【この記事でわかること】
- 脱サラのリアルな成功事例
- 成功者に共通するマインド
- 脱サラに失敗する人の特徴
脱サラが成功し、ビジネスが軌道に乗るかは「運任せ」ではありません。脱サラの成功には明確なコツが存在します。
本記事では、3名の成功者へのインタビューを基に、脱サラが上手くいく人の心得や失敗する人の特徴を徹底解説します。
脱サラとは?
「脱サラ」とは「脱サラリーマン」の略称で、会社員を辞めて独立開業や起業をすることを指します。
自由な働き方や収入増の可能性から、多くの人にとって魅力的な選択肢となっています。
脱サラの現状と成功率
脱サラは簡単な道のりではありません。
起業から10年後に事業を継続できている企業は、約3割という厳しい現実があります。
脱サラに成功するためには入念な準備と計画が必要なので、軽い気持ちで会社を辞めてしまわないように注意しましょう。
脱サラの平均年齢と職務経験
日本政策金融公庫総合研究所の「2023年度新規開業実態調査」によれば、開業時の平均年齢は43.7歳で、40代が最も多い割合を占めています。
また、開業者の84.4%が自身の経験のある職種で起業しており、経営経験がある人の割合は13.1%にとどまっています。
脱サラをした先輩の成功例
ここからは、実際に脱サラして成功した方の例を紹介していきます。
脱サラ成功例1.会社員×個人事業主で準備を整え、満を持して脱サラしたAさん
最初に紹介するのは、会社員として働きながら個人事業主としても活動し、周到な準備を経て独立したAさんの事例です。
Aさんはマーケティング会社に勤務する傍ら、副業として同分野のビジネスを開始。本業と副業の高い相乗効果を活かし、知識とスキル、人脈を着実に蓄積しました。会社員としての安定収入を確保しながらリスクを最小限に抑え、満を持して自身の会社を設立。現在では、民間企業から行政まで幅広いクライアントの事業を手掛けています。
【Aさんの成功例を分析】とにかく準備が万全だった
Aさんの成功要因は、キャリアプランに基づいた徹底的な準備にあります。
新卒でIT企業に入社しビジネスの基礎を固め、29歳で「本当にやりたいこと」を見据えてマーケティング業界へ転職。ITとマーケティングのスキルを掛け合わせ、自身の市場価値を高めました。
会社員時代にマネジメント経験を積んだことも、組織運営において大いに役立っています。独立前に圧倒的なスキルと顧客網を確保したことが、スムーズな独立成功へとつながったのでしょう。
成功例2.脱サラし、フリーランスで色々な仕事をしているBさん
続いては、複数の収入源を確立し、フリーランスとして多彩な仕事を手掛けるBさんの事例です。
Bさんは特定の事業に固執せず、以下のように興味を持った分野へ積極的に挑戦しました。
- 営業代理店
- 個人向けコンサルティング
- オンラインサロン運営
- 動画編集、ライター、カメラマンなど
このスタイルは、複数業種で得た人脈が新たなビジネスチャンスを生む好循環を確立しており、身軽な働き方を望む人にとってのモデルケースとなっています。
【Bさんの成功例を分析】自分の強みと弱みを徹底的に分析していた
Bさんの成功の土台は、徹底した自己分析にあります。
当初、営業代理店として成果が出ずに悩みましたが、その原因が「売ろうとすること」への抵抗感だと分析。そこで「商品を売る」のではなく「必要としている人と信頼関係を築き、その人の役に立つ」という考え方にシフトしています。
この転換により多くの人から信頼を得て、結果的に契約数が増加。その過程で築いた人脈が、現在のコンサルティングやオンラインサロン運営といった多角的なビジネス展開の基盤となっています。
成功例3.脱サラしてフリーランスになるも、苦労も多かったCさん
最後は「脱サラしてフリーランスになるも、苦労も多かったCさん」の事例を紹介します。
Cさんは現在、フリーのライター兼マーケターとして、クライアントワークを中心に活躍しています。この活動で得たノウハウを活かし、オンラインサロンも運営しているそうです。
今でこそフリーランスとして得たノウハウを活かして活躍しているCさんですが、脱サラ後、しばらくはかなり苦しんだといいます。全く準備をせず、貯金もゼロで脱サラしてしまったからです。
以前から副業でライターとしての仕事をしていたため何とかなると思っていたCさんですが、現実はそう甘くありませんでした。脱サラして1年間は生活費をまかなうためにコールセンターの夜勤を続け、その後も生活が苦しくなるたびに単発のアルバイトをして生活をしていたといいます。
【Cさんの成功例を分析】準備不足は否めないが、徹底したマインドセットが功を奏した
Cさんが苦境から抜け出せた要因は、「相手の利益を最優先する」という徹底したマインドセットでした。
行き詰まった際に自身のスキルを棚卸した結果、自分には「Giveの精神」があるという強みに気づきます。後輩の相談に親身に乗るようにしたことでそれが評判を呼び、現在のオンラインサロン運営の礎となっています。
この姿勢はクライアントワークでも一貫しており、常にクライアントや読者の利益を追求。その結果、記事の成果が高く評価され、主要メンバーとしてキャリアアップを果たしました。
成功例にみる、脱サラが上手くいく人の心得3条
ここまで紹介した成功例からは、脱サラが上手くいく人の特徴も見えてきます。
脱サラを考えている方は、次の3つを意識して準備を進めましょう。
脱サラの成否はマインドで半分決まる
脱サラに成功する人は、逆境においてもブレない強固なマインドを持っています。
Aさんはパニックになりそうな状況でも周囲への配慮を忘れず、BさんとCさんは一貫して「相手の利益を優先する」姿勢を貫きました。この姿勢が信頼を生み、磐石な人脈やキャリアアップにつながったのです。
ビジネスの成功は、スキル以前にマインドで決まる部分が大きいと言えます。
まずは副業からスモールスタートをきる
いきなり会社を辞めるのは大きなリスクを伴います。なので、まずはAさんのように副業としてスモールスタートし、安定収入を確保しながら事業の基盤を築くようにしましょう。
準備不足で独立したCさんは、当初アルバイトとの両立を余儀なくされ、ビジネスに集中できませんでした。
リスクを最小限に抑え、着実に事業を育てるためには、副業からのスタートが最も有効な手段です。
最低でも半年分の資金を確保しよう
資金の重要性は、Cさんの事例が物語っています。
もし半年分の生活資金があれば、彼はアルバイトをせず、最初から事業活動に専念できたはずです。
資金不足は焦りを生み、冷静な判断を妨げます。「資金はビジネスに集中するための時間を買うもの」と捉え、最低でも半年~1年分の生活費を準備しておきましょう。
脱サラのメリット・デメリット
ここまでは事例を紹介してきました。ここからは「自分も脱サラしてみたい」と考えた方に向けて、脱サラのメリットとデメリットを解説します。
脱サラで得られる5つのメリット
脱サラする5つのデメリット
脱サラに失敗する人の特徴
続いて、成功例ではなく「脱サラに失敗しやすい人の特徴」を紹介します。
もしも多くの項目が当てはまる方は、どうすればそこを改善できるかを考えてみましょう。
計画性がなく勢いだけで行動してしまう
「会社を辞めたい」という一心で、具体的な事業計画や資金計画なしに脱サラしてしまうと、当然ですが失敗する確率が高まります。
ここまでに紹介した事例やポイントを基に、しっかり事前計画を整えましょう。
他人任せで主体性がない
「誰かが助けてくれる」「フランチャイズに加盟すれば安心」といった受け身の姿勢では成功できません。
自分の事業であるという当事者意識が欠けている人は、問題が発生した際にすぐに行き詰まります。
プライドが高く、過去の成功体験に固執する
会社員時代の肩書や成功体験が忘れられず、新しい知識を学んだり、地道な作業をすることを嫌う人は、失敗しやすい傾向にあります。
稼ぎ続けるためには、常に最新の情報を得る、学習を続ける必要があると考えましょう。
数字に弱く、どんぶり勘定で経営する
売上や経費、利益といった数字を把握せず、感覚だけで経営判断を下す人は失敗しやすい傾向にあります。
気づいたときには資金繰りが悪化し、手遅れになっているケースが多く見られるので、必ず最初の段階から細かく数字をチェックしておきましょう。
脱サラで大事なのは、準備と軸を持つこと
成功事例が示す通り、脱サラで最も重要なのは「徹底した準備」と「ブレない軸を持つこと」です。
「自分は会社員に向いていない」「自分の力で事業を興したい」と考えている方は、すぐに脱サラするのではなく、まず世の中にどのようなビジネスがあるかを調べるところから始めてみてはいかがでしょうか。
「アントレ」では、全国のフランチャイズ・代理店情報や、多様な独立開業の選択肢を掲載しています。副業から始められるプランも多いため、情報収集の一環としてぜひ一度ご覧ください。