30歳。
お金、夢、彼氏、全部なし。
「ないない」だらけの人生からたった4年で、今や年商1億円を超える女性経営者への道を駆け上がっていったのが、今回お話を伺った鈴木実歩さんです。
「普通のOLが年商1億超えの女性経営者になる」
一見、華々しいイメージがありますが、実は全くそんなことはありません。
その裏には、苦悩や葛藤と人知れず戦った日々がありました。
鈴木実歩さん未来シフト株式会社・代表
静岡県出⾝。東京都在住。
⼤⼿企業で働く傍ら「会社だけの収⼊に依存せず、⾃分でもお⾦を稼げるようになる」ことを⽬指し、30歳から副業で物販やアフィリエイト、Airbnb、イベント企画などを実践。
31歳のとき会社員⽣活を卒業し、⼈脈ゼロ、クライアントゼロから⼥性に向けた「コーチング」を仕事に独⽴。
SNSを使ったマーケティングと発信戦略で、初⽉から予約が殺到するコーチになる。会社員卒業3カ月後、⽉商100万円を超える。
その後、多くのリクエストから、⼥性のひとり起業を教える起業塾を開講。好きな仕事で⽉商100万円を超える⼥性を続出させる。
2017年11⽉現在に⾄るまで、東京・⼤阪・名古屋・福岡で開講したアカデミーならびにオンラインプログラムを通し、3,000⼈以上の⼥性と関わる。
現在、起業コンサルタント/企画プロデューサーとして、国内外でセミナーや講座を開催中。
2018年1月19日に初の著書『未来を自由に選ぶ力』を出版予定。
「金なし・夢なし・彼氏なし」で迎えた、“絶望の誕生日”からの脱却
―現在、女性を対象とした起業コンサルタントや、企画プロデューサーとしてご活躍されている鈴木さん。最初は会社員だったそうですが、なぜ起業をしたのでしょうか?
私はもともと、父が公務員で母は専業主婦という家庭で育ったので、独立・起業と縁のない人生を送っていました。大学を卒業した後、就職し、いくつかの転職を重ねました。いわゆる、普通の会社員だったんです。
そんな私に転機が訪れたのは、今から4年前。30歳の誕生日を迎えた時でした。
誕生日を目前に、当時付き合っていた彼と別れたんです。
同棲をしていたので、1人暮らしをするための新しい部屋の資金を払い、引っ越しをしてみると貯金がほとんどなくなってしまいました。
結婚したかった彼氏とも別れた、お金もない、仕事もつまらない…。そんな日々を過ごしていたんです。
―まさに「金なし夢なし彼氏なし」の状態だったんですね…。
はい(笑)。そんな状態で迎えた30歳の誕生日、心底自分の現状に絶望しました。
「私、それなりに真面目にがんばって生きてきたはずなのに、なんでこの程度の人生なの?」と、やりきれない気持ちになったんです。
―絶望の後、鈴木さんはどうされたのですか?
とりあえず今ない3つの中で、まずは「お金」だけでもなんとかしてみようと思うようになりました。当時の私は会社勤めをしていたので、会社から毎月お給料をもらっていました。
しかし「お金」を稼ぐための方法を模索していく内に、今の働き方って実はとても不安定なんだなと、思うようになったんです。
―会社にいても不安定だと感じたんですか?
そうですね。企業の大小に関わらず、いつどうなるか分からない時代なのに
「収入の全てを会社に依存している」
「キャッシュポイントが1つしかない」
といった状況って、まずいんじゃないかと感じたんです。
特に女性は結婚や出産など、ライフステージごとに働き方と向き合わなければなりません。
子育てしながら時短で働いている、周りの友人や先輩たちを見ていると、とても大変そうで、余裕なんてなさそうでしたし。
自分もいつまで今の会社にいるか分かりませんし、逆にいつ会社がなくなるかも分かりません。
だからこそ会社員のお給料くらいのお金を、自分の力で作れるようになりたいと思ったのです。
―具体的には何をされたのですか?
まず始めたのは、物販でした。やり方は単純で「ヤフオク」や「メルカリ」などを使って、不要になった“もの”を他の人に売っていくんです。
―いわゆる副業で小銭を稼ぐ、とてもシンプルな方法からスタートしたんですね。
はい。でも起業をしてから、数多くの女性とお話する中で分かったんですが、「ヤフオク」や「メルカリ」で“もの”を売ればお金に変換できる、って誰もが知っているシンプルな方法ですよね?
にも関わらず、実際にやったことがある人って意外と少ないんですよ。
―そうなんですか?
職業柄「独立をしたい」という方や「複業(副業)で稼ぎたい」という方によくお会いするのですが、物販でお金を作れることは知っていても、実際の行動にまで移す人は決して多くありません。理由は単純で「やり方をよく知ろうともしないし、なんとなく面倒くさい」から。
人は自分がやったことのないことは、やりたくないんですよ。それがたとえ誰もが知ってる(もしくは聞いたことがある)やり方であっても。
―たしかにやり方を知ってはいても、行動を起こすのって面倒ですし、ハードル高いですよね。逆に鈴木さんは、よく行動を起こしましたね。
当時は「会社に頼らずに、せめてお金だけでもなんとかしたい」という思いが強かったので(笑)。そんな感じで物販から始まり、アフィリエイトやAirbnb(エアビーアンドビー。Webサイトを通じて、自分の家や部屋を貸し出すサービス)にもチャレンジしました。
いろいろな方法でお金を作る実践をし続けていたら、周りの人からも徐々に「稼ぎ方を教えてほしい」と頼まれるようになり、コンサルやミニセミナーをするようにもなりました。
そのうち、会社の収入以外で月20万円ほどは、自分でお金を生み出せるようになったんです。