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事業を営むとなれば、必須となってくるのが税金に関する手続きです。法人であれば、法人税、住民税、事業税に加えて、消費税を納めなければなりません。しかし、新しく設立された会社については、消費税に関する特例が適用されるのです。この制度は、まだ事業が軌道に乗りきっていない時期の会社にとっては大変強い味方になってくれます。 今回は、新設法人にまつわる消費税納税について解説していきます。

設立2期目まで消費税の納税は免除

そもそも消費税を納付する義務の有無については、前々事業年度の課税売上高に基づいて判定されます。課税売上高とは、輸出などの免税取引による売上高も含めたうえで、返品、値引き等の金額を差し引いた売上高のことをいいます。前々事業年度の課税売上高が1,000万円以下であれば、消費税を納付する義務が免除されるのです。 ここで、新設法人の場合について考えてみたいと思います。新設法人には、設立2期目まで前々事業年度というものが存在しません。前々事業年度の課税売上高は設立3期目以降に発生します。 このことを考慮し、新設法人については、原則として設立2期目までは消費税の納税義務が免除されることとなっています。設立3期目以降については、通常通り前々事業年度の課税売上高に基づき判定されることになります。

免除を受けるための手続き

消費税の免除特例を受けるためには、納税地を管轄する税務署長に「消費税の新設法人に該当する旨の届出手続」という書類を提出する必要があります。 ただし、「法人設立届出書」に消費税の新設法人に該当すること、及び所定の記載事項を記載した上で提出している場合は、これを提出しなくとも消費税の免除特例を受けることができます。

消費税の免除特例における例外

実は、設立2期目までであれば、必ず消費税の納税義務が免除されるというわけではありません。免除特例を受けられないのは、次の①②のようなケースです。 ①事業年度開始の日における資本金または出資金が1,000万円以上の場合 ②前事業年度の開始の日から6カ月間の課税売上高(または給与等支払額)が1,000万円を超える場合。ただし、設立1期目の期間が7カ月以下の場合は、このような判定は必要ないこととされています。

確認は法人の設立前に!

新設法人の特例を知っておけば、法人を設立する際の大きな助けとなるでしょう。ただし、設立2期目までの消費税納税が免除されるためには、いくつかの基準を満たす必要があります。 資本金の金額なども絡んできますので、免除特例を受けるためにはどんな条件を充足する必要があるのか、事前にチェックしておくことが大切です。

会社設立についてもっと詳しく知るには

一口に会社設立と言っても、そこには様々なやり方、種類があります。実際に起業する前に、どのような選択肢があるのかを把握しておくことが大切です。 このガイドでは、まずは会社の種類から設立にかかる費用まで、会社設立の前に必要な情報をご紹介。その上で、電子定款の作成方法や登記など、実際の設立の流れを最短で終えられるよう、実務的な知識をご紹介しています。 本ガイドがお客様のビジネスの第1歩としてお役に立てれば幸いです。

目次

  1. 1.個人経営主と法人のメリットを比較
  2. 2.会社の種類は?4つの形態の違いを比較
  3. 3.新会社法は会社が守るべきルール
  4. 4.会社は6万円の費用で設立できる
  5. 5.最短時間で会社を設立するための流れとは?
  6. 6.会社設立の際に決めるべき5つのこと
  7. 7.定款の作り方とは?定款は会社のルール集
  8. 8.電子定款の作成手順を完全解説
  9. 9.オンラインで電子定款を送信してみよう
  10. 10.紙で行う定款作成・認証方法まとめ
  11. 11.これで完了、登記の手順
無料でダウンロード
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「独立・開業」を目標に実際に起業活動を進めている方の年間密着取材、第2シーズン。開業までのプロセスや想いを中心に、苦労話や失敗談まで、リアルな姿を追いかけるドキュメンタリー。
山本晋也さんプロフィール 大学卒業後、学生時代にアルバイトをしていた大手の学習塾に入社。退職後、フランチャイズの学習塾を開業。雑誌の取材を受けるなど経営は順調だったものの、理想とする塾のスタイルと違うと感じ塾を閉める。その後、大手の個別指導塾に入社し、個別指導の運営方法などを勉強。退職後、日本政策金融公庫で創業融資を受け、2017年3月、神奈川県に子別指導塾らぼという塾を開校した。

――開校して1カ月が経とうとしていますが、どんな毎日を送っていらっしゃいますか?

月曜日から金曜日まで、13時ごろに出社して事務作業をしています。作業が終わったら、その日に来る生徒さんたちの授業の準備をします。こどもたちは15時20分ごろから来校し始めるので、それまでに雑務は終わらせるようにしています。

――生徒さんの数も順調に増えていますか?

開校したばかりなので順調かどうかまだ分かりませんが、ありがたいことに体験授業を受けた子は全員入会してくださいました。 “楽しかった”“分かりやすかった”と体験後の感想を聞いた時はうれしかったです。雰囲気も気に入ってくれたようで、入会後に“この塾を自慢したいから友達を連れて来てもいいですか?”と言ってくれる子もいたんですよ。 何もかもイチから準備をした自分の塾に入会してもらえるというのは、フランチャイズで開校した時の嬉しさと比べても格別です。

――開校前に配布したチラシの効果はありましたか?

多少はありましたが配布した枚数も少ないため、チラシを見て来校したというよりも通りがかりの方や、塾の隣にある音楽教室の生徒さんからの問い合わせの方が多いという印象です。割合でいえば、来校した子どもたちの2割程度かと思います。 自由にチラシを手に取れるように教室の前に置いているのですが、そちらは結構減っているのでチラシ自体はとても役に立っていると思いました。 入会前に行うカウンセリングも、以前勤めていた塾では、チラシを見て電話予約をしてくださる方が多かったのに対し、今回は飛び込みでお越しになる方が多いです。 理由は正確には分かりませんが、それだけ教室や看板が目立っているということかもしれませんね。

――では、実際に授業を始めてみて、ほかの塾との違いや強みは何だと思われますか?

体験授業で来てくれたこどもたちには、最初のカウンセリングでその子のレベルや性格などを把握して、入会後の指導につなげるようにしています。 うちは“個別”ではなく“子別”指導とうたっているので、こどもの能力や性格などに合わせて、一人一人教え方を変えているんです。 予習や復習のやり方、苦手を克服するためにやった方がいいこととそのやり方も教えます。家での学習方法も指導します。 やる気を出す方法も人それぞれなので、その子に合ったやり方を教えてあげるんです。授業のない日でも自習という形で来てもらうこともありますよ。

――それは生徒たちにとってメリットがたくさんありますね。これからの販促活動や黒字化できそうな時期などについて教えてください。

地道に口コミで広げていくのが一番だと思います。 開校時にやっていた、いろいろな事務作業も落ち着いてきたのでポスティングの販促活動を再開する予定です。 配布は前と同じ業者にお願いして、前回同様でこの塾から半径1キロくらいのエリアを中心に、塾からは少し離れているけれど通塾可能という範囲で以前とは違うエリアでもやってみようと思っているんです。今回は時間があれば、自分でも配ってみるつもりです。 チラシは開校時に作ったものとはデザインを少し変えて、写真も変更しようかと考えています。 黒字化については、今のところ夏ごろをめどにできればいいなと思っていますね。

――そうなんですね。起業後、経営者になったと感じることはありますか?

はい。それはいつも感じています。 全てにおいて制約がないこと、裁量権は常に自分にありますから。 自分1人で全てを決めなければならないということになりますが、それをプラスに感じる人にとってはフランチャイズよりも魅力的だと思います。 1つ例をあげるとすると、チラシのデザインや記載内容の決定から、何枚をいつどこにどのような方法で配るかといったことまで、全部自分の考えで決められます。私はこのスタイルの方がやりがいを感じるので好きです。

――最後に、今、悩みはありますか?

経理の仕事が大変だなと思い始めたので、税理士さんにお願いしようと考えています。 以前フランチャイズで開校した時は、パソコンの会計ソフトを使ってやっていたのですが、結構時間がかかったので、今回は外注にしようかと。経理に割く時間の分だけ、本業に集中できればと思います。

「-Season2-長期密着取材! 独立開業への道365日」シリーズ
次回の更新は、2017年5月19日(金)です。
託児所をオープンした菊地さん編をお楽しみに!

更新日:2017/5/12
文:堀家かよ 撮影:中村公泰

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今回は起業という大きなチャレンジに挑むにあたり、気を付けていただきたいポイントをまとめました。

1)人をあてにしない

起業したいと口にすると、自然と人が集まってきます。飲みの場で「将来、○○が社長やるなら、一緒にやろうよ!」とノリノリな方も少なくはないでしょう。しかし、いざとなってあなたが会社を始めようとしたときに、今の仕事を投げうって、一緒に始めてくれる仲間はなかなか集まりません。 それぞれ、置かれている立場や家族など守るべきものがあり、先が見えない船に乗ることには大きな不安があるからです。軌道に乗り始めたら、一緒にやりたい人も少なくないはずです。まずは、1人でも始める覚悟を持ちましょう。

2)専門家の知識や経験を頼ろう

会社の設立手続きを行うには、法律、会計・税務、労務など、初めて行うであろう様々な手続きがあります。それら全てを1人で行うには限界があります。ここは、営業活動に集中するためにも、しっかりとお金をかけて、プロに任せるべきです。相談しやすく、独立開業の分野に強い、弁護士、公認会計士、税理士、社会保険労務士等を見つけましょう。 【参考】 ●知っておきたい!独立・起業に関する相談ができる専門家

3)すぐに売り上げが上がらなくても焦らない

「会社を始めました!」と声を上げたところで、いきなり売り上げをあげることは難しいかもしれません。会社組織である必要がない事業形態なのであれば、まずはお金も手間も少なくて済む、個人事業主でビジネスをスタートし、一定の成果が出たところで、法人格とするという選択肢も考えてみましょう。 【参考】 ●「株式会社」「個人事業主」…いくつ知っている?起業時に検討すべき7つの事業主体 また、事業資金のほかに、半年から1年ほど生活を支えるための財務基盤を保持できるように準備をしましょう。

4)あなたのアイデアはユニークですか

他の人がまねしやすいもの、誰もが思いつくものは大手資本が目をつけたらあっという間に駆逐されてしまいます。市場や商品が昔からあるものであっても、新たな付加価値を付けることによって成功されている起業家も少なくありません。あなたでないと、その事業を成しえないという確信を持てるようにしておきましょう。

5)人脈づくりではなく、名刺集めになっていませんか

世の中には、様々な起業家(及び、その予備軍)の集まりがあります。そこで出会った人脈を通じてビジネスが生まれることもあるとは思いますが、自身のビジネスをおろそかにしてまで、ひたすら名刺集めを行ってはいませんか? 成功している方を身近に感じ、自分もこうなりたいと思うことは大事ですが、あなたの本当のライバルは、あなたが名刺集めをしている時間に、着々と準備を進めています。人脈作りと名刺集めが違うことに気づきましょう。

6)許認可が必要なビジネスではありませんか

許認可が必要なビジネスの場合、保証金等を納めたり、自己資金で一定の財産を保持したりすることが求められます。自己資金が潤沢にある場合はいいのですが、運転資金以外に拘束されるお金が多額となってしまうケースや、他人資本での調達では定められている財産額と認められないケースもあります。 そのビジネスを行うには、どのような手続きが必要なのか前もって調べておきましょう。

7)競業避止義務に抵触しませんか

現在、サラリーマンとして働いていて、同じ業種で独立を考えた場合、退職時に誓約書等で一定期間の競業避止義務を課せられるケースがあります。その場合は、退職後すぐに営業を行うことが難しくなります。この点については、法務問題での論点となっているようですが、営業開始早々、元職場との法廷闘争に時間を取られてしまうのは、大きなリスクになるかもしれません。 同業での独立を行うことに問題がないか、弁護士等の法律の専門家に相談しておきましょう。

8)ビジネスコンテスト向けのアイデアになっていませんか

今はたくさんのビジネスコンテストがあり、そこで一定の評価を受けると、投融資の道が開かれることがあります。ただし、ビジネスコンテストにはトレンドがあり、中にはビジネスモデルそのものの評価よりも、トレンドに沿ったものが選ばれる傾向もあるようです。 ビジネスコンテストでの入賞を狙うことが目的になって、実際にビジネスを始めるまでには至らない人にはなっていませんか。ビジネスコンテストを目標とするのではなく、実際のビジネスを始めることを考えましょう。

9)事業計画を「丸い数字」で作っていませんか

初めて事業計画書を作るとき、中期・短期の利益計画を、目標となる数字ありきで作ってはいませんか。利益計画は後から、実績との比較分析ができるものにしましょう。 例えば、売上目標を1000万円のような「丸い数字」(会計用語でキリの良い数字のことを指します)で掲げてはいけません。予想平均客単価、予想来客数、営業日数を掛け算して求めるなど、積み上げ式の予算を組みましょう。

10)独立開業はやはり難しいとくじけてしまってはいませんか

ここまで、気を付けたいポイントとして様々なことを挙げてきましたが、これらを読んで、「やはり、自分には難しい」と思っている方はいませんか。そんな方は、今は独立して起業するタイミングではないといえるでしょう。独立開業に当たっては、一定の成功が見えてくるまでは、悲観的なことを言う人も多いものです。しかし、それでもなお「やってやるんだ!」という意気込みがなければ、起業は成しえません。 未来の成功の姿をイメージし、がむしゃらに取り組んでみましょう!

会社設立についてもっと詳しく知るには

一口に会社設立と言っても、そこには様々なやり方、種類があります。実際に起業する前に、どのような選択肢があるのかを把握しておくことが大切です。 このガイドでは、まずは会社の種類から設立にかかる費用まで、会社設立の前に必要な情報をご紹介。その上で、電子定款の作成方法や登記など、実際の設立の流れを最短で終えられるよう、実務的な知識をご紹介しています。 本ガイドがお客さまのビジネスの第1歩としてお役に立てれば幸いです。

目次

  1. 1.個人経営主と法人のメリットを比較
  2. 2.会社の種類は?4つの形態の違いを比較
  3. 3.新会社法は会社が守るべきルール
  4. 4.会社は6万円の費用で設立できる
  5. 5.最短時間で会社を設立するための流れとは?
  6. 6.会社設立の際に決めるべき5つのこと
  7. 7.定款の作り方とは?定款は会社のルール集
  8. 8.電子定款の作成手順を完全解説
  9. 9.オンラインで電子定款を送信してみよう
  10. 10.紙で行う定款作成・認証方法まとめ
  11. 11.これで完了、登記の手順
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ニーズとやりたいこと ”だけ” じゃ上手くいかない。話題のモテ期プロデューサーが語る独立起業のコツ

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荒野 広治

25歳より本格的にモテ期創造の研究を始め、28歳よりモテ期プロデューサーとして業務を開始。独自に編み出した”モテ期を自由に創り出す理論”により、個別プロデュースやセミナーを通して多くのカップルを創出してきた promote株式会社の代表取締役。ラジオ、TV、雑誌等、数多くのメディアに登場する『モテ期プロデューサー』として有名。
今回のアントレnet Magazine『起業家・先輩から学ぶ』は、今TVや雑誌でも話題の『モテ期プロデューサー』荒野広治さんへ突撃インタビュー。 自らのスキルとメソッドを商品にブランドとも言うべき価値を新しく創造していくには、何をどう考えどう行動していくべきなのか。 さっそくお話を伺っていきましょう。

意外に小さなキッカケだった?『モテ期プロデューサー』誕生秘話

もう既に多くの媒体で聞かれ尽くした話だとは思うのですが、やはりここはスルーできない。 ということで、まずは独立のきっかけと「どういう経緯でモテ期プロデューサーなんて仕事を創り出したのか」についてお話しいただけますか?
―荒野広治さん(以下、荒野)
ですよね(笑)元々は新卒でリクルートに入社してるんですが、簡単にまとめてしまえば『社内の人に勝手に応募されたとあるweb人気投票で1位を獲ってしまった』のがキッカケ…ということになりますかね。
何ですかその「お姉ちゃんが勝手にオーディションに応募しちゃってて~」みたいな話。。。 冒頭からいきなりな展開ですが、まさかそのまま一気に人気になってモテ期プロデューサーに…?ですか?
―荒野
いや、さすがにそんな事はなかったですよ(苦笑) 確かに割と大きめのイベントだったんで当時はTVとかにも取材されましたが、その当時はただ『新入の1人が人気投票で賞取った』ってだけの話ですしね。 ただ、その後リクルート社内向けの広報誌に「モテ期は作れる!」みたいな特集をやろうって話になった事があって、そこで僕に白羽の矢が立ったんですよ。 「お前人気投票で1位とったらしいし、コツとかわかりやすい感じで連載書いてよ」みたいなノリですね。。。
―荒野
具体的にモテ期プロデューサーを名乗り始めたのはそのちょっと後、同じリクルート系のゼクシィで婚活アドバイス的な記事を書いた時が最初…だったかな? まぁやってることは社内報の時とあんまり変わらなかったんですが、この頃から具体的に『自分のブランド力』みたいなものを意識し始めていたと思います。
なるほど。何てことない社内報の執筆依頼が、実体としての『モテ期プロデューサー』最初の露出だったわけですね。 しかし、いわゆる内輪のノリの中で『○○の帝王』とか『○○博士』みたいな呼び方をされるケースって割と珍しくないというか。 それだけで「このメソッドで独立する!」なんて考えに至る人はそう多くないような気もします。 荒野さんの場合、何が違い、何がその後押しのパワーになったんでしょう? さらに聞いていきましょう。

自らのメソッドを固める。自己と他者での再現性テスト

―荒野
僕自身の経験が、他人相手でも活かせるのか。その再現性のテストを何回か行ったんです。 それこそ社内の「あんまりイケてないなー」って人に実践してもらって本当にモテに繋げられるのか?みたいな感じで。
―荒野
ここであんまり細かく言ってもアレなんで端折りますが 要するに『見た目』をなんとかしつつ『自信』を持ってコミュニケーションできるようになるために、自身が実践したことを実際にトレースしてもらったんですね。
この時荒野さんが自身のメソッドの再現性を確かめるために、対象となる方にやってもらったのはざっくり以下のようなもの。
  • 髪形は美容師さんにお願いして短めのシャープな感じに変える
  • 服はZARAなどリーズナブルなもので無難にまとめる
  • 異性とのコミュニケーションを積み重ねていく
聞いてしまえば『え? そんだけ?』てな印象ですが、曰く「見た目が変われば周りの印象が変わる」だそうで。それだけでも本人にライトな自信をつけさせることができるんだとか。
―荒野
一番難しいのが「異性とのコミュニケーションを重ねる」って部分なんですが、ここも最初は自信をつけていく意図で設計するんです。 町ですれ違う女の子がいたら、「あの子カワイイ」と聞こえるように声に出してみる。 ナンパじゃないですし、誰も傷つかないですし、言った本人はいわゆる「歯の浮くようなセリフ」が言えるようになることでコミュニケーションへの小さな自信を積み重ねていく。そんな感じですね。
なんと…。さすが自称2ヶ月で35人に告白されたモテ期プロデューサー。。。 確かにこの効果は高そうですね。そして実際にプロデュースされた人にとってのコミュニケーション上の変化を確かに与えてくれそうですね。
―荒野
自称って…(笑)いや、で、もちろん他にも色んなメソッドがあって、それぞれ実践してもらったんですが 実際再現対象として賛同してくれた方たちはハッキリ変わっていったんですよ。そこで僕自身も「これはいけるかも?」なんて思っていった感じですね。

起業準備というより趣味としてやってみること

いやはや、なんというか、言葉は悪いですが、思ったよりしっかり商品としてのメソッドを固めてきてるんですね。 ちなみにいよいよ「コレはいける!」と踏んでから独立・起業に至るまではどれくらいの時間をかけられたんですか?
―荒野
うーん。準備期間といってもセミナー資料をつくるくらいだったんですけど、実はすごいゆっくりやってたんですよね。 本職にするぞ!みたいな意気込みはあんまりなくて、それこそ「たまにセミナーとか呼んでもらって、いつか本でも出せたらいいなー」くらいなノリでした。当時。
―荒野
期間にすると1年くらい…? なんですが、そもそも1人ですしそこまで準備することって無いですから。 とにかく生まれてはじめて見つけた『自分じゃないとできないこと』が嬉しくて、趣味程度でやることになったとしてもいいからなんとか形にしたいな。といった感じだったんです。
それが今や各メディアにひっぱりだこのモテ期プロデューサー。ですか。 『自分じゃないとできないこと』を見つけて、それが市場のニーズに合致して、必要とされていくこと。 将来に独立の夢を描いている人でなくとも、誰しも憧れる働き方…ですよねぇ。羨ましい。
―荒野
んーー。いや、そうなんですが、そうじゃないというか。 マーケットのニーズとやりたいことが重なった ”だけ” という場合、ちょっと危ないと僕自身は考えてるんですよ。
お? どういうことでしょう? お聞かせ願いましょう。

「ニーズ」と「やりたいこと」と「才能」と

―荒野
こういう言い方をしてしまうと誤解を招きそうなんですが、ニーズとやりたいこと…だけでなく「才能」が僕は重要だと思っています。 何も天才じゃなきゃ無理…という話ではなく、そもそもやるにあたって『個々人の才能がどうしても必要な領域』でやったほうが生き残りやすい。 みたいなイメージですね。
―荒野
やりたいことと市場のニーズに「自分の才能」を重ねる。と言い換えたほうがいいかも知れません。 そこが抜けてしまうと、とたんに『儲かるけれど誰にでもできること』になってしまうんです。もうそうなってしまったら楽しさなんて無いですし、あとは価格とスピードの血で血を洗う競争です。 でもその人の才能が絡んでいれば、それが優位性になってくる。『モテ期プロデューサー』なんて恥ずかしい肩書きとピンクの蝶ネクタイで露出する勇気がある…なんてのも、僕にとっての才能。ですしね。
そこに楽しさはあんまりなさそうですし、恐らくこれから独立を考える方にとってもあんまり望んではいない未来…なのかもしれませんね。 な、なるほど。説得力ありますね。 確かに、既に誰にでも売れるし扱えるコモディティ(商品)と化してしまったモノで勝負しようと思ったら、あとは市場がなくなるまで陣取り合戦ですもんね。

大事なのは自身の承認欲求を認め「キレイ事」を掲げること

さて、ここまで既にそうとう濃いお話をきかせていただいたわけですが、ラストにもう一つだけ。 これから独立や開業を目指す方々に対し、1人の先輩といて〆のアドバイスをお願いできますでしょうか?
―荒野
先輩。。なんて偉そうなもんではないですが、もし僕から言えることがあるとすれば、『承認欲求を認めよう』と『キレイ事を掲げよう』の2つになりますかね。 この2つ、マジメな人ほど苦手なんです。 でも、自分自身が世の中に認められてチヤホヤされることを望んでいるって認めないと、結局社会的な生き物である人間にとって「やりたいこと」ってすごくぼやけてしまうんじゃないかな。と。
―荒野
その上で『これはキレイ事だ』って認めて社会への価値還元であったり理念だったりを考えていくべきかなーと思っています。 社会的意義を掲げてキレイごと言ってるのは、もっと大きな世界で自分が目立ちたいからだ。そこに素直になるほうが、一緒に仕事する人を呼びやすいし、巻き込みやすいと思うんですよ。 そうなれば、「何で独立しようかな?」なんて考えなくてよくなるような気がしています。勝手に取捨選択していきますよ。だって自分に素直なんですから。
うーむ。なんともハートに刺さる言葉、ラストにありがとうございます。 現在は地方自治体や官公庁などともコラボして婚活プロジェクトを推進しているという荒野さん。ここには書ききれないほどのメソッドと野望をお話しいただきましたが、もう終始楽しそうだったのが印象的でした。 自分に正直になること。自信を持つこと。余裕を持つこと。 わずか1時間と少々という短い時間でしたが、色々気になる情報いただけました。 モテ期プロデューサー荒野さん、お忙しい中ありがとうございました!

2017年1月30日

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「一冊の雑誌が、人の運命を変える」 こう聞いて、大げさだと感じる方もいるかもしれません。しかし、本当に運命が変わった方がいるとしたら、あなたはどう思いますか。 雑誌によって人生を大きく変える出会いを果たしたのは、2016年12月20日、東証マザーズへの上場を果たしたリネットジャパングループ(株)の黒田武志社長です。同社は古本やブランド品のリユース事業NET OFFや、資源リサイクル事業のReNet.jpを運営しています。 黒田社長の運命を変えた一冊の雑誌は、(株)リクルートホールディングスが20年前に創刊した『アントレ』。その創刊号をたまたま手にとった黒田社長を動かしたとあるページには、一体何が秘められていたのでしょうか。 また、黒田社長を駆り立てたものとは何だったのでしょうか。 

黒田武志(くろだたけし)

1965年 大阪府生まれ。大阪市立大学商学部卒業後、トヨタ自動車株式会社に入社。国内および海外の企画業務に従事する。1997年に『アントレ』創刊号を読んだことをきっかけに、トヨタを1998年に退社。株式会社ブックオフウェーブを設立した。2000年には、株式会社イーブックオフを設立し代表取締役社長に就任。2005年、ネットオフ株式会社に社名変更。2014年、リネットジャパングループ株式会社へ社名変更。2016年12月20日、東証マザーズ上場を果たす。

上場後に目指した『静脈メジャー』

―リネットジャパングループの東証マザーズ上場、おめでとうございます!

―黒田
ありがとうございます。2000年の株式会社イーブックオフ創業から、16年かかって、2016年12月20日に上場できました。

―最初から上場を目指していたのでしょうか?

―黒田
上場は起業時からの目標でした。ベンチャーキャピタルにも資本を入れてもらっていたので、以前も2回上場にチャレンジしていたんです。でも上場目前に、ネットバブルが弾けたことのほか、市況が変化したこともあって断念しました。 今回、3回目となるチャレンジで上場を果たしましたが、上場はスタート地点。1つステージを上がったという感じです。これからまだまだチャンスは広がっていくと思います。 上場後は、資源リサイクルでの『静脈メジャー』を目指すチャレンジをしていきます。自動車メーカーや電機メーカーを『動脈サイド』、リサイクル業界を『静脈サイド』と呼んでいますが、欧米では、静脈サイドでも売上高が1兆円クラスの大企業(=静脈メジャー企業)が存在し、動脈サイドのメーカーとパワーバランスをとっているため、対等に話ができています。

―日本では現状、静脈メジャーが存在していないのでしょうか?

―黒田
ええ。日本では小さなリサイクル企業が飽和状態にあります。その背景には廃棄物処理法という法律での規制があるのですが、基本的に市町村単位で事業を行うことになっているんです。決して日本企業が劣っているのではありません。しかし、昨今日本も静脈メジャーを作らなければいけないという声が上がり始めています。 僕らは、まさにその規制緩和のタイミングでリサイクル業界に参入しました。一般的に許認可は1つの自治体ごとに取らなければいけないのですが、小型家電のジャンルにおいては、広域での許認可が認められ、当社は全国全ての自治体の許認可を取得しています。

―全国から小型家電を集めると、一体どうなるのでしょうか?

―黒田
要らなくなったパソコンや携帯電話のなかには、レアメタル(マンガン・コバルトなどの希少な金属)や金が入っています。天然鉱山に対し、都市にある家電に含まれるので「都市鉱山」と言われます。都市鉱山を活用することで、限りある資源を「爆食い」せず持続可能な成長を実現出来るようになります。 そして2010年、リサイクルの規制緩和が行われるよりも先に「日本経済新聞」へ一面広告を出しました。

―宅配回収サービスも生活に根差した文化に育て、日本を循環型社会の先進国にしたいという思いがあったんですね。

―黒田
その2年後、2012年頃になって廃棄物処理法改正の話が出て来ました。その際に宅配便を活用したリサイクルが入っていないと知り、環境省と懸命に交渉した結果、宅配便によるリサイクル事業が認められました。

アントレ創刊号が導いた、大きな出会い

―宅配便によるリサイクル事業を環境省に認めてもらった黒田社長の行動力は驚きです。でもその黒田社長を起業へ突き動かしたのが、実は1997年2月発売の『アントレ』創刊号だったそうですね?

―黒田
この『アントレ』創刊号が僕の運命を大きく変えました。『アントレ』創刊号のページをめくっていた時、ブックオフ創業者の坂本 孝さんの記事が目に留まったんです。

―大きく目立つ記事でもなかったその記事に目が留まったのはなぜでしょうか?

―黒田
何故なのか、僕にもわかりません(笑)。そもそも当時、ブックオフを見たことがなかったんですよ。ブックオフが上場する前でしたし、僕が住んでいた名古屋には当時お店がなかったので…。だから自分でも、坂本さんの記事が何故気になったか分かりません。ただ、坂本さんに話を聞いてみたいと思いました。
―黒田
それで、当時勤めていたトヨタを休んで、ブックオフの本社があった相模原へ向かったんです。本社はマンションの下にある小さな事務所でした(笑)。でも、坂本さんにお会いして実際に話を聞いたら、 「これはただの古本屋の親父じゃない」 「これぞベンチャーだ」 と、すごくビビビッと来ました。「古本で自分たちの商売がなんとなく儲かったら良いや」というレベルではなく、「日本全国を巻き込んでやるぞ」という気迫を坂本さんの話しぶりから感じましたね。

―『アントレ』創刊号での坂本さんは、実際にお会いしてみて、ベンチャー起業家の気迫が伝わったのでしょうか?

―黒田
自分がやったこともない経営の世界で、坂本さんにいろいろ指導してもらえるんだ、というのが誌面から受けた印象でした。でも実際に会ってみたら、学校のような指導者ではなくまさに起業家だったんです。 感銘を受けた僕は、まるで、坂本さんの追っかけのように講演に通いました。講演会などに坂本さんが出るたびに会社の休みをとって(笑)、いつも最前列で聞いていました。一方で、「当社では、社員もバイトも汗と感動の涙を流して仕事する」という話を聞いて、実際はどうなのか確かめよう」と思って、ブックオフでアルバイトを始めたんです(笑)。

―仕事とアルバイトの両立は、かなり大変だったのではないでしょうか。

―黒田
先ほどお話したように、名古屋にはブックオフの店舗がありませんでした。そこで、三重県四日市にあったブックオフまで片道1時間半、高速道路を車で移動してアルバイトをしていました。当時の時給は700円。往復の高速代とガソリン代、昼飯代を引くと赤字です。

―ブックオフでアルバイトをしてみていかがでしたか?

―黒田
アルバイトを10カ月続けました。すると、僕がアルバイトしている話が坂本さんに伝わりました。「最近トヨタのあいつは、講演会に来ないな」と(笑)。いつも最前列の席にいるやつだと、覚えられていましたからね。 そんなある日、坂本さんから「1回、飯を食おう」と電話があり、新横浜駅のプリンスホテルの中華料理店でご馳走になりました。その場で、「そんなにブックオフをやりたいの?」と聞かれて「やりたいです」と答えたら「じゃあのれん分けしてやるから、四日市店をやってみろ」ということになりました。今でも忘れられません。

―『アントレ』で始まった出会いが、すごい展開になってきましたね!

―黒田
突然の申し出に驚き悩みましたが、このまま悩んでいても時間がもったいない、一度きりの人生、自分の気持ちに素直に従おうと、トヨタを辞める決心をしました。そして退職後に、ブックオフの起業家支援制度第1号として1998年3月に三重県四日市に会社を作りました。僕が作った最初の会社です。 坂本さんと僕は全くの赤の他人で、何の接点もありませんでした。しかし『アントレ』創刊号の坂本さんの記事が目に留まった1997年2月から1年1カ月後、会社を作ることになりました。『アントレ』を読んでから、これだけ人生が変わったんです。

―もしもアントレに出会ってなかったら、現在何をされているのでしょうか?

―黒田
間違いなく今もトヨタのサラリーマンだったでしょうね。トヨタで働くことは決してイヤではなかったので。

自ら機会を創りだし、自らを変える。

―現役読者の皆さんに向け、『アントレ』の読み方・使い方についてアドバイスをいただけますか?

―黒田
当然ながら努力と多少なりの実力が必要となる場面はありますが、やはり人生の転機は人との出会いが引き寄せてくれるもの。僕も、坂本さんとの出会いが大きかったですね。アントレの記事には、そんな出会いがあるはずです。

―今後の『アントレ』に期待することはありますか?

―黒田
僕が起業するきっかけになった『アントレ』創刊号では、アントレプレナー(起業家)を啓発する記事やインタビューが載っていました。そういった記事が読める機会があれば嬉しいです。フランチャイズとして独立したとしても、これをステップにしてもっと大きなチャレンジを促すような記事です。僕もブックオフのフランチャイズをきっかけに、インターネットを用いたNET OFFやReNet事業にチャレンジしましたから。

―ちなみに、アントレプレナーが置かれている状況は20年前と現在とで、どう変化したように思いますか?

―黒田
恵まれていると思います。20年前、ベンチャーキャピタルは一般的ではありませんでした。新興企業向け株式市場のマザーズができて、ベンチャー企業が上場する環境が整った結果、ベンチャーキャピタルが次々と登場し、資金もチャンスも提供してくれる人が非常に多くなったと感じています。 しかし、アプローチをするもしないも本人次第。だから、『アントレ』で機会を創り出す情報を得るのも1つの方法です。『アントレ』で見つけた人や会社に積極的にアプローチすることこそが、機会づくりだと思うんですよね。

―独立・起業にあたって最も大事なのは、黒田さんと坂本さんのように1対1の関係を作れるかどうかなのでしょうか?

―黒田
当然、ビジネスではヒト・モノ・カネが必要ですが、それらが無かったとしてもやる気と情熱があれば超えていけるはずです。

―最後に、独立・起業を考えている「アントレnet Magazine」読者の皆さんへメッセージをお願いします。

―黒田
僕の座右の銘でもある、リクルート創業者の江副浩正さんの言葉を贈ります。 「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」 一歩を踏み出すのは、どうしても怖いものですよね。準備が整ってから、そのステージが来たらではなく、自ら創り出した機会によって自分を成長させていく…起業する時の気持ちにものすごく刺さる、力のある言葉だなと思います。

―本日は、貴重なお話をありがとうございました!

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「どうしたら商売繁盛するのか」 多くの独立・起業予定の方が悩むところはやはりココ。繁盛するビジネスを漠然と考えても、なかなかいい具体的な案やイメージは思いつきません。そんな都合のいい必殺技なんてないか… と、起業に踏み込めない人は多いのではないでしょうか。 しかし、実は商売繁盛のコツは意外と簡単に見つかります。答えは業態での業績を因数分解し、かけ算と足し算で分けて考えること。あとは、その式の中で一番大切な部分を攻略するだけで、商売繁盛のヒントをつかむことができるのです。 本シリーズでは、そうした商売繁盛の秘訣を業種別に解説。第5回は、高齢化が進む日本で年々大きな役割を担っている介護サービスの1種「デイサービス」。『アントレnet Magazine』編集部が総力を挙げて解説するデイサービスの攻略法をさっそくご覧ください!

デイサービスの売り上げUpには、客単価と客数の両方を伸ばせるイベント開催!

デイサービスとは、通所介護と呼ばれる介護サービスの1種です。高齢者の食事・入浴などの日常生活の支援を日帰りでサポートします。 このデイサービスでの独立・起業を考える場合は、以下のかけ算で売り上げを考えましょう。

売上 = 客単価 × 客数

この客単価と客数のそれぞれを伸ばせば売り上げは必然的に上がっていきます。では、具体的にどうすればよいのか。このかけ算を因数分解して、解き明かしていきましょう。

デイサービスでの客単価の伸ばし方

デイサービスでの「客単価」は「利用者1人当たりの利用度を最大にすること」がポイント。なぜなら、介護保険制度により地域別で各サービスの単価が決められているため、利用度を上げなければ利益は微々たるものになります。また、1施設あたりの利用者の定員があることも忘れてはいけません。 それでは、どうすれば利用度を最大にできるのでしょうか。 3日来られるのに2日しか来ない利用者に、もう1日来てもらえるように工夫するのです。そのために有効なのが高齢者向けの「イベント」です。 例えば、朝市。周辺にスーパーなどがない地域では、買い物に行けずに困っている高齢者がたくさんいます。そこで、朝市を開くわけです。すると、高齢者は気軽に目的を持ってデイサービス施設に行きたくなるのです。

デイサービスでの客数の伸ばし方

それでは次に、売り上げのかけ算のうち2番目「客数」の伸ばし方について見ていきましょう。デイサービスの客数の伸ばし方は大きく2つに分けられます。

1.先ほど説明した「イベント」 2.「ケアマネジャー(介護支援専門員)への営業活動」

この2つを順番にご説明します。 ●イベントで客数を伸ばす まずは、「イベント」での客数の伸ばし方について考えましょう。 イベントは、物珍しいことを行うことで潜在利用者に興味を持ってもらうことができます。例えば、普段お目にかかれないような「マグロの解体ショー」などが人気です。 一度イベント目当てで施設に足を運んでもらうことで、施設の良さを説明する機会を設けることができます。介護を少しでも考えている家族や高齢者本人が実際に施設に行くことで、デイサービスを受けている方々と話をすることも可能となります。新しい顧客を開拓できるのです。 百聞は一見に如かず。どんな営業よりも、実際に新しい顧客にデイサービス施設へ足を運んでもらうことに意味があります。 ●ケアマネジャーへの営業活動で客数を伸ばす 客数を伸ばせるかは、デイサービス施設へのケアマネジャーの評価で決まると言っても過言ではありません。 そもそもケアマネジャーとはどういった人たちなのでしょうか。 ケアマネジャーは、介護支援専門員が正式名称。その名のとおり、介護を必要とする人の支援を専門とした職業です。 介護認定を受けた高齢者やその家族からの相談に応じ、介護保険サービスを利用するために必要なケアプラン(介護の計画書)を作成します。ケアマネジャーはケアプランを考える際に、その高齢者に合った施設を紹介する役割も果たしているのです。 そのため、ケアマネジャーの施設への評価がデイサービス施設の客数に直接関係してくるのです。 そこで客数を伸ばすためには、「ケアマネジャーへの営業活動」が重要になってきます。 施設を紹介してもらうためにはまずは認知してもらい、その上で施設の良さを知ってもらい、利用者を紹介してもらえるような関係作りをしなければなりません。 そのための第一歩としてまず月刊のニュースレターを作成し、ケアマネジャーに届けることから始めてみましょう。 月刊のニュースレターを定期的に届けることで、ケアマネジャーと関係作りができるようになります。ニュースレターの内容は、施設の概要や良さを十分に伝えるものとします。直近で行ったイベントの様子を伝える、あるいは、利用者の声を掲載するとよいでしょう。 デザインで悩まれる方もいらっしゃいますが、身近なパンフレットやチラシを「真似る」ことがオススメです。無理にお洒落にしたり、カッコをつけたりするのではなく、身近なチラシを参考にすることで、親近感を抱いてもらうことが大切です。

デイサービスにおける売り上げの考え方  売上=客単価×客数  ●客単価:利用者1人当たりの利用度を最大にする。そのために朝市やバザーなどのイベントを行い、利用者の利用頻度を上げる  ●客数:イベントを行い潜在利用者の開拓を図る。ケアマネジャーへの営業により、信頼関係を築いて施設を紹介しやすくしてもらう

デイサービスでの独立は、コンビニ跡地の利用がオススメ!

デイザービスの経費は、次の足し算で考えます。

経費 = 原価 + 固定費 + 変動費

経費の足し算を構成する3つの要素を順番に見ていきましょう。

デイサービスでの原価について

デイサービスの原価は主に食費となります。ですが、費用はほとんどかかりません。なぜなら、食費は利用者から徴収したお金を全額実費として充当するデイサービス施設が大半だからです。 食費でマージン(儲け)を取ろうとすると、食事の質を落とし評判に関わってしまいます。したがって徴収する食費は、全額実費として食費へ充てることをおすすめします。

デイサービスでの固定費の抑え方

デイサービスの固定費は、施設費用(賃料)が多くを占めています。施設はできるだけ良い立地で、きれいな建物が良いのでは?と考えている方も多いと思いますが、良い立地できれいな建物を選ぼうとすると、必然的に施設費用は高額になってしまいがちです。 デイサービスでは高齢者を車で送迎するため施設の立地は問いません。例えば、賃料が低めの古民家を利用すると、「家庭的で良い」と好評が得られる場合もあります。 中でもデイサービスで独立・起業する方に一番おすすめしたいのがテナントへの入居です。特に、「コンビニの撤退跡」は面積が手頃で、送迎車をベタ付けできる駐車場が併設されている事が多いので、デイサービスにもってこいの物件なのです。

デイサービスでの変動費の抑え方

足し算の3つ目である変動費は、ほとんどが人件費です。そこで重要なのが「パートで変動費を抑える」ということ。 介護保険制度で一定のスタッフ数の配置は決められています。しかし、それ以上に必要なスタッフは、送迎や食事、入浴など必要な時に必要なパートをシフトで手配して変動費を抑えましょう。

デイサービスにおける経費の考え方  経費= 原価 + 固定費 + 変動費   ●原価:食費は利用者から徴収した費用を全額充当すればほとんどかからない  ●固定費:利用者は車で送迎するため立地は問わない  ●変動費:一定のスタッフ数の配置は決められているが、それ以上は必要な時に必要な人数だけパートを手配する,

まとめ

記事の冒頭でも触れたように、高齢化が進む日本において介護施設はますます重要な役割を担う存在になります。そのデイサービスで独立・起業したいと考えている人は、今回ご紹介した以下の様々なコツを踏まえて経営を行ってみましょう。 ●イベントで利用者の利用頻度を上げて、客単価を上げる。 ●ケアマネジャーへ営業活動をして、客数を上げる。 ●食費は利用者から徴収した費用を全額充当する。 ●コンビニの撤退跡を狙って固定費を抑える。 ●必要な時に必要な人数だけパートを手配して変動費を抑える。 そうすれば、多くの人から愛され、頼られるデイサービスを展開することができるはず。このような小さな努力の積み重ねで、地域の高齢者を持つ家族から頼られるデイサービス施設の運営を目指しましょう!
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「サラリーマン生活をやめて独立しようか…」と考えていても「自分が一番やりたいことは結局どれだろう」と迷っていませんか?けれど本当は、あなたの一番やりたいことは心の中にしっかりとあるはず。 そこで、「本当にやりたいこと」をあぶり出す10の質問をご紹介。心理カウンセラー心屋仁之助氏が提案する「天職発見シート」で、自分ならではの道を発見しましょう。

心屋仁之助さん プロフィール

1964年生まれ。大手物流会社の管理職として勤めていたが、並行して心理療法を学んだのち、2006年に心理カウンセラーとして独立。あらゆる依頼者に、性格を変え、自分を好きになるための支援を行っている。『仕事が「ツライ」と思ったら読む本』(WAVE出版)など、著書51冊の累計発行部数は350万部を突破(2016年5月現在)。2015年からは音楽活動も開始。「魔法のうたⅠ」「魔法のうたⅡ」を続けてリリースしている。

恐怖と諦めを追い出せば、自分のやりたいことに心の天びんが傾く!

自分のやりたいこと、天職に対しての迷いを抱えて訪ねてくる人が多いと、心屋氏は言います。「でも、ほとんどの人にはやりたいことがちゃんとあるんです。ただ、そこから目を背けているだけ」。心屋氏によれば、多くの人はやりたいことがあっても「どうせ無理」と諦めて、選択肢から外しているだけなのだとか。 心屋氏自身も、心理カウンセラーとして独立する以前は年収1200万円を稼いでいた大手物流会社のサラリーマン。40歳前後でキャリアの行く末が見えてきた頃に心理学と出会い、一念発起したと言います。 「当時の年収を捨てるのは恐怖でしたし、非現実的だと最初は諦めていました。でも、定年までこのまま毎日を過ごすのか、と自分に問いかけ、『恐怖』と『諦め』を徹底的に排除したら、自然と『やりたいこと』に心の中の天びんが傾いたんです」 そんな、心屋氏本人も実践したノウハウを形にしたのが「天職発見シート」。これで心の中に巣くっている「恐怖」と「諦め」を取り除き、自分が本当に求めているものを発掘してみませんか。それが成功する独立・起業への一番の近道かもしれません。
天職発見シートは、手近な紙などに10個の質問への答えを書き込んでいくことでシートが完成します。紙を用意できたらさっそく読み進めて、質問への答えを紙へ書き込んでいきましょう!

【STEP1】やりたいことに立ちはだかる「恐怖」を探る

恐れを乗り越え、やりたいことを発掘するには「最悪の状況を想像する」のが大事。独立しても仕事がなく、家族に見捨てられ家を追われ…そんな未来をできるだけ具体的に想像してみましょう。そうすることで自分にとっての恐れの源を発見することができます。これは、過剰な恐怖心を自覚するのにも効果的です。最悪の状況を想像し、現実はここまでひどくないと気づくことで、恐れを取り除いていくのです。

Q1:やりたくないのにあなたが続けていることは何ですか?

これが天職発見シートの1つめの質問です。まずは、この質問で現状に思いを巡らせて紙に書き出してみましょう。出社から帰宅までの自分の行動を具体的に思い描くと答えやすいはず。

Q2:本当はやりたいのにしていないことはなんですか?

現状に思いを巡らせたら次は質問の2つめ。こちらでは仕事だけでなくプライベートにも目を向けて考えるのもおすすめです。どんなに小さくてもいいので「諦めていること」を思い出してみましょう。

Q3:「やりたくないのに続けていること」をやめると何が怖いですか?

「やりたくないのに続けていること」と「やりたいのにしていないこと」の2つが明確になったら、今度はこの2つを掘り下げて考えます。Q3では、Q1の答え「やりたくないのに続けていること」を続けている原因をできるだけ具体的に挙げてみましょう。なにを失うことを恐れているかが明確になります。

Q4:「やりたいのにしていないこと」をやると何が怖いですか?

やりたくてもできないことがあるなら、それは、あなたの恐怖心が行く手を阻んでいるため。Q2で答えた「やりたいのにしていないこと」を始めたら、こうなってしまうかもしれないという懸念を心の奥から呼び出してQ4の回答として書き込んでみましょう。 ここで重要なのはQ3「『やりたくないのに続けていること』をやめると何が怖い」か、Q4「『やりたいのにしていないこと』をやると何が怖い」かの2つ。この回答から導き出されるのが、あなたの「恐怖の源」です。例えばQ3で「リストラ対象になる」と書いた人は、社会人としての安定や職場環境そのものを失うことに恐怖を感じていますし、Q4で「実力不足で恥をかく」と書いた人は、失敗によりプライドが傷つくのを恐れていると判断することができます。 でも、思い出してください。自分にとっての最悪の状況と向き合っておけば、Q3とQ4で怖いと思っている事が前進を妨げる過剰な恐怖心にすぎないことを冷静に判断できるはず。 まずは、Q1からQ4の4問で、あなたの恐怖の源を克服しましょう。

【STEP2】 決心をくじく「どうせ」を消す

どんなに準備万端で大きな夢があっても、独立にあたって心配事がない人などいません。自信満々でなんの不安もなく起業する人はごく少数です。慎重になるのは決して悪いことではありませんが、この時「どうせ自分には無理」といったネガティブな自己イメージが強いほど、次の一歩が踏み出せず、成功への妨げにもつながります。 そこで、STEP2では、踏み出す一歩を阻む「言い訳」を逆手にとり、プラスに転化させるための質問に答えてみましょう。

Q5:何があれば、「やりたくないのに続けていること」がやめられますか。

ここでのポイントは、Q1で書き込んだ「やりたくないのに続けていることをやめるのに、必要な状況や条件」を考えてみること。それは資金かもしれないし、環境改善かもしれません。思いつくままに書いてみましょう。

Q6:何があれば、「本当はやりたいのにしていないこと」ができそうですか?

Q2で出した答えを思い返して、それを実現するために必要なもの、欲しいものを思い描きましょう。資格や人脈、経験などスキル的な要素から、資材や場所など具体的なものまで、いろいろと考えてみてください。

Q7:Q5とQ6で書いた「あればいいこと」が実現する確率・時期は?

「やりたくないのに続けていること」をやめるのに必要なモノ・コト、「本当はやりたいのにしていないこと」をやるのに必要なモノ・コトが、実現する確率はどのくらいありますか?そして、いつなら可能になりますか? その理由も含め、改めて自分自身に問いかけて書き込んでみましょう。

Q8:失敗してもお金・立場などを失わないなら、何をしたいですか?

この答えは、すぐに実現可能なことでなくても構いません。「歌手になる」「世界一周をする」などの突拍子もないことでもいいので、どんどん自由に夢をふくらませてみてください。 このSTEP2で最も重要なのはQ7。「○○さえ手に入れば独立できるのに」「××がそろわないとこの事業はムリ」などの言い訳は、及び腰が引き起こすないものねだりではありませんか? これを払拭するためには「どうせ自分には才能あるし」「どうせうまくいくんだから」などとポジティブな言葉をあえて口に出すことが効果的です。そうすることで自己イメージをプラスへ転換させるのです。 全ての言い訳をつぶしていけたら、Q8で、あなたが本当に実現したいことをしっかり意識に刻み込みましょう。

【STEP3】「悩み」と「興味」を踏まえて天職を決める

独立への意欲を妨害していた「恐怖」をSTEP1で、「言い訳」をSTEP2で意識し、これらを克服できる道すじが整ったら、残すところはあと2問。いよいよ、あなたの「天職」を発見する段階に入ります。

Q9:あなたがこれまでずっと悩んできたことはなんですか?

仕事でもプライベートでも、あるいはそのどちらでも結構です。ただし、ここでは直近の懸案事項といったものではなく、些細なことでもいいので、長い間、悩み続けていること を書いてください。

Q10:街角などで、つい目を奪われることは何ですか?

外出中についつい気になって見てしまうもの、ふと気づくと目に入ってくるもの、ぼんやりと考えてしまうものはありますか? ちょっとしたことでも、それが大きなヒントになります。 Q9でわかるのは、長く悩んでいたからこそ実体験を持って人に価値を提供できる、あなたの得意分野。そしてQ10で浮き彫りになるのは「実は本当に好きなこと」です。「誰でも、興味のあるものは自然と目に飛び込んできますよね。子どものころから教師に憧れていた私の場合は、人を教え導くことが、どうしても捨てきれない『実は好きなこと』だったんです」と心屋氏。あなたにも思い当たるなにかが必ずあるはずです。 さあ、これで全ての設問が終了しました。ここで浮かび上がってきた「悩み=強み」と「どうしても心惹かれてしまうもの」を融合させたものが、「天職」です。 「企業やプロジェクトを維持するには、持続的なエネルギーが必要です。怒りや嫉妬などの負のエネルギーは強力ですが長続きはしません。その点、楽しい・面白いと思えるものなら情熱は長く持続させることができます」(心屋氏) でも、それだけでは不十分だとも言います。「『悩み=強み』を通じて誰かに貢献できて初めてビジネスとして成立します。天職には、この2つの化学反応が不可欠なんです」。 ここで得られた「天職」を意識すれば、自分自身が熱意をもって取り組めるだけでなく、他人や社会に対して大きな価値を提供できる、あなたにしかできない使命を自覚できるはずです。

まとめ

「天職発見シート」を実践してみていかがでしたか。なんとなく曖昧に考えていたこと、つい目をそらしてしまっていたことに改めて意識することで、自分自身の内面だけでなく、今後歩むべき道を明確に見ることができたのではないでしょうか。 また、天職発見に限らず、自分の中に生まれてくるネガティブなイメージや言動を払拭して、自己を見つめ直すにも、とても有効なシートにもなっているので、迷いが生じたときや、なんだかうまくいかないときなど、定期的に行ってみてください。
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「どうしたら商売繁盛するのか」 多くの独立・起業予定の方が悩むところはやはりココ。繁盛するビジネスを漠然と考えても、なかなかいい具体的な案やイメージは思いつきません。そんな都合のいい必殺技なんてないか… と、起業に踏み込めない人は多いのではないでしょうか。 しかし、実は商売繁盛のコツは意外と簡単に見つかります。答えは業態での業績を因数分解し、かけ算と足し算で分けて考えること。あとは、その式の中で一番大切な部分を攻略するだけで、商売繁盛のヒントをつかむことができるのです。 本シリーズでは、そうした商売繁盛の秘訣を業種別に解説。4回目は、自分が好きな商品に囲まれて始められる、起業で人気の業種「雑貨店」。『アントレnet Magazine』編集部が総力を挙げて解説する雑貨店の攻略法をさっそくご覧ください!

売上と経費の要素のうち、「ギフト用」「自分用」の2つに客単価を分けてみる!

雑貨店の独立・起業では、以下のかけ算が基本。

売上 = 客単価 × 客数

この客単価と客数のそれぞれを伸ばせば売上は必然的に上がっていきます。では、具体的にどうすればよいのか。このかけ算を因数分解して、解き明かしていきましょう。

雑貨店での客単価の伸ばし方

雑貨店での客単価は「自分用に買う商品」と「ギフト用で買う商品」の2つに分けて考えます。すると、客単価の伸ばし方がとらえやすくなるからです。 まずは、前者の「自分用に買う商品」での客単価の伸ばし方を考えます。 売上が伸びない雑貨店でよく起こりがちなのが、店主が好きな商品だけを並べて、同じ趣味の人に買ってもらうという「マニアがマニアに売る」という形になっている状態。これでは、客単価を伸ばすのはとても難しいです。お客さんが自分用に買う商品といえどもあなたが好きな商品を並べるだけではいけません。 この「自分用に買う商品」で客単価を上げていくには“生活総取り”がポイントになってきます。“生活総取り”とは、文字通り「生活」の全てをお店の商品でまかなえるようにする方法。衣食住に関連する商品をお店に揃えるのです。 こうしたお店は、ライフスタイルショップといわれます。衣食住を1つの世界観でまとめて、生活に必要なものを充実させることで単品の購入ではなくなり、1人のお客さまが複数の商品を買ってくれるようになります。その結果、客単価をアップすることが可能になるのです! 次に、「ギフト用に買う商品」での客単価の伸ばし方です。これは、2つのアプローチで実現します。 1つ目は、ギフト向きの商品を増やす。ギフトのニーズに応えるような商品を用意します。具体的には以下の条件に合う商品をラインナップに加えていきます。 ●「無難な商品ではなくサプライズ性がある商品」 ●「でも、飛びすぎていなくて、失礼にはならない商品」 この2つが条件です。例えば、部屋に置くだけで部屋の雰囲気がオシャレになる空気清浄機。野菜の形をしたペンなどです。2つの条件に合う商品は、多くの友人に同時にプレゼントしたくなる商品。これらをギフト用商品として増やしておくことで、客単価が上がっていくのです。 「ギフト用に買う商品」での客単価を伸ばす2つ目のアプローチは、ギフトラッピングを無料で行うこと。お客さまにとってのギフトを贈る面倒さを取り除くのです。そうして、ギフトを贈ろうというニーズの掘り起こしができます。 売上のかけ算のうち2番目の「客数」について見てみましょう。客数はずばり次の方法で伸ばしていきましょう。 それは、ギフトラッピングの際にお店の情報を印刷したPRカードを添えること。 お店のPRカードと一緒にラッピングをするのです。これは、お店をチラシで宣伝するよりも有効。プレゼントをもらった人がギフトを気に入る→PRカードを見てお店に行ってみようと思う…この好循環を作るわけです。 この連鎖によって、ギフトを気に入った人がほかの友人にギフトを贈るさらなる好循環も起こすことができるでしょう。その影響力は、チラシを配るよりも大きいのです。 つまり、人から人へ贈られるギフトを通じて新規顧客の開拓を行っている状態。ラッピング代としてかかるコスト(100円ほど)が販売促進費にも当たるわけです。 これら3つの方法で、客数をしっかり伸ばしていきましょう。

雑貨店における売上の考え方  売上=客単価(自分用+ギフト用)×客数  ●客単価:「生活」の全てをお店の商品でまかなえるようにして「自分用」に買う商品の単価を上げていく。更に「ギフト向き」商品を増やして単価の上積みをはかる  ●客数:ギフトラッピング時に、PRカードを添えて客数を伸ばす

郊外ロードサイドへの出店で賃料を抑える!雑貨店はこうして経費を減らし利益を増やす

雑貨店の経費は、次の足し算で考えます。

経費 = 原価 + 固定費 + 変動費

経費の足し算を構成する3つの要素を順番に見ていきましょう。

●雑貨店の原価について

雑貨店における原価(原価率)は、おおむね60%と相場が決まっています。問屋からの仕入だと、雑貨店に限らず物販ではこの率が標準的です。 他方、大手の雑貨チェーン店ならば、海外にある工場からの直接仕入や自社生産などで原価を下げることも可能です。しかし、起業直後の雑貨店では海外からの仕入も、自社生産もできないため原価率は60%となるのです。 そこで、固定費と変動費を下げることが経費を減らして利益を増やすために必要となります。

●雑貨店の固定費について

雑貨店の固定費は主に、人件費と物件の賃料から成り立っています。このうち「物件の賃料」の粗利益に対する比率を、雑貨店の業界標準以下に抑えることがポイントになります。 物件の賃料の業界標準は次の通りです。  ●路面店舗:粗利益の15〜20%  ●ショッピングセンター入居店舗:粗利益の25〜30% 物件の賃料を抑える方法としてオススメなのが、都心から離れた郊外のロードサイドに出店すること。無理に都心へ出店するのではなく、郊外ロードサイドでの出店を検討してみてください。 ちなみに、人件費は粗利益の40%が目安です。人件費は2010年代の人手不足以降、なかなか押さえることが難しいのが現実。そこで、物件の賃料を抑えることが大切となります。

●雑貨店の変動費について

雑貨店における変動費は、販売促進費が大半になります。ショッピングセンターに入店しているのならば、ショッピングセンターの集客力に頼ることができるでしょう。しかし、路面店はそうはいきません。自力による努力が必要です。ただ、その際も変動費の目安は意識したいもの。雑貨店も含む、一般的な小売業は売上の5%が変動費の目安です。 比率を抑えるにあたっては、客数の伸ばし方で先にご説明した「ギフトラッピングの際にお店の情報を印刷したPRカードを添えること」が有効です。チラシではなく、PRカードを添えることで販売促進費を抑え、売上に占める変動費の比率5%以内を目指してください。

【雑貨店における経費の考え方】  経費=原価+固定費(人件費+物件の賃料)+変動費  ●原価:原価率は60%前後。変えにくい  ●固定費:人件費は粗利益の40%。物件の賃料は粗利益の15〜20%(路面店)/25〜30%(ショッピングセンター入居時)  ●変動費:ほぼ、販売促進費。売上の5%以内が目安

郊外のロードサイドへの出店とギフトへの注力。これであなたの雑貨店は繁盛へ!

この記事の冒頭で触れたように、雑貨店での独立・開業を考えている人の中には、自分が好きな商品に囲まれてお店を開きたいと思っている人もいるでしょう。しかし、それだけではビジネスは成り立ちません。 でも、大丈夫です!今回ご紹介した様々な繁盛のコツを踏まえた経営をしていけば、地元で愛される雑貨店へ近づけるのですから。 ●「生活」の全てをお店の商品でまかなえるようにして、自分用の商品での客単価を上げる ●ギフト向け商品を増やして客単価を上げる ●ギフトラッピングにPRカードを同封して客数を増やす ●郊外のロードサイドへの出店で固定費を抑える こういった積み重ねで、あなたが開店する雑貨店を、多くのお客さんが訪れる繁盛店にしていきましょう!
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「どうしたら商売繁盛するのか」 多くの独立・起業予定の方が悩むところはやはりココ。でも繁盛するビジネスを漠然と考えても、なかなかいい具体的な案やイメージは思いつきません。そんな都合のいい必殺技なんてないか…… と、起業に踏み込めない人は多いのではないでしょうか。 しかし、実は商売繁盛のコツは意外と簡単に見つかります。答えは業態での業績を因数分解し、かけ算と足し算で分けて考えること。あとは、その式の中で一番大切な部分を攻略するだけで、商売繁盛のヒントをつかむことができるのです。 本シリーズでは、そうした商売繁盛の秘訣を業種別に解説。第3回は、在庫不要で起業しやすい「学習塾」。『アントレnet Magazine』編集部が総力を挙げて解説する個別指導学習塾の攻略法を踏まえて、起業に踏み出してください!

学習塾売上を「客単価×客数」で考えて理解。客数は、コストをかけずに口コミで伸ばす!

今回、想定する学習塾は集団へ教えるものではなく、個別で教える補習型の形態です。理由は、これから起業する後発でも参入しやすいからです。 個別指導の補習型学習塾であっても、経営を行うのであれば売上はもちろん大切です。いくら良い指導法があっても優秀な講師がいたとしても、売上がなければ経営は成り立ちません。 学習塾経営に限らず、C(お客さん)を対象とするビジネスでの売上は「客単価×客数」のかけ算で考えます。売上を構成する「客単価」と「客数」の2つの数字について説明していきまましょう。

学習塾の客単価について

学習塾の売上で重要なのは、毎月払われる月謝だと考える人が多いのではないでしょうか?確かに、定期的に払われるので経営している人にとっては安心できる要素ではあります。 しかし実は、学習塾の客単価で忘れてはならないものがあります。それは、夏期・冬期・春期の学校が長期休みの時に行われる講習費です。講習では、指導時間が通常よりも増えるため、月謝以上の売上が期待できます。「月謝◯ヶ月無料」といったキャンペーンを学習塾がよく打ち出しているのも、春・夏・冬の講習費で採算が取れているからなのです。

学習塾の客数について

客数を稼ぐためには、いかに入塾者数を増やしつつも退塾者数を減らすか。このために、ぜひとも力を入れてほしいのが生徒の成績。 集団で教える進学型の学習塾は、有名校に何人の合格者を輩出したかが問われます。その合格者数を宣伝に進学塾は活かすわけです。他方、補習型の個別指導塾は具体的な数字で指し示すことができません。「合格者数」という客観的な数字ではなく、各々の生徒の「成績があがった」という相対的なものであるためです。 そこで指導の質を上げ、生徒の成績も上げることで、親同士のコミュニティーにおける口コミで塾の評価を広めてもらいます。この方法であればコストがかかりません。にもかかわらず、客数の確保にも効果的なのです。 2010年からゆとり教育が廃止され、学校での学習時間が増加しました。その結果、学校の勉強を補う補習型の塾の需要が増加しています。このトレンドは、客数を増やすにはもってこいの状況。成績アップの実績が口コミで広がれば、多くの生徒を得ることができるのです。

【学習塾における売上の考え方】 売上=客単価×客数 ・客単価=月謝+夏・冬・春の講習費 ・客数=入塾者数 +(在籍者数 − 退塾者数)

駅前を避けて住宅街に開業。固定費を抑えて利益を出す

学習塾の経費は「原価+固定費+変動費」の足し算で考えます。この中でも気をつけなければいけないのが、固定費と変動費。なぜ、この二つに気をつけなければいけないのか、そこには学習塾特有のルールが存在するからです。

学習塾の原価について

学習塾における原価は主に講師の人件費です。アルバイト講師の相場は1200〜1300円。ですが学習塾業界では、人件費がそのまま原価になることをご存じでしょうか? 学習塾を含むスクール業界では売上歩合という商習慣があるためです。よって原価率が変化することはあまりありません。マンツーマンに近い業態の場合は40~50%、グループ授業ができる業態の場合は20~35%と原価率は変化しません。原価率であるそれぞれの%を時給として支払うことも。結局、売上歩合なのです。 言い換えれば原価率を変えることができないため、人件費を削ることは難しいとされています。ならばどこを削ればいいのか。それらが以下で紹介する2つの経費です。

学習塾の固定費について

固定費は賃貸料や光熱費、フランチャイズであれば本部に支払うロイヤルティーなどが含まれます。固定費の中でも大きな割合を占めるのは物件の賃貸料。学習塾は都市部だと駅前にあることが多いので高くなってしまうのも当然。 しかし実は、必ずしも駅前にある必要はありません。「売上における客数」の説明部分でご紹介したように口コミで生徒数を増やすのが補習型の学習塾。住宅街に近いところにあったほうがむしろ親の目にも止まりやすく、保護者の間で話題になる可能性も高いからです。 学習塾を住宅街に開業することで賃貸料が抑えられます。また、生徒の自宅から遠方でない住宅地ならば、親が子どもを車で送り迎えすることもありません。駐車場の賃料も不要となるわけです。こうして固定費を抑えて、出て行くお金を大きく減らすことで利益を増やせるのです。

変動費について

変動費とは簡単に言うと経費の中でも、売上によって変化するお金のこと。補習型の個別指導学習塾においては、広告費を変動費と考えなければ失敗します。なぜなら、売上が減少すれば同じく減少する変動費として広告費を考えなければ、生徒数が減り始めても広告費を増やせば生徒を増やせるというトンチンカンなことを考えがちだからです。 補習型の学習塾では、親の口コミで生徒数を増やすのが基本。 ですがもちろん、開業当初は露出を増やさなければなりません。広告費にお金をかけて生徒を確保することになります。そうしてある程度の 生徒を確保すれば、あとは口コミが広がるようにするだけ!その後の広告費は、売上比で10%未満を目安として変動費として扱っていきます。 肝心の口コミを広めるために必要なのは指導の質を上げること。「客数」の解説で説明したとおりです。指導の質が上がれば生徒の成績も良くなります。成績が良くなれば、良い口コミが勝手に広まるからです。 では、指導の質を上げるためにはどうすればいいのか。その方法をご紹介しましょう。

【学習塾における経費の考え方】 経費=原価+固定費+変動費 ・原価=ほぼ、講師の給料。変えにくい ・固定費=物件の賃料+光熱費(+ロイヤルティー) ・変動費=広告費はココに入れて考える

売上増と経費減を同時に生む口コミは、学生アルバイト講師のモチベーションを上げる結果として作れる!

売上における客数の説明と原価における変動費で示した通り、客数増で売上を増やし、広告費減で経費を減らすことを同時に叶える親の口コミ。口コミを増やすきっかけとなる生徒の成績向上には「指導の質を向上することが不可欠」であることを解説しました。 では、具体的にどうやって指導の質を向上させるのか。大切なのはズバリ、講師の環境です。 講師は学生アルバイトであることが多いので、給料面での満足もたしかに重要。しかし、そこにプラスでかけるべき価値として必要なのが生徒や両親からの感謝です。お金だけではない楽しみや嬉しさを得ることで講師も熱心に指導するようになっていきます。加えて、講師が「このアルバイトはやり甲斐があっておもしろい」とアルバイト講師の間で評判が広まれば、良い講師が自然と集まってくるようになります。 <生徒の成績が上がる→感謝される→講師がやりがいを感じる→熱心に指導するようになる→指導の質が上がる> この循環がうまく回っている学習塾の特徴として、学生アルバイトの講師を社会人のように扱っているケースが目立ちます。指導方法を一方的に学生アルバイト講師に押し付けるのではなく、指導方法についての検討や議論を行うミーティングに参加してもらったりするのがその良い例になります。 また、学生アルバイト講師のプロフィールを塾内に掲示して講師に生徒の尊敬が集まるようにして、学生アルバイト講師のモチベーションを上げることも有効です。 こうして講師のモチベーションを上げることで、指導の質を上げる。指導の質が上がれば、生徒の成績も向上する。それにより口コミを生み、生徒増と売上を増やせます。口コミによって、宣伝広告費を減らし経費を減らせることも繰り返しお伝えしているとおりです。

固定費を抑えつつ指導の質向上で、地元No.1学習塾へ!

個別指導学習塾にとっての口コミは、生徒の確保による売上増や、広告費減による経費削減につながる学習塾経営の要です。 口コミを支える生徒の成績向上を実現する指導の質を上げていくことに集中していきましょう。一朝一夕には、指導の質は急には上がることはないかもしれません。住宅地近辺に学習塾を構えることで固定費を抑えつつ、根気よく経営していくことが必要です。 今回ご紹介した、売上のかけ算と経費の足し算、そして学生アルバイト講師の接し方を取り入れてみてください。そうして、「住宅地近辺=地元」で評判の地域No.1学習塾をめざして、あなたの学習塾起業を成功させましょう!
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「どうしたら商売繁盛するのか」 多くの独立・起業予定の方が悩むところはやはりココ。繁盛するビジネスを漠然と考えても、なかなかいい具体的な案やイメージは思いつきません。そんな都合のいい必殺技なんてないか…と、起業に踏み込めない人は多いのではないでしょうか。 しかし実は、商売繁盛のコツは意外と簡単に見つかります。答えは業態での業績を因数分解し、掛け算と足し算で分けて考えること。あとは、その式の中で一番大切な部分を攻略するだけで、商売繁盛のヒントをつかむことができるのです。 本シリーズでは、そうした商売繁盛の秘訣を業種別に解説。第2回は、自宅でも起業でき、初期投資が抑えられる「便利屋業(=生活関連代行サービス業)」。アントレnet Magazine』編集部が総力を挙げて解説する便利屋業の攻略法をさっそくご覧ください!

便利屋業は売上を追うな!「粗利」だけ見て商売するべし!

今までのシリーズでは、売上を分解して説明してきました。しかし今回は、“粗利”を分解して説明していきます。その理由は、便利屋業界特有の仕事方法にあります。 便利屋業は別名、生活関連代行サービスと称するように多様な仕事を引き受けます。そのため、時には自社では対応できない仕事を依頼されることも。その際は、外部に再委託することになります。このようなケースが増え続けると薄利になりがち。 だからこそ、全体的な利益がどの程度残るのかを把握することが重要なのです。そのため“粗利”を常に確認・意識しましょう。そうすれば、便利屋業における業績も正しく知ることができます。 便利屋業における粗利の因数分解は以下の掛け算で考えます。

粗利(売上高-売上原価) =問い合わせ件数×現地調査訪問率×契約率×契約単価×粗利率

上記の掛け算では、左にいくにつれて重要度が増します。つまり、便利屋にとって問い合わせ件数が最重要項目ということになります。それぞれどのような点に気をつけなければならないのかをご説明しましょう。

●問い合わせ件数

チラシの作成・配布やタウン情報紙への広告出稿など、ある程度コストをかけて受注の件数を増やします。自らが行う便利屋を商圏に住む人々に知ってもらうことで困った時に問い合わせしてもらえるようにします。

●現地調査訪問率

電話では、依頼主はやってほしいことしか頼みません。実際に現場を訪問して見てみることで、プラスαの価値を提供し、客単価をあげることができます。丁寧にお願いすれば断られることは少ないので、なるべく現地に訪問しましょう。

●契約率

仕事柄、生活に関わることが多いのでお客さんとの信頼関係は非常に重要です。数回の訪問で信頼を得るためには、第一印象が大切。そこで試していただきたいのがスーツにネクタイを締めての訪問。それだけでも、仕事を任せてくれる可能性がアップします。

●契約単価

単価を上げるには、訪問した際にお客さんのニーズを深く聞きとり、依頼された案件だけではなく付加価値(オプション)を付けていくのがベスト。

●粗利率

先に触れたように、再委託してしまうと粗利が減ります。そこで、出来るだけ内製できるようにします。そのためには、スタッフのスキルを上げることが必要。しかし、これは時間がかかります。スタッフ育成は早めに計画を立て実施していきましょう。 便利屋業における粗利を構成するこれら5つの因数。それぞれ気を付けるべき点を踏まえて、粗利の向上を目指しましょう。

【便利屋業における粗利の考え方 まとめ】  粗利(売上高-売上原価)  =問い合わせ件数×現地調査訪問率×契約率×契約単価×粗利率 ●問い合わせ件数…チラシや広告出稿で増やしていく ●現地調査訪問率…電話問い合わせ時、丁寧にお願いして伸ばす ●契約率…スーツで訪問し信頼感を上げて契約数アップを狙う ●契約単価…ニーズを聞き取りオプションを付けて増加させる ●粗利率…自分・自社でできることを増やし内製を増やすことで上げる

経費=原価+固定費+変動費のうち、どこを削るかは戦略に応じて決めていく

経費は、原価+固定費+変動費の足し算で算出されます。経費を削る方法は、便利屋業においては多様です。自分がどのような戦略で経営していきたいかで削り方は変化します。

●原価について

上述したように、再委託すると原価は必然的に上がります。そのため、内製率を上げて原価を下げることを目指すべきです。しかし、内製にはスタッフのスキルが問われるので、育成には時間がかかる…。 ではどうするか。薄利多売の方法をとるのが、もう1つの手です。 営業間口を広げることで、再委託してでも多種多様なニーズに応えていきます。そうして「あの便利屋なら何を頼んでも大丈夫」とお客さんに認識してもらえれば、それが自社の強みになります。薄利になっても受注を増やす作戦です。

●固定費について

便利屋は、事務所を構える必要はありません。事務を行うスペースと道具を置く場所さえ確保できれば成り立つからです。自宅兼事務所にすることで、賃貸料を0円にできます。 また創業期においては、人を雇う必要さえありません。そのためには、自分でできる作業範囲が広ければ広いほど固定費を抑える面からは理想的です。人を雇わず、再委託をすることも不要となるので固定費(人件費や従業員の教育コスト)を抑えられるからです。

●変動費について

問い合わせ件数を増やすための販売促進費が大半を占めます。ですが、問い合わせ件数を増やそうとしてチラシを作っても、工夫もなく作ったチラシはすぐに捨てられてしまいます。また、何度も同じチラシを配っていては費用がかさんでしまう一方。 それを防ぐため、一家に一枚保存してもらえるような“保存版”のチラシを作成しましょう。困った時には「これを見れば安心!」と思わせるチラシを配ることで、問い合わせ件数が増加します。さらに、保存版なので何度もチラシを制作し配布するコストも不要となり、変動費も抑えられるのです。 以上のように、経費は自分の裁量で削ることができます。人を雇うよりも自分がスキルアップして内製率を上げる。あるいは、ちょっと狭いけど自宅兼事務所にする。そうして、どこにお金を使うのか決めることで経費は減らしていけるのです。

【便利屋業における経費の考え方 まとめ】  経費=原価+固定費+変動費 ●原価…再委託費を抑えれば下げられる ●固定費…事務所賃貸料と人件費 ●変動費…ほぼ、販売促進費

捨てられるチラシを作ってどうするの?集客の武器「保存してもらえるチラシ」のススメ

上述したように、すぐ捨てられてしまうチラシは無駄な出費。また、人は、よほどのことがなければ細部まで記憶できません。よって、チラシにサービスの内容を載せても、困った時に思い出してもらうことは難しいでしょう。 そこで、保存してもらえるようなチラシの出番です。イメージとしては、冷蔵庫に貼ってあるゴミの日を曜日別にまとめたもの。表側には大掃除などの時期のニーズに応えるような情報を載せます。裏側は、宅配ピザのメニュー一覧のように自社のサービスを一覧化。 生活に必要な情報を載せてチラシが捨てられることを防ぎ、困った時にすぐに見てもらえるようにするのです。こうして、粗利の因数分解で一番大切な「問い合わせ件数」を増やすことにも一役買ってくれます。

次の依頼と口コミ拡散は、「信頼感の向上」に注力して叶える!

便利屋業の業務は人の生活に沿ったものがほとんど。生活に沿う仕事ならば信頼してもらうことが前提であり、そのための努力は惜しんではいけません。 生活の中で困ったことがあった ↓ チラシを見てもらい受注 ↓ 作業に納得してもらい信頼 こうした循環を作ることが理想。生活を助けることで、生活関連代行サービス=便利屋の良さが認識され信頼が増します。そうして、再度の依頼も望めるのです。 今回の記事では「便利屋」「生活関連代行サービス」と記してきました。便利屋と言うと、人はいろいろなイメージを持ってしまいがち。なかには良いイメージを持たない方もいます。そこで便利屋ではなく“ライフサポートビジネス”と呼び方を変えるのも1つの対策になります。呼び方を変えることでイメージが一変し、信頼感を向上できるからです。 契約率のところでオススメした「スーツ × ネクタイ」も信頼感向上に役立つのはもちろん、行動でも信頼感を高めたいところ。たとえば家に上がった後には、頼まれなくても玄関を掃除して帰るというひと手間を加えることも有効。お客さんがこれで満足すれば信頼感が向上し、再度の依頼だけにとどまらず、口コミで評判が広まることも見込めるからです。 「信頼感の向上」に常に気をつけながら“ライフサポートビジネス”を行うことで、成功へ一歩一歩近づいていきましょう。
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独立・開業をするにあたり、個人事業主(フリーランス)で独立するか、法人化するかお悩みの方、現在、個人事業主の方で、今後法人化するべきか悩んでいる方は多いのではないでしょうか。 ただ、個人事業主と法人化の何が違うのか、どちらが良いのか、きちんと理解されている方は多くないと思います。 そこで今回は、法人化のメリットとデメリットについてご説明します。

個人事業主から法人化する場合のメリット

今、個人事業主の方は、長年事業を行う中で、いつ法人化するべきか悩んでいる方もいらっしゃると思います。 法人化することで、具体的にどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

メリット1:税金面でのメリット

【個人事業主に課税される主な税金】 1:所得税 2:住民税 3:事業税 【法人に課税される主な税金】 1:法人税 2:法人住民税 3:法人事業税 どちらの場合でも、収入から経費を差し引いたいわゆる「所得」に対して課税されるという点は同じですが、一番の違いはその「税率」です。 ■税率の違いについて 所得税では「累進税率」が採用されており、5%から45%までの7段階の累進課税となっています。 つまり、所得が増えれば増える程、税率が高くなり、税金が多くかかるのです。 一方、法人税の場合は「比例税率」が採用されています。法人の規模や課税所得に応じて2種類の税率が定められており、所得税のように細かく段階的な区分はされていません。 また、一番のポイントは、法人税率の上限(25.5%)があるという点です。 つまり、所得税と法人税の税率が逆転するポイントが、個人事業主から法人化へ移行すべき分岐点となるのです。 個人と法人では所得の計算方法自体が違うため、単純に比較する事はできませんが、実効税率ベースで比較すると、大体年収が600万円を上回る辺りで法人化の方の税金が安くなり始めます。 ■所得の分配効果 仮に1,000万円の所得があるとします。 もしも個人事業主だとすると33%も所得税が課税されることになります。 しかし、この人が法人を設立して家族などを従業員として雇った場合、この1,000万円の所得を給与として分配することができます。 例えば、計4人の家族従業員で1,000万円の所得を分配したとすると、1人当たり250万円の所得となり、税率は10%にまで引き下げられます。 このように、法人化して1人当たりの所得を引き下げる事で節税が可能です。 また、法人化することで個人事業主が事業所得として申告していた収入が、「給与収入」となります。 給与収入については給与所得控除が受けられるため、さらに節税効果が高まるのです。

メリット2:経費の幅が大きく広がる

税金を計算する上で、とても重要なのが「経費」です。個人事業主の場合に経費として収入から差し引けるのは「その収入を得るための必要経費」に原則として限定されます。 そのため、関連性が薄い出費については、経費として計上する事ができません。 しかし法人の場合は、企業活動において支出するものについては、原則として経費、つまり損金として処理ができるため、よほど的外れな出費でなければ、経費計上が可能となります。 例えば、会社の場合は出張旅費規程を別途設定することで、出張手当などを経費として支給することができます。 出張旅費規程に基づいて支出した経費については、その全額を経費として計上することができるため、これもまた大きな節税効果を発揮します。

メリット3:相続税においても有利

個人事業主が死亡して相続が発生すると、その資産はすべて個人に蓄積されているため、場合によっては多額の相続税が課税される可能性があります。 一方、法人化をして家族を従業員として雇い、給与として所得を分散させることで、節税をしながら相続財産が蓄積されていくのを防止することができます。 つまり、法人化自体が、広い意味での生前贈与のような形となり、節税しながら財産を次の世代へ移転していくことができるのです。

個人事業主から法人化する場合のデメリット

デメリット1:設立費用がかかる

会社設立には、一定の費用がかかります。仮に株式会社を設立する場合、最低でも以下のような費用がかかります。 【株式会社設立にかかる費用】 1:資本金 1円〜 資本金は法改正があり、現在では1円でも設立する事が可能です。 2:定款の印紙代 4万円 会社を設立時には、会社の基本情報を記した「定款」を作成する必要があります。 最近ではネット上に定款のひな形などもアップされていますので、自分で作成することも可能ですが、定款には4万円の印紙を貼らなければなりません。 ちなみに、定款作成を行政書士に依頼すると、電子定款を作成することができるため、この印紙代が不要になります。 3:公証人認証手数料 5万円 定款を公証役場に持ち込んで公証人の認証を受ける必要があります。この際に5万円が手数料としてかかります。 4:登録免許税 15万円 厳密には、資本金×0.7%ですが、最低でも15万円が必要となります。 よって、1~4で株式会社を設立するためには、最低でも24万円程度が必要となります。

デメリット2:維持費がかかる

法人化すると所得によってはかなりの節税効果がありますが、その分維持費もかかるようになります。 特に注意が必要なのは「税務申告」です。 個人の場合は自分自身でも確定申告をすることが可能ですが、会社の場合は決算書類の作成など個人に比べ税務申告書がかなり複雑になりますので、よほど腕の良い経理担当がいない限りは税理士に外部委託する必要性があります。 ですので、法人化を考える場合は、事前にどの税理士に依頼するか検討し、その費用についても見込んでおきましょう。

まとめ

法人化にはメリットとデメリットがありますが、ポイントとなるのはその「タイミング」です。 個人事業主と法人どちらが良いというのがあるわけではなく、どの段階で法人にするかが一番重要なのです。 ご自身の状況によっても異なりますので、まずは法人化のベストなタイミングについて税理士に相談して、一度考えてみてはいかがでしょうか。

会社設立についてもっと詳しく知るには

会社設立と言っても、様々なやり方、種類があります。実際に起業する前に、どのような選択肢があるのかを把握しておくことが大切です。 このガイドでは、まずは会社の種類から設立にかかる費用まで、会社設立の前に必要な情報をご紹介。 その上で、電子定款の作成方法や登記など、実際の設立の流れを最短で終えられるよう、実務的な知識をご紹介しています。よろしければぜひご覧ください。

目次

  1. 1.個人経営主と法人のメリットを比較
  2. 2.会社の種類は?4つの形態の違いを比較
  3. 3.新会社法は会社が守るべきルール
  4. 4.会社は6万円の費用で設立できる
  5. 5.最短時間で会社を設立するための流れとは?
  6. 6.会社設立の際に決めるべき5つのこと
  7. 7.定款の作り方とは?定款は会社のルール集
  8. 8.電子定款の作成手順を完全解説
  9. 9.オンラインで電子定款を送信してみよう
  10. 10.紙で行う定款作成・認証方法まとめ
  11. 11.これで完了、登記の手順
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「どうしたら商売繁盛するのか」。 多くの独立・起業予定の方が悩むところはやはりココ。繁盛するビジネスを漠然と考えても、なかなかいい具体的な案やイメージは思いつきません。そんな都合のいい必殺技なんてないか…と、起業に踏み込めない人は多いのではないでしょうか。 しかし、実は商売繁盛のコツは意外と簡単に見つかります。答えは業態での業績を因数分解し、掛け算と足し算で分けて考えること。あとは、その式の中で一番大切な部分を攻略するだけで、商売繁盛のヒントをつかむことができるのです。 本シリーズでは、そうした商売繁盛の秘訣を業種別に解説。第1回は、起業で人気のある「飲食業」。『アントレnet Magazine』編集部が総力を挙げて解説する飲食業攻略法をさっそくご覧ください!

商売繁盛の基本は「客単価×客数」の掛け算にあり!

飲食業でもっとも重要なのは、「売上」。独立・起業計画は、まず始めにこの「売上予測」を立てることから始めます。売上が見込めなければ、その飲食店は開業すべきでないからです。では具体的に、掛け算を用いた売上予測の立て方について考えていきましょう。

客単価について

売上は、シンプルに「客単価×客数」の掛け算で算出することができます。客単価は、業態ごとにほぼ決まっていて、居酒屋の場合だと中心価格帯の6倍。焼き鳥店ならば、焼き鳥1本当たりの中心価格帯の20倍といった目安があります。注意してほしいのは、客単価の目安となるそれら価格帯は、各地域での競合店を踏まえて決めること。きちんとしたリサーチが必要となりますね。

客数について

「客単価×客数」の客数は、「満席時人数×回転数」で算出できます。ここで気をつけたいのが「満席時人数」。満席時人数は総席数で考えてはいけません。たとえばピーク時でも、4人入れるボックス席に4人全員が埋まるわけではないからです。したがって、ボックス席に2、3人が座ることを考慮して、満席時人数は総席数の約70%と設定しましょう。「回転数」は営業時間と、お客さんの平均滞在時間から算出します。 売上予測は、こうして飲食店の現場の数字を下から積み上げるとともに、上からも予測しなければなりません。上からは、「マーケットサイズ×商圏人口×目標シェア」という掛け算で予測します。 具体的には (1)外食産業に対して、国民1人当たり年間いくら支出しているのか。 (2)店舗に集客できる地域にどれくらいの人口があるのか。 (3)商圏内で自分の店がどれくらい支持されることを目指すか。 これら3つの数字の掛け算からも予測すれば売上予測の精度があがります。

【売上予測の立て方】 売上1=客単価×客数 ・客単価=[居酒屋/中心価格帯×6倍]、[焼き鳥屋/中心価格帯×20倍] ・客数=満席時人数×回転数 売上2=マーケットサイズ×商圏人口×目標シェア

飲食店で儲けるなら「原価+固定費+変動費」の足し算技!

先にご紹介した「客単価×客数」の掛け算で売上予測を立て、売上が多くなりそうだとわかっても安心してはいけません。経費がかかりすぎては儲からないのが飲食業。そこで今度は、飲食店の経費について考えてみましょう。 飲食店できちんと儲けるならば「原価+固定費+変動費」の足し算が鍵。これでわかるのが経費です。

原価について

この足し算の1番目の「原価」。同じ飲食店でも、経営方針や競合店、他の経費要因との兼ね合いで原価は異なってきます。利益を出そうと食材費などの原価(食材費の品質)を下げてしまう方もいますが、食材費の品質は顧客の満足度に直結します。原価を設定する際には注意が必要ですね。

固定費について

足し算の2番目にある「固定費」は、売上高に関係なく発生する費用を指します。飲食店の場合、固定費の多くを占めるのは店舗の賃料。店舗賃料の目安は、先に「客単価×客数」で出した毎月の売上に対して繁華街で10%〜15%、ローサイドで5%〜7%です。大切なことは、このように売上に対して適正な賃料を算出し、その数字を参考に店舗物件を探すことです。 この店舗の立地は集客に大きく影響するので、好立地の物件を選びたいところ。でも初期費用は抑えたい…。そこで、オススメなのが「居抜き物件」です。 居抜き物件とは、前に入っていたテナントが利用していた造作や設備、什器等が残ったままの物件のことを指します。最初から設備や什器が揃っていれば、自分で少しの備品を揃えるだけでよいので、初期費用を大幅に抑えることができるのです。

変動費について

そして足し算の3番目にある「変動費」は、売上高に比例して発生する費用です。業界によって異なりますが飲食店の場合、人件費は変動費として考えることのが基本。客数が増える時期にアルバイトやパートを増やすため、発生する費用が一定ではなく、変化するからです。 また「従業員満足が顧客満足に繋がる」という考えから、バイト代を周囲の相場よりも高くする店舗があります。しかし、高いバイト代が当たり前になると効果は半減します。むやみに高給にするのではなく、他の方法で従業員満足度を上げることを考えたほうがよいでしょう。 こうして「原価+固定費+変動費」の足し算で経費を考え、売上予測で考えた「客単価×客数」「マーケットサイズ×商圏人口×目標シェア」の二つの掛け算を踏まえると、必要な投資額や毎月の経費、利益を割り出すことができます。 飲食店で繁盛できる確率はこうして高めていけるのです。漠然と考えていた時よりも、だいぶイメージは具体化してきたのではないでしょうか。

【予想利益の算出の仕方】 予想利益=売上[客単価×客数]−経費[原価+固定費+変動費]

五感を刺激して客数を、本物感で客単価をUP。驚きの繁盛店へ

売上や経費を予測したところで、それを実際の店舗に活かさないと意味がありません。さらに繁盛することを目指すには、売上の掛け算で出てきた「客数」と「客単価」を高める工夫が必要になってきます。その方法を紹介しましょう。 まず1つ目は「実演調理により五感を刺激すること」。例えば焼き鳥店を経営する場合、人目につく店の正面で焼き鳥を焼いて道行く人の足を止める作戦があります。においや音、色で五感が刺激され、通行人はついついお店に入ってしまうことに。「客数」はこうして高めていきます。 2つ目は「本物感をお客さまに与えること」です。その例が丸亀製麺。同店では、うどんを店内で製麺し、ゆでたてのうどんや揚げたての天ぷらを低価格で食べることができます。 こうしたゆでたてを提供することで、丸亀製麺の運営会社は神戸にありますが、本場讃岐発といった「本物感」を与えています。競合店では100円のものが、同店では3倍近くの値段で売れているのは商品に「本物感」があるから。こうして「客単価」を上げられるのです。

【売上UPのコツ】 「五感」を刺激して客数UP×「本物感」を演出して客単価UP!

まとめ

売上を予測できる掛け算「客単価×客数」や、経費を考えた経営をできる足し算「原価+固定費+変動費」を頭に入れて、きちんと儲けどころを押さえること。これが飲食店で成功するために必要な、最低限の準備です。 その上で、自分の中で「何を一番大切にするのか」を決めておくと、不利な状況に陥っても考えが大幅にぶれることなく飲食店を経営することができます。 例えば、一番大切にするものが厳選された食材と考えるならば、「原価」は減らさずほかの数字を減らして利益を確保する、といった判断ができるからです。 もちろん、状況を客観視しつつ「こだわり」と「柔軟」のバランスを考えて判断することが大切です。今回ご紹介した掛け算や足し算、そして絶対に譲れない一線、つまり理念を持って商売繁盛を目指し、起業を成功させましょう!
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初めての独立・起業には不安がつきもの。独立までの情報収集や起業の計画づくり、実際に立ち上げに動き出すのに必要なものなど、様々なことを考えていかなければなりません。 そこでこれまで数多くの先達が活用してきた、現職の就業中に準備しておくべきことから、独立するまでを徹底応援するサービスを集めました! 「独立・起業の情報収集」「経営知識の獲得や起業のシミュレーション」「起業に必要なお金を得る方法」「専門家のアドバイスや集客支援」など、起業するその日までのステップ別に、順を追って【応援サービス20種】をご紹介していきます。

【ステップ1】情報収集に役立つ5つのサービスで独立への意思を固める

まず最初に必要なのは、独立へのしっかりした意思。事前に必要な情報を効率的に収集、検討したうえで全体的なプランを自分の中で意識するところから始めましょう。 自分のイメージする起業内容に対して、もう一度「どんなビジネスなのか」「そのビジネスの必要性・重要性はどこにあるのか」といった目的、意義を総合的に洗い出し、明確にしましょう。それらの準備を怠らないことが、独立前後に次々と降りかかってくるであろう困難やトラブルに対応できる、基礎体力となるのです。

【01 アントレnet】

独立・起業に必要な基本からお役立ち情報までを総合的に網羅した、日本最大級の独立・起業・起業・フランチャイズ・代理店募集情報サイト「アントレnet」は、まずチェックしておきたいところ。先輩の成功事例や独立成功のノウハウなど、記事内容は多彩。イメージトレーニングも兼ねて、この段階でまず目を通しておきたいサイトです。 また、そのビジネスに関わるあらゆる情報収集も大切な事前準備です。類似・派生ビジネス、先達の起業プロセスといった、つい見逃しがちな側面にも目を向けてみるだけで、大きなヒントが得られることも。情報収集を制する者がビジネスを制すると言ってもいいでしょう。

【02 フランチャイズ・ショー】

年に1回開催されるイベント「フランチャイズ・ショー」では、フードサービス業・小売業・サービス業などのフランチャイズ(FC)本部による加盟店募集ブースなどを紹介。FC加盟希望者でなくとも勢いのある市場や商材のヒントを知ることができる利点があります。

【03 日経トレンディネット】

トレンド紹介、分析や展望など幅広い情報が得られる日経BP社によるトレンドウォッチポータルサイト「日経トレンディネット」は、ビジネスチャンスをつかむ第一歩となる多分野のトレンド動向チェックに最適。デジタル機器、ファッションから、人物、エンタメまで幅広く把握することができます。

【04 企業家倶楽部 】

成功者の言葉や成功譚を参考にするなら、「企業家倶楽部」がおすすめ。今注目の企業家・実業家の経営理念、戦略、マネジメント力、発想方法などを徹底的に分析しています。

【05 MY BEST LIFE 挑戦する生き方】

また、「MY BEST LIFE 挑戦する生き方/DREAM GATE」は、起業支援ポータルサイト「DREAM GATE」が運営する大物ベンチャー経営者のインタビューサイト。約170名にのぼる起業家たちの1万字インタビュー集は読みごたえ抜群です。 このような多角的で微細な情報収集と、それにもとづく分析能力を身につけることは、起業前の意思決定はもちろん、ビジネスを動かす段階でも必要になってくる重要な強化ポイントといえます。

【ステップ2】経営知識の獲得と起業シミュレーションに役立つ6つのサービスで準備万端!

事業内容を明確にしたら、次はそのプランを「確実に結果を出せるビジネス」にする基盤を固めましょう。 ビジネスは立ち上げることがゴールではありません。その先の恒常的な成功を実現するためには、商品力、PR・営業力のほか、顧客サービス力などのスキルが欠かせません。 あなたが今思い浮かべているプランや構想に、根拠はありますか? たとえその業界を知っていたとしても、はじめての起業なら誰もが経営者としては未経験者。根拠のない自信はリスクとなる可能性もあります。 謙虚な自己分析と、不足している知識やスキルの洗い出し、その習得方法など学ぶべきことは沢山ああります。数多くの創業セミナーを利用して、ビジネスプランの落とし穴を回避するための先手を打ちましょう。

【06 東京商工会議所】

東京商工会議所」では、起業希望者を対象にした起業支援プログラムとして、起業の心構えから事業計画作成研修、融資制度や起業事例の紹介など、 実際の起業に役立つさまざまな講座が開かれています。東京以外も各自治体で運営されているので、地元の商工会議所で確認してみましょう。

【07 TOKYO起業塾 & 08 中小企業大学校東京校】

他にも、東京都中小企業振興公社が主宰する起業支援プログラム「TOKYO起業塾」や、独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営する研修機関「中小企業大学校東京校」などがよく知られています。

【09 ヤフオク!】

また、フリーマーケットやオークションサイトを、PRや営業力のトレーニングとして活用するのも使えるアイディア。会社員を続けながら副業として商売をシミュレーションできるのも利点です。オークションを活用した週末起業は、すでにスタンダードと言ってもいいでしょう。大手では「ヤフオク!」が利用者も多く有名なので、腕試しにはもってこいです!

【10メルカリ & 11ミンネ】

最近では、若年層や主婦などの女性ユーザーからの支持が高いフリーマーケット「メルカリ」も注目。また、ハンドメイド作品を個人間で売買できる「ミンネ」も女性を中心に人気です。それぞれサイトごとの特性があるので、ビジネスプランや想定顧客に合わせて実践の場をセレクトできます。

【ステップ3】起業に必要なお金をお得にゲットできる4つのサービスを使い倒す

イメトレやプランをどんなにしっかり確立させても、独立起業には元手がなければ始められないのが現実。なるべく自己資金のみで立ち上げたいけれど、なかなかそうもいかず……という方がいらっしゃるかと思います。

【12 日本政策金融公庫】

融資を受けることも視野に入れている場合は、「日本政策金融公庫」の公的融資を利用するのが断然有利です。 民間からの融資を受けるのが困難でも、公的機関なら、無担保・無保証人ローンや出資に近い資本性ローンなど、様々な融資メニューで対応してくれます。さらに、起業までのサポートや事業計画作成の相談にのってくれることも。

【13 公的融資活用ガイド】

まずはリサーチから、という人におすすめなのが、個人運営サイト「公的融資活用ガイド」。各自治体で実施している制度融資案内ページへのリンク集や創業支援情報にもアクセスでき、融資を受けたい人は必見です。

【14 民主商工会】

また、民間から借りる場合も信用保証協会の保証は大切です。こちらは全国20万人の個人事業主や小規模企業を支援する会員組織「民主商工会」が窓口になってくれるので、事前に確認を。ホームページにも役立つ情報が満載です。

【15 会社設立代行・資金調達支援センター】

公的支援制度の活用方法についてもっと知りたいなら「会社設立代行・資金調達支援センター」をチェック。「公的融資に臨む姿勢・考え方」など、融資を受けるにあたって参考になる情報も豊富で、今後のビジネスにおいても参考になるはずです。

【ステップ4】悩みを相談してスッキリできるサービス5つでスピードダッシュ!

退職から独立・起業までは間を空けないよう、起業準備は休日などを使って現職の勤務中から進めることが大切です。しかも、起業にたどりつくまでには事前準備が山積み。退職後の道すじをできるだけスムーズにすすめるためにも、支援サービスを活用して、最適な方法を見つけておきましょう。無料相談もあるので、各種機関をフル活用したいところですね。

【16 全国商工会連合会】

起業したい地域の事情に詳しい経営指導員に相談できる「全国商工会連合会」は、連合会のサイトで各商工会へのリンクを検索できて便利。まずは地の利を得ることが成功につながるかも。

【17 中小企業基盤整備機構 & 18 中小企業庁】

また、全国9カ所に相談の窓口があり、起業、新事業展開や自社の経営革新、さらに製品・サービスの海外を含めた販路開拓などの相談ができる「中小企業基盤整備機構」や、各都道府県にも庁をおいている「中小企業庁」では、起業の場の提供やセミナーの開催、助言などの総合的な支援を行っています。

【19 Managers & 20 コロンブスのたまご】

その他、起業や経営の悩みを解決する勉強会やイベントを定期的に開催している「Managers」や、飲食総合業界に特化した「コロンブスのたまご」といったコンサルティングなども、ぜひ活用してみたいですね。こちらも無料相談あり。

まとめ 20サービスの活用であなたも起業で成功を!

独立起業に向けて、最初の一歩を踏み出すための機関やサイトをご紹介してきました。最近はそれぞれの専門に特化した相談窓口も豊富です。同業・異業種を問わず、各相談機関やセミナーでの専門家の助言や、先輩の成功・失敗例なども参考にしながら、ぜひスムーズな独立と起業後の成功を手に入れましょう。
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独立・起業してみたい。でも、なかなか踏み切れない。だから、今の仕事をダラダラ続けている…。 それは、独立・起業を考えると、希望や期待と同時に様々な不安や心配も頭に浮かんでくるから。はじめての独立・起業では、不安になるのは当然です。 そこで、起業をめぐる不安について『アントレnet Magazine』編集部で緊急調査をしました。起業を考えた時、どういった不安を抱く人が多いのかを明らかにします。 さらに、そうした不安をスッキリ消し去る方法も紹介。これで独立・起業への悩みも吹っ飛ぶはずです!

〈調査方法〉2016年8月23〜26日にかけて全国の30歳以上の男女224人(男性143人・女性81人)を対象に実施。224人中、起業を考えたことがあると回答した40.2%の方の悩みを集計した。

「お金」の不安が圧倒的No1。なんと全体の76%も占めていた!

まずざっくり言って「起業に関するどの分野で感じる不安が多いのか」を調査。 すると明らかになったのは、多くの人がお金の問題で悩んでいた事実。なんと、不安を抱える人のうち75.6%もの皆さんがお金の不安を抱いていました。次に多かったのは、起業で必要となるモノやコトの不安で48.9%。そして最後が、起業をめぐるアイデアや業種の問題に悩んでいる44.4%の人々でした。 続いてこれら3つのカテゴリーにおいて、具体的な不安がどういう内容なのかも調査しました。

【お金の調査結果】66%の方が「独立・起業に必要なお金の額が分からないこと」ことで悩んでいる!

一番多かった起業に関するお金の不安。独立・起業には「お金がかかりそう」というぼんやりとしたイメージがあるのでしょう。そんなお金にまつわる起業の不安を抱いている方に聞いた具体的なお金の不安内容と、それをスッキリさせる方法をご紹介します。

【お金の悩み1】「必要額がわからない」不安は『業界別審査辞典』で解決!

お金に関する不安を抱く方のうち66.2%の方が「お金がどれくらい必要か分からない」と回答。その不安を解決するには、起業しようと考えている業種に必要な金額を詳しく知りたい場合は『業界別審査辞典』が参考になります。この本は、金融機関が融資の審査を行う際に用いる辞典です。それだけに、事業のお金に関する情報がぎっしり。各地の図書館で貸し出ししている場合もあるので、さっそく活用してみましょう。 この他、フランチャイズで独立する場合の必要な資金については、以下の記事を読んでスッキリしてください!

【お金の悩み2】「お金がない」不安は「制度融資」でスッキリ!

次に多かった、「起業したいがお金がない」という不安。これは次に説明する「どれくらいお金が必要なのか分からない」とも実は関係があります。実際はそれほど必要ないのに、「足りない」と思い込んでいるパターンもあるからです。 しかし、実際に必要な金額は分かっていて本当にお金が足りないという方も多いはず。そういう場合は、公益法人である信用保証協会が保証人の代わりになる「制度融資」の利用を検討してみましょう。自治体によって異なりますが、年利0.4%という低利融資もあります。活用しないのはもったいない! この他、様々な方法や先輩起業家の事例については以下の記事を読むともっとスッキリするでしょう。

【モノ・コトの調査結果】「起業の知識の獲得方法が分からない」との悩みを66%の人が抱えていた!

起業に必要なモノ・コトに関する不安は、起業して事業を始める場合に無くてはならないものです。このカテゴリーでも、悩む方が多かった順に不安をスッキリする方法や考え方をご紹介していきます。

【モノ・コトの悩み1】「情報や知識を得る方法がわからない」と悩んでいる方は「創業スクール」へGo!

起業に関するモノ・コトで悩む方のうち、65.9%が感じている不安をスッキリさせるなら「創業スクール」がおすすめ。お金の不安でもご紹介した全国の信用保証協会の中には「創業スクール」を開いている保証協会があるのです。そこで、起業と経営に必要な知識が無料で学べるので、各地域の信用保証協会に問い合わせみてください(一部有料の場合もあり)。 この他、以下の記事を読むとさらにスッキリするでしょう。

【モノ・コトの悩み2】「必要なモノが分からない」と悩んでいる方は『業界別審査辞典』をチェック!

起業しようとしている事業で何が必要なのかわからない時に役立つのが、お金の不安でも紹介した『業界別審査辞典』。各業種について詳しく書かれた部分を読むと、起業に必要な費用とそれぞれの事業でどういう設備が必要なのかまで書かれています。 この他、以下の記事を読むとさらにスッキリするでしょう。

【モノ・コトの悩み3】「設備の手配の仕方がわからない」と悩んでいる方、タダでもらってくるのです!

設備を手配する一番かしこい方法は「タダでもらってくる」こと。そんなタダでくれる人なんているの?と思われがちですが、案外タダで手に入れる方法はあります。 ポイントは、友人や知人へのアナウンス。「今度起業する」と声をかけつつ、不要な机や椅子をもらってオフィス用品代などを浮かせた方は大勢いるのです。 この他、以下の記事を読むと周辺の事情もわかってスッキリするでしょう。

【モノ・コトの悩み4】「メンバーの集め方がわからない」と悩んでいる方は、まず同僚をさそってみる!

起業メンバーの集め方として多いパターンは、現職や前職の同僚と一緒に起業するというパターン。お互い働きぶりもよく知っているので、事業を始めてからトラブルが発生することが少ないというメリットもあります。あるいは「起業の知識の得方」で紹介した、勉強会で知り合うパターンも。 この他、先輩起業家が体験した以下の記事を読むともっとスッキリするでしょう。

【アイデアや業種の調査結果】40%が悩むのは「事業アイデアの出し方が分からない」だった!

起業の不安で2番目に多かった、アイデアの出し方や起業する業種の選び方。そもそも、アイデアを生み出すのは普段の生活でもそう簡単ではありません。それに起業する業種選びは新卒時の就活生がどの業界を選ぶかと同じ。それは確かに不安になりますよね。

【アイデアや業種の悩み1】「新しいアイデアの出し方が分からない」と悩んでいる方は3×3のマスを描いてみよう!

アイデアや事業の種類に関する不安を感じていた方のうち、40%が抱いていた「特定の事業分野でのアイデアの出し方が分からない」という不安。これは、大手IT企業として知られる株式会社カヤック柳澤大輔社長が、実際に使っている方法が役に立ちます。名づけて「マンダラチャート」! 以下の記事を詳しい内容があります。ぜひ、試してみてください。 この他、様々な方法や先輩起業家の事例については以下の記事を読むともっとスッキリするでしょう。

【アイデアや業種の悩み2】「どの事業を選べばいいか分からない」との不安は自分が働いていた業界を選ぶのが王道!

次に多い「どういう種類の事業を選べばいいのか分からない」という不安の解決には、考え方が2つあります。 1つ目は、これまでの仕事で自分が身につけてきた技術や経験を活かせる業界を選ぶ方法。理由はどういうサービスや商品を提供すればビジネスが軌道に乗るかが、ある程度分かるからです。クリーニング業界で働いていたならクリーニング店、飲食業なら飲食店という考え方。 2つ目は、市場規模が大きくなっている業界を選ぶ、という方法。お客さんが増えている市場で商売をするという、ビジネスの基本に立った考え方です。 この他、様々な方法や先輩起業家の事例については以下の記事を読むともっとスッキリするでしょう。

【アイデアや業種の悩み3】「事業を決めてアイデアもあるが、サービスや商品の作り方が分からない」と悩んでいる方はリーンスタートアップを試す!

アイデアを、実際のサービスや商品という形にしていくのによく用いられている方法に「リーンスタートアップ」という手法があります。フィードバックループと言われるループをぐるぐる回して「少しずつ」改良をしていく方法です。そのループとは、以下の流れになります。 アイデア→構築→製品→売れ行きやユーザーの反応を計測→データ集積→そのデータから学び→次のアイデア この「リーンスタートアップ」で商品やサービスを作っていくと、コストをかけて作ったのにユーザーにウケない(すなわち売れない)、という失敗を避けることができます。 この他、先輩起業家が少しずつ実践してサービスを開発した事例については以下の記事を読むともっとスッキリするでしょう。

まとめ 不安を解消し笑顔あふれる独立・起業へ第1歩を踏み出しましょう

起業にまつわる不安はさまざまあります。ですが、現在成功している先輩起業家も同じように不安をいだきつつも独立・起業してきました。今回ご紹介した考え方や記事を参考に、皆さんも不安を解消して、独立・起業の第1歩を踏み出してみましょう。
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上場企業にも務め、企業で取締役までした50代後半の男性が「マラソンのメダルをかけるハンガーを作って起業する!」と言い出したとしたら? 通常の感覚であれば、通帳を取り上げて「待ちなさい」と言いたくなるお話。 今回インタビューさせていただいた服部さんは、そんなリスキーなチャレンジを選び、わずか2年で実際に商品を開発。 某国内最大級のマラソン大会公式グッズにまでブランドを押し上げ、その手腕からTV・雑誌・新聞など多くのメディアに取り上げられるスゴイ方です。 一体、彼が取った戦略とはどのようなものだったのでしょうか? 詳しく聞いてきました。

服部 真さん プロフィール

(株)ランビー代表取締役/東京都中央区。59歳。バンダイなど、玩具会社で商品企画に従事。2014年に独立し、(株)ランビーを設立。会社員時代の経験を生かしてジョギング関連の商品企画を行うほか、自らもジョギングインストラクターを務める。看板商品はメダルを飾る「メダルハンガー」。ジョギング歴は20年以上。

なぜメダルハンガーに?商品開発の着想ヒントは自身の愛するものから

―このメダルハンガーを商品化しようと思ったきっかけは何でしょう?

―服部
趣味のランニングの分野で起業しようというコンセプトは決めていました。その中でいろいろ考えているうちに、マラソン大会で完走した時にもらえるメダルを飾るアイテムがないな、ということに気づいたんです。そこでインターネットで検索をしてみたら、アメリカのウェブサイトで金属でできた「メダルハンガー」を見つけました。こんなのがあるんだと感心して、自分自身、ほしいなと思ったんです。 それからランナー仲間に聞いてみると「知らない!そんなのあるんだ」と同じように関心を持つ人もいれば、「でも、日本じゃデカいよね」という反応もあったり。アメリカの家はでっかい。だから、メダルハンガーも大振りなんですね。 その時、「確かに、日本の家だと大きすぎて絶対無理だな。でも、これをもっと小さくしたら売れそうだ」とひらめいたんです。そこで「ちょっと小さくしたらどう?」と聞いてみると「それだったら面白いんじゃない?」っていう感じになったんです。

―マラソン好きじゃないと気づかないニーズですね。その経験を生かしてメダルハンガーで起業したわけですね。

―服部
はい。中学のころから駅伝の選手をやってました。正式にフルマラソンに出始めたのは30過ぎからなのでランナー歴は30年以上ぐらいですかね。メタルハンガーに目をつけたのは、ある意味で私の趣味の延長でもあるわけです(笑)。

―着想から実際に販売にいたるまでは、どのような経緯だったのでしょうか?

―服部
一番最初はどこかの会社と組んで、自分の企画を持ち込んで採用してもらい販売してもらう。そうしてアイデア料をもらうみたいなビジネスモデルを考えていました。 ある企業とは話が進んで「やりましょう」って言われて、幸先いいな思ってたんです。でもしばらくして「やっぱり無理だ」って断られちゃいました。ロットがそんなに作れないし、うちの会社のリスクになるからとご破算になっちゃったんです。 その後、1ヶ月ぐらいすごく悩みました。自社で作ると在庫を抱えるリスクがあるので。だけどやっぱり自分発信で、Run Be(ランビー)のブランドで商品を出すことにしました。それが57歳のときのことです。

商品もブランドも知名度ゼロ。取った手段は正面突破

―57歳から起業するのって、結構大変じゃないですか。何よりも服部さんは、それまで会社の役員を務められていたので、そのキャリアを捨ててまでチャレンジするには、かなり勇気が必要だったと思うのですが。

―服部
そうですね。今、59歳なので「アラフィフ」ならぬ「アラ還」。前の会社ではずっと役員として部下も何十人もいて、それなりの年収もあって。そこから独立して起業するのは、大変といえば大変かもしれませんね(笑)。でもやっぱりやりたいことをやりたい。その気持ちが強かったです。 最初、自分のウエブサイトでメダルハンガーを売りつつ、スポーツ用品店や東急ハンズ様にメダルハンガーを置きたいなって思っていたんです。起業した10か月後の2014年11月には、期間限定ではあったんですけど、東急ハンズ様の新宿店で置いていただけることになりました。

―東急ハンズさんには、ご自身で直接営業なさったんですか?

―服部
そうですね。ランニング仲間のツテを頼りに正面突破で売り込みに行きました。この「飛び込み」なら飛び込んでも死なないですから(笑)。 ゼロからスタートなので、つまりビジネスでは弱者。地道にやっていくしかない。しかもお金かけないでやる。ブランドも知名度もない弱者なのですから当然ですね。 東急ハンズ様に置けたことで、次の段階につながっていきました。そのあと結構大変でしたが、スポーツ用品専門店のスポーツオーソリティ様に置いていただけたのです。次は、ブルーブルーエ様という100数店舗ある雑貨のお店や、ランニング教室のジャパンマラソンクラブ様でも売ってもらいました。 さらにランニング教室では、生徒さんたちにも営業していただいて売ってもらっています。今は、ヨガスタジオさんにも売っていただいるんです。そうしたツテやつながりをフルに使って、少しずつシェアを広げていきました。 ただ、売り場に行っても大体ダメ出しされるんですよね。でもその時、「役員までやってたのに」なんて考えると何もできないです。恥を考えちゃ何もできない。そう考えています。

―役員から一転、飛び込み営業なんてサラリーマン1年生になったようなものですね。その突破力で、国内最大級のマラソン大会の公式グッズにもなったのでしょうか?

―服部
国内最大級のマラソン大会には残念ながらツテがありませんでした(笑)。そこで、マラソン大会の公式サイトにあるお問い合わせフォームから提案をしたんです。でも返事が1か月くらいこなくて。まぁ、大体こないですよね(笑)。 でも1か月後、返事が来たんです!「返事が遅れてすいません。メダルハンガーについて詳しく聞きたいので来社してくれますか」という内容です。文字通り、その担当者のところへすぐ飛んで行きました(笑)。 取引条件では「服部さんができる範囲でいいですよ」と言われて、「じゃあ、それで」と言ったら、結局2日間で売り切れるほど大好評。おかげさまで来年も契約させていただくことになり、さらにちょっと増量しましょうということになっています。

恥を捨て、恥を忍ぶ。弱者のマーケティング戦略

―営業の他にも大変だったことは、たくさんあったのではないでしょうか?

―服部
そうですね。例えば事務や管理業務のバックオフィスの仕事。会社勤めだと、経理部とか総務があって、全部やってくれてるわけじゃないですか。でも起業すると、決算前には決算書や青色申告書も作らなきゃいけないし、税務署に行かなきゃいけない。 でも実際やり始めたのはいいけれど、当然四苦八苦する。それを見て友人の税理士さんがいつでも教えてあげると言ってくれたんです。その言葉に甘えて、しょっちゅう相談に乗ってもらっています(笑)。 さらに税務署でも教えてくれるので、税務署の職員に言われたとおりまた直して、また出直しますというのを繰り返して。結局、お金は一銭もかけませんでしたね(笑)。

―人と人で直接会話してなるべくコストを抑えるんですね。独立・起業といっても、やはり人に頼ることは大切ですか?

―服部
「人に頼る」っていうよりも、「恥を捨てて人に聞く」ってことが大事です。頼ろうとすると煙たがられますから。人は結構教えるのが好きなので「教えてよ」っていうと、「俺でいいの、しょうがないな〜」と言って聞いてないことまで怒涛ごとく教えてくれます(笑)。 聞き上手になって、いろんな人に聞きまくること。前職のちょっとしたツテでも自分でぶち当たっていけばいい。

―ひょっとして、人のつながりでメディアにも登場なさったのですか?

―服部
はい。メディアに出るようになったのは、私も会員になっている起業家向けのレンタルオフィスを運営している銀座セカンドライフ株式会社の片桐実央 社長とのつながりがきっかけでした。 片桐社長がある雑誌の企画で取材されたときのことです。レンタルオフィス会員の人も同時に取材したいということになり、「服部という人をインタビューしていいですか」と雑誌の担当者から聞かれたそうです。どうも私は片桐社長の会員では異色のようで。「変わっている」という恥を活かせたわけです(笑)。 そんな変わっている私がメディアに出ると、それを観た他のメディア関係者が検索して、直接ホームページから連絡が入ります。その連鎖で、マスコミからの問い合わせが多くなり、自然と登場する回数が増えていったという感じです。 銀座セカンドライフ株式会社で片桐社長と繋がらないで、自宅でコツコツやっていたらマスコミには登場できなかったです、きっと。「恥を捨て、恥を忍ぶ」。これがわたしなりの弱者のマーケティングだったんでしょうね。

独立・起業して成功する鍵はフェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーション

―やはり人のつながりというのは大切なんですね。

―服部
人とのリアルなつながり、フェイス・トゥ・フェイスは、おそらく皆さんが考えている以上にずっと大事だと思います。先日、あるTV局の取材の時、電話取材だけにしたいという申し出がありました。でも、電話だけじゃ嫌だよといって断ったんです。 フェイス・トゥ・フェイスなら、相手の表情で「そんなこと聞いているんじゃないんだな」と察知して言い回しを変えたりできます。そうして初めて本当に相手が求めているものが提供できるようになります。こちら側としても相手の表情がわからないと、聞いてもらってるのかなって不安にもなりますよね。 きっかけは別にメールでいいんですよ。でも、踏み込んで聞きたいときは、やっぱり会ったほうがいい。

―独立・起業の成功のコツも実はそこに?

―服部
そうです。すべては、コミュニケーション。コミュニケーションを取り違えると大きな傷になって最後に違うね、となります。ビジネスも同じでしょう。コミュニケーションの取り違えさえなければ、結構自分のやりたいように仕事をして生きていけます。いかに最初をつかむかというのが大切ですよねぇ。

まとめ:コミュニケーションを大切にすれば50代でも独立・起業の道は開ける

大手玩具会社での商品企画の経験を活かして、ランニンググッズのビジネスを展開するのが服部さんのマーケティング術だと取材前は思っていました。 しかし、実際は、人のつながりをとことん活かして服部さんは事業をされてます。だからこそ、対面コミュニケーションの大切さを服部さんは強調されています。フェイス・トゥ・フェイスは、昔ながらのコミュニケーションの基本。そうした人とのつながりを活かしてTVや雑誌などのマスコミへの登場にもつなげる。そうした複合的なマーケティングに、独立・起業のヒントがありそうです。
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日本に衝撃を与えた、2011年の東日本大震災。この時、多くの人の日常が、一夜にして壊され、“未来はいつどうなるのかわからない”という現実を突き付けられたました。 その震災から5年。人々のライフスタイルへの意識が徐々に変わり、消費や仕事に対しての捉え方も変化しました。では、そうした変化の時代において、独立を考えている人は何に注意して独立をするべきなのか。 今回は新聞社から広告代理店、そして独立を果たした、起業支援ネットワークNICe 代表理事 増田紀彦さんのお話を参考に、これからの独立への心構えを紐解いていきます。
PROFILE
増田紀彦 氏
地方新聞社、広告代理店勤務を経て、株式会社タンク設立。経済産業省委託事業・起業支援ネットワークNICeのチーフプロデューサーを務めた後、同事業の民営化にともない、現職に。著書に『起業・独立の強化書』(朝日新聞社)、『正しく儲ける「起業術」』(アスコム)など多数。 http://www.nice.or.jp

消費スタイルの変化と経済の停滞感に、自分はどう対応するのか?

アベノミクス以降、成長戦略が強調されるものの、経済の停滞感は払拭できていません。贅沢をしなくなった、家族と一緒に過ごす時間が増えたなどの震災以降の変化が今も影響しているのでしょう。 世間は、多くの人が商売相手となり、時には売り手、時には買い手で成り立っています。買い手が変化すれば、その影響は当然どこかで出てくるのです。 「独立にも相手(顧客や社会)が必要であり、相手が抱える問題と自分がやりたいことを結びつける点では、震災前も後も変わりません。」と増田さん。「相手が変化しているのであれば、自分も変化し、相手と自分の接点となるところを見極める必要があります。」とも説きます。社会は絶えず変化していくものなので、こちらが合わせていかなければ独立するのは難しいようです。 そして、この社会の変化に対応する際に大切なのが
  • 自分の才能を見つけること
  • 才能を信じる勇気
  • 才能を養い伸ばすための努力
「天から割り振られた能力を知り、自分の得意なことを感じ、それ(自分の得意なこと)をどこで役立てるのか。」増田さんは問いかけますが、果たして自分の才能はどうやって見つけることができるのでしょうか。

“才能がない人なんていない” 好きなこと、得意なことが才能となる

大半の人は、才能がないと嘆き悩んでいると思います。しかし、才能がないと思い込んでしまっているようではいけません。あなたにも才能は隠れているだけで、生まれながらに持っているのです。 隠れた才能の発見の仕方として、「子どもの頃に熱中していた、好きだった、得意だったことを動詞にしてみてください。」と増田さんは説明します。 例としては、「昆虫採集が好きならば、集める。勉強を教えることが好きだったら教える。パソコンが好きだと抽象的すぎるので、パソコンで何かを作るのが好き、とその行為を動詞に落とし込みましょう」自分が好きなことや熱中できることは、1つの才能と捉えていいそうです。 そして、動詞に目的語を当てはめ、組み合わせます。「集めるなら、人を集める。組み立てるなら、ウェブサイトを組み立てる。これを組み合わせると、人を集めてウェブサイトを構築する、ウェブディレクターとなります」 思っているよりも簡単に自分の才能を見つけ出せます。見つけた才能を伸ばせるかどうかは自分次第。

1人勝ちではなく、同じ志の共同体の中「助け合って事業を生み出す」

「震災前後で大きく変化したのは人々の価値観、特に人生観だと言えるでしょう。“いざという時は助け合わねば”という意識を持ち、お金だけの関係ではなく、志や理想を持った互助し合える共同体が形成されました。」と増田さんは言います。震災が起こった直後は、日本が1つになっているような気がしました。同じ気持ちで、同じ問題に取り組もうとしていたからでしょう。そして、助け合うことが、業種を超えていくのです。 では、業種を超えることでどうなるのか? 増田さんが言うには、「互いに業種を通じてニーズを探せば、ほかの業界の中にあるチャンスを見つけられますし、異業種同士で共同体をつくり、一緒に新しいビジネスを発信することもできます。」とのこと。 さらに、現在は異業種だけでなく、世界に対しても道は開かれています。スマホを使えば、あなたの手のひらから簡単に世界にアクセスすることが可能。「自由貿易の流れによって、地球全体が1つの市場と言えます。世界は近くなっている。市場として視野に入れることで、ビジネスの可能性を広がります。」と増田さんは指摘します。

自分が心を動かされたもので、仲間と共に世界を動かす

子どもの頃、何かに夢中になった経験は誰しもが持っていると思います。持ってはいますが、自分が夢中になったことが仕事になるということは、『将来の夢はプロ野球選手』を叶えてしまうくらい、偉大で、叶うことのないもののように思えます。 しかし、増田さんは最後にこう締めます。「世の中につながり意識が芽生えた今、他者と協力し合い、一緒にチャンスへとつなげていきましょう!」と。 1人で事業を起こすことは確かに難しいこと。ですが、仲間がいれば、自分が熱中できないところを補ってくれるかもしれません。 才能を見つけ、仲間を見つけ、業種に捉われず事業を見つける。そうすれば、あなたの独立もぐっと近くなるでしょう。
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独立、起業に必要となるヒト・モノ・カネ。独立を考え始めた方の中には、それらが足りないし、どうやったら手に入れられるかもわからない、という方も多いでしょう。実は、それらの多くは公的機関(地方自治体・公益法人・公益経済団体である商工会議所)などで入手できるのです。 公的機関はお堅いイメージを持たれがちですが、実際はそんなことはありません。相談してみると、独立に必要なたくさんの情報や人脈を親身に提供してくれます。更に、モノやカネのお世話までやってくれることも。 独立や起業を考えた時に足りなくて困りがちなヒト・モノ・カネを、「お金」「設備」「人」「知識」の4種に分けて、公的機関で入手する方法を今回ご紹介します。独立や起業を考えている方、既に一歩を踏み出した直後の方は必見です。

【お金の支援】0.4%の低金利で起業の資金を得る!

独立するには多くのお金が必要となります。しかし、事業の将来性がまだ見通せない起業初心者が銀行などの金融機関からお金を借りるのはハードルが高いかもしれません。もちろん金融機関でも、地元密着の信用金庫の中には、創業支援制度を用意するところもありますが数は少ないです。 そこでご紹介するのが制度融資。中小企業が金融機関からお金を借りる際に次の3つの機関が連携して中小企業へお金を貸す仕組みです。 ・市区町村などの地方自治体(制度融資の利用を申し込む) ・全国各地にある公益法人の信用保証協会(保証人と同じように債務の保証をする) ・金融機関(お金を貸す) 信用保証協会が債務の保証をしてくれるので、起業初心者でも金融機関からお金を借りやすくなります。 制度融資の魅力はそれだけではありません。自治体が利息の一部を肩代わりしてくれるケースもあり、一般の金融機関よりも低金利でお金を借りられます。もちろん地方自治体によって制度融資の仕組みや利率は異なりますが、東京都の中央区であれば年利が0.4%と低金利で融資を受けられるのは大きな魅力といえます。 しかし、制度融資を受けるには、信用保証協会の審査を通らなければなりません。その審査を受けるためには信用保証協会へ創業計画書を提出する必要があります。創業計画書には、事業内容やビジネスの強み、開業後の収支計画など多くの情報を記載する必要があります。 「でも、創業計画書なんて書けない」と思った方がいるかもしれません。そんな方サポートする支援として、創業計画書の書き方を教えてくれる仕組みもあるのです。支援をするのは、各地にある信用保証協会の相談窓口。どのように書けば事業計画書がより良いものになるかを、担当者が親身に、わかりやすく、無料でアドバイスをしてくれます。 無料のアドバイスで創業計画書を作成して審査を通り、制度融資を受けて、独立や起業に必要なお金をお得に手に入れましょう。公益法人である信用保証協会の債務保証や自治体が利息を補ってくれるこの仕組みを使わない手はありません。

【設備の支援】相場より安くオフィスを使い、低い利率のリースで生産設備も得る!

事業を始めるには、仕事場であるオフィスや店舗が必要です。しかし、一般のオフィスや店舗用物件だと賃料が高くて借りたくても借りられない、と悩みがち。店舗の場合は、自治体が商店街と提携して空き店舗を有利な条件で貸し出していることがあります。一般よりもはるかに安い賃料で手に入れられるのが特徴です。 オフィスの場合は、インキュベーションオフィスの出番です。創業支援施設の代表格ともいえるインキュベーションオフィスは、相場よりも格安でオフィスを起業家に提供しています。また、メリットはそれだけではありません。インキュベーションオフィスには、入居企業の経営者から寄せられる経営相談に応じるインキュベーションマネージャーが常駐していることもあります。入居起業家同士のネットワークが広がりやすいことも利点といえるでしょう。 製造業や飲食業だと、オフィスを手に入れるだけでなく、生産設備(製造装置・包装機器・厨房機器など)も整えなければなりません。そんな時におすすめなのが、東京都中小企業振興公社の「中小企業設備リース事業」。低いリース料率で生産設備をリースしてもらえます。東京都が企業に代わって設備を買い入れて、リース会社を経由して、中小企業が設備を導入できる仕組みです。初期費用を抑えて設備を導入できる点がメリットとなります。 他の自治体でもリース制度を行っていたりしますので、調べてみてはいかがでしょうか。ただし、自治体の設備リース事業は独立直後の起業家が利用できる可能性はあまり高くありません。事業が軌道に乗ってきたら活用を検討してみましょう。

【人の支援】販路開拓でお客さん、異業種交流で人脈も得る!

「どうやったらお客さんを獲得できるのか?」と悩んでいる人向けの支援もあります。例えば、東京都中小企業振興公社の「ニューマーケット開拓支援事業」は、中小企業が生んだ優れた商品やサービスの国内販路開拓を支援してくれるのです。この支援では、マーケティング戦略を立て、より売れる製品やサービスにするためのアドバイスをもらえ、取引先のマッチングで販路の開拓もできます。 また、起業した後には、創業期特有の悩みを持つかもしれません。起業家特有の悩みを経験済みである先輩経営者や起業家仲間との人脈ができれば、悩みを相談する機会も生まれます。仕事で助け合うこともできるでしょう。 そうした人脈を築くことができる出会いの場が、各地の商工会議所が開く「異業種交流会」。多いに活用すれば、先輩経営者や仲間に助けてもらえることもあるはずです。

【知識の支援】少人数の勉強会も、専門家派遣でのアドバイスさえも0円で得る!

全国にある信用保証協会のうち、東京信用保証協会では、独立や起業に必要な情報や知識を学ぶことができる「創業スクール」が開かれています。年に2期、各7回開催。しかも、無料です。20名程度の少人数ゼミナール形式で行うスクールとなっています。そのスクールでは、ディスカッションを交えながら事業プランをより具体的に考えていき、事業計画を立てられるまで指導してくれるのです。 専門家の知識をすぐに借りたい時は、東京都中小企業振興公社の「ワンストップ総合相談窓口」。中小企業診断士には創業相談を、弁護士には契約や債権回収の相談ができます。他にも、デザイナーや税理士、社会保険労務士などの専門家も常駐して、来訪者の相談に無料で応じてくれます。 中小企業庁が運営しているWebサイト「ミラサポ」で申し込める支援「無料派遣専門家」は逆に、専門家が企業へ訪問してくれます。経営コンサルタントや公認会計士、フードコーディネーターなど専門家がやってきて、プロの知識や意見を直接聞くことができるのです。

無料、お得な公的機関の起業支援で独立準備を加速!

今回、ご紹介した公的機関のさまざまな支援制度でわかるように、独立志望者を公的機関は大歓迎しています。なぜなら、起業者が増えれば、地域が活性化し日本の経済を支える企業もその中から生まれていくからです。 起業に必要となるヒト・モノ・カネをどうするかで一人で悩み、時間をかけすぎると商機を逃してしまうかもしれません。今回ご紹介した支援を利用すれば、あなたの起業を全力でサポートしてくれる人がそこにはいます。 無料またはお得な公的機関の起業支援をフルに活用して、あなたも独立準備をお得に加速させましょう。
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左から、うめちゃん、奥田氏、鎌田氏、れいたん れいたん・うめちゃん: みなさん、こんにちは! れいたん: 今回は、起業する方にとっての大事な開業資金の調達についてのお話を、日本政策金融公庫の方に聞きに行ってきました。 うめちゃん: お金ってすぐには貸してもらえないよね… どうしたら貸してもらえるのかな?その辺りについて詳しく知りたいね! れいたん・うめちゃん: それでは、奥田さん、宜しくお願いします。 奥田氏: れいたん、うめちゃん、こんにちは。株式会社日本政策金融公庫の奥田と申します。 二人とも独立に関することを学んでいるということで、今回は独立開業に必要な資金調達に関するお話をしますね。 少し難しい話かもしれませんが、二人が眠くならないようにがんばります(笑) 始めに…二人は日本政策金融公庫って知ってましたか? れいたん・うめちゃん: いえ・・・初めて聞きました。 奥田氏: そうですよね、あまり馴染みのない方も多いと思います。 ではまずは、日本政策金融公庫(以下、公庫)について簡単に説明しますね。

小さな企業への融資サポートを行っています。

まず始めに、公庫は日本政府が100%出資をしている金融機関です。 銀行などは、民間の金融機関なので営利を優先します。一方公庫は、政府の金融機関なので中小企業の発展といったような公共性を重視して運営しています。 金融機関では、貸した(融資した)お金に対して、利息を返してもらうことで利益につながります。当然、お金を貸すためには審査などの手間暇がかかるので、一度に大きな金額を貸して、その分利息も大きく返ってきた方が効率が良いですよね? でも、公庫の場合は違って、小規模零細企業がお客様となるので、同じ手間暇をかけていても、それほど大きな金額を貸すことはありません。政府の金融機関だからこそ利益優先で捉えず、たくさんの小規模企業への融資サポートを行えるのです。 また、一般に金融機関の審査は主に過去のトレンドを読んで、この先どうなっていくのか?を分析・検討して融資可能かどうか判断をしているのに対して、創業者の審査は、過去の実績という判断材料が無いまま融資判断を行っています。それがとても高度で難しいのです。 民間の金融機関が対応しにくいところを公庫が担っているという感じです。 ちなみに、年間で約10万件が創業していて、うちどこの金融機関からも融資を受けずに創業する方が過半数である状況で、約2万6000件の融資を公庫が行っています。 これ、凄い件数なんですよ笑 うめちゃん: 公庫さんは、優しい金融機関なんですね!

金融機関は返済の確実性を重視している

さて、公庫の紹介が終わったところで、いよいよ本題に入ります。 先ほどお伝えした通り、融資を受けるためには審査を通過しなければいけません。 まずは、金融機関の思考回路をしておいていただきたいのですが、 金融機関が融資したい企業を一言でいうと 「経営内容が良く、安全性が高く、リスクが小さい企業」です。 当然ですよね? つまり、金融機関が融資を行う際は、「返済の確実性を重視」しているということです。 では、返済の確実性はどのような点で判断されるのか?まずは、「事業領域の選択ができているか」という点があります。   事業領域とは、図のように「やりたいこと」「できること」「ニーズがあること」の3つの観点で重なっている部分です。 「やりたいこと」については、困難を乗り越えていける熱意や信念、志があるか。 「できること」については、事業運営上、必要なスキルや信用が身についているか。 「ニーズがあるか」については、ビジネスとして成立するだけの需要(ニーズ)があるか。 ということです。 よくあるダメな例を紹介すると、 「特許を持ってます」 と言ってアピールポイントはあるものの、明らかに需要がなさそうな商品。や、 「良質な商品をどこよりも低価格で提供します」 といった、小規模ビジネスという前提を無視してしまった大企業的な発想などです。 大切なのは、3つの観点をバランスよく網羅していることです。

ターゲットの絞込みをしっかり行う

次はターゲットの絞込みです。 どういうお客さんに来てほしいか、どういうお客さんに買ってもらいたいかなど、典型的な顧客像を想定できているかどうかによって、事業の経営は大きく変わります。 例えば飲食店一つを取ってみても、呼びたい顧客層を想定して、コンセプトやメニュー、内装、価格帯など設定していますよね?れいたんやうめちゃんがよく行くお店で居心地が良いなぁと思うお店はターゲットに近しいということなんですよ。 ターゲットを明確することで、売りやすくなったり、お客さんへの接客がマニュアル化しやすくなって、社員教育につながったりもするんですよ。

セールスポイントの3つの観点

最後は、セールスポイントです。 先ほどの図と似ていますが、セールスポイント構成する要素は3つあります。  
一つ目は「商品・サービス」。これは技術力や接客などのサービス力、価格など。 二つ目は「提供方法」。これは店舗の立地や広告、営業時間など。 三つ目は「営業環境」。流行や景気、競合の出現など。
  これら3つの要素が重なる部分が「取扱い商品・サービス」であり、 3つの要素をつなぐ仕組みが「セールスポイント」となります。 この中で特に注意した方が良いのは、「営業環境」の部分です。環境は変わっていくものなので、変わる前提で事業を動かし、環境の売上にあわせて「商品・サービス」を変えていく必要があるのです。 ちなみに、商売を始めてから1年以内に事業競合(ライバル)が出現する可能性は約40%だと言われています。 これ、けっこう多いですよね。 つまり、1年後には約半分の可能性でライバル企業にお客さんが取られるため、それも見越した改善策も常に考えておく必要があります。お客さんのデータをしっかり丁寧にとっておくといいですね。お客さんの声を拾うツールとかがあると良いと思います。 また、セールポイントは一時的なものだということを念頭に置いて、環境の変化に応じて柔軟に物事を動かしてください。これには心構えとそれなりのスキルが必要ですよ。 奥田氏: あ、もう時間ですね 笑 他にもお伝えしたいことがあったのですが、またの機会ですね。 最後に二人が友だちからお金を貸してほしいと言われたら、まず何で判断しますか? うめちゃん: ちゃんと返してくれる人かどうかの信頼ですかね… 奥田氏: そうですよね。基本的に金融機関が融資する際も同じです。 人柄や生活環境、金銭感覚・使い道、返済の目途、過去の事例、その友人の日頃の態度、他の人からの評判や情報とかで総合的に判断しますよね。 融資を受ける際にはぜひ、貸し手側の気持ちになって、どういう情報や印象が伝わればお金を貸すか?という目線でも見てください。 れいたん: たくさんメモを取っちゃいました。 れいたん・うめちゃん: 奥田さん、すごく分かりやすいご説明、ありがとうございました。  

講師プロフィール:

株式会社日本政策金融公庫 国民生活事業本部 創業支援部 創業支援グループ 奥田 展久氏 / 鎌田 章吾氏

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法律関係の研修は積極的に参加するべき

あなたが会社勤めしている方なら、お金は会社が出してくれてもイヤイヤ受けさせられるような研修は苦痛なものかもしれません。でも、あなたが社長・トップとして経営・仕事するようになると、研修の参加にもお金がかかります。 また、コンプライアンス研修などは退屈と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、トップとして経営するなら「法律関係の話はわが身を守るため」にもしっかり聞いておきましょう。 一社員として仕事をしている上では、よほどの不正がない限り、「使用者責任」として一社員のミスは最終的には今の会社の社長が全責任を負うことになっています。 逆に言えば、あなたが社長やトップとして仕事をし始めると、パート・アルバイト・派遣社員さんなどや正規社員として雇った方々の全責任をあなた自身が背負って、賠償金を支払ったり罰則を受けたりすることにもなり得ます。 「どんな法律のどんなことに気を付けておくべきか」、自分が社長・トップになったら、「従業員はどんな不正や事故や手抜きをしそうか」について、会社員である今のうちによく整理・理解して対策を打てるよう検討しておくと安心です。  

起業後のマナー・コミュニケーションを見据えて

また、法律関係の内容だけでなく、マネジメントやコミュニケーションやマナーなど、しっかり受講して理解しておくことで、あなたが起業して部下を指導する際に役立つことでしょう。 会社側がダイバーシティ経営の一環としても受講を歓迎しやすいような、女性のためのマネジメント講座・リーダーシップ講座・管理職になるための講座なども、これまでよりも女性視点で学びやすくなっています。 上場企業役員から中小企業・ベンチャー企業の社長さんへの指導などで、実際に経営陣のマナーやコミュニケーションの仕方が悪くて、商談に失敗したり余計なクレームを抱え込んでいたりする方々が少なからず見受けられます。 「これから起業する」=「今の会社で学んだことを活かして今の会社より良い経営・仕事をする準備期間」ですので、将来を見越して積極的に学んでおきましょう。  

福利厚生制度も会社員ならでは

独立・起業すれば、あなたががんばって働いた分だけ儲かる一方で、あなたが休んでいる間はお金が一銭も儲からなかったりするため、生活費・経費はドンドン支払に消えていく場面にも直面することもあるでしょう。 有給休暇や育休・産休・介護休業などの制度は、休みながらにして今の会社からお金をもらえて、プライベートの充実や幸せな家庭づくりができる絶好の制度です。 起業前だからこそ、もちろん休んでいる間にサポートしてくれる同僚に配慮しつつも、遠慮なく会社の制度は活用しておくべきです。 会社が社内保育所や保養所や福利厚生(レジャーなどでの格安の利用料やお得な割引特典など)があれば、そういったものも起業後はあなたの投資したお金がなければ利用できないものですので、積極的に活用しておくと良いでしょう。  

今の会社=「生きた組織運営」を学べるチャンスです

また、あなたが会社のトップになれば、就業規則やいろんな規程類を整える必要に迫られることでしょう。 ちょっとめんどくさいかもしれませんが、今いる会社の就業規則や規程類をみておいて、「どんな規則・規程・手続きが必要か」について、起業前に実際に既に会社として存在している組織運営の生の実態を理解しておくようにしましょう。 確かに、市販本でも就業規則などのひな形が販売されていますが、わざわざ起業後にお金を払って本や資料を買わなくても、今、目の前に実物があるわけですから、しっかり学んでおくことで起業後にかかる余計なお金を省きましょう。 かしこい起業家となるための第一歩として、今の環境をうまく活用して、学べることを積極的に学んでからの起業をおすすめします。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

監修:戸村智憲氏 (日本マネジメント総合研究所合同会社 理事長)

早大卒。米国MBA修了。国連勤務にて国連内部監査業務専門官、国連戦略立案専門官リーダーなど。 退官後、企業役員として人事総務統括や監査統括、JA長野中央会顧問、経営行動科学学会理事、 上場IT企業JFEシステムズ(株)アドバイザーなどを歴任。1児の父でダイバーシティ経営の指導者と して育児・家事・仕事に取組む。著書30冊・テレビ/ラジオ出演・連載等多数。経営指導・講演/研修・ 著述業の3つの柱で独立起業家として活躍中。URL:http://www.jmri.co.jp/

*専門家プロファイル(http://profile.ne.jp/)にも掲載中。「専門家プロファイル」は約1,000名の専門家の知識を「知る」ことが出来る、直接お願いしたい専門家を探すことが出来るマッチングサービスです。

2016年7月11日

「リスクの裏にチャンスがある」サラリーマンの パパが40代でパン屋さんになった話

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地元の人でにぎわう商店街の一角にある鮮やかなオレンジ色の建物「一本堂」。地元の人から愛される食パン専門店です。オーナーである中島さんは40代で脱サラし、妻の出産を機に長年の目標であった「独立」を果たしました。

実は次の転職先は決まっていた!?幼い子と妻を抱えながらも転職活動中に独立

―前職はどんな仕事だったんですか? 中島:大学で経済学を学んだのち、貿易や人材派遣企業の会社員として働いていました。 ―会社員の頃からすでに独立を考えていたんですか? 中島:大学で経済学を学んでいたこともあってか、大学時代から漠然と「雇われるんじゃなくて自分で経営したいな」と思っていて。実は前職を自己都合で辞めた時には、会社員として次の転職先が決まっていたんです。 ですが40歳を過ぎて、会社という組織に属して働くことが疑問に思えてきて。幸い、会社を辞めてから次の会社に入社するまでに時間があったので、独立を検討するのにちょうどいい時期だったんです。加えて、妻の出産などが重なり、独立するタイミングにはぴったりだなということになりました。 ―奥様の出産後に独立……!?奥様は反対しなかったんですか? 中島:妻は反対するどころか「あまり失敗のイメージがわかないし、まずはやってみようよ」と背中を押してくれました。もともと、いつか独立をしたいねと話していたので、早い方がいいと思って一緒に探しましたね。

未経験でも夫婦で働ける場所。こだわりの先に見えた仕事はパン屋さん。

―独立を検討した際に、業種などこだわったポイントはありましたか? 中島:業種にこだわることはなかったんです。特にパン屋にあこがれていたわけでもなくて。自分自身、ご飯派なので(笑)。 私の場合は、「夫婦で働くことができること」「未経験でもできること」の2点を重点にフランチャイズを探しました。そして、その両方を満たしていたのが一本堂だったんです。 ―ご飯派のパン屋さん!(笑)。ちなみに、もともとフランチャイズを考えていたのですか? 中島:実はそういうわけでもなくて。最初は完全独立の方向だったんです。でも、説明会や本などで調べていくうちに、オーナー業としてのフランチャイズもいいなと思うようになりました。 ―中島さんは独立前までパン作りの経験はなかったそうですが、未経験のものに挑戦する不安はなかったんですか? 中島:開業前に食べた一本堂食パンの美味しさから不安はあまり感じませんでした。パンは少なからず需要があるものですし、特に食パンなら毎朝食べるような身近な食べ物なので、失敗はあまりしないかなと。 ―実際に独立してから、生活はどうですか? 中島:朝は私が6時頃に出勤して、パンの仕込みをします。妻は子どもを保育園に預けた後に合流して、開店しています。閉店はパンが売り切れたらで、だいたい19時頃が多いです。 独立して妻と仕事をするようになってから、会社員時代に感じていた職場へのストレスはなくなりました。生活も規則正しくなって、休みもしっかりとれるので、休日は子どもと一緒にのんびりと過ごしています。 全体的に、会社勤めの時より充実した生活が送れていると思います。 ―奥様とともに独立の夢を叶えて、充実した生活を送れているのはステキですね!でも子育てとの両立は大変そうです……。 中島:店を開いたときは、慣れない作業にとにかく時間がかかって大変でした。最初は子どもを長時間保育園に預けて、妻と2人でひーひー言いながらやっていたんです。でも嬉しいことにお客さんも増えて2人では回らなくなってきたので、今は人を雇っています。

独立はゴールではなく第一歩。将来はカフェや日本と海外の2拠点生活も

―中島さんのように、独立を考えてはいても実際に行動に移すことができない人も多いと思うのですが……。 中島:リスクはゼロではないですが、それをチャンスに変える。乗り越えるだけの気持ちがあれば、あとはやるだけです。独立前にたくさんリサーチして、これならやれそうというものを探すことも大切だと思います。 僕自身、独立は遅い方だと思っていて。普通に勤めているうちに、だんだん先が見えてきて。独立するなら何ができるかなといろいろ模索していくうちに、今につながっているという感じですね。 ―強い気持ちが大切なんですね。今後はどのように考えていますか? 中島:例えばですけど、カフェなどの飲食業をするなど、なんらかの形で事業を拡げていけたらなと思っています。また妻も私も海外にいた経験があるので、日本と海外に拠点を持つとか。 ―中島さんにとって独立することはゴールではなく第一歩なんですね! 中島:そうですね。オーナー業としてのFCでまず土台を作って、そこから何かにまたつなげていけたらなと。 ―40代でここまで先が広がるのって、なかなかないですよね!最後に、独立・開業を悩んでいる方に向けて一言お願いします! 中島:周りの人を大事にすることが大切だと思います。何を始めるにも、周囲の協力や理解がないと始められないし、やっていけないので。その上で強い気持ちがあれば踏み出せると思います。 僕は妻の協力と、親戚や友人の理解があったからこの仕事を始められたし、今の楽しい生活が送れるんです。だから皆さんも、周りの人を大事にしてほしいな、と思います。

年齢は関係ない。無職でも妻子持ちでも、強い気持ちがあれば道は開ける!

40代で独立した元・サラリーマンの中島さん。同年代がひとつの仕事に腰を落ち着ける中、前職を辞め、離職期間中に「無職から」独立を果たしました。彼の周囲の協力と「独立したい!」いう強い気持ちが、新たな人生を切り開いたのです。 「家庭を持っているから」「年齢が」という思いから新しい道を切り開くことをためらっているアナタ!リスクをチャンスに変える勇気を持つことが、あなたの人生を変える一歩なのかもしれません。
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男性は仕事へ行き、女性は家を守るといった構図が壊れた現代。その結果、家庭を守るだけでなく、積極的に社会に進出して活躍するといった、自分の人生を自分の足で歩んでいる女性が増えていることを実感されている方も多いのではないでしょうか? そうとはいえ、何が起こるかわからないこの現代社会において、自分の力だけで食べていけるように準備をしていなければ、自分が理想とする生活、そして人生は手に入らないかもしれません。 今回は、株式会社アクションパワー代表取締役社長、大津たまみさんの例を参考に自分の中に隠されている、独立の種の見つけ方をご紹介します。独立や起業を考えている方はもちろん、何かあったとき自分の力で食べていけるようにしたいと考えている方は、必見です。

「雇ってもらえないなら、自分が起業するしかない」― 離婚後のひっ迫した生活から見いだした、起業への道

出典:http://www.action-power.net/ 家事代行サービス、ハウスクリーニングを営み、働く女性をサポートする会社としてメディアにも数多く取り上げられている、株式会社アクションパワー。同社の代表取締役社長を務める大津たまみさんが起業した背景には、離婚と再就職への困難がありました。 子どもが9歳のときに離婚をした大津さんは、子育てをしながら再就職先を探していました。しかし、選考はすべて不採用。前年度の所得によって、生活保護も受けられないために生活は逼迫していました。 そこで大津さんは「雇ってもらえないなら、自分が起業するしかない。女性に優しい会社がないなら、自分がつくる」と決心し、その日のうちに事業計画を考え始め、書き出していきました。

未来を考えるのではなく、過去を見つめなおす― 今の自分ができることを探すのが、起業への近道

現在のアクションパワーのメイン事業は「家事代行サービス」と「ハウスクリーニング」。女性のワークライフバランスを推進するなど、事業内容は事業計画を書き始めた時から、さほど変わりませんが、事業種目に関しては、現在の「お掃除」とは遠くはなれた人材派遣や就業支援を掲げていました。 その時のことを、大津さんはこう振り返ります。 「結局、ワケわかってなかったんですよね(笑)。気持ちだけが先走っていて。自信もないし、自分に何ができるかわかっていなかった。だから、新しく資格を取って、事業を始めるとか、地に足が着いていないことばかりを考えていました。」 独立をするにあたり、ついつい勘違いしてしまいがちなのは「これから何かを学ぶor身につけなければならない」ということ。 「これから何か資格をとって、これから何か始めてみて」というのは一見正しい考え方のように感じますが、実は大きな落とし穴があります。それは、今の自分には何ができるのかと、自分の過去を振り返るのをやめてしまうことです。 大津さんが当初、事業プランを地元の先輩起業家に訪ねに行った際「あなたのできることが何も書いてない」と一喝されたといいます。事業を立ち上げる未来のことではなく、今、自分に何ができるのか。それが起業をするための第一歩なのです。

お掃除→家事代行・ハウスクリーニングへ― 60人以上にプレゼンして見えた、あるべき自分の事業の姿

「今の自分にどんなことができるのか」―そこに視点をおいて、大津さんが出した答えが、「お掃除」でした。大津さんはこれまで家庭ではもちろん、かつての仕事でもずっと「お掃除」をしてきました。 その「お掃除」をテーマに、再度事業計画を練り直し、大津さんは実に60人以上の知人に相談したといいます。そして人に話せば話すほど、自分がずっとしていた「お掃除」から、次第に「家事代行」「ハウスクリーニング」という具体的な事業計画が見えてきました。

「環境・理想・人脈・能力」―大津さんを支えた4つの独立資源

ここまで、大津さんの独立のエピソードをご紹介してきました。大津さんには大きくわけて、4つの独立に必要な資源があったと考えられます。ここではその4つの資源を紹介していきましょう。

子どもや家族の存在

自分の子どもや家族の存在を重荷に感じている人も多いですが、大津さんの場合は1番のモチベーションだといいます。できるだけ子どもや家族の近くで仕事がしたかった。 自分が作った会社では、会社への子どもの出入りなどをなるべく緩和して、働くお母さんがなるべく家族との時間を取れるようにしました。そうした子どもや家族の存在も、大津さんの重要な独立資源のひとつです。

「女性が働きやすい環境を作る」という理想

家事をして、仕事もして、子育てもしなければならない女性が社会の中で活躍するのはなかなか難しいです。大津さんにとって、女性が働きやすく、社会に貢献できるような会社をつくるというのは、事業計画を立てた当初からの目標でした。 当初のように、人材派遣や就業支援は「今、私にできること」という観点からは逸れていました。そういった意味でも自分ができる「お掃除」というところに着目できたのは大きなポイントです。

相談した人は60人以上!いざというときに頼れる人脈

当初の事業プランにダメ出しをしてくれた地元の先輩起業家をはじめ、「お掃除」にフォーカスをしてからは実に60人以上の知人に事業をプレゼンしたといいます。 もちろん全員が起業家ではないでしょうし、中にはビジネスと全く無縁の人もいたのでしょうが、様々な人の角度から自分の考えにアドバイスをもらうことは極めて重要です。

1番身近なお掃除ビジネス

元夫のビルメンテナンスの手伝いを7年間していました。その上家庭でも、ずっと家事として掃除をしていました。大津さんにとってこの「お掃除」が自分にとって1番できることだったのです。このように自分が1番できること、得意なことに目を向けることが、起業を支える重要な要素です。

眠れる独立資源を掘り起こすのに必要なのは、周囲の人の声にあり!

ここまで大津さんの独立のエピソードを振り返って、特に重要なポイントだったのは周囲の人にアドバイスによって、自分の隠された独立資源が浮き彫りになったことです。先輩経営者に、自分の事業計画に関するアドバイスが聞けたのも大きなポイントでした。 また、経営者だけでなく老若男女様々な人にアドバイスを聞くことで、スキルや得意なことはもちろん、大切にしたい価値観など、自分に隠された独立の種が見つかるはずです。 何かあったときに、自分だけの力で食べていくために、まずは自分の独立の種を周りの人に相談してみてもいいかもしれません。

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