2024/03/18 独立ノウハウ・お役立ち

小売業のフランチャイズに加盟するメリット・デメリットまとめ！

何か商売をしようと思い立ったとき、コンビニエンスストアや雑貨店など、仕入れた商品を販売する“小売業”を思い浮かべたことがある方は少なくないでしょう。しかし、小売業と一言で言ってもさまざまな業種があります。

いざ「小売業で独立する・開業する」と思っても販路や営業方法は、どうしたら良いかと不安を抱える方も多いのではないでしょうか。

また、仕入れ先を見つけるも容易ではありません。そんなときに検討していただきたいのがフランチャイズへの加盟です。

本記事では以下をまとめて解説します。
・小売のフランチャイズに加盟した際のメリットやデメリット
・小売のフランチャイズ例

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小売のフランチャイズでの独立・開業とは

小売業とは、仕入れた商品を販売する事業方法です。取り扱っている商品のジャンルが幅広いため、どのような商品を販売するのかによって方向性は大きく変わります。フランチャイズもさまざまな分野で展開されているため、まずはどのようなジャンルの商品を取り扱って独立・開業をしたいのか、明確にすることから始めましょう。

フランチャイズ展開されている小売業の代表的な分野は、以下の4つです。

・コンビニエンスストア
・買取／リサイクルショップ／古着屋
・雑貨／アパレル／花屋
・中古車／自動車／自転車

それぞれの分野について、詳しく解説していきます。

1. コンビニエンスストア

フランチャイズといえばコンビニエンスストアを思い浮かべる方も少なくないでしょう。コンビニエンスストアも小売業の一種です。今や日常生活に欠かせなくなったコンビニエンスストアは、フランチャイズビジネスの中でも、安定した需要が期待できるビジネスです。

フランチャイズ本部によって違いはあるものの、社員として働きながら独立・開業を目指せる加盟プランがあったり、フランチャイズ本部に店舗用の土地や建物を用意してもらえたりする加盟プランがあったり、開業から運営までサポートが充実しているのが業界全体としての特徴です。

2. 買取／リサイクルショップ／古着屋

近年、注目されつつあるのが、買取販売やリサイクルショップなどリユースショップのフランチャイズです。主に貴金属・ブランド品や家具・家電、衣料品などの買い取りや販売を行っています。消費者の節約志向、環境問題への取り組み、SDGsなどに対する意識の高まりに伴い、リユースの需要が拡大して注目されています。

買取／リサイクルショップ／古着のフランチャイズは、このような背景から社会性も高い業種であるため、近年、人気が出てきています。取り扱うジャンルが広く、査定スキルがないと難しいと感じてしまう方もいるかもしれません。しかし、フランチャイズであれば、未経験であっても、研修制度が整っているので安心して開業できます。

3. 雑貨／アパレル／花屋

雑貨／アパレル／花屋のフランチャイズには、はんこ屋、輸入雑貨、家具店などがあります。

ほかのジャンルに比べて趣味嗜好の強い分野のフランチャイズではあるものの、売り上げを出していくための研修制度やマニュアルが完備されているため、開業前後のサポートは充実しています。

未経験の方でも始めやすいのが特徴で、「自分の好きなものを取り扱う仕事をしたい」と思っている方におすすめのフランチャイズです。

4. 中古車／自動車／自転車

中古車／自動車／自転車のフランチャイズは、これらの買い取りや販売を行うものです。

中でも中古車を対象に事業展開をしているフランチャイズ本部は多く、店舗がなくても無在庫で事業を始められるケースもあります。店舗や在庫を持たずに事業が始められる場合は、リスクも減るため、小売業の中でも比較的始めやすいジャンルといえるのではないでしょうか。

小売のフランチャイズに加盟するメリット5選

幅広いジャンルがある小売業のフランチャイズですが、加盟するのには一体どのようなメリットがあるのでしょうか。小売業のフランチャイズに加盟するメリットは主に5つあります。

1.ブランド力が利用できる
2.仕入れルートが確保できる
3.未経験でも始めやすい
4.DXの活用やECサイトも充実してきている
5.流行に左右されにくい

それぞれのメリットについて、解説していきます。

メリット1：ブランド力が利用できる

小売業に限らず、フランチャイズに加盟して開業する最大のメリットは、フランチャイズのブランド力を利用して集客できる点です。個人でイチから独立して開業するとなると、知名度も、もちろんブランド力もない状態からのスタートになります。

知名度もないと、もちろん信頼もないため、集客をして経営を軌道に乗せるまで時間も労力もかかってしまいます。フランチャイズに加盟すれば、全国的にブランド力のある看板を掲げることもできるでしょう。知名度があれば開業直後でも比較的集客しやすく、売り上げにも結びつきやすくなります。既にテレビCMなどを活用し大々的な広告をうっているブランド力の高いコンビニエンスストアで開業すれば集客しやすいことは想像に難くないでしょう。

さらに、フランチャイズはブランド力があるだけあって、それだけの実績を持っています。フランチャイズ本部の持つ成功ノウハウを教えてもらいながら運営できるので、より安心感を持って活動できるでしょう。

メリット2：仕入れルートが確保できる

小売業を営むうえで、商品を仕入れることは必要不可欠です。仕入れルートがすぐに確保できるのも、フランチャイズに加盟する大きなメリットです。

仕入れた商品を販売する小売業にとって、仕入れは命ともいえます。個人での開業の場合にはオーナーが仕入れ先を開拓したり、人脈やツテがないと前に進めなかったりすることもあるかもしれません。しかしフランチャイズであれば人脈やツテがなくてもフランチャイズ本部が契約している仕入れ先があるため、仕入れがなくて困るということはないでしょう。

さらに、フランチャイズ本部が全国で販売する商品を一括に大量仕入れをするため、安価に仕入れることができ、利益が期待できます。コンビニエンスストアの例を挙げれば、プライベートブランドが充実しているところも多く、その恩恵を感じやすいと言えるでしょう。

メリット3：未経験でも始めやすい

小売業のフランチャイズに加盟する3つ目のメリットは、未経験者でも開業しやすい点です。これは、小売業に関わらずフランチャイズに加盟する場合のメリットと言えます。

小売業は専門的な資格は不要ですが、開業前に個人で業界についてや運営ノウハウなどの勉強をしなくてはなりません。

しかし、フランチャイズに加盟すればフランチャイズ本部から、開業前に研修できちんと経営のノウハウから運営方法まで教えてもらえます。そのため、なんの知識やスキルもがい初心者でも、安心して開業できるでしょう。

メリット4：DXの活用やECサイトも充実してきている

小売業のフランチャイズに加盟する4つ目のメリットは、進化するDX（デジタルトランスフォーメーション）を活用できるということです。近年、自宅にいながらスーパーなどで買い物ができるネットスーパーの活用が増えているように、フランチャイズの小売業界でもDXの活用は進んでいて、ECサイトも充実してきています。

コンビニエンスストアではマイナンバーカードで各種申請書を取得できるなど、DXを活用して地域に密着したサービスが広がっていることなどからも分かるように、より便利で地域に根付いた開業ができるといえるでしょう。

メリット5：流行に左右されにくい

独立や開業を考えたとき、「長期的に」「継続した」経営ができるかどうかは必ず考えなくてはいけない観点の１つです。しかし、誰にも未来は分かりません。取り扱う商品やサービスによっても、流行り廃りがあり事業継続を左右することになります。しかし、小売業のフランチャイズであれば、比較的流行に経営が左右されないのがポイントです。

もちろん、取り扱う商材によって違いはあるものの、コンビニエンスストアでの開業であれば、取り扱う商品を決める際に、日用品のようにお客さまの日常における必需品などを選択することで、生活とは切り離せない店舗作りができ継続的な経営を実現させることができます。リサイクルショップなどは、SDGｓが根付き今後さらに注目が高まる業界となります。お客さまの”売りたい”と”買いたい”をマッチングさせる力を磨き続けることで、流行に左右されることなく経営をしていけるでしょう。

小売のフランチャイズに加盟するデメリット2選

フランチャイズは小売業に限らずサポート体制が整っています。そのため、未経験者でも参入しやすいというメリットがあります。このような側面だけをみていると、フランチャイズはこの上ないビジネスモデルに見えるかもしれません。

小売業に限ったことではありませんが、フランチャイズへの加盟には、メリットだけでなくデメリットもあることを知っておく必要があります。デメリットは主に以下の2つです。

1.自由度が低め
2.ロイヤリティの支払いが必要

それぞれのデメリットについて、解説していきます。

デメリット1：自由度が低め

これは小売業に限った話ではありませんが、フランチャイズに加盟して開業すると、個人で独立したときと比べて経営面での自由度が低くなってしまうというデメリットがあります。

個人で独立や開業をして仕入れ先を探そうと思ってもなかなか見つけられなかったり、高い価格でしか仕入れられなかったりと、制限がかかってしまうケースが多いです。そのため、フランチャイズ本部から指定された仕入れ先と加盟後すぐに契約ができたり、フランチャイズ本部が仕入れてくれたりするのはフランチャイズのメリットといえます。しかし、裏を返せば、決められた仕入れ先以外からは仕入れができないというわけです。

このように、フランチャイズに加盟すると仕入れ先、取扱商品、サービス内容などまで細かくルールがあります。そのため、「自分の経営方針で事業を進めていきたい」と思っている方にとっては自由度が低く、デメリットに感じるようになるかもしれません。

フランチャイズに加盟してから「フランチャイズ本部から共有された、こんなマニュアルには従えない」と不満になってしまわないように、どのようなマニュアルやルールで運営しているのかは事前に確認しておきましょう。また、どの範囲までは加盟店側で自由に決められるのか、フランチャイズ本部にどこまでの要望が出せるのかなど、少しでも疑問に感じることは加盟を検討する際にフランチャイズ本部の担当者に聞いてみることをおすすめします。

デメリット2：ロイヤリティの支払いが必要

小売業に関わらず、フランチャイズに加盟するとフランチャイズ本部からのサポートを受ける対価としてロイヤリティと呼ばれる費用を毎月フランチャイズ本部に支払わなければいけません。ロイヤリティの種類は、毎月同じ額を支払うような定額制と、売り上げの何％というように決められた割合を支払う歩合制のどちらかを採用しているケースが多いです。ただし、どちらの算出方法であっても、売り上げが少ない月にも支払いが必要です。そのため、月によっては赤字になってしまうリスクも忘れないようにしましょう。

中には、ロイヤリティのないフランチャイズもあります。ロイヤリティの支払いに抵抗のある方は探してみても良いかもしれませんが、その代わりに加盟金が割高になっていたりすることもありますし、サポートが少ない可能性もあるので、フランチャイズ本部にロイヤリティがなぜ0円なのか確認してみるのも良いでしょう。

どこのフランチャイズに加盟するかによってロイヤリティの算出方法や金額などが異なります。加盟する前に収支シミュレーションや受けられるサポートの内容、加盟するメリットを考慮して検討するようにしましょう。

小売のフランチャイズ3選

ここからは小売のフランチャイズの例を3つ紹介します。

ローソン（コンビニエンスストア）

フランチャイズの代表ともいえるコンビニエンスストアも小売業の１つです。中でもローソンは通常店舗のほかに、100円商品を扱う店舗「ローソンストア１００」や健康に留意した商品を取りそろえた「ナチュラルローソン」などもあります。細分化しつつある顧客のニーズを的確にカバーするために、ニーズに沿った店舗を設けているのも特徴です。

ローソン100