「事業を通して社会に影響を与えたい」「誰かの役に立ちたい」「今よりもっと収入が欲しい」「自由な時間が欲しい」……。
事業を起こすきっかけは人によってさまざまですが、事業のヒントは自分の過去の失敗や挫折、反省の中に隠されているかもしれません。
そう語るのは、今回お話を伺った株式会社JKAS(ジェイカス)代表・西上正通さん。
西上さんが経営する株式会社JKASは、住宅ローンや不動産投資でのトラブルなど「不動産問題で悩んだ時に最初に相談できる場所の設置」という、一風変わった事業を展開しています。
なぜ西上さんはJKASを立ち上げたのか。その動機は、西上さんの過去の失敗と挫折、そして反省の中にありました。
西上正通さん
株式会社JKAS 代表取締役社長
24歳で中堅不動産会社に就職。2006年に勤務会社の出資で不動産会社を設立し、代表取締役に就任。
業績は右肩上がりだったが、リーマンショックを機に会社を清算。その後は業務委託として司法書士事務所など、複数の企業で不動産事業部の立ち上げを行う。
現在の株式会社JKASの前身となる一般社団法人の設立を経て、2022年8月に株式会社JKASを創業。住宅ローンや離婚、空き家問題など、不動産に関わるさまざまな問題やトラブルを、気軽に相談できる窓口を設置し、そのネットワークを全国へと広げるべく活動中。
不動産問題で悩んだ時に、最初に相談できる場所。それが「JKAS」
――まずは西上さんが代表を務める、株式会社JKAS(以下、JKAS)の事業について、教えてください。
JKASでは、住生活支援サービスを運営しています。
「住生活支援サービス」という名称はあまり聞き馴染みがないかもしれません。
具体的に言うと、住宅ローンや離婚、空地空家、不動産投資など「住生活におけるさまざまな悩みを相談できる窓口」を全国に設置しています。
――いずれも不動産に関わる、深刻な悩みですね。
上記をはじめとする、不動産の悩みや問題、トラブルは誰かに相談できなかったり(しづらかったり)、そもそも誰に相談していいのかが分からなかったりするケースがあります。
そして仮に相談ができたとしても、例えば弁護士さんに相談すれば破産申請に、不動産屋さんに相談すると物件を売却させられてしまう等、どうしても相談する相手(機関)によって、それぞれの専門分野に沿った対応を取られてしまうことがほとんどです。
そこで私たちJKASでは、そうした不動産にまつわる悩みを持つ方の問題を解決すべく、専門の窓口を設置しました。
「不動産の問題やトラブルに悩んでいる人の助けになりたい」。
そんな我々の理念に共感してくださる全国の街の不動産屋さんとタッグを組み、お客さまに寄り添った最良の解決方法をご提案しています。
https://jkas.co.jp/problem/housing_loan/
――不動産関連の問題で悩んだ時に最初に相談できる場所、それがJKASなんですね。お話を聞いていると、コンセプト的にあまり企業っぽくないなと感じました。
たしかにそう見えるかもしれませんね(笑)。
実はJKASは元々、住宅ローンの悩みを解決する「一般社団法人 住宅ローンに”困ったとき”のあなたの街の相談窓口」という団体が前身なんです。
当時は住宅ローンの問題だけを対象としていたのですが、住宅ローンに限らず、他にも不動産に関するさまざまな問題や悩みを抱えた方が大勢いらっしゃいます。
そうした悩みを抱えた方々からのお声を受け、住宅ローン以外にも対応できるようサービスを拡充しました。
それに伴い、一般社団法人から株式会社へと形を変え、2022年8月に株式会社JKASを設立したんです。