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個人事業主が廃業届けを出すタイミングと手続きについて

個人事業主が、その事業を廃業する場合には、廃業することを税務署などに届け出る必要があります。

開業時に開業届を提出した事業については廃業時に廃業届を提出しないと、税務署では事業が続いているものと認識されて、納める必要のない税金の支払いを求められる可能性もあります。

そこで、個人事業主が廃業を決断したときの廃業届を出すタイミングと手続きについて確認しておきましょう。

廃業する場合の手続き方法

個人事業を廃業する場合の手続きは、所定の様式に必要事項を記入して、所轄の税務署及び管轄の都道府県税事務所に提出することで完了します。

所轄の税務署の所在地は、国税庁ホームページで確認できます。

税務署のほとんどは、平日の朝8時30分から夕方17時までが受付時間となっています。

土日や祝日に書類を提出する場合は、税務署の時間外収受箱に投函ができます。

なお、税務署に直接行けない場合は、書類の郵送でも受け付けてもらえます。

個人事業の廃業の手続きは、定期的に行う手続きではないため、記入方法や提出先など迷うこともあります。

不明点は国税庁ホームページを参照し、それでも分からない箇所は、所轄の税務署に直接問い合わせましょう。

税務署に提出する廃業届の書類一覧

個人事業主が廃業する場合に税務署に提出する書類は「個人事業の開業届け出・廃業等届出書」となります。

なお、青色申告で確定申告をしている事業主、消費税の課税事業者、従業員に給与を支給している場合などは、複数の書類を提出することになりますので、提出書類と提出期限をあらかじめ確認しておきましょう。

(1)「個人事業の開業届け出・廃業等届出書」
廃業日から1カ月以内に「個人事業の開業届け出・廃業等届出書」を所轄の税務署へ提出します。

事業所得や不動産所得、山林所得を得られる事業を営む個人事業主は廃業届の提出義務があります。

提出期限は、廃業後1カ月以内です。提出期限当日が土日祝日にあたる場合には、その翌日が期限となります。

(2)「所得税の青色申告の取りやめ届出書」
青色申告で確定申告している個人事業主は、事業を廃止する際に「所得税の青色申告の取りやめ届出書」を所轄の税務署に提出します。

提出期限は、青色申告をやめる年の翌年3月15日までとなります。

届出書には「青色申告書を取りやめようとする理由」の記載欄がありますので、廃業時は「廃業のため」と記載します。

(3)「事業廃止届出書」
消費税の課税事業者であった場合や課税事業者を選択していた場合は「事業廃止届出書」を速やかに所轄の税務署に提出することになります。

(4)「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」
従業員などに給与を支給している個人事業主は、廃業してから1カ月以内に「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」を所轄の税務署へ提出することになります。

(5)都道府県税事務所への廃業の届け出
事業税を納めるための開業届を提出している場合は、都道府県税事務所へも廃業届を提出します。

届出書の様式や提出期限は都道府県により異なっていますので、廃業前に都道府県税事務所のホームページなどで確認しておきましょう。

都道府県によっては、事業廃止後10日以内に提出する必要があるなど、提出期限が短いこともあります。

(6)「所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請書」
所得税を予定納税している場合には、廃業した年に「所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請書」を提出します。

提出により予定納税額が減額または免除されます。

未提出の場合は、事業継続時と同額の予定納税が必要となります。

廃業の適切なタイミング(時期)について

個人事業を廃業するときに所轄の税務署などへ提出する書類や提出期限は、事業が行っている税金の扱いによって異なっていることが分かりました。

それでは、廃業に適しているタイミングはあるのでしょうか。

廃業理由にもよりますが、廃業のタイミングを個人事業主自身が自由に選べるのであれば、廃業日を年の切り替えとなる12月31日に近づけると、手続きの煩雑さを防ぐことができます。

場合によっては、支払う所得税が少なくなることもあります。

それは、個人事業主が納める各種税金などは、1月1日から12月31日の1年間を基準として算出することが主な理由ですが、毎年行っている確定申告と同時に廃業の事務処理を進めることで、処理の漏れも防ぐこともできるからです。

まとめ

個人事業を廃業する際には、廃業に関する届け出が必要となりますが、青色申告をしているか、消費税を納めているか、従業員などに給与を支払っているかなどで、提出する書類と提出期限が異なってきます。

事業の継続が難しくなり廃業を考えたときには、廃業手続きをあらかじめ確認をしておくことが望ましいといえます。

望まない廃業や、廃業するかを迷い手続きを躊躇する場合もあると思います。

事業の見込みが立たず一度廃業して新たな事業を開始したり、会社員として復職したりすることもあるかもしれません。

事業を始めるときに廃業のことは考えたくはないですが、廃業時に慌てないよう知識として知っておくことも大事だといえます。

PROFILE

ファイナンシャルプランナー 杉浦 詔子

働く人たちの夢をかたちにする会社員とそのご家族等へのキャリアプラン(生活)とライフプラン(家計)の相談と講義、執筆を行っている。また、女性のキャリアと家族や恋愛等コミュニケーションに関する相談、FP等資格取得支援にも力を入れている。

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