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脱サラ後に株トレーダー(個人投資家)になるときに知っておきたいこと

独立ノウハウ・お役立ち

「日経平均株価が本日も上昇しました!」「〇〇会社の株価が最高値を付けました!」というニュースを聞くと、株トレーダーで生活ができるのでは?と思われる方もいるのではないでしょうか。

しかし、株トレーダーのみで生活資金を稼ぎ、所得税、住民税、社会保険など、さまざまな支払いを行い続けるのは簡単ではありません。

また、株式市場の取引ルールもあらかじめ理解しておかないと、気づかないうちにルール違反で罰則が科せられるかもしれません。

本記事では、脱サラ後に株トレーダーになる場合に特に知っておきたいことをご紹介します。

脱サラして個人投資家になる前に知っておきたい投資の基礎3点

投資により多額の利益をあげている人を「億り人」や「FIRE(不労所得で生計を立てる人)」などと呼ぶ言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。“投資=ギャンブル”のように感じている人もいるでしょう。しかし、投資で扱われているものは法令で金融商品として取り扱いが認められているものです。

ここからは、脱サラして投資で多額の利益をあげられるような個人投資家を目指す前に知っておきたい、 投資の基礎知識を3つチェックしていきましょう。

1. “投資=ギャンブル”ではない
2. 長期投資で複利効果を狙って分散投資もできる
3. 自分が信じたものに投資する

それぞれどのようなことか、詳しく解説します。

1. “投資=ギャンブル”ではない

収益を得られる可能性があるから金融商品に投資をするという投資の仕組み上、「投資はギャンブルだ」と考える人も少なからずいます。しかし、投資とギャンブルでは性質が全く異なります。

ギャンブルの場合は“勝ち負け”が明確です。お金や品物を賭けて勝って利益を得る人と負けて損失を被る人が必ず現れるのがギャンブルの特徴です。ギャンブルに賭けたお金から配当金やギャンブルの運営資金を賄うという仕組みです。

それに対して、投資には勝ち負けの考え方が存在しません。 得られる利益の額は運用方法によって変化します。特定のものに投資した人全員が利益を得られる場合もあれば、全員が損失を被る場合もあり得るのが投資の特徴です。

わかりやすく株式を例に考えてみましょう。株を買った企業が黒字であれば株主は全員配当金を受け取れます。その一方で、企業が赤字であれば配当はゼロになることもあるのです。

投資の場合は得られる収益が商品や運用方法によって変化します。そのため、投資で収益を得て成功するためには、ギャンブルのように運頼みではなく、自分自身の努力も必要になります。

2. 長期投資で複利効果を狙って分散投資もできる

投資の基礎を学ぶ上で、“長期投資”“複利効果”“分散投資”という言葉は必ず覚えておきましょう。それぞれの言葉の意味は以下のとおりです。

長期投資:長期間にわたり同じ金融商品を持ち続けること
複利効果:運用している中で得た収益で再び投資をし、利息が利息を生んで収益を膨らませること
分散投資:投資する資産や対象を1つに限らず、複数の対象に投資をすること

これら3つの言葉をまとめると“複数の金融商品に長期間投資し続け、元金と利息のどちらからも利益が得られること”という意味になります。

例えば、投資信託の1つである「つみたてNISA」の中には、運用結果によっては分配金が発生するものがあります。ここで増えた分配金を再投資することで、複利効果が期待できます。つみたてNISA以外の金融商品でも利益を再投資する仕組みはあります。ついつい目先の利益に目が行きがちですが、短期間で利益を得ようとせず、長期投資でお金を増やそうという理念のもと投資活動をするのが個人投資家としての成功への道筋です。

さらに、分散投資で複数の金融商品に投資しておくと、1つの商品で損失が生じてしまったとしても別の商品の収益が得られれば、総額でみたときに損失を少なくできます。もちろん、1つの金融商品に多額の投資をして多額の利益を得る方法もあります。しかし、何から投資してよいかわからないという投資初心者の方であれば、分散投資で利益を少しずつ積み上げていく方が安心でしょう。

3. 自分が信じたものに投資をする

短期間で多額の収益を得られる可能性のある暗号資産(仮想通貨)やインターネットを活用した投資方法の登場により、投資で稼ぐチャンスは格段に増えてきました。しかし、投資で成功している人はごく一部です。情報収集が不十分なまま投資をして失敗に終わってしまっている人も多いのが実情です。

投資では、景気、社会情勢、参入している投資家の数など、さまざまな要因で金融商品の価値が変わります。このような中で多くの収益を得るためには、多角的に情報を分析し、タイミングを見計らって投資をするべきかどうかの判断をする必要があるのです。場合によっては、 投資したお金を失ってでも更なる損失の拡大を防ぐ対策が要されることもあるかもしれません。

「みんなが儲かる」「今、流行している投資商品」などという言葉に惑わされて十分な情報収集をしないまま投資をしてしまうと、 資産を無駄にしてしまうリスクがあります。

脱サラをして個人投資家になるための3つのステップ

個人投資家として投資の収益だけで生活していくためには、投資用に多額の資金を用意し、資産形成のプランを練る必要があります。まして脱サラをして個人投資家になる場合には、生活に支障が出てしまわぬよう資産をどのように守るのかという知識や対策も必要です。

ここからは、個人投資家になるための3つのステップを押さえていきましょう。

1. 運用資金を貯める

脱サラして個人投資家としてデビューするための第一歩は、投資商品で運用するための資金を貯めることです。資金の貯め方は人それぞれですが、会社員時代に給料を毎月コツコツ積み立てたり、ボーナスを貯蓄したり、退職金の一部を充てたり、自分に合った方法で貯めていきましょう。

例えば、年収400万円の人が会社員時代と同額の収益を資産運用で得たい場合、利回りが5%の投資商品を選んで運用するとなると8,000万円の運用資金が必要になります。しかし、8,000万円を会社の給料やボーナスだけで貯めるのは至難の業です。

そこで、脱サラをする前に数百万円を元手に徐々に運用資金を増やし、目標の資金が貯まったタイミングで晴れて投資家となるのがよいでしょう。

自己資金が多いほど多額の収益を得られる可能性はあります。しかし、自己資金を確保するために借金をするのはおすすめできません。借金をせずに自己資金だけで運用資金を確保するようにしましょう。

2. 金融の基礎知識を学び、資産形成プランを立てる

金融市場の仕組みや投資商品ごとの特徴は投資を始める前に十分に理解しておきましょう。その上で、資産形成プランを立てていくのがおすすめです。

株式投資をしたいのであれば、投資先となる企業の特徴、ビジネスモデル、財務状況などを把握しておく必要があります。

FX、外貨預金、暗号資産(仮想通貨)などの国際的な投資商品に投資したいのであれば、上記に加えて国内外の経済情勢への理解も深めておかなくてはいけません。投資する商品・銘柄や資金配分などは運用資金や目標とする収益額を踏まえて検討するようにしましょう。

投資への理解を深めようと、関連するサイトをチェックするのもよいのですが、投資家個人の体験談や見解を主体とするものも多いです。体験談を調べる程度であればインターネットの情報で十分ですが、経済関連の雑誌や書籍を読んだり、セミナーを受講したり、資産形成のための情報収集は幅広い観点で行うことをおすすめします。

また、投資商品を複数比べてみたいときには、必ず証券会社など商品提供元の公式サイトを確認するようにしてください。

3. スモールスタートで投資を始める

投資は、多額の収益が得られる可能性があるものの、経済情勢や景気によっては損失が生じるリスクもあることを忘れてはいけません。個人投資家としてデビューしてすぐに収益のみで生活費を賄うのは簡単なことではありません。そのため、脱サラ前から投資をスモールスタートしておくことをおすすめします。

株式取引で注意、順守すべき法律“金融商品取引法”

1948年、アメリカの証券法、証券取引法を参考に投資家保護を目的として証券取引全般を規定する「証券取引法」が制定されました。その後、金融・資本市場をとりまく環境の変化に対応するため、2007年「金融商品取引法」が施行されています。

利用者保護ルールの徹底と利用者利便の向上、“貯蓄から投資”に向けての市場機能の確保及び金融・資本市場の国際化への対応を図ることを目指し、各種整備が行われました。

金融商品取引法は以下の4つの柱から成り立っています。

1.投資性の強い金融商品に対する横断的な投資者保護法制(いわゆる投資サービス法制)の構築
2.開示制度の拡充
3.取引所の自主規制機能の強化
4.不公正取引等への厳正な対応

この金融商品取引法において株トレーダーとして特に気をつけなければならない点は“4.不公正取引等への厳正な対応”です。

もう少し具体的にいうと“インサイダー取引”“風説の流布・偽計”“相場操縦”が不公正取引の代表例で、簡単にその内容を示します。

「金融商品取引法について」(金融庁)

インサイダー取引

上場会社の関係者である内部者、情報受領者等が、職務や地位により知り得た、投資者の投資判断に重大な影響を与える未公表の重要事実を利用して、株式等を売買する行為のことをインサイダー取引といいます。

「インサイダー取引」(日本取引所グループ)

風説の流布・偽計

風説の流布・偽計とは、有価証券の変動(上昇、下降)を図る目的で、虚偽の情報や未確認のうわさを世間に広める行為のことや、他人に錯誤を生じさせる詐欺的ないし不公正な策略、手段を用いることを指します。

「不公正取引について」(金融庁)

相場操縦

市場において相場を人為的に変動させ、その相場をあたかも自然の需給によって形成されたものであるかのように装い、他人を誤認させてその相場の変動を利用して自己の利益を得ようと図ること。

約定させる意思のない大量の注文発注や取り消し(見せ玉(ぎょく))、大量または複数の注文をし、その後に取り消すなどの行為がこれにあたります。

「不公正取引について」(金融庁)

罰則

インサイダー取引を行った場合、金融商品取引法197条の2、198条により「五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金」またはこれらの併科、その行為により得た財産は没収となっています。

また、風説の流布・偽計、相場操縦を行った場合は金融商品取引法197条1項5号、第198条の2により「十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金」または併科、その行為により得た財産は没収、操縦的行為による損害賠償責任の発生など厳しい罰則が定められています。

個人投資家として日々株式市場等で活動するのであれば「知らなかった」では済まされません。

取り引きのルールをきちんと理解した上で公正な取り引きを行いましょう。

「金融商品取引法」197条の2、198条(e-Gov法令検索)

株式の売買等に関わる税金について

個人投資家として活動する、生活するということは株式取引等で利益を出すことが大きな目的となります。

利益が出るということは、その利益に対する“税金”を納める義務が生じてきます。この税金についても上記“株式取引で注意、順守すべき法律”と同様にその仕組みを理解し、各種手続きに漏れがないようにしましょう。

株式等の売買による利益、株式等の配当については基本的には申告分離課税です。証券会社の証券口座の設定も、特定口座(源泉徴収あり・なし)、一般口座、NISAがあります。

個人投資家の方は株式取引等を頻繁に行うことを想定すると、年間取引明細を証券会社で作成してもらえて、納税が年間利益確定後となる「特定口座の源泉徴収なし」がよいでしょう。

個人投資家とライフプラン

個人投資家の方は、株式等の取り引きを行うための運用資金や、老後資金、その他、生活資金を投資によって稼ぐことになります。脱サラをする前に多角的に、資金シミュレーションを行う必要があります。事前に以下のようなことは確認しておくようにしましょう。

・毎月の生活資金が最低どれくらい必要であるか?
・株式等の売買に関する税金とその仕組みは理解できているか?
・年金保険や健康保険の計算はどのような仕組みでいくらくらいになるのか?
・住民税の計算方法と金額がどれくらいになるのか?
・その他、税金等で納税が必要になるものはあるのか?
・各種税金は所得等の利益が確定した後に納税となるため、納税資金を確保できているか?

まとめ

株式市場等のルール、所得税、住民税等税金、社会保険料等については時代とともに変化しています。

個人投資家として活動する場合には、前述した事前準備はもちろんのこと、実際に活動を開始した後も社会の変化、市場の変化にも対応できるよう余裕を持ったプラン作成と行動を心がけていくようにしましょう。

<監修>
村上 年範さん/クレディ・テック株式会社 代表取締役
金融商品や不動産を活用した経営コンサルティングを得意とし、前職のプルデンシャル生命保険株式会社在籍時より担当したクライアント数は年間200社にのぼる。2013年クレディテック株式会社設立。金融と不動産を軸とし、税務・法務の観点から知識提供を行う、資産形成および財務のコンサルティングサービスを展開。海外不動産についても強いコネクションと発信力を持ち、これまでの取扱高は150MM以上。現在、「幻冬舎GOLD ONLINE」にて、幅広い資産形成ノウハウを連載中。 【村上年範 運営】金融・不動産にまつわるYoutubeチャンネル
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<文/ちはる>

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アントレスタイルマガジン編集部

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