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焼き鳥屋をフランチャイズで開業するメリットとは?成功のためのポイント

フランチャイズ業種別

焼き鳥屋は従来までのサラリーマン層からの需要はもちろん、女性からの人気も高く、まだまだ需要があります。そのため、焼き鳥屋を開業しようとしている人は増えてきています。しかし、焼き鳥屋は調理や仕入れなど未経験では簡単に運営できるものではないのです。そこで、フランチャイズに加盟することで運営のサポートを受けながら自分のお店を構えることができます。本記事では、フランチャイズで焼き鳥屋を開業するメリットや成功のためのポイントをお伝えしていきます。

※2023年11月時点の情報です。最新は各企業のホームページで確認してください。

コロナ禍を経て、焼き鳥業界はどうなったのかー焼き鳥業界の動向と市場規模について解説

焼き鳥屋の市場規模は約2000億円といわれていて、店舗数もNTTタウンページによると全国に13000件以上あります。焼き鳥屋のような「飲酒主体」となる飲食業態に関しては、コロナ禍前の水準より約80.2%まで回復しています。

海鮮系居酒屋、スペインバル、韓国系居酒屋など多種多様な飲食店が存在する中、ライバルが多い居酒屋業界の中でも根強い人気を誇っています。

食べ放題店やセルフサービスが台頭してきたり、インバウンド需要が見込める業種でもあるため、今後さらに伸びてくる市場と考えられます。

参照:外食市場調査(2023年9月度)|ホットペッパーグルメ外食総研

フランチャイズで開業できる焼き鳥屋の特徴とお金周りについて解説

前述のとおり居酒屋業界にはさまざまな種類の居酒屋・バーがあり、それぞれライバルになる存在です。価格帯が低く、ライバルが多い焼き鳥店は、フランチャイズで開業することでリスクと費用が抑えられます

フランチャイズで焼き鳥屋を開業する際には、以下のような資金がかかることを理解しておきましょう。

※2023年11月時点の情報です。最新は各企業のホームページで確認してください。

開業資金

焼き鳥屋は他の業種と比較すると初期費用は少ないといわれています。

ただ、どのエリアにお店を出店するかで大きく変わってきます。焼き鳥屋を開業するのに必要とされるスペースは30坪ほどで、都内の場合約500万~800万前後かかるとされています。

フランチャイズ本部によっては物件取得のサポートがあったり、居抜き物件を斡旋してくれるところもあるので、開業資金をできるだけ抑えたい場合は、どんなサポートをしてくれるかを契約前に確認するようにしましょう。

ランニングコスト

焼き鳥屋をフランチャイズで開業するためには、以下のようなコストが毎月かかると思っておきましょう。

  • 原材料費 :月々120万円前後
  • 人件費  :月々100万円前後
  • 家賃   :月々50万円前後
  • 水道光熱費:月々30万円前後

このほかに発生するのがロイヤリティです。ロイヤリティは「定額制」と「変動制」があり、それぞれの相場は以下です。

  • 定額制:月額3万~10万円程
  • 変動制:売上の3~5%程

また、ロイヤリティの他に、システム利用料などの費用が発生する場合もあります。

年収

焼き鳥屋の年収は、以下の計算方法から大まかな数値が算出できます。

【月商=客単価×回転率×席数】

焼き鳥屋の客単価は2000円~5000円程度といわれており、以下のような年収が見込めます。

  • 一般的な店舗:600万円~700万円程度
  • 女性顧客も取り込んだ繁盛店:700万円~800万円程度
  • 多店舗経営者:1000万円~1200万円程度

まずはフランチャイズの仕組みを知りたい方は、下記記事を参考にしてください。

https://entrenet.jp/magazine/25755/

フランチャイズで焼き鳥屋を開業するメリット

フランチャイズで焼き鳥屋を開業するのには、自力で開業するよりもさまざまなメリットが得られます。

安定した食材の仕入れが可能

フランチャイズに加盟して焼き鳥屋を開業する1つ目のメリットは、安定した食材の仕入れが可能な点です。

焼き鳥屋にとって命ともいえる鶏肉は鳥インフルエンザなどの影響を受けやすく、個人だと仕入れに苦労することもしばしあるでしょう。そこでフランチャイズに加盟していれば、本部が持つ独自のルートにより安定した食材の仕入れが可能となります。

”看板”に強み

フランチャイズに加盟して焼き鳥屋を開業する2つ目のメリットは、看板に強みがある点です。

フランチャイズに加盟すると、これまでに本部や他店舗が培ってきた「看板=ブランド力」を使わせてもらえます。無名の飲食店がオープンするより、馴染みのある店から新店舗ができた方がお客様としても安心して来店できるうえ、 インバウンド需要も見込みやすいでしょう。

集客施策の恩恵を受けられる

フランチャイズに加盟して焼き鳥屋を開業する3つ目のメリットは、集客施策の恩恵を受けられる点です。

個人店では規模の大きい集客施策はなかなか実施できません。しかし、フランチャイズ本部であれば個人ではできないようなWeb集客やテレビCMなどを実施できるため、加盟店はその恩恵を受け安定した集客が見込めるうえ、集客に試行錯誤する時間を他の時間に回すことができるというメリットがあります。

もちろん、集客施策のすべてを本部に頼ればよいということではありません。チラシをどうするか、SNSの運用をやってみるか等、自分でも工夫してみることが大切です。

スタッフ教育が他の飲食店と比べて容易

フランチャイズに加盟して焼き鳥屋を開業する4つ目のメリットは、スタッフ教育が他の飲食店と比べて容易な点です。

焼き鳥屋のオペレーションは比較的簡潔なため、他の飲食業に比べて社員やアルバイトなどのスタッフ教育が楽な傾向にあります。営業形態もシンプルなため、ホールでの接客も難しくはないといえるでしょう。

「イレギュラーにどこまで対応できるか(客同士のトラブルやクレーム対応など)」はスタッフの資質によりますが、逆にいえば本部による教育マニュアルに沿って教育し、イレギュラー対処法を伝えてしまえば、スタッフ教育は簡単に完結します。

研修や立地調査など、経営サポートが受けられる

フランチャイズに加盟して焼き鳥屋を開業する5つ目のメリットは、研修や立地調査など、経営サポートが受けられる点です。

本部に蓄積された経験や知見をもとに、どうすればより収益があげられるようになるか、さまざまなサポートが受けられます。

フランチャイズで焼き鳥屋を開業するデメリット

フランチャイズに加盟して焼き鳥屋を開業するのには、さまざまなメリットがある反面デメリットがあるのも事実です。事前にきちんと把握しておきましょう。

  • マニュアルがしっかりとしているため、経営の自由度が低い
  • ブランドイメージの影響が故に風評被害に遭うリスクがある
  • ロイヤリティの支払いが毎月あり、負担になる
  • 競合避止義務があり契約満了後の事業展開が制限される

独自のメニュー開発やキャンペーンなど実施してもよいかどうかは、その都度本部に相談し許可を得なければなりません。フランチャイズ加盟するならば、こうした「ブランドイメージ」を守るための経営の不自由さを受け入れる必要があります。

他店舗や本部で不祥事やトラブルが起こった場合、自店舗には何の関係がなくても風評被害を受けるリスクがあります。場合によっては、営業に差しさわりあることもあります。予測が難しいケースではありますが、契約前に他店舗や本部の様子をよく確認し、リスクに感じる部分がないか確かめましょう。

また、焼き鳥屋の多くは遅い時間まで営業しています。不規則に感じ、営業時間を変更したいと思う方もいるでしょう。しかし、フランチャイズ本部で定められた営業時間は全店舗共通のものであり、それに従って運用を行っていく必要があります。朝早くからの仕込みをしつつ夜間まで元気に営業するため、体力面には気をつけなくてはなりません。

ロイヤリティなどの支払いが負担に感じることもあると思いますが、経営サポートとブランド利用料を兼ねている費用です。契約前に本部のサポートと比較して「支払ってもいいコスト」だと判断できたときに契約するようにしましょう。

フランチャイズで焼き鳥屋を開業する手順と必要な資格

フランチャイズで焼き鳥屋を開業するのには、どのような手順で進めるべきなのでしょうか。また、何か必要な資格はあるのでしょうか。焼き鳥屋をフランチャイズで始める前に知っておきたいポイントを解説していきます。

開業手順

フランチャイズで焼き鳥屋を開業する際には、以下の手順に沿って手続きを進めていきます。

  1. フランチャイズに加盟するか、自力で開業かを検討する
  2. 複数の本部の資料を請求し、説明会に参加する
  3. 開業したい地域や物件の調査をする
  4. 事業計画書を作成し提出する
  5. フランチャイズ契約を締結する
  6. 店舗設計をし、内装業者と契約する
  7. 施工・竣工の後引渡しをされる
  8. 各自治体の税務署に開業届を提出する
  9. 開業前の研修を受講する
  10. オープン

契約前の調査は多角的に、本部の言うことを聞くだけでなく、客として他店舗に来店してみたり、別の加盟者に話を聞いてみたりするのも有効的です。

また、初期費用の他に、開業後半年間の運用資金と生活資金は確保しておきたいため、開業準備を進めるのと並行して資金調達も行っておきましょう。

必要な資格と営業許可

フランチャイズで焼き鳥屋を開業するといっても、食品を取り扱うためいくつかの資格の取得が必要になります。必要になる資格は以下です。

【取得が必要な資格】
・飲食店営業許可
・食品衛生責任者

【必要に応じて申請が必要なもの】
・防火管理者
・深夜酒類提供飲食店営業開始届出書

フランチャイズで焼き鳥屋を成功させるポイントと注意点

フランチャイズで焼き鳥屋を成功させるためのポイントは以下の3つです。

それぞれ解説していきます。

ターゲット層のニーズに沿ったコンセプト作りで差別化を図る

フランチャイズに加盟する前に、そもそも自分がどのようなコンセプトの店を作りたいかをしっかり考えておきましょう。コンセプト次第で加盟するべき本部は大きく異なってきます。本部選びはフランチャイズに加盟して事業を営むにあたりとても重要なポイントです。あとから「こんなはずじゃなかった」とならないよう、ここには時間をかけましょう。

立地調査を入念に行う

同じ焼き鳥屋でも、立地によってニーズは大きく異なります。コンセプト選びの際、どのような層をターゲットにするのかも検討しましょう。会社員層を狙いたいのか若い層を狙いたいのか、男性女性どちらの利用客を増やしたいのかによって、店舗の雰囲気や立地も左右されるでしょう。コンセプト決めの際に見込んだターゲット層を獲得できそうな本部選びができたら、どのあたりに出店するべきかを相談しつつ店舗物件を探しましょう。

顧客満足度の向上とリピーターの確保

以下の2つのポイントがフランチャイズで開業した焼き鳥屋の成功に直結します。

  • 顧客満足度向上
  • リピーター確保

顧客満足度向上のためには、居心地の良い空間づくりやテキパキとしたオペレーションがマストになります。常に清潔な店舗が保たれているか、店の導線は良いか、注文から提供までの時間はいかほどかなど、細かい部分にまで注意を払いましょう。

リピーター確保のためには、SNSでの情報発信やクーポン・チケット配布など、お客様にとって有益な情報の提供を意識してみましょう。ただし、ブランディングのためにSNSでの配信を許可していないフランチャイズ本部もあります。挑戦してみたいことがあれば本部と相談し、許可を得られたものを実施していきましょう。 他店舗の成功事例を聞き出すのも有効です。

フランチャイズで焼き鳥屋を開業するのに向いている人

フランチャイズで焼き鳥屋を開業するのに向いているのは、以下のような人です。

  • 飲食店での経験がなかったり、浅かったりしても、経営をしてみたい人
  • 夜中の営業でも元気よく働く体力がある人
  • チームで働く協調性があり、リーダーシップが取れる人
  • クレームに屈しない精神を持っている人
  • 情報収集力があり、事業発展のための創意工夫や勉強を欠かさずにできる人

焼き鳥屋のオペレーションは簡潔なため、未経験でも始めやすいといわれています。しかし、朝から仕込みをして、夜間の営業終了まで元気よく接客する必要があるため、体力的にはハードな部分もあるでしょう。

また、居酒屋形態で営業をする場合、自身よりも社会経験が浅く、年次も若い社員やアルバイトの雇用が必要になります。社員やアルバイトのモチベーションを保ちつつ教育しなくてはならないため、リーダーシップはもちろんのこと、チームワークも欠かせません。成功のためにはマニュアル通りに教育を進める必要がありますが、それと同時にスタッフ同士のチームワークを構築するための工夫も必要になります。

さらに、お酒を取り扱う場合はクレームが増えることも覚悟しましょう。クレームを対処する際は、冷静な対処方法や気持ちの切り替え方を心得ておくことをおすすめします。理不尽な目に遭ったスタッフがいれば、精神的なフォローができることも望ましいです。

ライバルが多い焼き鳥屋で勝ち残るためには、情報収集力とそれを活かす工夫が必要です。ライバル店の視察や他の加盟店との交流など、あらゆるところにアンテナを張り情報を収集してビジネスにつなげることが大切です。

まとめ

焼き鳥屋は簡素なオペレーションであることもあり、早朝の仕込みから夜間までの営業に体力がついてこれるのであれば未経験者でも始めやすいフランチャイズといえるでしょう。焼き鳥屋は今後も高い需要があり続けるとが予想されています。今始めたいビジネスの1つでもあるので気になる方はぜひ検討してみてください。

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<文/ちはる>

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アントレスタイルマガジン編集部

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