について紹介します。スクール事業にはどんな種類があるのか、業態ごとの開業資金の目安や代表的なチェーンを紹介するので、開業のイメージがわくでしょう。フランチャイズで成功するためのポイントも、フランチャイズオーナーのエピソード付きで紹介します。
※2024年3月時点の情報です。最新は各企業のホームページで確認してください。
フランチャイズのメリットについては「フランチャイズ(FC)の仕組みを簡単に紹介!メリット・デメリット、成功例や失敗例も紹介」で詳しく解説していますので合わせてチェックしておきましょう。
フランチャイズ募集しているスクール事業一覧
フランチャイズ募集をしているスクール事業にはどのようなものがあるのか、開業資金の目安や代表的なチェーンを一覧で紹介します。
学習塾・個別指導塾
学習塾とは、義務教育または高等教育以上の児童・生徒に対し、学習や進学に関する指導を行う教育施設です。
プログラミングスクール・パソコン教室
パソコン教室は、顧客に対してパソコンやアプリケーションの操作方法や関連知識を教えて月謝を得るビジネスです。
英会話教室・外国語教室
英会話教室・外国語教室では、フランチャイズ本部が用意したテキスト・カリキュラムで生徒に英会話/外国語を教えます。
幼児教育・リトミック
幼児教育は幼児や家族一緒に取り組む、思考力などを養う教室です。
リトミックは音楽の力を伸ばす教育の1つで、ピアノの音に合わせて身体を動かすことで、身体的・感覚的・知的な能力の発達を促します。
パーソナルトレーニング・ゴルフスクール
パーソナルトレーニングは、フィットネス・ダイエットに精通した専門家が顧客とマンツーマンでダイエットやトレーニングの指導をしてくれるサービスです。
ゴルフスクールは、野外とインドアの両方があります。すでに屋外の施設を運用している方、もしくは屋外練習場で個人レッスンをしている方などが加盟し、分校として生徒を紹介してもらう仕組みです。
その他各種スクール
ここまで紹介してきたもの以外にも、多様なニーズや客層に対応するスクールフランチャイズがあります。
【シニア世代向け】
- 書道や絵画、歴史などの生涯学習
- ピラティスや予防体操など運動系
【女性向け】
- ヨガ、ピラティス教室
- 女性向けWebデザインスクール
- Webライティングやマーケティングなどのキャリアスクール
【子供向け】
- 各種スポーツ教室
- 子ども向けプログラミング教室
- 児童発達支援、療育
まずはフランチャイズの仕組みを知りたい方は、下記記事を参考にしてください。
https://entrenet.jp/magazine/25755/
スクール事業をフランチャイズ開業するメリット
フランチャイズに加盟してスクールを開業するメリットは次の通りです。
スクールは基本的に月謝制で、毎月の月謝の金額も安くありません。顧客にとっても費用の負担が大きいため、看板(ブランド)に対する信頼感や安心感が重要です。すでに世間に認知されたブランドを活用することで、集客における最初のハードルを簡単にクリアできるでしょう。
また、多店舗で蓄積されたノウハウに基づくマニュアル、本部が研究し尽くしたカリキュラムを活用できるのも嬉しいポイントです。スクールは人にものを教える事業であるため、スタッフやオーナーにもそれなりの知識が求められます。フランチャイズのマニュアル・カリキュラムを活用することで、開業のハードルが低くなるでしょう。
ほかにも本部によるスタッフ募集や「多額の費用を使ったWeb集客」の恩恵を受けられたり、本部からスタッフが派遣されることもあります。
スクール事業をフランチャイズ開業するデメリット
スクール事業に限らず、フランチャイズを活用して開業することには次のようなデメリットがあります。
フランチャイズはチェーンごとにカリキュラムや教材などが決まっています。「自分で考えたい」「自由に運営したい」という人にはやや不向きですが、文科省の方針や近年のトレンドを押さえたカリキュラムを活用できるのはメリットともいえるでしょう。
ただ、チェーンである以上ブランドイメージの影響を受けることは避けられません。ポジティブな影響ももちろんありますが、「○○店でトラブルがあった」「本部の公式SNSが炎上した」など、自分とは関係のないところで起きた不祥事によりネガティブなイメージがつくこともあります。
また、フランチャイズの多くには「競合避止義務」があります。簡単に説明すると「加盟したフランチャイズと競合する事業をしてはならない」というものです。具体的な内容は契約書に書かれていますが、フランチャイズ契約を解約しても、数年間は同業種での開業ができなくなることが多いです。
フランチャイズでスクール事業の経営を成功させるポイント
フランチャイズでスクール事業を成功させるには、次のようなことを意識しましょう。
スクール事業では利用者が契約者本人とは限らず、子どもの場合もあります。事前調査の際は、駅からの距離だけでなく町の治安や経路の清潔さ、入居している他テナントの業種なども確認しましょう。顧客・スタッフの目線で「来訪に忌避感がないか」確認することをおすすめします。
スクール系のフランチャイズはカリキュラムの縛りがあります。加盟店としてオリジナリティを出しづらい形態ではありますが、唯一差別化できるのが「施術者のスキル」です。
自身で指導する際はもちろん、スタッフのスキルとホスピタリティ向上が顧客獲得に有効です。いい評判が広まれば、顧客が新規を連れてきてくれる状態をつくれるでしょう。
何度もいうように、フランチャイズは本部によるルールやマニュアルがあり、縛りは多いです。だからこそ、本部の方針に共感できるチェーンを選びましょう。本部には多店舗で培われたビジネスノウハウがあるので、本部を信頼して頼るのが成功への近道といえます。
ただし、何もかも言いなりになるのではなく、自分の頭で考えることも大切です。この「自分で考える」という経験が、経営者としての成長を早めてくれるでしょう。
最後に、スクール系の仕事は顧客が身体や頭を使ったりするため、人体に直接影響を与える仕事といえます。あらゆるトラブルを見越して、同意書の作成や保険への加入を検討しておきましょう。
スクール事業で成功したフランチャイズ加盟者の声を紹介
フランチャイズでスクール事業の経営を成功させるポイントは先述の通りですが、具体的にどのようにチェーン選びを進めたらいいのでしょうか。
そのヒントとなる、スクール事業で成功したフランチャイズ加盟者のエピソードを3つ紹介します。
将来を担う若年層をサポートするビジネスで従業員の成長を期待して独立を決めた鈴木さん
大学院卒業後、大手広告代理店の企画部として社内の採用・育成などに従事してきた鈴木さんは、2007年に人材育成業で独立。2018年には自社の新規事業として個別指導塾のフランチャイズに加盟しました。
教育ビジネスを選んだ理由は、従業員のための豊富なキャリアパスを整えたかったからだといいます。
経営する会社の人事育成事業では若年層を育成した前例がなく、新規事業で将来を担う世代の可能性を高める取り組みがしたかったとのことです。
鈴木さんの成功の秘訣は「ビジョンや目的を明確にし、それにつながる、共感できるチェーンを選んだこと」でしょう。
エンジニア経験を活かして、教室運営に挑戦!開校から1年で総勢45名が通う教室に成長させた望月さん
エンジニアとして活躍後、経験・知識を活かして地元で働きたいと考えた望月さん。
エンジニア目線で教材の良さに惹かれたこと、身近な科学現象をテーマにした様々な実験を仮説立てて行う教室は今まで培ってきた理系の知識や経験を活かせると考え、サイエンスゲーツへの加盟を決定したそうです。
教室は広いため、多くの保護者が授業を見学されているそうです。子どもたちの楽しそうな様子を見ているからか、保護者の中には友達とそのお子さんを体験会に呼んでくる方も!「保護者の方にも授業を評価して頂けている証だと思うので、嬉しい」とのことです。
教室のない日も、常に「どうしたらもっと信頼を頂けるか」と考えながら教室運営に取り組んでいます。
人件費がかからないビジネスモデルで損益分岐点が低いと語る今井さん
職場の人間関係で前職を退職したことをきっかけに、雇われない働き方を考え始めた今井さん。昔から興味のあった教育の世界に飛び込むために、フランチャイズを活用して開業しました。
今井さんは昔から学校の先生になるのが夢だったものの、大学時代に諦め、会社員になりました。しかし、この夢を完全に消すことはできず、退職を機に教育業界での開業を決意。フランチャイズなら未経験のハンデも補えます。
資金が豊潤にあるわけではなく、家族もいる今井さんは、チェーン選びで「現実的な選択肢をとること」「リスクが低いこと」を重視しました。人件費がかからず損益分岐点が低いチェーンを選びましたが、決め手は「本部担当者が信頼できたから」だといいます。
未経験の業界・業種で開業したいと考えている方は、こちらから詳細をぜひお読みください。
まとめ
スクール事業を起こすなら、教える内容はもちろん、どんな層をターゲットにするのかについてもよく考えなくてはなりません。特に子ども向けや女性向けのスクールでは、地域の治安や最寄り駅から教室までの経路の清潔さなど、入念な立地調査が大切です。
このように、スクール事業では開業前からさまざまなことを考える必要があります。特に未経験から開業する場合、このような事前調査や戦略面を含むサポートが受けられるフランチャイズの活用がおすすめです。
加盟チェーンを選ぶ際は、なるべく多くのチェーンの説明会に行ってみましょう。先述の3名のオーナーも、さまざまなチェーンの説明会に行き自分にピッタリのフランチャイズ本部を見極められたから成功できたのです。
スクール系のフランチャイズ一覧は下記リンクから確認できます。各チェーンの詳細をチェックしたり、説明会への参加を申し込んだりもできるので、ぜひ活用してください。
<文/赤塚元基>