本記事では、イタリアンレストランを開業したい人、飲食業界未経験でもレストラン経営をしたい人に向けてフランチャイズでの開業について紹介します。
※2023年11月時点の情報です。最新は各企業のホームページで確認してください。
イタリアンレストランの市場性、特徴
日本では1990年代にイタメシブームと共にイタリア料理やイタリアンレストランが拡大していきました。日本人の味覚に合う料理が多く、リーズナブルでカジュアルなお店から、お祝いごとやデートにも使える客単価の高いイタリアンレストランまで多くあります。
比較的20代から30代の若い層に人気があり、ランチ、カフェ、ディナーでそれぞれ異なる客層を獲得できます。
外食産業全体の売上は減少傾向にありますが、レストラン業界の売上は年々上昇しているようです。
フランチャイズでイタリアンレストランを開業するために必要なことと、お金周りについて解説
ここからはフランチャイズでイタリアンレストランを開業するために必要な準備や、気になるお金回りについて解説していきます。
イタリアンレストランをフランチャイズで開業するフロー
イタリアンレストランを開業するフローは以下のとおりです。
まず開業するにあたっては、自力で開業するか、フランチャイズに加盟するかを検討します。レストラン経営未経験からのスタートであれば、レストラン経営にまつわるノウハウやスケールメリットを得られる”フランチャイズ加盟”を検討しても良いかもしれません。
フランチャイズ加盟に向けては、まずは複数の本部から資料を請求したり、説明会に出向きましょう。自分の経営したいレストランとそのフランチャイズが合っているのかを確かめる必要があります。契約前には本部の話を鵜呑みにするのではなく、他の加盟者に話を聞いたり、実際にお客さんとしてお店に行ってみるのもいいでしょう。
他にもどこで開業したいのか、どんな物件でお店を出したいのか、どのように事業を進めていくのかなど、計画を立てることは沢山あります。場所に関する手続きや法的な手続きなどもあるのでしっかりと時間を確保しましょう。
イタリアンレストランに限った話ではありませんが、店舗ビジネスには多額の開業資金が必要になります。開業後はしっかりと経営判断ができるよう、最低でも半年間の運転資金と生活資金は確保しておきたいところです。
全てを自分の貯蓄から捻出することは難しいです。融資や助成金の申請など、資金調達は開業準備と同時並行で行っていく必要があります。
イタリアンレストラン開業に必要な資格
フランチャイズでの開業に限らず、飲食店を開業するためには「飲食店営業許可」と「食品衛生責任者」の資格は必須となります。
また、必要に応じて申請するのが「防火管理者」と「深夜酒類提供飲食店営業開始届出書」です。事前に確認しておきましょう。
フランチャイズビジネスの市場規模やメリット・デメリットなど、基本的なことから知りたい方は、まずこちらの記事を読んでみてください。
https://entrenet.jp/magazine/25755/
イタリアンレストランをフランチャイズで開業するメリット
イタリアンレストランをフランチャイズで開業するメリットについて6つ紹介します。どんなメリットを選んでフランチャイズ経営をしていくのかの参考にしてください。
ブランド力を活かせる
まず、イタリアンレストランをフランチャイズで開業することで得られるものとして、ブランド力を活かすことができるということが挙げられます。
自力で開業する場合はオリジナル商品の作成、お店の宣伝、固定客獲得までの労力が非常に大きいです。
そこをフランチャイズで開業すると、本部のオリジナル商品を提供することが出来ます。そのため固定ファンをすぐに獲得することが出来るのです。
また、一等地でなくても知名度からある程度の集客が見込めます。その分、物件の家賃を抑えてコストカットに繋げることもできます。
集客施策の恩恵を受けられる
フランチャイズの場合、本部が集客の施策としてwebバナーやCMを展開することが多いです。SEO対策・MEO対策を実施したり、SNSに力を入れているフランチャイズ本部もあります。フランチャイズ本部が多額な広告宣伝費を投じて露出を増やしてくれています。その結果、個人ではなかなか行えない大規模な集客施策の恩恵を受けることができます。これは個人規模と企業規模の差となるため、大きなメリットといえるでしょう。
輸入食材など独自の仕入れルートを活用できる
イタリア料理は輸入食料品を使うことが多いため、食材等仕入れルートの確保は必須です。しかし、個人での契約になるとどうしても注文量も少なくなるため、コストがかかりがちです。また、小口の輸入は大口輸入と比べると安定性にかけるという側面もあります。
フランチャイズでは独自の仕入れルートを確立していることが多く、自力で開拓するよりもスケールメリットが得られるため、コストカットにつながります。
研究されたマニュアルを活用できる
フランチャイズでは確立されたノウハウがマニュアル化されており、そのマニュアルを沿って店舗運営をすることで効率的な運営が行えます。
また、運営を体系化する必要がないため、オーナーが経営に専念することができます。その後の店舗の展開についてもマニュアルを頼ることが出来ます。飲食店の場合、食中毒などケアが必要な観点も多く、細かいマニュアルがあるフランチャイズを活用するメリットは高いといえます。
商品開発を代行してもらえる
商品の開発はレストランにおいて重要です。しかし、季節ごとに期間限定のイタリア料理を考えるのはかなりの手間と労力がかかります。
その時間とコストを本部が負担してくれるのがフランチャイズです。
ただし「自分でもオリジナル商品の開発をしていきたい」という意思がある場合、オリジナル商品を提供可能かどうか、契約前に確認しましょう。
スタッフ採用についてサポートがある
飲食業界は人の入れ替わりが多く、常に人手不足の飲食店もあり、求人・採用はレストランにとって大きな課題です。人気のイタリアンレストランでも例外ではありません。
その点、フランチャイズでは採用のノウハウも本部でしっかりと体系化されており、本部サイトでのスタッフ募集ができることもあります。本部から社員を派遣してくれるといったケースもあり、人手を確保することにかなり協力的です。離職防止システムを導入しているフランチャイズもあります。
まずはフランチャイズの仕組みを知りたい方は、下記記事を参考にしてください。
https://entrenet.jp/magazine/25755/
イタリアンのフランチャイズのデメリット
ここまでフランチャイズ経営のメリットを紹介してきましたが、もちろんデメリットも存在します。デメリットには、以下のようなものがあります。
自分が思い描くお店になるべく近づけるようなフランチャイズを見つけることで、自由度の低さを感じにくくなったり、ロイヤリティの支払いに納得できるようになったりするのではないでしょうか。
イタリアンのフランチャイズレストラン経営に向いている人
ここまではイタリアンレストランのフランチャイズ経営について紹介しました。ここからはどういった人がこの経営スタイルに向いているのか紹介していきます。
にぎやかなお店を経営したいと思っている人
イタリアンレストランは、お祝いごとなどの特別な場に選ばれることがしばしばあります。静かな雰囲気を楽しむお店もありますが、「イタリアンレストランは美味しく飲み食いをする場所」と捉える層も多いです。そのため、にぎやかな雰囲気づくりが必要になるときもあります。お客さんが楽しめる雰囲気を作り出せる人が向いているでしょう。
飲食店経営に興味があるが、不慣れでサポートが欲しい人
「イタリアンレストランの経営に興味があるけれど、何から始めていいか分からない…」そんな人もいるでしょう。先述した通り、開業に向けて準備や考えておくべきことは沢山あります。初めての人からすると途方もないでしょう。
そんな人に向いているのがフランチャイズ経営です。フランチャイズが持つ経営ノウハウやサポートを活用することで経営未経験な人や飲食店運営について不慣れな人でも、安心してスタートすることができます。
時代の流れに敏感で勉強熱心な人
イタリアンレストランは、比較的若い層の人たちの利用が多いレストランです。若い人たちは流行に敏感で、流行は早いスピードで移り変わっていきます。その流れに取り残されないようにアンテナを張り、自主的に勉強する向上心がある人が経営に向いているといえるでしょう。
まとめ
イタリアンレストランのフランチャイズ経営について紹介してきました。
自分がどのようなレストラン経営をしたいのか、どういった課題があるのかによって選ぶフランチャイズは異なります。メリット、デメリットともに紹介しましたが、自分の求めるビジョンに合致した場合、フランチャイズ経営は非常に強力な味方です。特に初めての経営に不安を感じているのなら、しっかりとしたノウハウがあるフランチャイズは心強い存在でしょう。自分の求めるイタリアンレストランを経営するためにぜひ参考にしてみてください。
<文/ちはる>