夏のお祭りや、路面店で人気の『たこ焼き屋さん』。屋台の印象が強いたこ焼き屋ですが、最近では大手チェーン店、個人店やフランチャイズなどのビジネススタイルもあり、盛り上がりを見せています。憧れのたこ焼き屋を開業するための費用や準備、意識しておきたい5つの心得について解説していきます。
たこ焼き屋を開業する3つの方法
たこ焼き屋を開業するといっても、どのような方法で開業するのかによって準備や運営の仕方は異なります。漠然と「たこ焼き屋を開業したい」と思っている方は、まずはどんな方法で開業したいのかを明確にしなくてはいけません。たこ焼き屋を開業する方法を3つ紹介します。
【一国一城の主】個人店で開業する
たこ焼き屋を開業する1つ目の方法は『店舗を構えて個人店を開業する方法』です。店舗は自宅を一部改装しても、新たに物件を借りても良いので、自分がどんなたこ焼き屋を目指しているのかによって判断しましょう。
個人店は営業から経営までをすべて自分で担わなくてはいけないため、経営初心者にはハードルが少し高くなります。廃業したときのリスクを考えると、なるべく初期費用は抑えつつの開業が良いかもしれません。
しかし、個人店ならではの良さももちろんあります。自分にしか作れない理想のたこ焼き屋の姿があったり、ワークライフバランスを自由に取りたい願望があったりするのであれば、自由度の高い個人店が向いているかもしれません。
【開業・運転資金を節約】屋台で開業する
たこ焼き屋を開業する2つ目の方法は『屋台で開業する方法』です。最近流行りの『キッチンカーでの出店』も、同じような流れになります。屋台でたこ焼き屋を開業する場合は、他の2つの開業方法に比べて開業・運用資金を節約できます。屋台のたこ焼き屋は、店舗に比べると設備が簡単になってしまうものの、屋台ならではの「気軽に買える」「軽く食べられる」などの理由から、お客様に気軽に買ってもらえるという魅力があります。
屋台やキッチンカーでたこ焼き屋を開業して成功する秘訣は、なんといっても『場所選び』です。条件の良い場所を確保するにはコストがかかることもあるので、見積書をもらって比較しましょう。
【未経験でも安心】フランチャイズで開業する
他の開業方法に比べて費用はかさむものの、経営未経験者でも安心してたこ焼き屋が開業できるのが『フランチャイズ』です。フランチャイズは、フランチャイズ本部に加盟金・月々のロイヤリティなど料金を支払う代わりに、フランチャイズ本部から経営サポートを受けるシステムが多いです。
開業資金は高くついてしまうものの、フランチャイズならではのサポートやブランド力の活用ができるため、より安定した収益が出せる見込みがあります。「経営の経験がない」「飲食の経営方法がわからない」「集客・営業が苦手」という方は、フランチャイズの活用を検討してみても良いかもしれません。
たこ焼き屋の開業にかかる費用
たこ焼き屋を開業するのには、3つの方法がある旨を説明しました。それぞれの開業方法にはどれだけの費用がかかるのでしょうか。あくまで目安ですが、解説していきます。
個人店でかかる費用
個人店を開業する場合には、店舗の規模によってかかる費用も異なります。
小規模店舗の場合:300万円
中規模店舗の場合:500万円
主な費用は店舗の外装・内装工事、厨房設備費用です。集客に広告を使うのであれば、宣伝コストも概算を出しておくことをおすすめします。
どうしても費用を抑えたいのであれば、居抜き物件の賃貸、もしくは自宅での開業も検討してみてはいかがでしょうか。外装・内装工事が節約できる分、開業資金が抑えられますよ。
屋台でかかる費用
屋台でたこ焼き屋を開業する場合には、100万円ほどの費用で開業が可能です。
屋台本体:50万円程度
機器や什器:50万円程度
屋台や機器・什器とは別に場所を確保するための費用が必要になります。場a屋台でたこ焼き屋を開業する場合には、100万円ほどの費用で開業が可能です。
屋台本体:50万円程度
機器や什器:50万円程度
屋台や機器・什器とは別に場所を確保するための費用が必要になります。場所代はエリアによって異なるので、事前に確認して費用を準備しておけるようにしましょう。所代はエリアによって異なるので、事前に確認して費用を準備しておけるようにしましょう。
フランチャイズでかかる費用
フランチャイズでたこ焼き屋を開業する場合には、店舗規模にもよりますが1000万円ほどの開業資金が必要になることもあります。
フランチャイズ加盟金:50万円から200万円
内装・外装工事費:200万円から500万円
厨房設備費:50万円から300万円
フランチャイズの場合には、他の方法にはない『加盟金などといったフランチャイズ本部に支払う費用』があるため、開業資金もその分高くなります。またフランチャイズで出店する場合は『商業施設での出店』という方法もあります。その場合は、実店舗を持つよりも安く費用を抑えられる場合が多いです。
【5STEP】たこ焼き屋を開業するための準備
たこ焼き屋を開業したい場合、具体的にどのような準備が必要になるのでしょうか。開業までの中で準備が必要なことを5つのステップに沿ってお伝えしていきます。
STEP1.開業の目的をハッキリさせる
たこ焼き屋に限らず、開業をしたい際には「なぜ開業がしたいのか」目的や理由をはっきりさせなくてはいけません。
開業の目的や理由は、たこ焼き屋をオープンしてから何を目指すのか、目指すべきことをどのように実現していくのかなどの方針を決める際に重要になります。「どのような方法で開業するのか」も目的や理由次第で決まるので、何よりも先にクリアにしておきましょう。
STEP2.資金・事業計画を立てる
開業の目的や理由が定まったら、次に具体的にどのような事業をいくらの資金で運営するのかを明確にしましょう。資金調達をする場合には、事業計画書の作成が必須です。審査に通りやすくするためにも、きちんと自分のビジョンを明確にしましょう。
STEP3.開業する方法を決める
目的や具体的な事業内容が決まったら、開業方法を決めましょう。どの方法で開業するのかでスタイルが全く異なるので「屋台のほうが開業費用が安いから」「フランチャイズならフランチャイズ本部にサポートしてもらえるから」と安易に決めずに、よく検討して決めてください。
STEP4.お店の場所や建物を選ぶ
たこ焼きは単価の高い商品ではないため、毎日相当な個数を売らなくてはいけません。そのために重要な場所選びは慎重に行ってください。ターゲットを絞り、需要のありそうなところ、人通りの多いところを見つけましょう。
STEP5.必要な資格を取る
たこ焼き屋を開業するためには少なくとも2つの資格が必要です。『飲食店営業許可』と『食品衛生責任者』です。
食品衛生法に基づく営業許可である『飲食店営業許可』は、食品の製造・加工・調理・販売の営業をする際に必ず必要になります。保健所で手続きが必要になるので、早めに取得の手順を進めましょう。
さらに『食品衛生責任者』とは食品を扱う営業をする際に、施設に1人はいなくてはいけません。食品衛生責任者になるためには、食品衛生責任者養成講習会の受講が必須です。栄養士や調理師の資格を保持している場合には、講習の受講は免除されます。
屋台やキッチンカーで販売するには、販売する場所によって『露店営業許可』や『道路使用許可』などが必要になります。また、私有地での販売であればその土地の管理者に許可を得る必要があります。
たこ焼き屋の開業を成功させる5つの心得
たこ焼き屋を開業しても、誰しもが成功するとは限りません。たこ焼き屋を開業して成功させるためには、5つの心得を胸に刻んでおく必要があります。5つの心得を紹介します。
心得その1.しっかりとした事業計画を立てる
たこ焼き屋に限らず、開業して成功するためには「事業計画がどれだけしっかりと作り込まれているか」が重要です。ビジョンがしっかりとしていれば、目指すべき目標が明確になるため、そこに向けて正当なトライアンドエラーを繰り返し、より良い店舗へと導くことができます。
心得その2.データに基づき立地を決める
店舗を構える場合は『ターゲット層がよく足を運んでくれそうな場所』を、データに基づき決めましょう。住宅街なのか、飲食店街なのか、近くに何があるのかなど、徹底的にリサーチをして最適な場所を見つけてみてください。
心得その3.オン/オフラインの集客方法を駆使する
たこ焼き屋を成功させるためには、集客も必要です。より多くの人に開業したたこ焼き屋の存在を知ってもらうために、チラシを配るなどのオフライン集客はもちろん、SNSやウェブ広告を活用したオンライン集客にも力を入れてみてください。
心得その4.試行錯誤を繰り返す
どんなことでも失敗はあります。失敗したら、そこから「何がいけなかったのか」「次にどう活かせるのか」を多角的に考えてトライアンドエラーを繰り返しましょう。さまざまなアプローチを続けることで、自分たちにとって何が最適案なのかを導き出せるでしょう。
心得その5.結局『お客様を想う気持ち』が一番大事
良い口コミを書いてもらうのも、お客様にリピートしてもらうのも「また来たい」「心地の良い店だ」と思ってもらうことが大前提として重要になります。そのためにも「どうしたらお客様にもっと喜んでもらえるのか」とお客様ファーストでサービスを展開できるよう心構えしておきましょう。
費用を抑えて開業できるたこ焼き屋は、未経験者におすすめの業態
たこ焼き屋は、飲食店の中では比較的費用を抑えて開業できる業態です。開業資金が高くない分、経営未経験者でも開業しやすく、おすすめです。どんな方法で開業するのかによって準備手順、資金、集客方法が異なるので、自分のビジョンに一番合っているものの観点からどの方法で開業するのか決めましょう。
アントレではたこ焼き屋のほか、テイクアウト、デリバリーといった業態のフランチャイズ案件もあります。「たこ焼き屋を開業したいけど自分で1から運用する自信がない」という方は、チェックしてみてはいかがでしょうか。
【アントレ】独立、開業、フランチャイズ募集の情報サイト
<文/ちはる>