本記事では、独立とはなにか解説しつつ、1人で独立しやすい仕事やビジネス成功に導くために必要な考え方や資質も紹介します。
少ない自己資金でビジネスを起こす方法も紹介するので、ぜひお役立てください。
なお、ビジネスアイディアが浮かばないという方は、リスクや初期投資の低いフランチャイズでの経営からスタートするというのもおすすめの方法です。失敗しないためのフランチャイズ経営の方法について実際の事例をもとにこちらの資料にまとめているので、脱サラをしたいと思っている方は一度目を通しておくと参考になるでしょう!
独立とは
独立とは、自分でビジネスを立ち上げることを指す言葉です。
会社に雇われず、自分で全責任を負い、ビジネスを推し進めていきます。
ビジネスにおける「独立」という言葉の意味や、類義語との違いなどを知りたい方はこちらもご覧ください。
参考:独立の意味とは|類義語・対義語、似た言葉との違いや独立できる仕事の種類や準備
【編集部しらべ】タイプ別・一人で独立しやすい仕事
1人で独立しやすい仕事はたくさんありますが、自分の性格や活かしたいスキル、理想の働き方により、合う仕事内容は変わってきます。
- 自分のスキルや経験を活かせる仕事
- 資格や免許が必要ない仕事
- 初期投資が少ない仕事
- 競争相手が少ない仕事
自分のスキルや経験を活かせる仕事
まず、自分が持っているスキルや経験を活かせる仕事を選ぶことが重要です。
今まで培ってきた知識や技術を活かせば、すぐに仕事を開始することができます。
また、自分が得意なことや好きなことを仕事にすることで、モチベーションを維持しやすくなります。
一例
ITエンジニア/ライター/デザイナー/コンサルタント/カメラマン/動画クリエイター など
資格や免許が必要ない仕事
資格や免許が必要な仕事は、取得までに時間とお金がかかります。
独立初期は資金繰りが厳しい場合もあるため、資格や免許が必要ない仕事を選ぶ方がリスクを抑えることができます。
資格や免許が必要な仕事の方が希少性がありますが、業種によっては、資格や免許がなくても、専門性の高い知識や技術によって差別化することができます。
一例
アフィリエイター/家事代行/ペットシッター/翻訳/データ入力 など
初期投資が少ない仕事
独立には、事務所を借りたり、設備を整えたりするなど、初期投資が必要となります。
初期投資が少ない仕事であれば、リスクを抑えることができます。
また、インターネットを活用した仕事であれば、場所や時間に縛られずに仕事をすることができるため、初期投資を抑えることができます。
一例
ライター/デザイナー/コンサルタント/オンラインレッスン など
競争相手が少ない仕事
競争相手が多い仕事は、顧客を獲得するのが難しくなります。
競争相手が少ない仕事であれば、自分のサービスや商品を差別化しやすくなります。
特殊なスキルや知識を活かした仕事や地域限定のサービスがこれにあたります。
一例
珍しい言語の翻訳/特殊な分野のコンサルティング/伝統工芸品の製作・販売/希少価値の高いコレクションの鑑定・販売
地域密着型の家事代行/ペットシッター/高齢者向けの出張介護/地域の食材を使った料理教室
独立に向いている人の特徴
独立や起業には、向き・不向きがあります。
会社員として周囲に評価されなかった人が、ビジネスを立ち上げた途端、社会で大活躍することもあるでしょう。
独立や起業は、どんな人に向いているのでしょうか。2つの特徴を紹介します。
特徴1:好奇心旺盛で行動的な人
独立や起業には、好奇心旺盛で行動的な人が向いています。
独立にしても起業にしても、つまりは「1人の経営者になる」ということです。実際に仕事をするのが自分だけであっても、仲間や従業員を集めて仕事をするのであっても、ビジネスの方向性を決めるのは自分です。
ビジネスを成功させる確率を高めるには、世の中の流れを見定め、いろいろなことを試してみなければなりません。独立や起業を目指すなら、世の中やビジネスに対して常にアンテナを張るべきです。気になることを調べたり思い浮かんだアイデアを試したり、今からでもできることを探し、実行する練習をしておきましょう。
特徴2:自責思考で考えられる人
独立や起業には、自責思考で考えられる人が向いています。
自責思考とは、自分を主語にして物事を考えることをいいます。うまく行かないことがあれば、人のせいにしたり運が悪いと考えたりせず、自分に原因を求める考え方です。
自責思考の人は、客観的に見てどうであれ、物事に対する全責任は自分にあると考えます。当然、失敗からだけでなく成功からもより多くのことが学べます。言い換えれば、高速でPDCAサイクルを回せるということです。
独立で必要な準備
独立・起業を成功させるためには、事前の準備が非常に重要です。
以下の項目は、独立・起業に必要になります。
- 自己分析
- お金の勉強
- 事業計画
- 資金計画
- 家族の説得
- 人脈作り
自己分析
独立・起業するための最初の一歩は”自己分析”です。
何のために起業するのかを考えることで、起業することや自分の事業に対するモチベーションが上がります。
自分の強みと弱みを明確にすることは、自分に合った戦略を立てるために欠かせません。
お金の勉強
独立・起業の準備として、お金の勉強も進めていきましょう。
事業を進めていくうえで、お金(資金)は体力のようなものです。
資金が足りなくなれば事業を思うように進められなくなり、私生活にも影響が出るでしょう。
事業計画
どんな事業を起こすのか、事業計画について考えなければなりません。
特に融資を受ける場合、審査をクリアするためには詳細な事業計画書が必要になります。
事業計画について、書き方など調べたい方はこちらもご覧ください。
https://entrenet.jp/magazine/45260/
資金計画
資金をどこから調達して、いつまでに返済して収益化するのか、綿密な計画を立てることが大切です。
また、開業資金の他に運転資金も1年分あると安心です。
独立時の資金計画についてもっとよく知りたい方はこちらもご覧ください。
https://entrenet.jp/magazine/34762/
家族の説得
独立・起業をするときは、家族の同意と協力が欠かせません。
業種によっては家族が事業を手伝ってくれることもありますし、家族が協力してくれることには、精神面で大きなメリットがあります。
起業したいことを家族に伝え、まずは独立・起業を認めてもらいましょう。
起業したい理由やリスクヘッジについて丁寧に伝えると、家族の理解を得やすくなるはずです。
人脈作り
独立・起業の準備と併せて、人脈作りも進めていきましょう。
“起業してからの方が人脈を作りやすいのでは?”と思うかもしれませんが、起業する前だからこそ作れる人脈もあります。
ただ、間違った情報や詐欺まがいの話もあるので、得た情報は慎重に精査しましょう。
独立・起業準備についてもっとよく知りたい方はこちらの記事も読んでください。
https://entrenet.jp/magazine/44165/
独立の際に気を付けたい注意点
独立・起業するのは簡単ですが、事業を継続するのが難しいといわれています。
目標を明確に設定し、失敗の基準も定めておくことが重要です。
特に、以下の項目には十分注意しましょう。
- 資金計画
- 事業計画
- その他
資金計画
悲観的なパターンや最悪のケースを前提に、資金計画を立てるようにしましょう。
補助金・助成金は積極的に活用していきたいですが、支給が遅かったり審査に通らない可能性も踏まえ、アテにしない資金計画が必要です。
生活資金は最低でも半年、できれば1年分の用意が安心です。
事業計画
独立・起業後の計画もしっかりと立てておきましょう。
スモールスタートで、慎重に資金計画を立てると失敗が遠のきます。
事業以外にも収入源を確保することで、余裕を持った経営判断ができるようになります。
その他
今の職場・取引相手には不義理を働かず、誠意ある対応を心がけましょう。
最初から稼げると思わず、地道に取り組む姿勢が重要です。
独立・起業後の計画もしっかりと行うことで、目標を見失わないようになります。
独立の際に気を付けたい注意点についてもっとよく知りたい方はこちらの記事も読んでください。
https://entrenet.jp/magazine/44165/
まとめ
ビジネスにおける“独立”とは、会社などに属することなく、個人事業主などとして自分のビジネスを立ち上げることを指します。
ビジネスを成長させ続けるためには、自分に合った仕事を見つけ、精力的に行動する必要があります。
独立や起業そのものが目的なら、ビジネスを成功させるのは難しいでしょう。
どんなビジネスを立ち上げたいのかはもちろん、なぜ独立・起業したいのかも、しっかり見つめ直しましょう。
独立や起業することでしか、やりたい仕事はできないのでしょうか。
自分の資質を見つめ、経営者として何を武器にできるかを、考えなければなりません。
よく考え、それでもビジネスを立ち上げたいと思えたのなら、後は行動を起こすだけです。
フランチャイズや代理店ビジネスを活用するなら、アントレが運営する情報サイトで、どんなビジネスがあるのか探してみてください。
【アントレ】独立、開業、フランチャイズ募集の情報サイト
よくある質問
Q:独立・起業・開業の言葉の意味の違いを知りたい
A:独立: 組織に頼らずに自分の力で生計を立てること
起業: 新しい事業を始めること
開業: 事業を始めること
独立は、主に個人事業主になるときに使われる言葉です。
会社から独立し、個人事業主として開業届を出すことを、「独立する」と表現します。
ちなみに、会社に雇われたまま、独立することも可能です。
いわゆる副業のような働き方も、広義では独立と呼ばれ、開業届を出したり確定申告をしたりしなければなりません。
いわゆるフリーランスのような働き方をしたい人、自分1人で小さくビジネスを始めたい人には、個人事業主としての独立がおすすめです。
一方、起業とは、主に法人設立を伴う独立を指します。
会社から独立し、個人事業主を経ずに、法人を立ち上げることが起業です。
ちなみに、個人事業主が(ビジネスを拡大させるために)法人を設立するときは、「法人成り」「法人化」 という言葉が使われます。
仲間と一緒にビジネスを立ち上げたい人、最初からたくさんの利益を上げる目処が立っている人には、法人としての起業がおすすめです。
開業は、事業を始めることを意味します。
起業とほぼ同じ意味ですが、新規事業だけでなく、既存の事業を新たに始める場合にも使われます。
例えば、医師がクリニックを開業したり、弁護士が事務所を開業したりすることも開業にあたります。
「開業」や「創業」など、似ている単語の意味を知りたい方はこちらもご覧ください。
https://entrenet.jp/magazine/33508/
Q:個人事業主・社長・フリーランスの違いを知りたい
A:個人事業主: 法人を設立せずに、個人で事業を営む人
社長: 法人の代表取締役
フリーランス: 特定の企業などに雇用されずに、個人で仕事を受託して行う人
個人事業主とは、個人で事業を営む者のことで、会社を設立せずに、税務署に開業届を提出することで個人事業主となります。
社長とは、株式会社などの法人の代表取締役のことで、法人の経営を統括し、責任を負う立場にあります。
フリーランスとは、特定の企業に雇用されずに、個人で仕事を受託して報酬を得る人のことを指します。
個人事業主とフリーランスの違いについてもっと知りたい方はこちらも読んでみてください。
https://entrenet.jp/magazine/45962/
Q:独立に必要な知識・スキルは何?
A:専門知識/ビジネススキル/法律に関する知識/ITスキル/
コミュニケーション/問題解決能力/継続力/マネジメントスキル/リスク管理能力
1. 専門分野の知識
今まで培ってきた経験やスキルを活かせる分野を選ぶことが重要ですが、不足している知識は積極的に学ぶ必要があります。
2. ビジネスに関する知識
会計、マーケティング、経営管理など、様々なビジネスに関する知識が必要です。
これらの知識は、書籍やセミナー、オンライン講座などで学ぶことができます。
3. 法律に関する知識
特に、契約書の作成や許認可の取得など、事業運営に直接関わる法律について理解しておくことが重要です。
外部の士業に任せることもできますが、自分自身で理解しておく必要もあります。
4. ITスキル
パソコンやインターネットの基本的な操作方法はもちろん、ホームページ作成やSNSマーケティングなど、事業に役立つスキルを身につけておくと有利です。
5. コミュニケーションスキル
相手の立場に立って考え、わかりやすく説明するスキルを身につけておきましょう。
6. 問題解決能力
論理的に考え、冷静に判断して問題を解決する能力が必要です。
7. 継続力
独立・起業はすぐに結果が出るものではないので、目標に向かって努力を続けられる継続力が必要です。
8. マネジメントスキル
従業員を雇用する場合は、マネジメントスキルも必要となります。
目標設定、指導、評価など、従業員を効率的にマネジメントできる能力が必要です。
9. リスク管理能力
独立・起業には、常にリスクが伴うため、リスクを想定し、適切な対策を講じる能力が必要です。
そして独立・起業者は、自分の時間やスケジュールを自分で管理する必要があります。
時間管理、ストレス管理、体調管理など、自己管理能力を身につけておきましょう。
その他、自分の事業内容や目標に合わせて、必要な知識やスキルを身につけるようにしましょう。
Q:起業したいけどアイデアがないときはどうしたらいい?
A:自分の強みや世の中の課題を分析し、具現化したり小さな規模から始めてみる
起業したいけどアイデアがないときは、以下の方法を試してみてください。
- 自分の強みや興味を整理する
- 世の中の課題やニーズを見つける
- 強みや興味と課題・ニーズを掛け合わせる
- アイデアを具体化してみる
- 周囲の人に相談してみる
- 起業セミナーやイベントに参加してみる
- 実際に小さな規模から試してみる
- 諦めず、前向きな姿勢で取り組む
アイデアは、決して最初から完璧なものではありません。
試行錯誤しながら、少しずつブラッシュアップしていくことで、より良いアイデアへと進化していくことができます。
Q:独立に向いていない人の特徴は?
A:他責志向の人/独立・起業そのものが目的の人
会社員として優秀だった人が、経営者としても優秀だとは限りません。
会社員として自信をつけた人が、独立・起業した途端に、転落してしまうようなこともあります。
無責任な人や他人任せな人には、独立や起業は向いていません。
起業して社長になれば、自分の失敗はもちろん、部下や従業員の責任も最後は自分で負わなければなりません。
失敗した正当な理由があっても、自分で全ての責任を負う姿勢がなければ、一人前の経営者と認められるのは難しいでしょう。
他人任せな人も、独立や起業には向きません。
複数人でビジネスを立ち上げるにしても、最初は少数のメンバーから始めるものです。
特にリーダーとなる人は、自分から率先して動き、他のメンバーを引っ張っていく必要があります。
そして、独立や起業そのものが目的の人には、ビジネスを立ち上げることをおすすめできません。
ビジネスは、立ち上げて終わりではなく、あくまでも最初の一歩です。
独立や起業の準備は大変かもしれませんが、ビジネスを立ち上げてからの方が、苦労もトラブルも多いです。
長期的に情熱を維持できなければ、苦難を乗り越え、ビジネスを大きくしていくことはできません。
<文/赤塚元基>