【この記事でわかること】
- フランチャイズに成功事例が多い理由
- フランチャイズで成功するためのポイント
- フランチャイズで独立の成功事例と失敗事例
フランチャイズでの独立・開業は「未経験者でも成功しやすい」といわれています。さまざまな立場の人がフランチャイズでの独立・開業に挑戦して成功を収めています。自分が興味のあるものや境遇が似ている人の成功事例があればぜひ参考にしてみてください。
また、フランチャイズ経営はリスクが高いという話も聞くため、一歩踏み出せないという方や、フランチャイズ経営は本当に儲かるのかと不安になっている方も多いと思います。
そんな方たちのために、実際にフランチャイズ経営を行っている方の事例や、成功している方のポイントについて資料にまとめて、解説書を作成いたしました。フランチャイズ経営に興味はあるけど、失敗はしたくない!という方はぜひ下記よりダウンロードして参考にしてみてください。
フランチャイズでの独立・開業は、なぜ成功事例が多いのか?
フランチャイズ独立は、成功しやすい理由が複数あります。
1. 認知度の高いブランドで開業
フランチャイズブランドの知名度や信用力を活かせるため、開業当初から顧客獲得が可能
2. フランチャイズ本部によるサポート
ノウハウや経験に基づいた経営指導、店舗運営に関するサポート、仕入や販促活動の支援が得られる
3. スケールメリット
フランチャイズ本部による一括仕入れで低価格での仕入れが実現でき、販促活動や広告宣伝の費用を抑えられる
これらの理由により、フランチャイズ独立は未経験者でも比較的成功しやすいといわれています。
そもそもフランチャイズとは?仕組みを解説
フランチャイズとは、個人や法人がフランチャイズ本部企業と契約を結び、店舗などを経営するビジネスシステムのことをいいます。フランチャイズ・チェーンの頭文字をとって”FC”と表現されることもあります。
フランチャイズビジネスの市場規模やメリット・デメリットなど、基本的なことから知りたい方は、まずこちらの記事を読んでみてください。
https://entrenet.jp/magazine/25755/
フランチャイズで成功するためのポイント3つ
しかし、いくら成功しやすい仕組みがあったとしても、それは100%ではありません。
そこで、フランチャイズでの独立・開業を成功させるためのポイントを3つご紹介します。
フランチャイズ本部選び
1つ目のポイントは「フランチャイズ本部選び」です。
フランチャイズでの独立・開業は基本的に未経験者であっても挑戦しやすく、成功もしやすいといわれていますが、業種ごとに適正というものはあります。
せっかく勇気を出してお金や時間をかけて独立・開業しても、自分に向いていないと廃業してしまう人もいます。
「これまでの経験が活かせそうな業種」や「どうしてもやりたいと思える業種」を選ぶようにすると良いでしょう。
本部との関係性
2つ目のポイント「本部との関係性」ですが、端的にいうと「フランチャイズ本部に頼りきりにならないようにする」ということです。
フランチャイズに加盟すると、開業前に実務や経営についてのたいていの場合、研修が実施されます。
経験が浅いうちは「フランチャイズ本部が提供するマニュアルを徹底して行う」くらいの覚悟が必要です。
マニュアルを提供してもらえるとはいえ、フランチャイズ本部と加盟者の関係はビジネスパートナーとしてあくまで対等です。
「ノウハウを吸収してアドバイスを聞きつつ、困ったときには相談する」というような良好な関係性を保ち、自分の個性を店舗に反映していけると良いでしょう。
開業後の体制づくり
3つ目のポイントは「開業後の体制づくり」です。
経営者には目の前のことにかかりきりにならず「任せられるところは人に任せて長期的な視野を持つ」ことが必要です。
将来的には「自分が居なくても現場が回っていく」くらいの体制を目指すのが理想です。
そうすることで自身の業務負担も減少し、経営に専念するなど別の業務に時間を使うことができるようになるでしょう。
フランチャイズでの独立・開業の成功事例を見てみよう!
「フランチャイズで成功するための3つのポイント」についてお伝えしてきました。
どんなに良いフランチャイズ本部がたくさんあっても、やはり成功させるためには自分自身が主体的に動くことがとても大切です。
先に述べたポイントを押さえつつ、実際にフランチャイズで独立・開業して成功した例を見ていきましょう。
前職の経験が活かした成功事例
フランチャイズの代表格ともいえる「コンビニエンスストア」に加盟し、業種未経験ながら、起業して成功を収めた事例です。
アパレル企業に勤めていた方が、フランチャイズのコンビニエンスストアに加盟して起業する方法を知り、思い切って独立を決意しました。
アパレル業界は流行の波が激しく、想像以上に拘束時間が長かったり体力が必要だったりする業界です。
「仕事が好き」という気持ちだけではなかなか続けていくことは難しいかもしれません。
その点、コンビニエンスストアには商品の流行り廃りはあれど、基本的に定番商品というような通年で売れる商品が多くあります。
さらに経営を長く続ければ続けただけ、その店舗ごとの売り上げデータが収集できるでしょう。
そのデータを基に売り上げをアップさせることも可能です。
流行に左右されて商品の入れ替わりが激しいアパレルと比べると、安定していて継続的に取り組める事業です。
別業種ではありますが、前職の経験が活かせる「共通点」が多い業種でのフランチャイズ加盟は、挑戦しやすく成功も収めやすいかもしれません。
「物を売る」という点で共通していた業種であるためアパレル業界で経験してきた接客サービスやレジ打ちなどの操作も経営に活かすことができ、成功を収めたということです。
起業と同時に技術も取得した成功事例
続いては、起業と同時に技術も取得し、未経験から手に職をつけた人の成功事例です。
子どもが成人し、教育費の心配がなくなったことをきっかけに、興味のあった未経験の業種に挑戦して成功した人もいます。
もともと「手に職をつけて人と直接関われる仕事がしたい」という気持ちから、靴の修理をするフランチャイズに加盟して開業しました。
フランチャイズを利用することで、充実した研修制度で、未経験でも技術を学び、手に職をつけることが可能です。
フランチャイズ本部の加盟契約にもよりますが、フランチャイズ本部から提供されるノウハウや研修を利用するなどして技術を身につけることで、将来的に本格的な独立・開業を実現することも夢ではありません。
やった分だけ結果に結びついた成功事例
会社員で営業職だった人が「買取ビジネス」で充実感とともに売り上げアップも実現した成功事例です。
会社員時代の営業職では、いくら契約を取ってきても自分の稼ぎはほぼ変わらないことに疑問を感じていた人が、「買取ビジネス」のフランチャイズを開業しました。
フランチャイズ本部の研修では、経営や集客や、目利きのテクニックを身につけました。
実際にフランチャイズ事業を始めてからは、自身が頑張った分だけ利益が手元に残ることで、充実感もアップしたそうです。
また、フランチャイズが持つ「ブランド力」によって、たくさんの顧客がつき、売り上げアップにも成功しました。
研修制度の充実やブランド力というのはフランチャイズならではの大きなメリットといえるでしょう。
副業から始めた成功事例
世間ではキャリアウーマンと呼ばれるような、ある女性は「定年後も働ける仕事がしたい」と、フランチャイズに加盟し、ビルメンテナンス業務を始めました。
顧客紹介制度や売上保証があったので、営業する必要がなく、自分一人で事業を立ち上げる場合と比べ負担が少なく安心して起業できたそうです。
フランチャイズのビルメンテナンス業務は「自分のペースで顧客を増やしながら、働く時間をある程度、自由に調整できるのが魅力」だそうです。
このように、フランチャイズ本部からのサポートがあることや業種によっては拘束時間が短いというメリットを活かすことで、現在の仕事と並行して副業でフランチャイズでの独立・開業に挑戦できる場合も多くあります。
まずは副業として始めてみて、徐々に本業へシフトしていくというやり方もありますので、その部分も含めてフランチャイズ本部を選ぶというのも1つの手段でしょう。
ただし、フランチャイズ契約の内容によっては、そもそも副業がNGな場合や契約期間満了前の解約により多額の違約金がかかる場合もあるので、気をつけましょう。
少額投資で天職を見つけた成功事例
長年、専業主婦だった人が「昔から人に相談されることが多かった」ということで、結婚相談所のフランチャイズを始めて、少額投資で天職に出合えた成功事例です。
フランチャイズ本部が開催する定例会や研修会に参加するだけではなく、先輩や同期のオーナーと情報交換をしながら運営ノウハウを吸収していきました。
「成功事例だけではなく、失敗事例も包み隠さず共有してくれる」というのもフランチャイズ加盟のメリットです。
さらに「女性目線」や「結婚経験者」のほか、ご家族の協力を得ることによりご主人の「男性目線」といったさまざまな視点でアドバイスができることは、彼女の強みとなりました。
失敗事例を知るということは、ある意味で、成功事例を聞くよりも重要なことです。
失敗から学べることはたくさんあります。フランチャイズというビジネス形態は、商標やノウハウを提供しているフランチャイズ本部だけが儲かれば良いというシステムではありません。
フランチャイズ加盟店が成功すれば、そのフランチャイズのブランドはイメージアップしますし、宣伝にもなります。
また、加盟店の売り上げからロイヤリティをもらうフランチャイズ本部も潤うというWin-Winの関係になっています。
そして、加盟店同士、同じ目線で相談し合える仲間がいるというのも、フランチャイズならではの強みかもしれません。
社会人経験がないからといって、起業ができないという時代ではありません。
人生の中で培ってきた経験や、置かれている立場などをうまく利用して、それに合うフランチャイズ事業を選び、成功を収める事業未経験者も多くいます。
また、現代ではスマートホンやPCがあれば、仕事ができるという業種が増加傾向にあります。
店舗を持つことなく、自宅で完結できたり商品在庫を抱えたりする必要のない業種では「開業資金を少額に抑えて挑戦できる」というフランチャイズもたくさんあります。
出産を機に独立・開業に挑戦した成功事例
出産を機にフランチャイズに挑戦し、未経験から雇用主になった人の成功事例です。
育児に手がかからなくなってきたことを機に、フランチャイズでの独立・開業への挑戦を志した女性は、主婦経験を活かせる高齢者向け弁当の宅配事業のフランチャイズを選びました。
開業直後は「右も左もわからなかった」という女性は、営業や経営を自分主体でやらなくてはいけないことに苦労したそうです。
フランチャイズ本部や家族の支えで、事業は徐々に軌道に乗り始め、予定よりも大幅な成長ができました。
販売エリア拡大に伴い、スタッフを多く抱えることとなった女性は、経営未経験から多くの従業員を抱える雇用主となりました。
フランチャイズ本部のサポートだけでなく、自分の周囲、特に家族からの協力や理解を得ることはフランチャイズでの独立・開業を成功させるために非常に重要です。
サポート体制をはじめ、フランチャイズ本部から提供されるものは、フランチャイズ本部ごとに違います。
「自分が必要とするサポートを受けることができるのか」「きちんと稼げるのか」など、加盟するフランチャイズ本部選びはしっかりとしましょう。
他にもフランチャイズ経営で成功した先輩の事例を読みたい方はこちらのページを読んでみてください。
自分と似たような境遇の先輩事例もあるかもしれません。
独立・開業の失敗事例から学ぼう
当たり前ですが、フランチャイズによる開業であっても、失敗はあります。
今回は、起こりがちな4つの事例を紹介していきます。
資金繰りや収益の見積もりが甘かった失敗事例
フランチャイズでの独立でよくある失敗の一つが「収益の見積もりが甘く、思ったほど稼げなかった」という事例です。
フランチャイズ加盟前、多くのフランチャイズ本部では「どのくらい稼げるか、どのくらい費用が掛かるか」という収支の見積もりを出してくれます。
しかし、この見積もりはあくまで「モデルケース」であり、自分自身にも当てはまる確証はありません。
出された見積もりから読み解けるのは「本部が想定したケースにおける収支の見積もり」であり、自分の状況に置き換えて考え直す必要があることを忘れないでください。
ブームが去ってしまった失敗事例
特に飲食業などにおいて、突発的に起こるブームがあります。
そうした商材をフランチャイズビジネスとして興す例はよくありますが、飲食業界のブームは去るのも早いです。
需要が完全に消え去るわけではないため、引き続き収益を上げることは可能ですが、ブーム時の収益が持続すると安易に思うべきではありません。
ブーム時の商品を提供するフランチャイズに参加する場合、ブームが収束した後の事態も考慮しながら店舗経営に取り組むべきです。
方針が合わないフランチャイズに加盟してしまった失敗事例
前述のとおり、フランチャイズ開業で大切なのが「本部との関係性」です。
そこには「どれだけサポートしてもらえるか」「どれだけブランド力が強いか」だけではなく、「本部の経営方針にどれだけ賛同し、従えるか」という要素も含まれます。
本部の経営方針に共感できない場合、その方針に従うことは困難になるでしょう。
契約条件の見落としによる失敗事例
フランチャイズに参加する上で特に留意すべきなのは、「契約条件の見逃し」です。
一般的な失敗事例には、以下の3点があげられます。
フランチャイズにおける競合避止義務とは、一定期間内にフランチャイジー(FC加盟店)がフランチャイザー(FC本部)と同様または同類の事業を行うことを制限する義務を指します。
フランチャイズに加盟することで、参加者や関連企業は本部のノウハウの共有や経営サポートを享受できます。
ただし、契約終了後の1~3年間は同一事業の展開が制約され、加盟解除時に予想外の売上が見込めず、他のフランチャイズに契約できなくなるなどのリスクが存在しますので、慎重に注意が必要です。
また、フランチャイズに参加する際には、知名度の高い有名ブランドであることなどから、業界の標準よりも高いロイヤリティが課せられることがあります。しかし、高いロイヤリティは売り上げに対する支出の大部分を占め、利益を上げにくくなる可能性があります。
さらに、テリトリー制が確立されていない場合、商圏内に複数の店舗が展開され、フランチャイズ加盟店の売上が分散してしまう可能性があります。
他にも失敗事例はたくさんあります。
気になる方はこちらもご覧ください。
https://entrenet.jp/magazine/13124/
まとめ
本記事でご紹介した成功事例はごく一部にすぎません。
他にもフランチャイズでの独立・開業の成功事例はたくさんあります。
自分が挑戦したいと思える業種での成功事例を調べるのも良いですし、自分に近しい年齢の方や、現在の職業などでの成功事例を探すのも良いでしょう。
成功事例を知っていく中で「どうしたら経営がうまくいくのか」を見極めていきましょう。
「自分の強み」や「やりたいこと」なども明確にしながら業種やフランチャイズ本部選びをしていきましょう。
もしかしたら、次にフランチャイズで人生が変わるのはあなたかもしれません。
よくある質問
Q:自力での開業とフランチャイズでの開業の違いとは?
A:スケールメリットと経営の自由度
フランチャイズ加盟による独立は、フランチャイズ本部が持つ商標・チェーン名称・商品の知名度・経営のノウハウなどを活用するのが特徴です。
本部の教育や指導を受けて短期間で事業をスタートさせ、スムーズに軌道に乗せていくことを目指します。
一方、自力での独立はフランチャイズ加盟によるスケールメリットを享受できないものの、経営に関する自由度が高いです。
Q:成功しやすいフランチャイズビジネスは何?
A:自分の性格に合った経営スタイルを選ぶことが大切
一国一城の主になりたい
店舗型ビジネス (飲食、小売、買取販売、教育など)
接客好き、コスト意識高い人におすすめ
自由な働き方が実現できる
無店舗型サービス業 (清掃、家事代行、修理リペアなど)
コミュニケーション能力、移動が好きで苦にならない人におすすめ
副業から手軽に始められる
オンラインビジネス (結婚相談所、ネットショップ運営など)
インターネット環境があれば始められる、初期費用を抑えたい人におすすめ
社会貢献できる
介護福祉事業 (就労支援施設、放課後等デイサービスなど)
法律関連業務が苦手でない、社会貢献したい人におすすめ
Q:フランチャイズ経営に成功した後のキャリアの積み方
A:多店舗経営に乗り出すか、自分で手を動かし続けるかによって大きく変わる
フランチャイズ加盟後、ビジネスが軌道に乗ったら、その後のキャリアについても考えていく必要があります。
「ほかの店舗も作るか」、それとも「既存の店舗だけでやり続けるかどうか」の判断です。
「今後、どのようなキャリアを形成していきたいか」プライベートも含めて考えていく必要があります。
<文/西川ちづる>