中古車販売のビジネスには安定したニーズがあり、加盟店を募集しているフランチャイズも多いです。最近では中古車販売のほかにも、カーオークションのアドバイザーやカーシェアリングなど、車関連のさまざまなフランチャイズが登場しています。そこで今回は、車関連のフランチャイズにはどのようなものがあるのか、加盟することにはどんなメリットがあるのかを紹介します。
中古車販売・車関連のフランチャイズでの独立・開業とは
中古車販売は、中古車の買取・販売をしたり、販売価格の査定をしたりして利益を上げるビジネスです。中古車販売のほかにも、カーオークションのアドバイザーやカーシェアリングなど、車関連のビジネスはたくさんあります。フランチャイズとは、このようなビジネスを自力で立ち上げるのではなく、既存企業にオーナーとして加盟して事業を立ち上げる方法です。
中古車販売・車関連のフランチャイズに加盟するメリット
フランチャイズに加盟すること、その中でも「中古車販売や車関連のフランチャイズを選ぶこと」には、次のようなメリットがあります。
フランチャイズに加盟すれば、そのチェーンが長年培ってきた「信用力」や「ノウハウ」を活用して、低リスクでビジネスを起こせます。特に、中古車販売では車を売る以前に「買取り」をしなくてはならないため、企業の知名度・ブランド力を活かして集客(仕入れルートの確保)ができるのはありがたいです。
中古車販売や車の査定の経験がなくとも、本部からの研修でスムーズにスキルを身に付けられるのも魅力です。
移動手段である「車」には、安定したニーズがあります。電気自動車の普及に加え、節約志向やミニマリズムの普及した日本社会においては、中古車販売だけでなく、カーシェアリングなどのニーズも高まっていくでしょう。
中古車販売・車関連のビジネスには、無店舗型のものも多いです。店舗を構えなければ、その分、開業資金もかからずリスクも少なくて済みます。
中古車販売・車関連のフランチャイズに加盟するデメリット
中古車販売や車関連のサービスには安定したニーズがあります。しかし、扱う商品が高額である以上、それなりのデメリットもあります。そもそも、フランチャイズに加盟すること自体に次のようなデメリットがあります。
フランチャイズ最大のデメリットは、ロイヤリティや加盟金が発生することでしょう。ロイヤリティとはノウハウやチェーンとしてのブランドを利用することへの対価のようなもので、「売り上げの何%」「月額●円」などがかかります。加盟金は文字通り、フランチャイズ加盟時に必要な費用です。加盟金を支払うことで本部とビジネスパートナーの関係となります。本部が持つブランド力、集客力などを活用することができるので、個人で起業するよりスムーズに開業が叶うでしょう。中古車販売や車関連のビジネスでは「毎月固定額」が発生するフランチャイズが多いです。
主要な中古車販売・車関連フランチャイズチェーン紹介
中古車販売・車関連のビジネスを展開するフランチャイズには、どのようなものがあるのでしょうか。事業内容別にフランチャイズの例を5つ紹介します。
【カーオークション】A社
このフランチャイズでは、インターネットを介したカーオークションのアドバイザーの仕事をします。中古車販売の経験はもちろん、ディーラーやオークション会場検査員、車両検査など、車関連の経験を活かせる仕事です。
働き方を選べるのが特徴で、検査件数分の報酬が受け取れる「現場検査」、車両データの回収件数で報酬がもらえる「セルフ出品」、成約した車両金額の一部を報酬として受け取れる「自己集客案件」などがあります。スキルや希望する働き方に応じて仕事ができるのが魅力です。
【新車・中古車販売】B社
このフランチャイズでは、無店舗型のカービジネスを行います。無店舗型のため低リスクで開業できます。
契約時に発生する資金は33万円程度と低く、ロイヤリティも1万円前後です。資金的にも、無店舗型で場所を選ばず働けることからも、はじめやすく続けやすいフランチャイズです。具体的には、SNSを活用した中古車販売を行います。
【中古車買取・販売】C社
中古車販売や買取などを行うフランチャイズです。具体的には自動車買取・中古車販売専門店の経営となるので、店舗に置く車の買取が仕事です。
中古車販売や査定などの経験がなくとも、本部からのサポートと研修ですぐに技術が身につきます。事務所・駐車場も不要なビジネスで一人でも開業できます。
【店舗型中古車買取】D社
このフランチャイズは、店舗型の中古車販売・中古車買取ビジネスです。インターネットビジネス最盛期の現代にありながら、店舗型の強みを活かし、「不景気に負けない中古車販売」を生み出しました。
店舗型の中古車買取・販売でありながら、設立も古く、長年をかけて蓄積したノウハウを、惜しげなく提供してもらえます。
【カーシェアリング】E社
日本でも普及しはじめた「カーシェアリング」のフランチャイズです。1台の車をレンタカーやシェアカー、中古車販売などに活用します。トータルで展開することにより、1台の車からの収益を最大化しています。
これからの中古車販売・車関連のフランチャイズ
中古車販売には安定したニーズがあります。近年は節約志向の人も増え、車にこだわる人が減りました。そのため、新車購入のニーズが低くなり、代わりに中古車販売のニーズが高まっていくことが予測されます。
中古車販売だけでなく、カーシェアリングやレンタカーなどのビジネスにも注視すべきでしょう。車に限らず、「モノを所有するのではなく、必要なときだけレンタルする」という価値観は広まっています。このような価値観があることも踏まえ、どんなビジネスを興すべきか考えてみましょう。
中古車販売・車関連のフランチャイズの市場規模
中古車業界の市場規模は、2021年時点で1兆円規模といわれています。次のグラフは2015年から2020年にかけての中古車業界の市場規模推移をまとめたものです(2022年7月時点)。グラフを見てわかる通り、中古車販売へのニーズは右肩上がりです。規模拡大の勢いもあり、今後も安定したニーズが見込めるといえるでしょう。
参照:中古車業界の動向と現状、ランキング&シェアなど|業界動向サーチ
進化し続ける中古車販売・車関連のフランチャイズ
車関連のフランチャイズには中古車販売に関するものが多いですが、最近はカーシェアリングのフランチャイズも増えています。カーシェアリングに対するニーズが高まり、市場規模も拡大し続けているからです。
参照:シェアリングエコノミー市場、2023年度に1691億円に拡大|矢野経済研究所予測(レスポンス)
グラフを見ると、カーシェアリングのニーズも中古車販売同様、右肩上がりなのがわかります。中古車販売と違い、カーシェアリングはストック型のビジネスです。シェアカーを揃えるコストはかかるものの、1台の車で長期にわたり利益を出せるため、不動産運用に近い感覚でビジネスができるでしょう。
もちろん、集客戦略は必要ですが、安定してビジネスを続けたい人にはカーシェアリングの方があっているかもしれません。
まとめ
中古車販売には安定したニーズがあり、カーシェアリングは今後のニーズ増加が見込めます。車関連のビジネスを興すときには、市場の動向や自分の希望などを踏まえ、成功確率の高いものを選びましょう。
車関連のビジネスは扱う商品の価格が高い分、他業種に比べて負うリスクも大きくなります。リスクヘッジとして、フランチャイズを活用するのもいいでしょう。フランチャイズのブランド力やノウハウは、車関連のビジネスでも大きな武器となります。
アントレでは、たくさんの車関連のフランチャイズの加盟店募集を掲載しています。
まずはどんなビジネスがあり、それぞれどんなフランチャイズがあるのか、チェックしてみてください。気になるフランチャイズがあれば、そのまま説明会に申し込むこともできます。
<文/赤塚元基>