事業への想い。
「なぜ起業したいのか」「なぜ会社を大きくしたいのか」。
事業の目的や想いを明確化することは、今後事業を大きくしていけるかどうかの分かれ目になると言っても大袈裟ではありません。
今回お話を伺ったのは、カラテカの入江慎也さん。
2019年にお笑いの世界を離れ、清掃業を志した入江さんは、2020年8月に株式会社ピカピカを起業しました。
現在は、日々清掃業に勤しむ傍ら、これから同社で全国展開に挑戦される予定だそう。
今回は入江さんが起業した経緯から、全国展開へ挑戦する理由、そしてその先に今後達成したいビジョンについて伺いました。
入江慎也さん
株式会社ピカピカ代表取締役1997年に高校の同級生だった矢部太郎とお笑いコンビ・カラテカを結成。23年にわたり、お笑い芸人として活躍。
2020年8月に株式会社ピカピカを起業し、同社の代表取締役を務める。
自身を含めた5名のスタッフとともに関東近郊を中心に清掃業を営むが、今回新しく全国展開することを決意。
清掃業は人を笑顔にする仕事。株式会社ピカピカ、起業のバックステージ
――2020年8月に株式会社ピカピカ(以下「ピカピカ」)を起業された入江さん。いつ頃から起業を視野に入れ始めていたのでしょうか?
明確に起業しようと思い始めたのは、清掃の仕事を始めてから、5カ月くらい経った頃ですね。でも最初は起業するなんて、実は全然考えていなかったんです。
僕は20年以上、芸人の仕事しかしてきませんでした。最初は本当に社会勉強のつもりで清掃のアルバイトを始めてみたんですが、いざ仕事をしてみると、意外にも清掃業が自分に向いていることが分かってきて。そこで初めて“独立・起業”という言葉が自分の中で生まれてきたんです。
その旨を当時働いていた会社の先輩や社長に相談させていただいたところ「いいんじゃない?」「入江さんならできるよ」と後押しをいただいて。それで2020年の7月に登記して、8月から事業をスタートさせました。
――なぜご自身が清掃業に向いていると思われたのでしょう?
清掃の仕事を苦に感じなかったんですよね。清掃は1年間続けたのですが、朝起きて「今日、仕事に行きたくないな」と思ったことが一度もなかったんです。
それと僕はやっぱり人とコミュニケーションを取るのが好きなんですよね。仕事を通じて「綺麗になった!」とお客さまに喜んでいただけるのが嬉しいですし、楽しい。
人を笑顔にする仕事、という意味では芸人の仕事に似ているのかもしれません。