性別や年齢を問わず、美容関係の仕事に就きたい!と憧れを抱いている方は多いのではないでしょうか。美容関係で独立に夢を抱いている方も少なからずいるでしょう。しかし、独立するといっても何をどうして良いかわからないこともありますよね。そんなときは、フランチャイズに加盟して開業することを検討してみてください。美容サロンのフランチャイズに加盟するメリットやデメリットを紹介します。
美容サロンのフランチャイズでの独立・開業とは
そもそも美容関係のフランチャイズにはどのようなジャンルがあるのでしょうか。主なものはこれらです。
それぞれ、どのような内容のビジネスなのか簡単に説明していきます。
リラクゼーションサロン
リラクゼーションとは、体の不調に対して指圧やマッサージなど、様々な方法でアプローチして癒しを提供するものです。治療行為はできないため、マッサージ師といった国家資格は必要ありません。そのため、フランチャイズのオーナーは経営に専念でき、店舗のスタッフに基本的な運営をお任せできるという利点があります。
エステサロン
エステサロンとは、エステティックサロン の略で美顔や美容脱毛、ヘッドセラピー、ボディケア、ハンドケア、フットケアといった、体の不調やデトックスを促す施術をするお店です。国家資格はないものの、協会団体や企業が独自に定めた資格試験があります。そのため、施術者は有資格だと、より安心とされている分野のひとつです。しかし、未経験者であってもフランチャイズ本部が指導・ノウハウ提供をしてくれます。資格や経験がなくても十分に経営していけるでしょう。
マッサージサロン
マッサージサロンとは、マッサージによって、体質の改善や身体機能向上を目指すサービスをするお店です。施術をするためには、「あん摩マッサージ指圧師」という国家資格が必要です。施術者が有資格であれば良いため、フランチャイズオーナーは資格がなくてもなれます。本部が有資格者の採用を手伝ってくれるケースもあります。最近では低価格で提供しているお店も増えてきており、より一般消費者にとって身近な存在になったと言えます。
美容院
美容院にもフランチャイズ店があります。美容師になるためには国家資格が必要になるものの、フランチャイズオーナーが自身で施術をしない場合は、国家資格を持っていなくても経営できます。一緒に働く現場スタッフは国家資格保有者が必要なので、採用のタイミングで判断しましょう。
ネイルサロン
ネイルサロンは爪を装飾するネイルアートや、手や足のネイルケアを施すお店のことです。個人で開業する場合、自宅や美容院の中の一部を借りて出店するケースが多く、フランチャイズの場合は、店舗を構えて出店することがほとんどです。そのため物件取得に費用がかかる点で開業費用が高くなる傾向があります。ただその分、ブランド力を活用して高い集客力が得られるという理由から、フランチャイズを活用する人も多くいます。
美容サロンのフランチャイズに加盟するメリット
フランチャイズに加盟して美容サロンを開業すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。3つ紹介していきます。
ブランド力が利用できる
フランチャイズで美容サロンを開く最大のメリットは、集客のしやすさにあります。独立して間もない無名の美容サロンは、どんなに技術が高くても満足のいく集客は見込めません。もし、もともと美容サロンで働いていた場合は、そのサロンの顧客が足を運んでくれる可能性はあるものの、新規顧客の獲得には相当な時間がかかってしまうでしょう。
それに対してフランチャイズ店の開業であれば、元々、知名度が高いうえに全国に店舗を構えているほどのブランド力があれば、個人で開業するよりも高い集客力が期待できます。フランチャイズはその歴史や認知度による信頼があるため、開業時にお客さまを集めやすいのです。特に集客スキルがない人にとっては、フランチャイズへの加盟は大きなメリットと言えます。
サポート体制が抜群
どんなに施術者として優秀であっても、経営の知識やスキルが全くないようではサロンの経営や運営は難しいでしょう。技術力の高い方であっても、経営ノウハウがないが故に開業時に苦しむ方は少なくありません。
開業時の物件取得、備品の購入など様々な手続きも、フランチャイズへ加盟することで、まとめてサポートを受けられることがあります。個人で開業する場合、開業に必要な工程は何か、必要な備品は何か、一つ一つ確認し、どこに発注すればよいかなどすべてを自分ひとりで行わないといけません。
フランチャイズ本部のサポートは、開業するまでではなく、開業後の運営フォローもしてもらえます。サロンで使う製品の仕入れ方法、従業員の教育方法、運営にかかわるノウハウなど、必要であれば何でも教えてくれるので、なるべく頼っていくようにしましょう。サポートを受ければ、運営に対してあまり不安を抱かずにビジネスを進めていけるでしょう。
低コストで運営できる
フランチャイズを利用して美容サロンを開業するのであれば、商品の仕入れや広告宣伝などに対するコストを抑えることも可能です。フランチャイズ企業は、たくさんの加盟店を展開しています。そのため、施術時に利用する製品や内装品なども一度にたくさん仕入れてコストを抑えられているのです。
基本的にフランチャイズでは自分で選んだ美容製品ではなく本部が指定したものを使います。業者から直接仕入れることもなく本部が一気に大量に仕入れてくれるので、自分で仕入れるよりも格段に経費を削減できる仕組みになっています。
広告も同じで、フランチャイズ本部がCMを使ったり、どこの店舗でも利用できるようなチラシなどを安価で提供してくれたりするケースもあります。そのため、自身で広告制作する必要がなく、費用を抑えて宣伝できるというわけです。いつ経営難に陥るかわからないため、経営者は日々の運営の中でどれだけ経費を削減できるかを考えなくてはいけません。
美容サロンのフランチャイズに加盟するデメリット
美容サロンをフランチャイズで開業するのにはメリットもあればデメリットもあります。フランチャイズに加盟して美容サロンを経営するデメリットも理解しておきましょう。
自由度が低め
フランチャイズはブランド力を守るために、ある程度の規則やマニュアルが定められています。そのため、自分の店舗だけオリジナルで何か新しいことにチャレンジするなどは基本的にできず、すべての加盟店で同じサービスを提供することとされています。顧客にとっては、そのフランチャイズのサービスをどの店舗でも受けられる安心感や信頼がブランド価値となっているからです。
自分の中で思い描く美容サロンのサービスやプロモーションがあったとしても、無断で提供することは禁止されています。営業方法を限定されたくないのであれば、ランチャイズ本部に提案するというのもよいかもしれません。それでも難しい場合は、フランチャイズを利用せず独自で開業した方が良いでしょう。
また、フランチャイズによって自由度は異なりますので、加盟検討時に比較するとよいでしょう。
ロイヤリティの支払いが負担になることも
フランチャイズで美容サロンを経営している以上、売上の一部をロイヤリティとしてフランチャイズ本部へ支払わなくてはいけません。加盟店はフランチャイズのブランド力を利用した、言わば「看板利用料」として、売上の数パーセントもしくは毎月一定額を本部に支払います。
毎月必ず発生する固定費用であるため、店舗の利益には響いてくるので甘くみてはいけません。フランチャイズによってロイヤリティの算出方法・支払額は異なります。あくまでサポートの対価ではあるものの、サポートが不要になるほど長く経営するようになると負担に感じることもあるかもしれません。また、中にはロイヤリティがかからないというフランチャイズもありますので、事前によく確認しておきましょう。
美容サロンのフランチャイズ3選
次に、主要な美容サロンのフランチャイズを3つ紹介します。どんなビジネスがあるのかの参考にしてみてください。
A社
副業も可能なネイルサロンのフランチャイズです。屋号・価格・コンセプト・商材が自由に決められるフランチャイズなので、まるで個人で一から独立しているかのような運営が可能です。
また、初期費用や開業資金は必要になるものの、ロイヤリティは0円と月々のランニングコストがかからないのは、経営者にとってこのうえないメリットと言えるでしょう。ロイヤリティの支払いはなくても、サポートはきちんと受けられるので安心して加盟できそうですね。
B社
B社はエステ&リラクゼーションサロンのフランチャイズです。フランチャイズ1号店では初年度純利益900万円の実績を誇り、そのほかの加盟店も全店舗、初月から黒字のサロン運営している(2021年3月時点)という脅威の売り上げを達成しています。
直営店やフランチャイズ店で培ったノウハウを丁寧に教えてくれるので、自分のサロンを開いてみたいという方は様々な視点からのアドバイスをもらえるでしょう。
C社
C社は、全国で手もみマッサージを展開するフランチャイズです。物件選定の後は開業まで、準備全般をフランチャイズ本部に任せられるのも魅力的です。
フランチャイズ本部内でWEB制作や広告も手がけているため、経費を抑えて集客効果の高いデザインやWebのSEO(上位検索対策)ができますし、フランチャイズオーナーは店の運営に注力できるのです。
美容サロンのフランチャイズの今後
美容業界は低価格にシフトチェンジしていることや、男性を含め、美容に対する一般消費者の意識が上がったことにより、今後ますますの盛り上がりを見せるであろう市場です。
ただし、競合他社が多いのも事実です。フランチャイズに加盟しての独立であっても、どうしたら他と差別化を図れるのかを意識して加盟先を選ぶなどの工夫が必要です。
自分に合ったジャンルで独立しよう
美容関係の仕事で独立したい方は多く、実際に競合他社も多い業界のひとつです。しかし、需要は相変わらず安定しているので、独立するのにおすすめの業界です。フランチャイズでも成功するためには、他者との差別化が必要です。自分にとってベストなフランチャイズが見つかるよう案件をみていきましょう。
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<文/ちはる>