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起業家・先輩から学ぶ

「今日の現場は 明日への試験」<アントレ本誌:2019年春号より転載>

「今日の現場は 明日への試験」<アントレ本誌:2019年春号より転載>

世の中には、ありとあらゆる商売がある。

どんな商売も工夫ややりようで繁盛させることはできるはず。

そこで、一見もうけることが難しそうな意外な商売を繁盛させたり、長続きさせている先輩にそのポイントを聞いた。大いに参考にしてほしい。

「草むしり」で従業員6名雇用!/
宮本成人さん

群馬県前橋エリアの高齢者宅を中心に、庭の草むしりや剪定サービスを手がけている宮本成人さん。転職しても長続きせず、8社目を退職後、食いつなぐためにすぐできるアルバイトとして草むしりに出合った。

「あまりにも気持ちがよく、かつ自分に残された仕事はこれしかないと、体1つで始められるこの商売で身を立てる決意をしました」開業当初は集客に苦労。来る日も来る日も足を棒にしてチラシを配布すると、ポツポツ依頼の電話が入り始めた。

「今日の現場は 明日への試験」ー紙バンド、中古ラジカセ、草むしり 意外な商売 意外に繁盛ー<アントレ本誌:2019年春号より転載>

当初は15万円で買った中古の軽トラ1台で始めたが、規模拡大とともに1tトラックに

徐々に仕事が増え、造園業経験者の高齢者を雇用し事業を本格化。初年度は月10件前後だった仕事が、10年で10倍に。

「今日の現場は明日への試験のつもりで一軒一軒を大切に取り組んでいる」と話す。

身だしなみはきちんとする。あいさつはしっかりと。現場でタバコは吸わない。そして、顧客がびっくりするほどきれいに仕上げる。

そんな姿勢が、90%以上のリピート率と、周囲に協力者を生み、口コミによる新規顧客の紹介につながっているのだ。今では、従業員6名を雇用する社長でもある。

現場は、自ら手入れが難しくなった高齢者宅が多い。雑草を抜き取り、枝や葉が伸びた庭木をきれいに剪定し、掃除をして一丁上がり。「毎日違う現場で飽きない」という

そんな宮本さんは「草むしりマイスター」という肩書を考案。無償で弟子を受け入れ、全国16地区に19名の同志の仲間を輩出。

つい最近「草むしり.com上尾」という屋号で独立開業した草むしりマイスターを送り出したばかりだ。

「1000名の草むしりマイスターで、100万世帯のお庭を守ることを目標にしています」

「今日の現場は 明日への試験」ー紙バンド、中古ラジカセ、草むしり 意外な商売 意外に繁盛ー<アントレ本誌:2019年春号より転載>

PROFILE

宮本成人さん(54歳)

㈱草むしり/群馬県前橋市
大学卒業後、農協などを経て大手ファストフードチェーンに転じ店長として売り上げ日本一を獲得。独立起業するも失敗、仕事を転々とし、2009年に出合った草むしりで開業。

取材・文/髙橋光二
撮影/田部雅生、刑部友康、坂井みゆ
アントレ2019.春号
「紙バンド、中古ラジカセ、草むしり 意外な商売 意外に繁盛」より

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