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確定申告

青色申告。 フリーランスの方なら、一度は聞いたことがあるかと思います。 青色申告とは確定申告の方法の1つで、白色申告と比べて様々なメリットがあります。その目玉となるのが「65万円控除」。 青色申告で申告した場合、最大で65万円の特別控除を受けられるのですが、実はこの65万円が2020年分から最大55万円に減額されてしまうことを知っていますか? (さらに…)

2019年11月15日

国民の納税義務を果たすために、欠かせない手続きである確定申告。 個人事業主はもちろん、会社員でも払いすぎた税金がある場合は確定申告をする必要があります。 しかし、学校では税金について詳しく教わらないため、社会に出てから「確定申告って何をすればいいの?」と疑問を抱く人は多いのではないでしょうか。 (さらに…)
3月15日。 毎年必ず行われる、確定申告の締め切り日です。個人事業主の方にとってはおなじみの日付です。 膨大な領収書の山に翻弄され、税務署に書類を持ち込んだのは締め切りギリギリ…。という方も多かったのではないでしょうか? 独立・起業の「お金」に関する悩みを、税理士の齋藤雄史先生に解説していただく「税理士が教えるお金と起業」シリーズ。 (さらに…)

2019年5月30日

個人事業主が、アルバイトをし、副収入として給与やボーナスを受けているときは、毎月の給与から所得税を天引きされて支給されます。 確定申告では、事業収入と給与収入その他の収入を合算し、それぞれの収入から経費等を差し引き、最終的に課税すべき所得金額が決まります。 それでは、個人事業主はアルバイトの給与をもらっていても、年末調整を行わず確定申告だけすればいいのでしょうか? それは、アルバイトの収入の種類と収入額によって異なります。 個人事業主がアルバイトをした場合の確定申告について、留意点を示します。

個人事業主がアルバイトで得た給与は確定申告が必要?

個人事業主は、アルバイトで得た給与も含めて、最終的に確定申告で全ての収入と経費を精算します。 給与所得者の源泉徴収は義務付けられているため、アルバイト先があらかじめ所得税等を給与などから天引きして、代わりに所得税を払います。これを所得税の源泉徴収と呼びます。 そして、1年間で源泉徴収された税額と納めるべき税額の差額を年末に清算します。 これが年末調整です。 源泉徴収税額は、下記の「給与所得の源泉徴収税額表」に従い、毎月源泉徴収します。 給与が主な収入で扶養家族がいる場合は“甲欄”、それ以外の副収入の場合は税額の高い“乙欄”の税額が適用されます。 “甲欄”の適用を受ける場合は、あらかじめ扶養控除等申告書を提出し、年末調整することが要件になります。 ※給与所得の源泉徴収税額表(一部略) 参考:国税庁

複数のアルバイトと個人事業主を掛け持ちした時の確定申告の仕方

年末調整を行うのは主たる勤務先1社に限られます。複数の会社でアルバイトをする場合は、最も収入が多いアルバイト先の1社で年末調整を行います。 アルバイトの中でも、給与ではなく原稿料や講演料などの名目で受け取る収入は、個人事業主の事業収入に入れます。 これらの収入を得るために使った交通費や調査資料費などの経費も、個人事業の事業経費に入れます。 では、例を挙げて示します。 (事例)青色申告 扶養家族なし 40歳以下の場合 (個人事業のほか、3社でアルバイトをしている。アルバイト先のC社で社会保険に加入、社会保険料290,000円とする) 主事業 事業収入 300万円 経費 150万円 アルバイト先のA社 A社 原稿料 50万円 経費 20万円 源泉所得税(※1) 5万1,050円 原稿料や講演料が個人事業主へ支払われる場合は、下記の源泉税率表に基づき、あらかじめ源泉所得税を差し引かれます。 (※1) 原稿料・講演料の源泉所得税率 アルバイト先のB社 B社 給与 60万円 源泉所得税 0円 アルバイトの年収が103万円以下の時は課税所得が0となるため、毎月の給与から所得税を源泉徴収しない場合があります。 乙欄の計算で約3%の源泉所得税を差し引く会社もあります。 アルバイト先のC社 C社 給与 240万円 源泉所得税 4万6,920円(甲欄) 15万2,400円(乙欄) (社会保険料控除後の給与月額 17万6,000円 として試算)

<年末調整>

所得税額の計算=課税所得(年間給与 - 給与所得控除 - 所得控除)x所得税率 {240万円 - (240万円 x 30% + 18万円) - (29万円 + 38万円)} x 5% = 4万1,500円 年末調整は、アルバイト先のC社でします。 年間給与全額に税金がかかるわけではなく、非課税扱いの費用を差し引いた(控除)金額が課税所得となります。 1.給与所得控除:サラリーマンの必要経費として一定額(給与所得控除)を差し引きます。 240万円 x 30% + 18万円 = 90万円 (※2)は、給与所得控除として税金がかかりません。 給与所得控除後の金額は、240万円 - 90万円 = 150万円となります。 2.所得控除:社会保険料29万円と基礎控除38万円の合計67万円が非課税です。 課税対象額は、83万円(150万円 - 67万円)となります。 3.源泉徴収額:税率5%で4万1,500円(100円未満切り捨て)(※3)、(※4)となります。 年末調整では、支払い済みの源泉所得税4万6,920円(甲欄)または15万2,400円(乙欄)の差額が12月給与で戻ってきます。 (※2) 給与所得控除の計算 (※3) 源泉徴収額の計算 (※4) 所得税の計算

<確定申告まとめ>

確定申告では、年間の収入と費用から課税所得を出し、所得税を計算します。 今回は、見出し“複数のアルバイトと個人事業主を掛け持ちした時の確定申告の仕方”にて記載した税額を参考に計算しています。 求めた税額は、確定申告書 Bのそれぞれの欄に記入してください。 <確定申告書B第一表> 「1事業収入」  :「①事業収入」+「②アルバイトA社原稿料」 = 350万円 「2給与」    :「③アルバイトB社給与」+「④アルバイトC社給与」 = 300万円 「3事業所得」  :「1 事業収入」 - 事業経費(「①経費」+「②経費」 = 170万円) - 青色申告控除65万 = 115万円 「4給与所得」  :「2給与」 - 給与所得控除 108万円 = 192万円 <確定申告書B第二表> 「11源泉徴収税額」 :所得の内訳の「11源泉徴収税額欄」に記載する 所得の内訳について、所得の種類、支払者、収入金額、源泉徴収額を記載します。(※5) (※5) 所得の内訳 <所得税の計算> 収入合計    :「1事業収入」 + 「2給与」 = 650万円 5源泉税   :9万7,970円 6所得合計  :「3事業所得」+「4給与所得」 = 307万円 7所得控除合計:67万円 8課税所得    :240万円 9所得税額  :14万2,500円(240万円 x 10% - 9万7,500円) 10納税額   :「9所得税額」 –「5源泉税」 = 4万4,500円(100円以下切捨) 年末調整と源泉税で、11の源泉徴収税額 9万7,970円を既に支払っているので、確定申告で納付する所得税は、4万4,500円になります。 なお、試算では省略しましたが、所得税に加えて所得税の2.1%を復興特別所得税として支払います。 確定申告書B 第一表 確定申告書B 第二表 ※図表の出典:全て国税庁の書式をもとに著者作成

まとめ

個人事業主は、最終的に確定申告で前年度の収入と経費を確定し、所得税額を計算します。 上の事例で、「扶養控除等申請」をせずに毎月税率の高い乙欄で源泉徴収し、年末調整しなかった場合は、源泉所得税の合計が20万円超となります。 その場合は、確定申告後に「9 所得税」との差額約6万円が払い戻しされます。 これを還付税金と言います。 最終的に、年末調整してもしなくても、確定申告後に算出される所得税額は変わりません。 年末調整や源泉徴収で支払い済みの税額を差し引き、納税または(還付される)税額が決まります。 しかし、源泉徴収と年末調整は、雇用主の義務なので、年末調整をする・しないを勝手に決めることはできませんので注意が必要です。
PROFILE

経営コンサルタント 奥野美代子

外資系の高級消費財ブランドで、日本進出の子会社立ち上げから26年間、マーケティングマネジャーとして、ブランドPR、販売促進、店舗開発、リテール支援を行うなど幅広い経験を持ちます。 独立後は、中小企業診断士とFPのノウハウを生かし、経営者の法人と個人の財務コンサルティングやリスクマネジメント、事業計画策定、マーケティング支援など幅広い支援を行っています。
独立・起業の「お金」に関する悩みを、税理士の齋藤雄史先生に解説していただく「税理士が教えるお金と起業」シリーズ。 今回は確定申告シーズン直前ということで、副業をしている会社員に必要な、確定申告書の書き方を解説していただきました。 確定申告とはそもそも何なのか、どの欄にどのような内容を記入すればよいのか。副業している会社員を例に、皆さんに分かりやすい確定申告書の作り方をご紹介します!

副業解禁元年に必須の、確定申告書

2018年は副業解禁元年とも言われ、本業とは異なる副業を始めたという方も多いのではないでしょうか。 そして副業による収入に伴って必要になるのは、確定申告です。 確定申告とは、会社員としての収入と副業による収入から、所得にかかる金額(所得税及び復興特別所得税)を算出し、税金を支払うための手続きのこと。 今回は、副業収入がある架空の会社員「山田太朗さん」を元に、実際に確定申告書を作ってみました。 ぜひ参考にしてみてください。
<山田さんの基本情報> 名前:山田太朗さん 職業:会社員・個人事業主(副業として個人商店経営) 家族構成:専業主婦の妻がいる その他:青色申告を行っている、生命保険に加入している、社会保険料控除分は10万円
※注意:本記事では、平成29年分の確定申告書でサンプルを出しています。読者の皆さんは、国税庁のホームページ等や税務署から平成30年分の確定申告書を受け取り、記載してください。

会社員の人は、必ず源泉徴収票をチェック!

会社員の人は、会社が給与から計算し差し引くカタチで所得税を支払っています。一方個人事業主は、自分で所得税を算出し申告、納税をしなければなりません。 源泉徴収票は、会社員としての収入と所得税納税を証明する、とても重要な書類ですので必ず会社から事前にもらうようにしましょう。

項目ごとに徹底解説! 確定申告書の作り方

会社員での収入が明記された源泉徴収票、そして個人事業での収入(請求書等を用意してください)を元に、いよいよ確定申告書を作っていきましょう。 上の画像が、山田さんの確定申告書です。 それでは項目を1つずつ見ていきましょう。

収入金額等

まずは「収入金額等」の欄。 山田さんは個人事業主としての収入が240万円あるので、「ア」の欄に240万円と記入します。 ※今回の山田さんは事業所得となるケースです。副業の規模等により、雑所得として「ク」の欄に記入するケースもあります。事業所得になるか雑所得になるか判定は難しいのでプロの税理士先生に聞きましょう。 また源泉徴収票を見て分かる通り、会社員としての収入は300万円あるので「カ」の欄に300万円と記入します。 この「収入金額等」で間違えてはいけないのは、収入金額の総額を明記すること。手取り金額ではないので注意してください。

所得金額

次は「所得金額」。 ここには「収入金額等」で記入した金額から、必要経費を差し引いた実際の所得金額(あなたの手元に残った金額)を明記します。 「収入金額等」で記入した「ア」の金額から、必要経費を差し引いた金額を①に記入します。 また、源泉徴収票に記入されている「給与所得控除後の金額」を⑥に記載し、①〜⑧を全て合計した金額を⑨に記入します。

所得から差し引かれる金額

次は「所得から差し引かれる金額」を記入していきます。 所得から差し引かれる金額とは、すなわち「控除」のこと。様々な事情から支払うべき税金の金額を軽減するための項目ですので、1つずつチェックして忘れずに記入しましょう。 山田さんの源泉徴収票を確認すると、⑫の社会保険料控除、⑭の生命保険控除が記入できます。 その他、専業主婦の妻がいるので、㉑㉒の配偶者(特別)控除も受けられます。 そして忘れてはいけないのは、誰でも38万円の控除を受けられる㉔の基礎控除。 最後に、⑩から㉔までの合計金額を㉕に記入します。 山田さんの例では以上の内容になりますが、医療費が年間10万円超の人は⑪の医療費控除、ふるさと納税を納付している人は⑯の寄付金控除、こどもなどの扶養対象がいる場合は㉓の扶養控除(こども1人あたり38万円)といった控除が受けられる可能性があるので、自分がどの項目に当てはまるか、チェックしてみてください。

税金の計算〜所得税〜

いよいよ支払うべき「税金の計算」に移ります。文字通り支払うべき税金の金額を決める、とても重要な項目ですので、間違えないよう丁寧に計算してください。 まずは㉖課税される所得金額の項目。控除等を差し引いた、課税が発生する所得金額の合計です。 ⑨で算出した所得金額の合計から、㉕で算出した控除金額の合計を差し引いた金額が、㉖課税される所得金額の合計となります。 そしてこの㉖の金額から、支払うべき税額を算出したのが㉗。㉗は㉖の金額の大きさによって税率が決まります。 (詳しくはこちらから! 国税庁HP: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2014/b/03/order4/3-4_26.htm) ㉖が149万円の山田さんの場合、税率は5%となり㉗は74,500円となります。 山田さんは該当しませんが、㉘〜㊲までに該当する人は、㉗の金額から直接税金を引くことができます。 株などを運用している方ですと㉘配当控除、住宅ローンを組んでいる方ですと㉚(特別増改築等)住宅借入金等特別控除などが当てはまるので、チェックしてみてください。 ㉗から㉘〜㊲の合計金額を引いた金額が、㊳差引所得税額となり、支払うべき所得税となります。山田さんの場合は74,500円となりました。 ここからは少し複雑になりますので、1つずつ項目を分けて解説します。

税金の計算〜復興特別所得税〜

先程算出した㊳から㊴災害減免額を差し引いたのが、㊵再差引所得税額。山田さんは災害減免額が0ですので、数字は変わりません。 ㊵の金額に対し×2.1%が、復興特別所得税額として加算され、㊵と㊶の合計金額が㊷所得税及び復興特別所得税額の額、となります。

税金の計算〜源泉徴収税額と収める税金〜

㊷で所得税及び復興特別所得税額の額が算出され、山田さんは76,064円となりました。 最後に必要なのは、会社からの給与で天引きされた、㊹源泉徴収税額です。 源泉徴収票を見ると、山田さんは既に給与から47,900円を支払っています。 よって㊹には47,900円と記入し、㊺所得税および復興特別所得税の申告納税額(最終的に収めるべき税額)は28,100円となりました。 なお、㊹には個人事業主としての報酬が源泉徴収されていた場合、その金額も合計することができますので、誤って会社の源泉徴収票に記載されている金額だけを書かないよう注意してください。

その他〜圧倒的にお得な青色申告〜

ようやく納める税金の合計額が出揃いました。 よく確定申告というと「青色申告の方がいい」と聞いたことはありませんか? なぜ青色申告をおすすめするのか、その理由がこの「その他」の項目です。 ここまで納めるべき税金を頑張って計算してきました。 その結果山田さんが支払うべき金額は28,100円となりました。本来であればもっと納税が必要だったのですが、青色申告をしているとなんと事業所得の金額計算で65万円まで特別控除を受けられるのです。 他にもいろいろと青色申告のメリットはありますが、このインパクトは大きいですよね。 以上、副業している会社員に向けた確定申告書の作り方でした。副業している会社員の方はぜひ、山田さんの例を参考に確定申告書を作成してみてください。
<プロフィール> 齋藤雄史さん 税理士/公認会計士 宮城県仙台市出身。 高校卒業後、進学資金を貯めるため、新聞販売店に勤務。その後、地元の簿記専門学校に進学、東日本大震災同年の2011年公認会計士試験合格。 合格後、新日本有限責任監査法人福島事務所勤務。 法律の世界に魅せられロースクールに進学し、同時期に板橋区にて会計事務所を開業。 ITやクラウド対応を武器に顧客開拓に成功し、20代〜30代をはじめとする多くの起業家から厚い信頼を得ている。

2019年1月30日

個人事業を行う上で、業務の一部を従業員以外の第三者に委託し、その対価を支払う場合があります。 一般的に「外注費」として処理しますが、税法上の注意点はあるのでしょうか。 今回は、個人事業主が「外注費」を支払う場合の仕訳と注意点についてご紹介します。

「外注費」とは

事業で行う業務の一部を、業務請負契約などにより、外部の業者に委託し代金を支払った場合、その費用を「外注費」または「外注工賃」、「業務委託費」といいます。 例えば、自社のホームページのデザイン等を外部の業者に依頼し、デザイン料やホームページの制作費用を支払った場合や、清掃業者に社内の清掃を依頼し費用を支払った場合、人材派遣会社に派遣料を支払った場合などに「外注費」として処理します。 なお、弁護士や税理士、社会保険労務士などに支払う報酬は、「支払手数料」で処理するのが一般的です。

「給与」と「外注費」の違い

「給与」と「外注費」は、税務上の取り扱いが異なります。 「給与」の場合、雇用契約に基づき労働の対価を支払います。 「給与」を支払う際は必ず、所得税の源泉徴収を行います。 「給与」は消費税上、不課税となるので、課税事業者(本則の場合)は納付する消費税額から控除することができません。 また、従業員を雇用する場合、社会保険への加入が必要となります。 「外注費」の場合、請負契約または業務委託契約に基づき、商品や成果など、実現した業務への対価を支払います。 基本的に源泉徴収の必要はありません。 しかし、従業員を雇う個人事業主など源泉徴収義務者の場合で、なおかつ外部の業者がフリーランスなど個人事業主に支払う費用に対しては、源泉徴収が必要な場合があります。 消費税法上「外注費」は課税取引に該当します。 そのため、課税事業者(本則の場合)は納付する消費税額から控除することができます。 また、外部の業者の場合、雇用ではないので社会保険への加入は不要です。 事業主側としては、業務の対価を「給与」として支払うよりも「外注費」にした方が、消費税や社会保険料などの負担を減らすことができます。 ただし「給与」と「外注費」の違いは、単純に雇用契約または請負契約の違いだけでなく、業務の実態でも判断されるので、雇用契約から請負契約に変えれば「外注費」としても良いというわけではありません。 事業主からの指揮、命令に服している場合や、報酬が時間単位で計算され、時間的な拘束がある場合などは「外注費」として認められない場合があります。

「外注費」の確定申告時の仕訳方法

「外注費」は確定申告の際、「外注工賃」として仕分けるのが一般的です。 例えば、法人のデザイン業者にホームページのデザイン料として現金で10万円を支払った場合、借り方勘定に「外注工賃10万円」、その相手方である貸し方勘定に「現金・預金10万円」と処理します。 請負業者が法人の場合、一般的に所得税の源泉徴収は不要です。 一方、フリーランスのデザイナーに「外注工賃」10万円を支払った場合、支払側が源泉徴収義務者である場合は、源泉徴収を行わなければいけません。 源泉徴収を行う場合、源泉徴収税額は、デザイン料の10万円に税率10.21%を乗じた金額1万210円となります。 デザイナーへの支払い金額は、源泉徴収税額を差し引いた8万9,790円を支払います。 源泉徴収した所得税は支払側が預かり、税務署に納めることになります。 仕分け方法は、借り方勘定に「外注工賃10万円」、貸し方勘定には「現金・預金8万9,790円」および「預り金1万210円」として処理します。 なお、源泉徴収税の計算方法や税率は、業務内容や報酬の種類により異なります。 詳しくは国税庁のホームページを確認すると良いでしょう。

まとめ

今回は、個人事業主が「外注費」を支払う場合の仕訳と注意点についてご紹介しました。 業務の対価を支払う際「給与」より「外注費」の方が事業主の負担を軽減できるかもしれません。 しかし、契約だけでなく業務遂行の実態により雇用または外務委託となりますので注意が必要です。 また「外注費」を支払う場合、源泉徴収をしなければいけない場合がありますので注意しましょう。
PROFILE

ファイナンシャルプランナー 富田浩司

ゴールドマン・サックス証券などの勤務を経て2007年に富田FP事務所を設立。主に、子育て世帯のマネープランをテーマに、講演、執筆活動などを行い、金融リテラシー向上に努める一方、FP相談では本音で話し、本気でサポートするFPとして、多数の顧客から支持を得ている。 <コンサルティングの得意分野> ライフプラン(マネープラン)、子育て・教育資金、長期分散投資、保険新規見直し、不動産購入・不動産投資、節約経費削減、法人税金対策
これから独立開業する方に向けて、税金面で気を付けることについてプライムファイナンシャルパートナーズ会計事務所の菅 彰裕さんにお話を伺いました。菅さんは世界4大国際会計事務所のメンバーファームの1つであるPwC税理士法人を経て独立開業された税理士さんです。非上場企業から上場企業まで、幅広いクライアントの業務を担っている菅さんだからこそ知りうる税金の話をたっぷりお伝えします! (さらに…)

2018年8月10日

個人で事業を始めたり、会社員が副業として給与以外の収入を得ようとする場合、どのようなときに確定申告が必要となるのか、確認しておきましょう。 確定申告は、一定以上の所得のある人が収めるべき所得税額を確定するための手続きです。 一般的には、給与所得以外の事業所得が20万円以上あると確定申告が必要になります。 所得とは、収入(売上)から経費を差し引いた金額です。 所得(課税所得)=収入(売上)-費用(家賃、仕入れ、光熱費、広告宣伝費などの経費) 個人事業主は、年1回、前年度の収入と経費を報告し、所得及び所得税額を計算して税務署への申告が必要です。 前年の1月1日から12月31日までの1年間の収支を2月16日から3月15日までに確定申告書として提出します。 所得税の計算は、上記の課税所得に対して一定の税率をかけて計算しますが、課税所得が多いほど税率が高くなる累進課税です。 個人事業主の確定申告には、青色申告2種類(「最高65万円控除」「最高10万円控除」)と白色申告の3種類があります。

青色申告とは

青色申告は、簿記に基づく会計記録をつけ、所定の帳票の提出が必要です。 手間はかかりますが、白色申告に比べて様々な特典があります。 ・最高65万円もしくは10万円の所得控除を受けることができる ・事業に従事する家族の給与(専従者給与)全額を費用にできる ・家事関連費(自宅事務所の家賃、光熱費の一部を費用にできる) ・純損失(赤字)の3年繰り越し 簡単に例を示します。 収入(売上)800万円で、仕入れや広告費などの費用(経費)が300万円の場合、売り上げから費用を引いた事業所得は、500万円になります。 青色申告では、実際に支出した経費に加えて、配偶者など事業に従事する家族の給与を全額費用にできます。 下記の例では家族の給与を240万円/年とします。 家事関連費は、自宅を事務所としている場合に、家賃や光熱費のうち、事業で使っている分の費用です。 例えば、家賃10万円/月、光熱費2万円/月で事業割合が50%の場合(事業用スペースの面積などで家事と事業の経費を按分)、年間72万円(毎月家賃5万円、光熱費1万円)を費用に加えることができます。 65万円控除の場合 収入800万円-費用300万円-専従者給与240万円-家事関連費72万円-青色申告控除65万円=事業所得123万円 10万円控除の場合 収入800万円-費用300万円-専従者給与240万円-家事関連費72万円-青色申告控除10万円=事業所得178万円 実際の所得税の計算には、さらに基礎控除や社会保険料を控除した課税所得に税率を掛けて算出します。

白色申告とは

一方、白色申告の場合は専従者給与の上限が86万円(配偶者の場合)となり、家事関連費は費用になりません。 白色申告 収入800万円-費用300万円-専従者給与86万円=事業所得414万円 白色申告に比べて青色申告では、専従者給与、家事関連費、青色申告控除の分、事業所得が少なくなり、所得税や住民税を下げることができます。

個人事業主が青色申告をするには開業届が必要?

問題は開業届の提出ではなく「所得税の青色申告承認申請書」を出さないと青色申告ができないことです。 「所得税の青色申告承認申請書」や「青色事業専従者給与の届け出」を出すときに、一緒に「開業届」を出すよう求められます。

白色申告の場合は開業届は不要?

開業届を出さなくても白色申告できます。 開業届を出すと、税務署から確定申告の案内や新規事業者向けの記帳指導などを受けることが可能になります。 また、開業届に記載した「屋号」で確定申告ができます。

開業届の提出が遅れたら、青色申告は受けられない?

開業届が出されていなくても「所得税の青色申告承認申請書」を出せば青色申告できます。 提出期限は、青色申告する年の3月15日まで、または、事業開始後2カ月以内です。 例えば、2018年3月15日までに提出していなければ、2018年度の確定申告は白色になります。 3月16日以降に提出すると、2019年から青色申告できます。 1月16日以降の事業開始は2カ月以内に提出すると、初年度から青色申告できます。

まとめ

所得税がかかるのは、売り上げから経費を引いた所得が20万円以上の場合です。 経費を認めてもらうためには、証拠が必要になります。 会計ソフトを使えば、毎日の収支を記録するだけで青色申告の確定申告に必要な書類を準備しておくことができます。 3年間赤字を繰り越せるので黒字後も所得税を下げることができます。 青色申告をするなら、個人事業主の開業届を出すことが第一歩です。
PROFILE

経営コンサルタント 奥野美代子

外資系の高級消費財ブランドで、日本進出の子会社立ち上げから26年間のマーケティングマネジャーとして、ブランドPR、販売促進、店舗開発、リテール支援など幅広い経験を持ちます。 独立後は、中小企業診断士とFPのノウハウを生かし、経営者の法人と個人の財務コンサルティングやリスクマネジメント、事業計画策定、マーケティング支援など幅広い支援を行っています。
ひとくちに起業といっても事業規模は様々です。例えば、「配偶者の扶養家族になっているが、自宅で料理教室やネイルサロンを開業したい」という方もいるでしょう。今回は、そういった方が開業届を出して事業主となった場合の税金や健康保険などについてご紹介していきます。 (さらに…)
今年も確定申告の時期となりました。ついつい、面倒だと感じて後回しにしてしまいがちな確定申告ですが、避けては通れないものです。今回は“確定申告あるある”ベスト40をピックアップしてみました。記事を読んで「分かる~」と笑えたら、面倒に感じず確定申告の準備に取り掛かれるはず!? (さらに…)
給与事務や確定申告に必要となる源泉徴収票ですが、世の中にはその重要性に気づかず、源泉徴収票を発行しない会社もあるようです。しかし、退職した元従業員は「会社が源泉徴収票を発行してくれない」と税務署やハローワークで嘆いているケースもあるのです。 今回は、源泉徴収票の発行はなぜ重要なのか、またスムーズに発行するための方法もご紹介します。 (さらに…)
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