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【会議費の上限とは?】法人と個人事業主の違い

【会議費の上限とは?】法人と個人事業主の違い

今年もまもなく1年の4分の3が終わります。

毎日の経費は、きちんと計上しているでしょうか?

経費が発生する度、処理をすれば時間もかかりませんが、たまると厄介なのが経費処理ですね。

事業内容によって異なりますが、個人事業主でも士業の場合は、日常的に会議費や交際費の出費があるかもしれません。

会議費の上限や、間違えやすい会議費と接待交際費、それぞれの上限の違いについて解説します。

会議費とは?上限があるって本当?

会議費は、文字通り、会議・打ち合わせのための費用です。

会議費にできる費用と上限

・会議会場費(レンタル会議室、喫茶店の有料個室など)

・会議の弁当、お茶、お菓子費(社内、社外問わず)

・会議で使用するプロジェクターなど機材の借用費

・飲食店で会合した際の飲食費

・一人当たり、1回5,000円以下の接待交際費

会議費の上限とは、会議の際にかかる飲食費の上限のことを指します。一人当たり5,000円以下であれば、接待交際が目的の飲食費も、会議費として計上することが可能です。

基本的に、会議の目的や時間などがわかる議事録があれば、問題なく会議費として計上できます。喫茶店や飲食店などで打合せを行い、議事録がない場合は、レシートに簡単に会議目的、時間、参加者名を記入しておくようにしましょう。

また、同席者がまとめて払い、後から割り勘にした場合など、レシートがないこともあるでしょう。レシートがない場合は、出金伝票に支払日、支払先、勘定科目(会議費)、摘要欄に会議名と参加者、金額を記入し、レシートの代わりにします。

訪問先の時間調整や仕事目的で、一人でカフェやレンタルオフィスを使う場合も、会議費に計上することが可能です。

私用の飲食費用と区別して、作業内容と時間(〇〇様見積作成や〇〇様訪問資料準備など)をレシートに記入しておきましょう。

【会議費の上限とは?】会議費として認められない費用

一人当たりの上限を5,000円までとして、飲食費も会議費として計上できると説明しました。
会議費の上限5,000円とは、あくまで会議費の中に含まれる飲食費のことです。会議に必要なプロジェクターなどの機材や、会議会場費には上限はありません。

ただし、利用した店舗の種類や場所によっては、飲食費を会議費として計上できないこともあります。

【会議費としての計上が難しいパターン】
・カラオケ、スナックなどの会議とは関係のない店舗の会計
・新年会や忘年会など、会議目的ではない飲み会
・会議目的以外で発生した飲食費
・一つの店舗での飲食費の合計が5,000円を超える場合

カラオケやスナックのような、一般的に会議目的で使われることの少ない店舗での飲食費は、一人当たり5,000円の上限に納まっていても、会議費として計上することは難しいです。同様に、新年会や忘年会のような社内で行う飲み会も、会議費として計上できません。

飲食費を会議費として計上できるのは、あくまで会議と簡単な接待を目的として飲食店を利用した場合と考えておきましょう。

会議費の上限は、経理方式により異なることも

飲食店の会計を会議費として計上する場合、消費税の取り扱いに気をつけて、上限に納まるのか計算してください。
自社の経理方式によって、消費税込みで上限5,000円なのか、消費税抜きで上限5,000円なのかが変わってくるからです。

経理方式が税込経理方式の場合は、税込み5,000円までの飲食費が、会議費の上限となります。税抜経理方式の場合、税抜き5,000円までの飲食費が、会議費の上限となるため、税込経理方式よりも会議費として計上できる飲食費は大きいです。

自社の経理方式を把握していないと、会議費にしようと思っていた会計が上限の5,000円を超えてしまい、会議費として計上できないこともあるでしょう。

会議費と接待交際費の違い

接待交際費は、取引先や得意先の外部事業関係者に対して、接待目的に使用する費用のことです。

接待交際費と会議費の違いは、主に顧客・取引先との接待のための費用か、会議・打ち合わせのための費用かという点です。接待交際費と会議費は、目的によって使い分けます。

接待目的であっても、一人1回5,000円以下の飲食費は会議費として計上することが可能です。

免税事業者で税込会計処理をしている場合は、一人1回税込み5,000円まで、課税事業者で税抜会計処理をしている場合は、一人1回税抜き5,000円まで、会議費にできます。

個人事業主の場合、取引先への接待だけでなく、ビジネスの交流上出席しなければならない業界の懇親会や旅行も接待交際費になります。

■接待交際費にできる費用

・接待目的の飲食費(一人1回5,000円以上)

・仕事上の懇親会や旅行費

・取引先へのお土産費

・お中元・お歳暮費

・車費

・接待目的のゴルフのプレー費、交通費、飲食費

・周年記念祝賀会の参加者へのお土産費

・冠婚葬祭の慶弔費

税務上、接待交際費は「得意先や近いうちに得意先になる見込みのある人との飲食で利益を出すために必要な支出」であるかどうかが重要なポイントになります。

接待交際費を使った場合は、必ずレシートに接待目的、参加者、人数を記入しておきましょう。

人数を記入するのは、一人5,000円までの会議費の上限に納まるどうかを判断するためです。

会議費や接待交際費の上限は、法人と個人事業主で異なる

法人と個人事業主では、接待交際費で使える経費の限度額が異なります。

個人事業主では、金額の制限はありませんが、法人の場合は、税法上の経費(損金)と認められるのは、下記の範囲と限られています。

資本金1億円以下の法人

決算年次の1年間の接待交際費のうち、下記のいずれかで、より多くなった金額まで、経費(損金)にできます。

接待飲食費以外の接待交際費は経費(損金)にはできません。

1.年間800万円まで

2.接待飲食費の50%

税法上の経費(損金)に認められなくても、会社の経費にできないわけではありません。しかし、決算後の税務申告時に、経費に認められない交際費の金額が利益に上乗せされて、法人税を支払うことになります。

接待交際費の総額には上限があります。会議費には、一人1回5,000円までの上限はあっても、総額の上限がありません。

法人の場合は、経費(損金)に認められる接待飲食費以外は課税対象となるので、1人1回5,000円までの接待飲食費を会議費に計上できる制度を積極的に利用すると節税になります。

個人事業主の場合、制限はありませんが、将来、法人化を考えているのであれば、上記の交際費と会議費の違いを理解し使い分ける習慣をつけておくとよいでしょう。

会議費の上限5,000円は、会議中の飲食費にのみ適用される

個人事業主の場合は法人と違い、接待交際費の上限はなく、1回あたりの金額の制限もありません。

家族や単なる友達との交際費は事業の経費にできませんが、仕事先の紹介につながるような懇親会や会合なら、接待交際費として事業の経費にできます。

一番注意しなければならないのは、家族・親戚との飲食費や旅行代、日常の食品・嗜好品など、私用の生活費や交際費を個人事業主の経費に混在させないことです。

しかし、会議費と接待交際費の項目で説明したように、個人事業主の一人での飲食や旅行なら、経費にできる場合もあります。

事業経費にかかる費用の出費については、必ずレシートに接待目的、出席者、人数を記載し、私用の出費と明確に区別する習慣をつけましょう。

また、カード払いの際も、個人用と事業用を分けておくことをオススメします。

PROFILE

経営コンサルタント 奥野美代子

外資系の高級消費財ブランドで、日本進出の子会社立ち上げから26年間、マーケティングマネジャーとして、ブランドPR、販売促進、店舗開発、リテール支援を行うなど幅広い経験を持ちます。
独立後は、中小企業診断士とFPのノウハウを生かし、経営者の法人と個人の財務コンサルティングやリスクマネジメント、事業計画策定、マーケティング支援など幅広い支援を行っています。

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