「歩くのは面倒、でも車に乗るほどの距離でもない」というちょっとした距離の移動に適している自転車。運動にもなるため、近年自転車の利用は増えてきているといえます。そんな人気が高まってきている自転車の販売は、ハイクラスの自転車を入荷しやすいという観点からもフランチャイズで開業するのがおすすめ!フランチャイズで自転車販売を開業するための手順やメリット・デメリットをお伝えしていきます。
自転車販売業界の市場性と特徴とは
CO2の排出がなくエコであることや、運動習慣が身につくことから、近年自転車の需要は増加傾向にあります。その結果、レンタサイクルやシェアサイクルなど、自転車を活用したサービスも増えつつあります。
このような社会背景があることから、一般家庭での自転車の需要も増えてきています。2020年度の自転車販売市場(事業者売上高ベース)は2100億円超と過去最高を更新しており、自転車販売も成長業界であるといえます。しかし、自転車と一言でいってもさまざまです。大人用の自転車だけでも、少なくとも以下のような10種類があります。
業界未経験者が自転車販売を個人で開業したとしても、入荷先の取引業者やお客様に適切な自転車の紹介ができないなど、事業を始めるにあたり何かしら不自由を被るリスクがあります。その点フランチャイズに加盟すれば、入荷ルートが確保できることはもちろん、どの自転車がどのような用途に適切なのかといった研修も受けられるため、接客の不安もなくなるでしょう。
自転車販売のフランチャイズを開業するには
自転車販売のお店を開業するために必要な資格や免許はありません。しかし、「安全運転整備士」の資格を持っておくと、取り扱っている自転車の品質を証明できるようになるため、より安心してお客様に利用してもらえる店舗作りができるでしょう。
では、自転車販売のフランチャイズを開業するためには、どのような流れになるのか見ていきましょう。
参照:自転車安全整備制度とは | 自転車安全整備店 | 自転車安全整備士 (公財)日本交通管理技術協会
自転車販売のフランチャイズ加盟契約~開業までの流れ
自転車販売をフランチャイズで開業するためには、以下のようなステップを踏む必要があります。
開業資金
自転車販売をフランチャイズで開業しようとすると、以下のような費用が発生します。
さらに実店舗を持つ際には、ここに物件取得費用や内装工事費用がかかることを理解しておきましょう。一般的には合計200万~300万円程度かかります。
運転資金
フランチャイズで自転車販売店を営むためには、以下のような運転資金が必要になります。
特にロイヤリティなどといった本部へ支払う費用は毎月支払わなくてはいけないものなので、定額なのか売り上げに対して決められた割合なのか、どのような支払い形態になるか事前に確認しておくことをおすすめします。
フランチャイズビジネスの市場規模やメリット・デメリットなど、基本的なことから知りたい方は、まずこちらの記事を読んでみてください。
https://entrenet.jp/magazine/25755/
自転車販売のフランチャイズを開業する5つのメリット
自転車販売をフランチャイズで開業するのには、どのようなメリットがあるのでしょうか。「本当にフランチャイズで開業するべきなのか?」と迷っている方のために、フランチャイズで自転車販売を開業する際のメリットを5つお伝えしていきます。
これら5つのメリットについて、もう少し詳しく解説していきます。
自転車販売業界の未経験者でも開業可能な研修制度
自転車販売をフランチャイズで開業する1つ目のメリットは、「自転車販売が未経験でも開業できるよう研修制度が整っている」点です。
フランチャイズに加盟する一番大きなメリットは、業界が未経験であっても開業できる点といえるでしょう。自転車販売は業界の中でもニッチな層なので、経験がある方も少ないのではないでしょうか。業界に関して未経験だとどうしてもサービスが手薄になってしまいます。フランチャイズに加盟していれば本部が用意しているマニュアルやサービス、研修制度があるので、未経験であっても手薄になってしまうことなく、お客様に満足してもらえるだけのものが提供できるでしょう。
また、自分自身のステップアップはもちろん、従業員を雇用する際の人材育成もサポートしてもらえるので安心です。
扱える自転車の種類が豊富
自転車販売をフランチャイズで開業する2つ目のメリットは、「扱える自転車の種類が豊富」な点です。
自転車販売で避けられないのが、自転車の仕入れです。しかし、中には小ロットでの仕入れが難しいブランドの自転車もあります。このような自転車でもフランチャイズであれば、本部で全店分まとめて仕入れられるため、個人では取り扱えない自転車でも豊富に取り扱いできるようになります。本部がまとめて仕入れてくれるので、人気の商品も欠品を防いだ入荷スケジュールが立てやすくなるでしょう。
オリジナル自転車の企画販売が可能な場合も
自転車販売をフランチャイズで開業する3つ目のメリットは、「オリジナル自転車の企画販売が可能な場合がある」点です。
フランチャイズ本部によっては、メーカーを通さずオリジナルの自転車を製造・販売してるケースもあります。このようなオリジナル自転車の製造販売は、メーカーにマージンを支払う必要がないため、より仕入れコストが抑えられる傾向があります。
通販も整備されている
自転車販売をフランチャイズで開業する4つ目のメリットは、「通販も整備されている」点です。
フランチャイズ本部の中には、通販を専門に展開しているケースもあります。通販専門のフランチャイズは実店舗がない分、店舗を持つための準備が必要なく、初期費用が安く済むメリットがあります。
開業後のサポートも充実
自転車販売をフランチャイズで開業する5つ目のメリットは、「開業後のサポートが充実している」点です。
フランチャイズでは、初心者でも安心して開業できるように定期的な研修制度が設けられています。また、自転車の整備や修理まで行っているようなフランチャイズであれば、技術向上のための研修も充実しているケースが少なくありません。あらゆる面で本部がサポートしてくれるので、開業後も安心して自転車販売店を営めるでしょう。
自転車販売のフランチャイズを開業するデメリット
自転車販売をフランチャイズで開業するのにはさまざまなメリットがありますが、デメリットもあります。以下の3つは、フランチャイズで自転車販売を開業する際に考えられるデメリットです。
負担しなくてはいけない費用が多い
加盟金やロイヤリティの支払いがあるため、個人で自転車販売店を立ち上げるよりも必要になる費用は多くなります。しかし、これらはフランチャイズに加盟することで受けられる恩恵に対する対価です。受けられるサポートがロイヤリティの額に見合ったものかを確認しましょう。
取り扱える自転車に制限がある
フランチャイズでは本部が決めているブランドの自転車のみ取り扱えます。顧客に求められたブランドの自転車を必ずしも取り扱えるわけではないため、何か取り扱いたいものがある際には、本部に確認する必要があります。
競合避止義務があり、独立するのに制限が設けられている
ノウハウや知識を横流しされないよう、契約満了後すぐに同じ業界で独立できない規則が設けられているケースがあります。フランチャイズ卒業後に同じ業界で独立する計画を練っている方は、事前にどれほど制限がかかってしまうのか確認しておきましょう。
自転車販売のフランチャイズ開業を成功させるポイント
フランチャイズで自転車販売店を開業して成功させるためには、どのようなポイントを押さえておくべきなのでしょうか。自転車販売店をフランチャイズで成功させるためのポイントを3つお伝えしていきます。
自転車販売のフランチャイズ本部選びにこだわる
自転車販売に限らず、フランチャイズに加盟して成功するためにはフランチャイズ本部選びが鍵を握ります。実店舗販売と通信販売どちらの展開なのか、研修は充実しているのか、技術は向上できそうなのかなど、本部選びの観点はさまざまです。自分に合った本部を見つけられるように複数の本部を比較検討して選ぶようにしましょう。
不要な自転車の引き取りや修理サービスなど付加価値をつける
自転車を買い替えるお客様から自転車の廃棄や引き取りなどを依頼される場合もあります。どこまでサービスとして提供できるのか事前に本部に確認しておきましょう。そのほかにも、修理、空気入れ、フィッティングなど、さまざまなサービス展開ができるので、付加価値のある店舗作りを目指しましょう。
資格取得や経営を学ぶ姿勢をもつ
フランチャイズに加盟する場合、資格の取得が不要なケースが多いです。しかし、扱う自転車の品質を保証するためには「安全運転整備士」の資格を持っているとプラスになるでしょう。
また、経営についても本部がサポートしてくれますが、自力で学ぶ姿勢を身につけなければ経営者としての成長にはつながりません。本部とはあくまでパートナーであり、店舗の責任者としての自覚を持って経営に励みましょう。
まとめ
さまざまな種類がある自転車販売は、未経験者が新規参入するにはハードルの高い業界です。そのため、今の自転車ブームに乗っかって自転車販売で開業したい方はフランチャイズへの加盟をおすすめします。
少しでも自転車販売に興味を持った方は、アントレでも案件を紹介しているのでぜひチェックしてみてください。
<文/ちはる>