【この記事でわかること】
- 副業の実態
- 副業でフランチャイズビジネスをはじめるメリット・デメリット
- 副業にするフランチャイズの選び方
- 副業にするフランチャイズを選ぶ際の注意点
- 副業のフランチャイズで失敗する人・成功する人の特徴
- 副業におすすめのフランチャイズ3選
フランチャイズとは、本部の成功ノウハウを活用し、低リスクで事業を始められるビジネスモデルです。
これを副業と組み合わせることで、本業の収入を維持したまま、新たな収益源を確保できる可能性があります。
本記事では、副業としてフランチャイズ事業を始めるメリット・デメリット、本業と両立させるためのフランチャイズの選び方、そして開業の手順にいたるまでを徹底解説します。
フランチャイズ以外でも月10万円以上稼げる副業があります。下記の記事でも詳しく紹介しているので参考にしてください。
副業の実態|働き方の多様化で関心が増加している
2018年の「働き方改革」を契機に、副業を容認する企業が増加したことで、副業への注目度はより一層高まっています。
こちらでは、副業に注目が集まっている背景をより詳しく解説します。
副業を検討している人は増加傾向
かつては一部の人が行うイメージだった副業も、今ではキャリア形成や自己実現の選択肢として広く認知されています。
終身雇用が当たり前でなくなった現代において、会社に依存しない収入源やスキルを求める人が増えるのは自然な流れと言えるでしょう。
副業を検討し始めた理由
副業を始める動機は「収入の補填」が最も大きいようですが、どうもそれだけではないようです。
「空き時間を有効活用したい」「将来の独立・起業のために経験を積みたい」「自分のスキルを試したい」など、より前向きな理由で副業に挑戦するケースが増えています。
そもそもフランチャイズとは?
フランチャイズとは前述の通り、既存のビジネス・ブランドを活用して独立できるシステムのことです。
フランチャイズ本部は加盟店に対して、独自のブランドやお店の看板の利用権、ビジネスに必要なアドバイスや研修などのサポートを提供します。加盟店はその対価として、加盟金やロイヤリティなどと呼ばれるお金を本部に支払います。
フランチャイズについてもっと知りたい方は、こちらの記事も読んでみてください。
フランチャイズの仕組みを解説|メリット・デメリットや事例から学ぶ成功の秘訣
フランチャイズを副業から始めるメリット
本業を続けながらフランチャイズを始めることには、いくつかのメリットが存在します。
こちらでは、副業としてフランチャイズ事業を始めるメリットを3つ紹介します。
本業をやめなくてもいい
副業としてフランチャイズ事業を始める最大のメリットは、本業の安定した収入を確保したまま、新たな事業に挑戦できることです。
万が一、フランチャイズ事業の収益が安定しなくても、本業の給与があるため生活が困窮するリスクを避けられます。
この経済的・精神的なセーフティネットがあることで、焦らずじっくりと事業を育てることに集中できるでしょう。
少ない資金で始められる
フランチャイズなら、個人でゼロから開業する場合に比べ、初期投資を抑えられます。
店舗の内装や設備、POSレジなどのシステムは本部が一括で契約・用意していることが多く、個人で手配するより安価に導入できます。
資金面のハードルが下がることで、副業からでも始めやすくなります。
効率的にビジネスを進められる
フランチャイズに加盟すると、本部から成功事例などのマニュアルを受け取れるので、効率的に事業を成長させていけます。
未経験の分野であっても、実務に必要な知識や運営ノウハウを体系的に学べるため、独学で試行錯誤する時間を大幅に短縮できます。
副業の限られた時間を有効活用し、事業を早期に軌道に乗せることが可能です。
関連記事:副業の種類を徹底解説!会社員でもできる23業種と目的に合わせた選び方
フランチャイズを副業から始めるデメリット
副業からフランチャイズを始めることには、当然デメリットも存在します。
ここでは、主要な3つのデメリットについて解説します。
ロイヤリティが発生する
フランチャイズに加盟すると、本部のブランドやノウハウを利用する対価として、毎月ロイヤリティ(権利使用料)を支払う必要があります。
売上に関わらず一定額を支払う「固定額方式」や、売上に応じて割合が変わる「売上歩合方式」など、支払いの方式は様々です。
この継続的にかかるコストは、事業の収支計画に必ず織り込んでおきましょう。
関連記事:フランチャイズのロイヤリティ相場を徹底解説|計算方法の種類や業種別相場まで
途中解約をすると違約金の支払いが発生
フランチャイズ契約には通常、数年単位の契約期間が定められています。
「副業がうまくいかないから」と自己都合で契約期間の途中に解約する場合、高額な違約金が発生する可能性があります。
副業であっても契約は法的な拘束力を持ちます。フランチャイズに加盟する際は、安易に辞められるわけではないことを肝に銘じておきましょう。
関連記事:フランチャイズの解約と違約金|損せずスムーズに解約する方法を徹底解説
本部のルールに沿った運営をしなくてはいけない
フランチャイズでは、ブランドイメージやサービスの品質を全店舗で統一するため、運営マニュアルで細かいルールが定められています。
商品ラインナップや店舗デザイン、営業時間などをオーナーの判断で自由に変更することは原則として認められません。
自分のアイデアを活かして独創的な店づくりをしたい人は、それらの縛りが窮屈に感じる可能性があります。
関連記事:フランチャイズのメリットとデメリットは?加盟店・企業それぞれの視点で解説
副業にするフランチャイズの選び方
副業でフランチャイズを成功させるためには、「本業と無理なく両立できるか」が最も重要です。
ここでは、無理なく両立できるフランチャイズを選ぶためのポイントを解説します。
投資型フランチャイズを選ぶ
本業が多忙で運営実務に時間を割けない人には、投資型のフランチャイズが最適です。
これは、オーナーは開業資金を出資するのみで、店舗運営や人材確保といった実務は本部や専門スタッフが行うモデルです。
コインランドリーやトランクルーム、一部の買取専門店などがそれにあたります。
サポート内容と研修スケジュールを確認する
副業希望者にとって、研修が休日や夜間に受けられるか、オンラインで完結できるかは死活問題です。
どんなに手厚いサポート体制でも、本業の都合で参加できなければ意味がありません。
契約前に、自分自身のスケジュールで無理なく研修やサポートを受けられるか、担当者へ具体的に確認しましょう。
オーナーの業務を確認する
契約前には、オーナーが担うべき業務範囲を明確にしておきましょう。
「オーナーは店舗に立つ必要があるのか」「日々の売上報告は必須か」「スタッフの採用・管理は誰が行うのか」など、自分がどこまで稼働する必要があるかを具体的に確認することにより、本業との両立が可能かを判断できます。
副業にするフランチャイズを選ぶ際の注意点
最適なフランチャイズを見つけた後も、契約前にはいくつか注意すべき点があります。
ここでは、それらの注意点について解説します。
フランチャイズの契約期間を考える
契約期間の長さは、事業からの撤退しやすさ、つまりリスクの大きさに直結します。
副業としてスモールスタートを切るなら、まずは3年程度の短い契約期間で事業の感触を確かめるのも一つの手です。
また、契約終了後の「競業避止義務(同業種での独立を禁じる条項)」の有無も確認し、将来のキャリアプランに影響がないか検討しましょう。
小規模でスタートする
副業は、本業に支障が出ない範囲で、リスクを最小限に抑えましょう。
店舗や従業員が不要な「無店舗型」や、在庫を抱える必要がない「無在庫型」のビジネスモデルを選択すると、あらゆるリスクを最小限にできます。
大きな初期投資や固定費がかかる事業は避け、まずは小規模から始めるのが賢明です。
ビジョンを持っておく
副業を行う際は、なぜ副業をするのかを明確にしましょう。
「月に5万円の収入をプラスしたい」「週末だけ働きたい」「3年後にはこの事業で独立したい」など、具体的なビジョンを持つことで、選ぶべきフランチャイズの業種や規模、必要なサポート体制が見えてきます。
綿密な事業計画を立て、客観的な視点で事業の採算性を分析することが成功への近道です。
フランチャイズでの副業に必要な資金は?
フランチャイズを副業で始めるにあたり、必要になるのが資金です。
ここでは、開業に必要な資金の内訳や目安、そして調達方法について解説します。
開業資金(初期費用)の目安
開業時に必要となる資金は、主に加盟金、研修費、物件取得費、設備費などで構成されます。
業種やビジネスモデルによって大きく異なりますが、目安は以下の通りです。
無店舗型(ハウスクリーニングなど)
必要資金は50万円~300万円程度です。
店舗が不要なため、物件取得費がかからず低資金で開業できます。
主に加盟金や研修費、最低限の機材費が中心となります。
店舗型(買取専門店、コインランドリーなど)
必要資金は300万円~1,000万円以上です。
店舗を構えるため、物件の保証金や内装工事費、設備投資費が必要となり、開業資金は高額になるでしょう。
本部によっては、加盟金を0円に設定しているケースや、中古の設備で初期費用を抑えるプランを用意している場合もあります。
運転資金と生活費の確保も忘れずに
見落としがちですが、開業資金とは別に運転資金と生活費の確保も重要です。
事業が軌道に乗るまでには数ヶ月かかるのが一般的です。その間に家賃、人件費、ロイヤリティなどの運転資金がショートすれば、事業継続は困難になります。
最低でも3ヶ月~半年分の運転資金と、万一のための生活防衛資金は自己資金として用意しておきましょう。
資金調達の方法
自己資金だけでは資金が不足する場合は、以下の方法で調達するのが一般的です。
- 日本政策金融公庫:政府系の金融機関で、民間の銀行より低金利で融資を受けやすいのが特徴です。「新規開業資金」などの制度があります。
- 自治体の制度融資:都道府県や市区町村が提供する融資制度です。お住まいの地域の制度を確認してみましょう。
- 補助金・助成金:国や自治体が提供する返済不要の資金です。ただし、後払い(精算払い)が原則なので注意が必要です。
副業のフランチャイズで失敗する人の特徴
フランチャイズは成功の確率を高めるための仕組みですが、それでも失敗する人はいます。
ここでは、失敗してしまう人の特徴を解説します。
楽をして儲けたいと考えている
本部からのサポートが期待できるからといって、本部に頼りきりになるのはいけません。
あくまでオーナーはあなたなので、自分の力で事業を展開していくという強い意志を持って経営を行っていきましょう。
フランチャイズは、決して楽に稼げる事業ではありません。
綿密な計画を立てずに過信して始める
収支計画や事業計画を立てず、「なんとなく儲かりそう」という直感だけで始めるのは危険です。
常に最悪の事態を想定し、事前準備を徹底しましょう。
情報収集を怠る
1社の説明会の情報だけで契約を即決してしまうのは、非常にリスクが高い行為です。
複数のフランチャイズを比較検討し、多角的な情報収集を行ったうえで、加盟する本部を決定しましょう。
副業のフランチャイズで成功する人の特徴
一方で、副業フランチャイズで着実に成果を出す人にも共通する特徴があります。
こちらでは、成果を出す人の特徴を紹介します。
隙間時間でコツコツと進める
本業以外の限られた時間を有効活用し、地道な作業を継続できる人は成功しやすいとされています。
日々のタスクをリスト化し、計画的に事業を進める粘り強さがあれば、事業を成功に導いていけるでしょう。
本部のサポートが充実した本部を選ぶ
成功する人は、本部を「ビジネスパートナー」として捉え、提供されるサポートやノウハウを最大限に活用します。
わからないことは積極的に質問し、成功事例を貪欲に吸収する姿勢が重要です。
目的意識をはっきり持つ
「なぜこの副業をやるのか」という明確な目標を持っている人は、行動に一貫性があり、困難な状況でも努力の方向性がブレません。
常に現状に満足せず、目標達成のために何をすべきかを考え続けていけるなら、成功する確率がぐっと高まるでしょう。

副業におすすめのフランチャイズ3選
ここでは、副業におすすめのフランチャイズを3つ紹介します。
自分はどのようなビジネスをしたいのか、どのような働き方なら無理なく続けられるのか、イメージしながら読み進めてみてください。
トランクルーム
2021年4月の株式会社矢野経済研究所の発表によると、収納サービス(レンタル収納・コンテナ収納・トランクルーム)の2011年度の市場規模は前年度比2.3%増の774億7,000万円で、9年で約1.7倍と市場規模は拡大しているようです。また、拠点数も年々上昇し、13,000ヶ所を超える水準に達したということです。
今後も小中規模の新規拠点開発が進み、収納サービスの認知度向上、潜在的なニーズの掘り起こしが期待できるでしょう。
参照:レンタル収納・コンテナ収納・トランクルーム市場に関する調査を実施(2020年)|株式会社矢野経済研究所」
買い取りサービス
買い取りサービスも、副業で始められるフランチャイズビジネスの一つです。貴金属や不用品、携帯電話などを買い取り・販売します。
実店舗を構えるタイプが多いものの、従業員を雇えば、副業でも始められます。マニュアルやサポートがしっかりしたフランチャイズも多いので、未経験でも安心して取り組めるでしょう。
「赤字ならロイヤリティ0円」「お客さまから買い取った商品を本部がそのまま買い上げる」など、魅力的な制度が多いのも特徴です。
ハウスクリーニング・家事代行
個人宅などのハウスクリーニング・家事代行も、副業におすすめのフランチャイズです。
ハウスクリーニング・家事代行の魅力は、何といっても時間の融通が利くことです。フランチャイズによっては、従業員を雇わず一人で始めて、週末だけ仕事をするという形をとることもできます。
本部から案件を紹介してもらえるタイプの場合は、自ら営業する必要もありません。
仕事内容は、エアコン清浄やビル・オフィスの清掃などさまざまなので、副業から始めて軌道に乗ったら事業を拡大していくのもいいでしょう。
【Q&A】副業フランチャイズに関するよくある質問
最後に、副業でのフランチャイズに関して多くの方が抱く疑問について、Q&A形式でお答えします。
Q1. 本業の会社に副業がバレることはありますか?
A1.バレる可能性はあります。
副業が会社に知られる主な原因は「住民税の金額変動」です。これを避けるには、確定申告の際に副業分の住民税の徴収方法を「普通徴収(自分で納付)」にするといいでしょう。ただし、就業規則で副業が禁止されている場合は懲戒処分のリスクがあるため、十分に注意しましょう。
Q2. 副業の所得が20万円を超えたら確定申告が必要ですか?
A2. はい、必要です。
会社員の場合、副業で得た所得(売上から経費を差し引いた金額)が年間で20万円を超えると、個人で確定申告を行い、所得税を納める義務があります。
Q3. フランチャイズなら未経験でも本当に成功できますか?
A3. 成功する可能性は十分にあります。
フランチャイズの最大のメリットは、本部のビジネスモデルとサポート体制を利用できる点です。本部任せにせずオーナーとしての主体性を持つことと、常に学び続ける姿勢を忘れなければ、サポートを活用しながら事業を成功に導けるでしょう。
副業×フランチャイズで、より安全にビジネスを始めよう!
本記事では、副業でフランチャイズを始めるメリット・デメリットから、成功しやすいフランチャイズ事業の選び方までを解説しました。
フランチャイズは、ゼロから起業するリスクを大幅に軽減できるビジネスモデルです。これ活用して副業を行えば、「本業の安定」と「自分の事業を持つやりがい」を両立させることが可能です。
「独立したいけれど、リスクが怖くて一歩を踏み出せない」と感じているなら、まずはフランチャイズという選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。
独立開業を支援する「アントレ」では、副業から始められるフランチャイズ案件を多数掲載しています。まずはどのようなビジネスがあるのか、情報収集から始めてみませんか?
あなたの挑戦が成功につながることを、心から応援しています。
<文/赤塚 元基>