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脱サラリーマン(脱サラ)後に個人事業主や自営業になるときにやるべき年金の手続き

脱サラをして個人事業主や自営業(以下個人事業主等)になった場合、年金はどうなるのでしょうか?

今までは、会社が自動的に手続きを行っていましたので、何もしなくてもよかったかもしれません。

しかし、個人事業主等になると全て自分で手続きをしなければなりません。

では、どの年金に加入しどのような手続きが必要になるのか見ていきましょう。

サラリーマンの年金

サラリーマンは国民年金の第2号被保険者で、国民年金だけでなく厚生年金保険にも加入することになります。

保険料は、半分会社が負担していますので、少ない金額で厚生年金と国民年金の両方の保険料を支払っていることになります。

この手続きは会社に年金手帳を提出することで、担当者が年金事務所に行って届け出を行ってくれます。

保険料も給与から天引きで納めてくれます。
サラリーマン時代は、自分では何もしなくてもよかったわけです。

個人事業主や自営業の年金

個人事業主等は第1号被保険者となり、国民年金だけで手続きは全て自分で行います。

65歳からもらえる年金は、平成29年度現在40年満額で779,300円、保険料は月額16,490円です。

また退職した時点で扶養している60歳未満の配偶者がいる場合は、国民年金第3号被保険者から第1号被保険者に切り替わることになります。

今までは第3号ということで保険料を払わなくて済みましたが、今後は2人分の国民年金保険料を支払うことになります。

ちょっと痛い出費ですね。

脱サラ後の年金手続き

サラリーマンを辞めた時の年金手続きは、まず会社が厚生年金保険の資格喪失届を年金事務所に提出します。

その後、年金手帳と退職日がわかるものを持って、市区町村役場の国民年金課に退職日の翌日から14日以内に手続きを行います。

原則は14日以内ですが、遅れた場合は遅れた月から支払うのではなく、退職日からさかのぼって支払うことになります。

この時に注意をしたいのが加入日です。

一般的に多いのが月末退社で、その場合その月の保険料は厚生年金保険料を支払い、国民年金の第1号被保険者の保険料は翌月からとなります。

ところが月の途中で退職した場合は、その月は国民年金加入月となり、厚生年金保険料は払う必要はありません。

忘れてはいけないお得な公的年金

個人事業主となった場合は、公的年金は国民年金だけとなり、老後の生活が不安です。

そこで付加年金の申し込みもしましょう。

この付加年金は、第1号被保険者しか加入できない特別な年金です。

市区町村役場の窓口で国民年金の第1号被保険者への切り替えをした時に一緒に「付加保険料を払います」と言ってください。

そうすると毎月の国民年金保険料に400円がプラスされた納付書が送られてきますので、コンビニ等で支払います。

役所の窓口では、「こんないい制度がありますよ」と教えてくれませんので、事前に調べておきましょう。

では、400円プラスしただけでどれだけ65歳からもらえる年金が増えるかというと、支払った月数分だけ増えます。

例)20年間付加保険料を支払った場合
支払った保険料:
400円×12ヶ月×20年=96,000円

年金にプラスされる金額(年額):
200円×12ヶ月×20年=48,000円

つまり、65歳から2年間もらう年金で支払った保険料の元がとれることになります。

そしてプラスされる年金は死ぬまで支払われるのです。

コーヒー一杯分の金額で利用できますので、ぜひ検討をしてください。

まとめ

脱サラ後、個人事業主等となった場合は厚生年金保険から外れて国民年金だけとなります。

年金の手続きとしては、市区町村役場の窓口で第2号から第1号への切り替えをしたり、扶養している配偶者がいる場合は、第3号から第1号への切り替えも忘れないで行います。

また、サラリーマン時代は保険料が給与からの天引きだったので、気にしなかったと思いますが、脱サラ後は、毎月保険料を自らが納めなければなりません。

引き落としの口座にお金がなかったり、コンビニでの支払いを忘れた場合は、未納となってしまいます。

そうなると、日本年金機構から督促されるだけでなく、障害年金の給付にも関わってきますので、注意をしてください。

PROFILE

社会保険労務士 菅田 芳恵

愛知大学法経学部経済学科卒業後、証券会社、銀行、生保、コンサルティング会社勤務後、独立開業。
49歳から2年間で社会保険労務士やファイナンシャルプランナーの資格など7つの資格を取得。
現在は13の資格を活かして、コンサルティングや研修、セミナーの講師、カウンセリング等幅広く行っている。
最近では企業のハラスメントやメンタルヘルスの研修、ワークライフバランスの推進、女性の活躍送信事業等で活躍している。

[保有資格等]
社会保険労務士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)、産業カウンセラー、2級福祉住環境コーディネーター、キャリアデベロップメントアドバイザー(CDA)、ハラスメント防止コンサルタント、DCプランナー、知的財産管理技能士、見まもり福祉相談員、三重県金融広報委員会金融広報アドバイザー、あいち産業振興機構相談員、岐阜県産業振興機構相談員、名古屋市中小企業振興センター相談員、名古屋市新事業支援センター相談員

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