【この記事でわかること】
・起業か転職か?選び方
・起業のメリット/デメリット
・転職のメリット/デメリット
今の職場に満足していない方は何かしらの方法で別のキャリアプランを考えることになるでしょう。そのとき、「転職しよう!」と次の職場探しを始めようとする人もいれば、「起業しよう!」と自分で事業を興そうとする人もいるでしょう。転職するべきか起業するべきかはどのように決めるのが良いのでしょうか。現状を振り返ってどのようなときにどちらの選択肢が良さそうなのかをぞれぞれのメリットとデメリットと合わせて紹介していきます。
起業するべきか転職するべきかはどう決める?
今の仕事や職場に満足できていないと「転職したいな」「起業してみたいな」と別のキャリアの選択肢を考えてみる方も多いでしょう。転職も起業もキャリア転換であることには変わりありませんが、働き方が大きく異なるためどちらも視野に入れている方はどちらの選択肢を取るべきか悩んでしまいますよね。
転職と起業にはどちらにもメリットとデメリットがあり、安易な決断は後悔につながってしまいます。なぜ今の仕事や職場に満足できていないのかを明確にし、「働く環境を変えたい理由」を軸に転職と起業のどちらに進むべきかを決めていきましょう。具体的に、どのような場合であれば転職、起業になるのかみていきましょう。
会社に不満があるだけなら”転職”
会社に不満があるだけなら、転職することをおすすめします。
ただし、不満といってもさまざまです。転職したからといってすべての不満が解決できるわけではありません。
人間関係が辛い、違う業種にチャレンジしてみたい、評価制度に納得がいかないなど、今の会社では不満でも違う会社であれば解決できそうな問題であれば転職することで現状を変えられるでしょう。
一方、これらの不満があるうえで起業してしまっても、起業する明確な理由がないため、起業後のビジョンが描けず失敗に終わってしまいかねません。
会社勤めでは叶えられないやりたいことがあるなら”起業”
今勤めている会社に不満があるわけではないが、どうしてもやりたいことがあったり、叶えたい働き方があったりする場合には、転職を踏まえたうえで起業してみてはいかがでしょうか。
自分のやりたいことや希望する働き方が転職しても叶えられそうにないのであれば、起業が選択肢として残るでしょう。
起業すると、好きな環境で自分のやりたいことを突き詰められます。安定した生活ができなくなってしまったり、収入が減るリスクを負ったりしてでもやりたいことがある方は、起業に挑戦するだけの覚悟も決められるでしょう。
そのほかにも「決められた環境下で定型的な仕事をこなすことに強いストレスを感じる」という方も、会社勤めよりも自力で事業を興す起業の方が向いているかもしれません。
転職のメリット2選
起業せずに転職すると、どのようなメリットが得られるのでしょうか。会社勤めをしていることに変わりないため、会社員として受けられる恩恵はそのまま継続して受けられるのが転職するメリットです。具体的には、次の2つのメリットがあります。
1.安定した収入が得られる
2.福利厚生の恩恵が受けられる
それぞれのメリットを詳しくみていきましょう。
1.安定した収入が得られる
転職するということは、あくまで会社員としての働き方は変えずに職場だけ変えることになります。
給料をもらって働く働き方には変わりがないため、安定した収入が得られるメリットがあります。安定した収入があるということは、収支計画や将来の見通しが立てやすいということです。
金銭的な不安をあまり感じずに生活できるため精神的にも安定するでしょう。
また、会社勤めをしていることは社会的な信用が得やすく、ローンを組んだりクレジットカードを作る際にも、「会社員」という身分が審査上不利になってしまうことはほとんどないでしょう。
2.福利厚生の恩恵が受けられる
会社に勤めていると、厚生年金に加入できます。そのため、将来受け取ることのできる年金受給額が増えます。
また、会社が社会保険料を半額負担してくれる点もメリットです。ほかにも企業によって詳細な内容は異なるものの、さまざまな福利厚生が用意されています。その会社に勤めている人だけが活用できる特権なので、従業員であればその恩恵が得られます。
転職のデメリット3選
会社員の場合さまざまなメリットがある反面、デメリットがあるのも事実です。実際に転職理由で多く耳にするデメリットは、大きく次の3点です。
1.人間関係によるストレスがある
2.大幅なスキルアップが難しい
3.大幅な収入アップが見込めない
それぞれのデメリットについて、解説していきます。
1.人間関係によるストレスがある
職場によっては、転職しても人間関係によるストレスを抱えることになるリスクがあります。
会社員の場合、決められた組織の中で決められた役割を果たさなくてはいけないため、窮屈に感じることはもちろん、そりが合わない人ともうまく付き合わなくてはいけません。
人間関係は入社して実際に輪の中には入ってみないとわからないことです。働きやすさを重視する方にとって、人間関係にストレスがあることは大きなデメリットになるでしょう。
2.大幅なスキルアップが難しい
一般的に会社員をしていると決められた業務しかできない場合が多く、幅広い業務を経験するためには部署移動や転職を繰り返さない限り難しいでしょう。
そのため、意識的に勉強をしたり、副業で経験を積んだりししないと大幅なスキルアップは見込めません。
3.大幅な収入アップが見込めない
転職によって、現職のスキルが活きるようなキャリアアップを果たしたり、役職がついたりすることで給料アップが目指せることもあるでしょう。
ただ、未経験の分野で転職した場合や試用期間に成果を残せなかった場合など、大幅な給料アップが難しいケースも多くあります。
現職より給料アップを狙っている場合は、慎重に転職先を検討する必要があるでしょう。
起業のメリット4選
起業すると、次のようなメリットが得られます。
1.やりたいことを自由にできる
2.高収入を得られる可能性がある
3.税金の優遇が受けられる
4.定年がない
それぞれ解説していきます。
1.やりたいことを自由にできる
起業すると事業の方向性を自分自身で決めることになります。そのため、やりたいことを自由にできるメリットがあります。
自分で決めたことだからこそモチベーション高く業務に取り組めるようになる方もいるでしょう。
働くタイミングも自身で決められるため、働くときと休むときのメリハリをつけた働き方ができます。
2.高収入を得られる可能性がある
会社員の場合どれほど利益を上げられても、給料として毎月決められた額しかもらえません。成績や就労時間によってはインセンティブや残業手当を受け取る機会もありますが、上限があります。
しかし起業した場合、自分の頑張り=事業の収益になるため、個人の成績がそのまま給料に反映されます。頑張った分だけ給料として戻ってくるので、頑張りがいもあるでしょう。
3.税金の優遇が受けられる
起業すると、税金の優遇を受けられる場合があります。代表的なものでいうと、青色申告があげられます。
青色申告の承認申請書を提出して確定申告すれば、翌期以降に赤字の分を繰り越しが可能になり、個人事業主であれば最大65万円の控除が受けられます。
4.定年がない
起業した場合、定年の概念がありません。そのため、事業からどのタイミングで手を引くか自分のタイミングで決められるのです。
「働きたい」「まだ働ける」と思う限りは現役として第一線で活躍できるため、社会的にも金銭的にも安定した生活が期待できます。
起業のデメリット3選
さまざまなメリットがある起業ですが、デメリットがあるのも事実です。起業することのデメリットは次の通りです。
1.失敗のリスクがある
2.収入が保証されていない
3.社会的信頼を一から築く必要がある
それぞれ解説していきます。
1.失敗のリスクがある
起業は自由度が高い分、それ相応の責任が伴います。
もちろん転職でも求められる役割に対して忠実に対応する責任があります。ただ、上司や会社が背負う責任に守られるケースもあるでしょう。
企業によって自身も経営者となる場合は基本的にはすべて自己責任になるため、失敗してしまうリスクも強く念頭においておかなくてはいけません。
特に、資金繰りに失敗してしまうと負債を負うことにもなるため、大胆でありつつも慎重に事を進めることをおすすめします。
2.収入が保証されていない
起業すると稼いだ分はすべて自分の収入になる反面、利益がなければ収入がゼロになってしまう可能性も秘めています。
さらに体調不良で働けなくなってしまったときに給料を保証してもらえる制度もないため、自身で任意の保険に加入するなど万が一に備えておく必要があります。
3.社会的信用を一から築く必要がある
会社員の場合、勤めている会社が自分の社会的信用を作るのに大きく影響してきます。そのため、年収は低くてもローンを組めるなどの恩恵を受けられます。
一方、起業して後ろ盾がなくなると、一から自分という人間の社会的信用を築いていかなくてはなりません。ローンを組んだりクレジットカードを作ったりなどのハードルがぐっと上がるので、必要な方は起業前に済ませておくことをおすすめします。
転職するべきか起業するべきかは自分のやりたいことで決めよう!
転職も起業もどちらも立派なキャリアプランです。
しかし、やりたいことと手段が合っていないと大きなストレスになったり、叶えたいことを実現できなかったりなど、満足のいくキャリアを積めなくなってしまいます。自分の現状を冷静に振り返り、今何が不満で、何をしたいのかを基軸に転職するべきか起業するべきかを決めてみてはいかがでしょうか。
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<文/ちはる>