街中にたくさんあるカフェ。少し歩けばおしゃれなカフェに出合える時代になりました。カフェ好きが高じて、自分で素敵なカフェをオープンしたいと考え始めた方もいるのではないでしょうか。カフェを開く時には、自力で創業するかフランチャイズへ加盟してオープンするかという2つの選択肢があります。自力で創業して自分の理想のカフェをつくるのか、フランチャイズに加盟してそのブランド力とノウハウを生かしたカフェをもつのか。
自分にとってどちらが良いのか、しっかりと判断してから始めることをおすすめします。そこで今回は、カフェのフランチャイズに加盟するメリットやどんなフランチャイズがあるのかをご紹介します。
カフェをフランチャイズで独立・開業すると？
食事や休憩、最近では仕事場としてなどでも、カフェを日常的に利用する人も多く、安定した需要があるといえます。
その分、競合も多く、高品質のサービス提供や低価格で満足度の高いサービスを安定的に供給できなければ、すぐにお客さまが離れていってしまう厳しい世界でもあります。
そのため、カフェを開業する際には、何度も来店してもらえるような集客やメニューの工夫、競合他社との差別化を考える必要があります。
自力で創業するのもやりがいがありますが、ビジネスとして成り立たせ、数多くあるカフェの中から「選んでもらえるようなカフェ」にならなければいけません。メニューの開発はもちろんのこと、原料の仕入先、集客方法、内外装やカフェで働くスタッフへの教育など、やるべきことが多いため、苦労をする場面も少なくありません。
フランチャイズに加盟しての独立・開業であれば、スタッフ教育やメニュー設定、売り方や仕入れなどといったノウハウを本部から提供してもらえるので、「選んでもらえるカフェ」を実現しやすくなるといえます。
カフェのフランチャイズに加盟するメリット
では、カフェのフランチャイズに加盟することでどのようなメリットを得られるのでしょうか。早速見ていきましょう。
フランチャイズのブランド力を借りられる
カフェのフランチャイズに加盟することで、そのカフェのブランド力を借りられるというメリットがあります。
数多くのカフェがある中から選んでもらうには、ブランド力も重要です。自力で創業する場合はゼロから集客し、顧客の信頼を得なければいけませんが、フランチャイズに加盟する場合は、そのフランチャイズの商品、サービスが良いという定評があれば、そのブランド力が集客しやすくなります。
カフェ経営のノウハウを提供してもらえる
フランチャイズ加盟の一番のメリットともいえるのが、経営のノウハウを提供してもらえることです。
特に競合の多いカフェでは、どのように経営していくのか、どのように差別化していくのかがとても大切になります。自力で創業する場合、経験値が必要になるもなどは、すぐには得られないため、をフランチャイズ本部から事例など情報を教えてもらえるので、効率よく運営できるカフェを作り上げられるのです。
経験がなくても始められる
もし、カフェ経営の経験があったり、似たような経験を積めていたりすれば、自力で創業して成功するかもしれません。しかし、全くの未経験である場合、選んでもらえるカフェを作るのは相当ハードルが高いといえます。
フランチャイズに加盟すると、未経験の方でもスムーズに経営できるようにサポートしてもらえることが特徴として挙げられます。フランチャイズ本部はこれまで培った事例、経験をもとに成功しやすいパターンを見出し、型化して誰にでも運用できるようにしているからです。そのため、成功パターンをノウハウとして加盟店に提供するだけでなく、失敗事例も持ち合わせているため、何かあったときに相談できるでしょう。このような理由から、経験が少なくても始められるところがメリットです。
オープンまでの時間を短縮できる
自力で創業する場合は、資金調達から手続き、店舗・メニューの決定、スタッフ教育などを全てひとりで並行して担わなくてはいけません。そのため、開店までにかなりの時間と労力を要することになるのです。
一方でフランチャイズに加盟してカフェをオープンするのであれば、すでに運営の基本が決まっている部分も多く、知名度もあるため集客の難易度は自力で創業する場合に比べて低いなどの理由から、準備にかかる時間やコストも少なく開店できるでしょう。
独立・開業を決めてから短期間で開店できるということは、つまり営業期間が長くなるということです。資金を回収できるスピードを早められる点がメリットといえるでしょう。
カフェのフランチャイズに加盟するデメリット
続いて、カフェのフランチャイズに加盟することのデメリットをお伝えします。
メリットとデメリットのどちらも把握したうえで判断するようにしましょう。
自由度が低い
フランチャイズに加盟してのカフェ経営は、ノウハウやブランド力を提供してもらう代わりに、そのフランチャイズ独自に定められているルールを守る必要があります。
そのため、メニューや店舗内外の装飾など、全てを自分の理想通りに作りたいという方にとっては、自由度の低さがデメリットに感じられるでしょう。しかし、中にはより自分の理想に近い外観や店舗であったり、加盟者によるメニュー開発に協力的であったりする本部もあるのでよく比較検討してみましょう。
商品単価が低い
カフェの場合、商品単価を高くしづらいという点が挙げられます。損益分岐を超えて収益を上げる場合は、回転率の高さや集客などがカギになってきます。
また、カフェだけの話ではありませんが、フランチャイズに加盟するとロイヤリティがかかります。
ロイヤリティの支払いは、ノウハウを提供してもらったり、困りごとなどを相談できたりと本部のサポートなどへの対価ではあるものの、経費の他に本部に対して支払いがあることはデメリットとも捉えられます。
ロイヤリティの金額は、月々固定の金額で支払うか売り上げに対する何％を支払うか、フランチャイズによって変わりますが、ロイヤリティの支払いを換算した売り上げの見込みが求められます。出店の立地相談や、集客方法など、本部のサポート内容を見比べながら検討すると良いでしょう。
チェーン店の影響を受ける可能性がある
フランチャイズに加盟してカフェを経営するということは、同じようにフランチャイズに加盟して運営している店舗がほかにもあるということです。
つまり、いくら最善を尽くして運営していても、他のチェーン店や本部で何か問題が起これば、同じブランドのため一つの企業として判断されてしまいます。つまり、何か問題や事件が起きてカフェのブランドに傷がついてしまうと、自分の店舗で問題が起こったわけではなくても売り上げやイメージに影響してしまうわけです。その点はデメリットとして心にとめておきましょう。
ちなみに、フランチャイズも一企業です。加盟店のサポート担当となるスーパーバイザーをはじめ、カスタマーサポートや法務部など頼れる仲間がいるのは心強くもあるでしょう。
実際はどうなの？フランチャイズの事例紹介
ここからは、カフェのフランチャイズをご紹介します。
A社
多くの人が一度は利用したことがあるであろう有名チェーン店です。看板メニューがあるか、人気商品が多いことも特徴です。
社員として働いてから独立ができる制度があるほか、物件選定、加盟契約、工事、開店準備など開業までの準備をサポートしてもらえるので、飲食業未経験でも、スムーズな店舗運営を叶えられるでしょう。
B社
ハワイ気分を楽しめるパンケーキメインのカフェです。看板メニューのパンケーキは完全オリジナルでブレンドした材料を使っているのでファンを囲みやすいでしょう。
店舗デザインやメニューは、本部のアドバイスのもと、希望を組み込めるパッケージライセンス契約になるので、理想の店舗をつくれます。また、仕入れ先も自由に選べるのでコネクションがある方は活用できるでしょう。
C社
焼きたての食パンとコーヒーを提供するカフェです。
フォトジェニックなメニューが人気です。また、食パン以外にもジャムやコーヒー豆の販売などをしています。強いブランド力で、安定的な集客も叶うでしょう。
これからのカフェのフランチャイズ
最後に、カフェのフランチャイズを取り巻く今後の環境や市場規模などについてご紹介します。
カフェのフランチャイズの市場規模
コーヒーショップをはじめとしたカフェを含むコーヒーショップのフランチャイズは、2020年度は全国で6,479店と、前年度比98.2%の数値を記録しています。
参照：フランチャイズチェーン統計調査2020年度｜日本フランチャイズチェーン協会
※リンクの遷移先に掲載されているPDFは自動ダウンロードとなっています。ダウンロードに大量の通信費がかかる可能性があります
進化し続けるカフェのフランチャイズ
日本のカフェは世界の流行が反映され、トレンドが日々移り変わっています。今後も、変化を続けながらも「カフェ」という形態はなくならないことでしょう。
カフェへの愛情を仕事に生かしたいのであれば、カフェのフランチャイズオーナーとしてチャレンジしてはいかがでしょうか。
まとめ
競合の多いカフェですが、需要がある市場なので、カフェ経営で独立・開業の道も素敵な選択肢といえるでしょう。
ただし、安易に創業を決断してしまうのは危険です。カフェ経営にチャレンジしたいと考えているのであれば、まずは個人で開業するのか、フランチャイズに加盟するのかを考えるところから始めましょう。
そのうえでフランチャイズに加盟すると決めるのであれば、基本的な知識を持ち、自分に合う形態やフランチャイズ本部を探す必要があります。
アントレでは記事で紹介した会社のほかにも、カフェのフランチャイズ募集を掲載しています。どのようなフランチャイズチェーンがあるのか、どの程度の開業資金が必要になるのかなどをチェックしてみてください。
気になるフランチャイズがあれば、資料請求や説明会に参加して詳しく情報収集してみてください。
＜文／ameri＞
