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ママの挑戦がギフテッドのこどもたちの可能性を広げる! 子育てと事業を両立する理由

生ボイス

「ギフテッド」という言葉をご存知でしょうか?

ギフテッドとは、生まれながらにして高いIQや能力を持った人のこと。一見羨ましいと思ってしまいますが、ギフテッドは特に幼少期は同年代の友達と話が合わなかったりと、能力が高い故に苦労することも多いそうです。

今回お話を伺ったのは、神山彰子さん。神山さんは、2人の息子と旦那さまがギフテッドという家庭で暮らしています。

現在神山さんは、発達科学コミュニケーショントレーナーとして、ギフテッドのこどもを持つ親御さんを対象に、声の掛け方や接し方、育て方などをレクチャーしています。

ギフテッドとの接し方のエキスパートと言っても過言ではない神山さん。今回はそんな神山さんの現在の事業について、そして子育てと事業を両立することのメリットについて伺いました。

<プロフィール>
神山彰子さん
発達科学コミュニケーショントレーナー2児の母。
息子は2人とも、そして夫もまたギフテッドである(神山さん以外、一家全員ギフテッド)。

自身の子育てや経験を元に、ギフテッドのこども本人やその親御さんを幸せにしたいという思いから、発達科学コミュニケーショントレーナーとして活動を開始。
これまでに200人以上のギフテッドのこどもを持つお母さんと個別相談、50人以上の親御さんに指導を経験。

<ギフテッドとは>
英語の「gifted」に由来し、「神様から与えられたギフト(才能)」=先天的に高い能力を持つ人のことを意味する。高いIQや特定の分野において高い能力や感受性を持ち、人によっては類い稀な芸術性や創造性、言語能力を有する。
その反面、感受性が強すぎたり知能が高すぎるあまりに、こだわりが異常に強かったり、学校生活では友人や先生など周りの人とトラブルを起こしてしまうケースもある。

自分以外、家族全員ギフテッド!? 神山さんが発達科学コミュニケーショントレーナーになるまで

――まずは神山さんの現在の事業について教えてください。発達科学コミュニケーショントレーナーとは、どのようなお仕事なのでしょうか?

神山さん
「発達科学コミュニケーション」とは、吉野加容子さんが提唱する脳科学や心理学、教育学をベースに作られた独自のメソッドのことを指します。そのメソッドに加え、私自身の子育ての経験を活かして、ギフテッドのこどもを持つお母さん向けにオンラインスクール事業を展開しています。

発達科学コミュニケーション
学校で厄介者のギフテッド(2E)男子の小学生生活を100倍楽しいものにする!

――神山さんご自身の子育ての経験というと、神山さんのお子さまもギフテッドなのでしょうか?

神山さん
はい。息子2人、そして夫もギフテッドです。ですので私以外の家族全員がギフテッドという、少々変わった家庭です(笑)。

――神山さんのご家庭の場合、お子さまは具体的にどのような性質をお持ちなのでしょうか?

神山さん
これはギフテッドのこども全てがそう、という話ではなく、あくまでうちの息子(長男)の話なのですが……。例えば学校の授業中にずっと椅子に座っていられなかったり、漢字の書き取りを何回も書けなかったりするんです。お出かけに行っても、目を離すと3秒で迷子になってしまうことも(笑)。

――落ち着きがない、ということでしょうか?

神山さん
落ち着きがないのもそうですが、興味のあるかないかの振り幅が激しいんですよね。迷子になるのも街や道を歩いていて、目に入ってきた興味の対象に強烈に惹きつけられてしまうのが原因です。

逆に、一度覚えた漢字を何度も書いて練習して新しい文字を覚えることはしない、というように本人にとって興味のない、退屈なことをするのがとても苦手なんです。

――興味があるかないかの差が激しすぎるんですね。

神山さん
はい。落ち着きのない部分から、発達障害と診断されたこともあったのですが、私の中では「本当にそうなのかな?」と、疑問に思っていました。というのも、長男は興味があるものへの集中力は凄まじいんです。例えば幼稚園の時には1日中砂場にいて何かを作っていたり、小学校3年生で「ニュートリノ」(※)や「深海」に興味を持っていたり……そんな子でした。
そしてさらに調べた結果、長男はギフテッドであることが判明(後に夫もギフテッドだったことが判明)したんです。

※素粒子のうちの中性レプトンのこと。ちなみに素粒子とは、原子よりもさらに小さく、原子を構成する最小単位のこと。

――大人でも「ニュートリノ」について、きちんと説明できる人は多くないですよね?

神山さん
はい、私も知りませんでした(笑)。そんな大人でも知らないような領域にも興味を持ち、スポンジのように知識を吸収してしまうギフテッドであるが故に、同世代のこどもたちはもちろん学校の先生、ひいては親自身も「どう接していいか分からない」という悩みを抱えてしまいがちです。

かくいう私もそんな悩める親の1人でした。

そして長男が小学校3年生の時に私は発達科学コミュニケーションと出合いました。

こどもに対する声の掛け方や接し方、育て方など、さまざまなノウハウを学び、実践したことで、以前よりも長男と円滑にコミュニケーションを取ることができるようになったんです。

そして私と同じようにギフテッドのこどもを持ち、接し方に悩んでいる方の役に立てるのではないかと思い、現在の事業を立ち上げたんです。

ママの挑戦が、こどもの可能性や選択肢を広げられたら。子育てと事業を両立する理由

――2023年現在、お子さんは13歳と10歳だと伺いました。幼少期ほど手はかからなくなったとはいえ、まだまだ子育て真っ盛りの中、事業を立ち上げるのは大変だったのではないでしょうか?

神山さん
そうですね。子育てと事業の両立は、たしかに大変は大変ですね(笑)。私は元々起業をしていたとか、ビジネスの経験があるとか、そういった流れから事業を立ち上げたわけではありません。

最初の頃はそれこそ、発達科学コミュニケーションを提唱する吉野さんのやり方を見様見真似をして、とりあえずできるところから形にしていきました。

それでも事業に挑戦した理由は、やっぱりかつての私と同じように悩む親御さんやギフテッドのこども本人が、きっと世の中にはたくさんいるんじゃないかって思ったからなんです。

ギフテッドはとても素晴らしい才能です。ですがそんなギフテッドの彼らの特徴を理解できず、周りの友達や大人たちから「変な子」として距離を置かれてしまうほど悲しいことはありません。

本人にとっても親御さんにとっても、それってとても不幸なことじゃないですか。

でもギフテッドのこどもとの関わり方を親が知っていれば、少なくとも家庭はその子にとって安心できる場所になります。

自分の経験や知識や誰かの役に立つならと、思い切って今の事業を立ち上げてみたんです。

――現在の事業を立ち上げてから3年ほど経つそうですが、起業して良かったと思うことはありましたか?

神山さん
意外に反応が良かったのは、こどもへの影響ですね。ギフテッドのこどもはとても好奇心が旺盛です。

興味のあることにはそれこそ周りから落ち着きがないとも思われてしまうほどに、すぐになんでも挑戦したくなってしまいます。

そんな彼ら息子を眼前で、まず私自身が率先して新しい挑戦することで、彼らに提示できる未来が広がるなと思いました。

――例えば、こどもたちが起業したいと思った時に、起業の経験のある神山さん自身が、先生となって彼らをサポートできる、と。

神山さん
そうですね。親がチャレンジを続けていて、こどもにその背中を見せていれば、こどもたちもまた「あんなことやってみたい」「こんなことに挑戦してみたい」ともっと自然に、気軽に思えるはずだなと。

かつて私は専業主婦だったのですが、生活の中心が家庭になってしまい、どうしても世界が狭くなってしまいがちでしたが、起業をしてからは関わる人も増え、世界が広がっていきました。

また夫だけの収入ではなく私も収入を得ることができたので、こどもの興味が関心に、経済的にもサポートしてあげられる機会が増えました。この点も起業して良かったポイントの1つですね。

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神山さん
……そういえばこの間、私が書いた本の話をしました。息子に「本出したくなったらいつでも言ってね。お母さんが本の出し方教えてあげるから」と言ってみたんです。
ですが「今のところは本を出す予定はないよ」と言われてしまいました……でも私の挑戦する姿勢が、こどもにきっといい影響を与えると信じています(笑)。

これからも子育ても事業も、どちらも頑張っていきたいですね。

やりたいことがある人にとって、独立・起業はいい選択肢の1つ

――神山さんがこれから挑戦したいことなどがあれば、教えてください。

神山さん
現在、レッスンはオンラインで行っています。北海道から九州まで、受講者さんの住んでいる場所を問わずレッスンを行えるのがオンラインのいいところですが、今後はオフラインでギフテッドのこどもたちが学べたり遊べたりする場所を作れたらなと思っています。

こどもたちも、そして我々大人も一緒に学び合えるような環境を作っていきたいですね。

――最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

神山さん
独立・起業は年齢も性別も関係なく、挑戦できるんじゃないかと思います。ビジネス経験もなく専業主婦だった私も、「私と同じようにギフテッドのこどもとの付き合い方に悩む親御さんや、こどもたちの助けになりたい」という思いでどうにかここまでやってくることができました。

ですから「こういうことがしたい」「こういうことを叶えたい」という根幹の部分がちゃんとしていれば、結果は後からついてくるはずです。

やりたいことがある人にとって、独立・起業はいい選択肢のうちの1つだと思います。ぜひチャレンジしてみてください。

取材・文・撮影=内藤 祐介

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アントレスタイルマガジン編集部

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