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フランチャイズのコインランドリーを開業すると年収は?初期費用やランニングコストの目安も解説

フランチャイズ業種別

コインランドリーを自力もしくはフランチャイズで開業したとき、オーナーが手にする年収はいくらでしょうか。

本記事では、失敗しない運営のコツと収入の上げ方、双方の初期費用およびランニングコストの違いまで解説しています。

フランチャイズのメリットについては「フランチャイズ(FC)の仕組みを簡単に紹介!メリット・デメリット、成功例や失敗例も紹介」で詳しく解説していますので合わせてチェックしておきましょう。

コインランドリー経営の年収相場

店舗の大きさや都市の人口密度、周囲の居住者の属性にもよりますが、コインランドリー経営の売り上げは、一般的に300万円が目安です。

例えば年中無休のコインランドリーの場合、1回あたりの使用料を平均700円とし、1日に20組が利用すると、1日の売り上げは14000円になります。

月間の売り上げは約39万~43万円となり、年間の売り上げは約511万円になります。

ここから地代家賃・水道光熱費・洗剤や消耗品費・清掃や巡回の委託料・ロイヤリティなどを差し引くと、手取り年収が約300万円になるようなイメージです。

コインランドリーは、コイン(またはプリペイドカード)を投入してはじめてサービスの提供がスタートするため、その都度確実に現金収入を得られることになります。

また、無人で運営する場合は常駐するスタッフの人件費という大きな固定費がかからないのも大きな魅力です。

余剰在庫や廃棄ロスがなく毎日の仕入れや買い出しなどの手間もないため、本業を持つ方の副業に適しているといわれます。

コインランドリー経営で気を付けたい、2つの失敗パターン

コインランドリー経営の失敗は、初期投資を回収できないまま廃業することと定義されます。

失敗の原因は主に2つです。

ニーズの読み違い

コインランドリー経営の失敗例、1つめのパターンは、「ニーズを読み違えている」かもしれないということです。

  • コインランドリーに合わない立地で開業
  • ニーズに合わない設備投資
  • 収支見込みが甘い
  • リピーターが確保できない

自己所有地へのこだわりが、ニーズに合わない立地での開業につながり、集客不足を招きます。

ニーズを把握せず多額の設備投資をしてしまうと、回収が困難になり経営を圧迫します。

収支見込みが甘いと、借入金の返済やランニングコストの支払いが困難になります。

競合との差別化ができないと、リピーターを確保できません。

これらのリスクを回避するためには、綿密な市場調査と事業計画に基づいた経営が不可欠です。

コインランドリー=不労所得という勘違い

コインランドリー経営の失敗例、2つめのパターンは、「放置している」かもしれないということです。

  • 集客不足
  • 管理不足

コインランドリー経営は不労所得ではなく、店舗や機械の清掃、店舗の監視、集客など、オーナーがやるべきことはたくさんあります。

「洗濯機や乾燥機を置いておけば、勝手に利用してもらって収益が得られる」と思ったら大間違いです。

完全無人/24時間体制の店舗には「スタッフがいない方が良い」「24時間営業はありがたい」などの声がある一方で、犯罪が起きやすい/清掃が行き届かないなどのリスクが発生します。

定期的に点検に行くなどして、完全放置にならないように注意しましょう。

フランチャイズ加盟の場合では、本部が24時間サポートを行っている場合もあります。

コインランドリー開業の初期費用

フランチャイズのコインランドリーを開業すると年収は?初期費用やランニングコストの目安も解説

開業の初期費用の相場は「フランチャイズ:1,500万〜3,000万円 個人経営:2,000万〜4,000万円」といわれています。

  • 店舗取得費:100万~1,000万円
  • 機器取得費:1,000万~2,000万円
  • 内装工事費:300万~500万円
  • 外装工事費:200万~500万円
  • 洗剤費用等:約10万円
  • FC加盟金等:50万〜200万円

なお、居抜き物件(前利用者の内装を流用する)や店舗の賃借、機器のリースなどによって、初期費用を抑えることができます。

フランチャイズの場合はこのほかに加盟金など本部に支払う費用もありますが、その分、本部のルートを活用して機器や内外装工事等の費用を抑えて独立することができるため、開業資金の初期費用が低い傾向があります。

コインランドリー経営のランニングコスト

開業後のランニングコストの相場は「フランチャイズ:30万~70万円/月 個人経営:約50万円/月」といわれています。

  • 地代家賃:5万〜50万円
  • 水道光熱費:売り上げの20〜25%
  • 洗剤代等:1万〜3万円
  • 広告宣伝費:0.5万〜2万円
  • 雑誌備品代:0.5万〜1万円

フランチャイズの場合、以下の費用も追加で発生します。

  • ロイヤリティ:売り上げの5〜10%
  • 管理代行料:売り上げの1〜3%

適切な空調温度は快適さのために不可欠な要素ですが、電気代の高騰は利益を圧迫します。

夏の日差しをカットするガラスフィルムや外壁・屋根の遮熱塗装、冬の寒さは断熱材を密に充填すればかなりの効果が期待できます。

また蛍光灯照明をLED照明に替えれば、明るさを維持したままで電気代や管球交換代も下げられるでしょう。

フランチャイズビジネスの市場規模やメリット・デメリットなど、基本的なことから知りたい方は、まずこちらの記事を読んでみてください。

https://entrenet.jp/magazine/25755/

コインランドリー経営で収入を増やす方法

コインランドリー経営では、以下のポイントに注意すれば収入の向上が見込めます。

立地を吟味する

コインランドリーにおける好立地とは「人が洗濯物を持ってアクセスしやすい立地」が基本です。

単身顧客なら駅から自宅までの途中にあること、ファミリー顧客なら駅から離れていても構いませんが、車が停められる駐車場付きが必須です。

また、共働きで週末にまとめて洗濯する世帯、家族が多く洗濯物の量が多いファミリー世帯、忙しい独身のビジネスパーソンで洗濯をする時間がない方など、対象とする顧客の状況や行動パターンを想定して対策をするとよいでしょう。

例えば、ネイルサロンやクイックマッサージ、コンビニエンスストアやスーパーやドラッグストア、カフェやファストフード店、ペットショップ、書店などが近くにある立地なら時間を潰しやすいはずです。

加えて、競合するコインランドリーの出現で収支が大きく狂うこともあるため、「羽毛布団や靴などに対応している特殊な洗濯乾燥機を設置する」「キッズコーナーやカフェなどを作っておく」など他の店舗では出来ないサービスや空間を提供し、替えが効かないオンリーワン要素を何か持っておくことも大切です。

競合との差別化を図り、リピート率を上げる

すべての客層を取り込もうとして全部盛りの店舗にすると、設備投資が高額になり経営を圧迫する可能性が高くなりますが、ある程度メイン顧客を絞ることができれば、なすべき対策も限定できます。

具体的には下記のような対策が講じられます。

単身世帯:24時間営業やスマホアプリ連動で、洗濯終了通知や電子決済ができる仕様に
家族世帯:布団や大型乾燥機を設置し、週末にまとめて利用できるように駐車場も確保
女性顧客:明るくて店舗内がよく見える作りにし、おしゃれ着や靴が洗える機器も設置

集客施策で新規獲得

コインランドリーの商圏は郊外型なら半径2~5km、都市型なら半径約500mといわれ、遠くからわざわざ来ることは稀です。

そのため、付近で生活する方や通行する方に対して適切な広告ができればよく、多額のお金をかけなくても問題ありません。

少なくとも、遠くから目立つ看板があり、第一印象が清潔で明るくて安全そうな雰囲気作りに努めましょう。

さらに、フランチャイズに加盟すればブランドイメージから安心感や高品質を連想されやすいため、集客に関してはフランチャイズ本部と自分のSNSを連携したり、ポスティングチラシを利用したりすると効果的です。

フランチャイズのコインランドリー経営で失敗しないポイント

フランチャイズのコインランドリー経営で失敗しないポイントは以下のとおりです。

  • リサーチやシミュレーションを徹底する
  • 小さく始める
  • 差別化を図る
  • 防犯対策にも力を入れる
  • 開業しても放置は厳禁
  • 集客に一工夫

コインランドリーにかかわらず、事業は「小さくはじめて徐々に大きく」が基本です。

事業が安定するまでは機器をリース契約にして巡回管理や清掃をオーナー自身が行うなど、初めのうちは経費を厳しく抑えましょう。

1度でも洗濯物の置き引きやコインの窃盗被害があると、どこからともなく風評が拡散して利用者が減ってしまいます。

明るい照明、監視カメラ、警告文や店内アナウンスなど、防犯対策に力を入れても損はありません。

また、ガラスが汚れ照明が消えて雑草が生えたままだったり、店内のカートや雑誌やゴミ箱が散乱していたりすると、管理がなされず放置され荒んだ印象を受けます。

洗濯物をきれいにする場所ですから、清潔で明るくて整然としたイメージをキープしましょう。

まとめ

コインランドリー事業は、未経験の個人でも2,000万〜3,000万円の開業資金で開始できます。

初期費用は高額ですが、一度始めれば管理の手間やランニングコストが少ないことから、副業向きだといえます。

しかし、顧客は「自分の行動範囲内にある最も安くて清潔で便利なコインランドリー」を利用するため、こまめな防犯対策や清潔感の維持と最新技術に適合した仕様にしておくべきです。

客層や立地条件を吟味してスタートし、コツコツと時間をかけて育てていくつもりなら、コインランドリー事業は有望だといえます。

業界未経験で立地選定や店舗装飾に疎くても、フランチャイズ本部がついていれば、スムーズに開業までこぎつけ安定した運営ができるでしょう。

よくある質問

Q:コインランドリーをフランチャイズで開業するメリットを知りたい

A:以下のとおり

  • 日常管理の手間やランニングコストが低い
  • 副業向きの投資事業
  • 景気の影響を受けにくい
  • 変形地や日当たりの悪い場所でも有効活用できる
  • 立地次第では高収益
  • 節税効果がある

景気変動の影響を受けにくいため、安定した収益が期待できます。

土地の形が悪い変形地や、日当たりが悪い場所でも有効活用できるうえ、立地条件が良ければ、高収益な事業になる可能性が高い事業です。

スタッフを常駐させる必要がないことから、ランニングコストが低い、時間的な制約が少なく、副業として始めやすいといった特徴もあります。

減価償却による所得税・住民税の節税や、相続税の節税対策になる場合があります。

Q:コインランドリーをフランチャイズで開業するデメリットを知りたい

A:以下のとおり

  • 開業資金が数千万単位で必要
  • 競合出現リスクがある
  • 防犯上のリスクが高い
  • 移設が難しい

コインランドリー事業は、日常管理の手間やランニングコストが低く副業向きの投資事業ですが、開業資金は数千万単位で必要になるため、気軽にはじめられるものではありません。

また、競合の出現にも対策をとらなければ、収支が一気に悪化する場合があります。

基本的に無人でいつでも不特定多数が自由に出入りできるため、防犯上のリスクが高いことも懸念材料です。

そして、1度設置してしまうと、よりよい場所を求めて移設するのが難しいという側面もあります。

ただし、コインランドリーは店舗の作りもサービスも単純明快であるため、問題や原因が分かれば対策が講じやすく、費用もそこまで多額にならないことがほとんどです。

コインランドリーの独立開業情報一覧|独立・開業・フランチャイズ募集の【アントレ】
コインランドリーに関する独立、開業、企業、フランチャイズ募集(FC)情報。アントレは株式会社アントレが運営する独立、開業、起業、フランチャイズの情報サイトです。
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<文/柴田敏雄>

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