独立・起業をする上で、おそらく全ての人が抱いているであろう、目的や信念。
予想外の出来事や苦難があなたに襲った時、強い目的意識や自分なりの信念があると、人はイレギュラーな出来事にも強くいられます。
今回お話を伺ったのは、管理栄養士の豊永彩子さん。
豊永さんは「キレイでアクティブでありたい」と願う女性に向け、栄養や食をテーマとした独自のコンテンツを展開。自身のオンラインサロンの運営や企業の商品開発、レシピ本出版など活動は多岐に渡ります。
しかしそんな豊永さんも、独立したての頃は特に試行錯誤の連続だったそう。挫けそうになった時、豊永さんを支えた信念とは一体なんだったのでしょうか?
豊永彩子さん
管理栄養士
米国NTI認定栄養コンサルタント
大学卒業後、管理栄養士の資格を取得。大手給食会社、ベンチャー企業を経て独立する。
「女性はもっと輝ける。その人の可能性を引き出せる存在でありたい。」という信念のもと、食事から身体や心のケアができるようオリジナルメソッドを確立する。
現在はオンラインサロンの運営やオリジナルコンテンツの展開、商品開発監修、レシピ本出版など活動領域は多岐に渡る。
HP:https://sungrant.jp/about/5056/
サービスコンテンツ:sungrant.jp/サービスメニュー/6102
著書:「整う食事」
より自分のやりたい仕事をやるために。豊永さんが独立を果たした理由
――管理栄養士として活躍されている豊永さん。現在に至るまでの経緯をお聞きしたいのですが、食や栄養についてはいつ頃から興味をお持ちだったのでしょう?
お菓子作りをしていた祖母の影響で、小さい頃から興味はありましたね。それからパティシエになりたいかも、とぼんやりと考えていたのですが、明確に道が決まったのは高校3年生の時でした。
雑誌のコラムで栄養を扱った記事を読んでいて、面白そうだなと。短大・四年生大学への編入学と少し異例な進路で、管理栄養士国家試験の受験資格が取得できる学校に進学しました。
大学時代は栄養学について学びながら、無理なダイエットを実践していろいろ失敗してしまって……。
その時の苦い経験を踏まえて、管理栄養士として女性が健康も美しさも叶えて、もっと輝くためのサポートがしたい、カウンセラー的な存在になれないかなと考えていました。
ですがまずは社会人として経験を積んだ方がいいなとも思い、いったん就職をしたんです。
――どのような会社に就職を?
1社目は大手の給食会社に就職しました。学校や会社、スポーツ施設で食事の提供をする仕事からキャリアがスタートしたんです。
デスクに座って栄養バランスの取れたメニューを考える、いわゆる“管理栄養士”と聞いて想像するような仕事というよりは、もちろんメニューも考えますがどちらかというと現場に出て実際に調理をすることがほとんど。
1日の8割は厨房で過ごし、最後の1年ほどは責任者という立場にもなったこともあり、事業所運営などの管理業務も経験しました。
2社目ではベンチャー企業に転職して、運動サロンの会員の方向けに食や栄養に関するコンテンツ開発や女性向けプロテインの開発などを行っていました。
――そして独立を果たしたと。なぜ独立を?
実は2社目を退職した時に「独立するぞ!」と意気込んで独立したわけではありませんでした。というのも3社目に向けた転職活動もしていたくらいなので。
でも思い返せば、私には栄養という知識や自分の経験から、女性の背中を押せる存在になりたいという信念がありました。またどこかに就職しても、これが叶うイメージがあまり湧かなかったんです。
その信念にまっすぐでいるために、自分のやりたい仕事をやるために、最も良い選択肢ってなんだろう、と考えた時に自ずと“独立”という言葉が出てきたんです。