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かけがえのないパートナーは同級生。海沿いの街にたたずむ小さな店から花とクラフト時計の魅力を地域に発信。

生ボイス

色とりどりのガラスをあしらった木の引き戸は古い家屋で使われていたという貴重なもの。風が吹くたびにカタコトと鳴る音には、どこかノスタルジックな風情が。神奈川県藤沢市 鵠沼海岸にオープンした小さな花屋さん。店先を歩く人々の心に親しみと懐かしさを添える門構えや建具の数々からは、ご夫婦のこだわりがあふれ出ていました。店を持つという目標を二人三脚で叶えた宮井さんご夫婦にこれからの夢についてお話を伺いました。

宮井和郎/宮井ありさ(みやいかずろう/みやいありさ)

共に横浜のご出身。高校の同級生だったお2人は、高校卒業後、クラフト時計職人として活躍するありささんの個展で再会を果たしました。夫の花と妻のクラフト時計。それぞれのこだわりを表現する場所として、昨年11月に宮井商店HanaRoをオープン。現在は中学生と小学生の2人のお子さんとの4人暮らし。

時間はかかりましたが、本当にやりたいことに出会えました。(和郎)

――もともとは高校の同級生だったそうですね。

和郎:2年間同じクラスでした。当時はただのクラスメイトですね。25歳の頃だったでしょうか、当時からクラフト時計職人として頑張っていた妻から個展の案内が届いたのが再会のきっかけです。それから交際が始まり、31歳で結婚しました。

――運命的な再会ですね。和郎さんはその時からお花屋さんで?

和郎:いえ、当時はカメラの仕事をしていました。飲食関連の広告やメニュー表などに使う写真を主に。でも、仕事量がどんどん減っていき、時間を持て余す日々を過ごすことも。結果的にカメラの仕事から離れることになったのですが、次のステップが具体的に決まっているわけでもありませんでした。ですから、無職のような感じにもなりましたが、それほど慌てることもありませんでしたね。

ありさ:夫はのんびりしているというか。心がおおらかというか。一家の大黒柱としては、ちょっと困っちゃう性格ですね(笑)

――そんな状況からどのようにして花屋さんに?

和郎:その頃は都内に住んでいました。街を歩いているときに偶然見かけたのが、シャッターの降りたお店の前で花の入ったバケツを広げているお花屋さんだったのです。立ち止まったお客さんと楽しそうに会話をしながら花束を作っていく様子がとても楽しそうで。なんか夢のある仕事だなと素直にうらやましかったですね。その出来事がきっかけでカメラから花の世界へとキャリアチェンジしたのです。最初に勤めた花屋への入社は31歳で、ちょっと遅めのスタート。花のことなんかまるでわからないし、勤めたお店の先輩が同い年という感じではありましたが、本当にやりたいと思える仕事でしたから新鮮な気持ちで頑張れました。

――ありささんはその頃のことを覚えておいでですか?

ありさ:マイペースな人なので、あまり心配もせず(笑)。私自身でいうと、夫が花屋修行をしているころは、時計の仕事はちょっとお休みして子育てに専念していました。

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花と時計。自分たちの好きなものに囲まれた空間が理想でした(和郎)

※本記事は取材当時の情報を基にしており、団体名、サービス名、法令等が現在と異なる可能性があります。しかし、取材時の想いや状況を正確に伝えるため、内容をそのまま掲載しています。ご了承ください。

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