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突然「辞めたい」と言ってきたメンバーへの対応の仕方とは?

独立ノウハウ・お役立ち

独立開業して事業を成長させていく過程では、予期せぬことがいろいろ起こります。そのひとつが、一緒に会社を立ち上げてきたメンバーから「辞めたい」と言われることです。

あなたとしては、せっかく自社の理念に共感して入社してもらったのですから引き続き一緒に頑張ってほしいでしょうし、特に昨今の採用難を考えると、できれば辞めることなく今後も自社で活躍してほしいと思いますよね。

ここでは、メンバーから突然「辞めたい」と言われた際にどう対応したらよいか、ご紹介しましょう。

メンバーには、相当な覚悟があると理解する

ある日、突然メンバーから「辞めたい」と言われたら、上司であるあなたは予期せぬ事態にショックを受けて気が動転してしまうでしょう。そして、思わず引き留めたくなると思います。

しかし、その場の感情に任せて安易に引き留めようとしても、それほど効果はありません。

メンバーにとって、あなたに会社を辞めたいと話すまでには長い時間をかけて何度も考えたでしょうし、その決断の裏には、職場の人間関係や自分自身の将来のキャリアなど、何かしらの不安や悩みがあったと思われます。

退職の相談を持ちかけてきたメンバーを引き留めるには、まずメンバーは相当な覚悟を持ってあなたに声をかけてきていることを理解しましょう。そのうえで、以下にご説明するステップに沿って、慎重に話を進めましょう。

突然「辞めたい」と言ったメンバーを引き留める、3つのステップ

メンバーがあなたに「辞めたい」と言ってきたら、次の3つのステップで引き留めましょう。

① メンバーと直接話し、理由・背景を聞く

メンバーから退職の相談を受けたら、まずは直接話を聞く時間を設けて、真剣に部下の話に耳を傾けましょう。他のメンバーに知られないよう、フロア内ではなく別室を用意します。

ここで気をつけたいのは、メンバーは不満や不安を相談してきているのではなく、「辞めたい」と意思表示してきていることです。先ほどお話ししたように、メンバーとしてはいろいろと考え思い悩んだ結果、覚悟を決めて話してきていると考えられます。その状況を踏まえたうえで、慎重に対応しましょう。

まず、メンバーから辞めたい理由や背景にある思いを探ります。
「いつから辞めたいと考えるようになったの?」
「辞めようと思うようになったきっかけを教えてくれる?」
「向いていないと思うのは成果が出ていないから?」
などと話しかけ、辞めたいと考えるに至った理由や背景を聞き出します。

ひと通り聞いたうえで、今の状況から逃げたくて安易に辞めたいと言っているのか、メンバーの考え・理由が納得のいくものと言えるかを確認します。同時に、メンバーの退職意思の固さがどの程度なのかも見極めます。

② 本人の希望や問題点を明確にし、解決策を話し合う

メンバーの退職意思が固まりきっていない状態であれば、本来はどうありたいと思っているのか、メンバーに具体的に聞きます。
「これまでを振り返ってみて、やりがいや面白みを感じた仕事はどんな仕事?」
「君が抱いている企画の仕事ってどんなものかな? 何が身につくとやれると思う?」
などと聞きながら、メンバーの希望する方向と、そこに近づく方法を一緒に考えるようにします。

このとき、たとえ本人が希望していることが今の職務と違ったとしても、今やっていることが本人の希望とどのようにつながっていくのかを見せてあげるのがポイントです。

また、退職を申し出るメンバーには、会社への不満や問題など、「辞めたい」と思う理由があるはずです。今までメンバーが抱えていた不満や不安を聞き、一緒に問題点を見つけ出しましょう。その際、制度や仕組みなどで解決できそうなものについては前向きに受け入れましょう。業務内容に不満を持っているのであれば、退職以外で解決できる方法もあるはずです。

たとえ受け入れられない要求であっても、悩みに寄り添うことでメンバーが心を開いてくれる可能性もあります。誠心誠意、メンバーの本音に向き合い、解決策を話し合うようにしましょう。

③ 効果的な言葉をかけ、引き留める

メンバーと一緒に問題点を見つけ出してその解決策を話し合い、ある程度の方向性が見えたら、会社にとって、そして上司であるあなたにとって必要な人材である、とメンバーに伝えましょう。

メンバーが「辞めたい」と言うときは、自分が必要とされていないと感じている可能性が高いと思います。あなたからハッキリと「君が必要だ」とストレートに伝えてあげましょう。どんな人でも「承認欲求」というものを持っています。必要とされていると言われれば、今の会社や仕事に対するモチベーションは当然上がるでしょう。「辞めたい」と言ったメンバーの気持ちも揺らぐはずです。

また「今後、君に任せたいことがある」と言って現在の評価や今後の期待が高いことを伝えるのも効果があると思います。メンバーが辞めたいと考える理由として、評価に対する不満が多いと言います。そのメンバーがどう会社に貢献してきたかを伝えることで、メンバー自身に自己肯定感が生まれ、まだ続けようという気になり、辞めるつもりでいたメンバーを引き留めることにつながります。

そして最後には、今後も一緒に働き続けてほしい、というあなたの熱意が必要です。「君にしかできないことが、この会社には残っている」など、最後まで諦めずに熱い言葉を投げかけ続けましょう。

日頃のメンバーの言動から「兆し」を捉えるようにしよう

ここまで、メンバーに「辞めたい」と言われたときの対応方法についてご説明してきました。

先ほどもお伝えしたように、メンバーはあなたに「辞めたい」という前に長い時間をかけて何度も考えているものです。本来であれば、「辞めたい」という結論に至る前にメンバーの不満や不安の兆しを捉えることが望ましいです。日頃のメンバーの言動に注意し、兆しをキャッチアップできるようにしましょう。

それでも「辞めたい」と言われた場合には、頭ごなしに否定したり会社都合で引き留めたりするのではなく、辞めたいと考えた背景・理由・目指したい姿などを一緒に丁寧に会話して理解を示し、そのうえで効果的な言葉をかけ、引き留めるようにしましょう。

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PROFILE
HIDE

元大手広告会社で人事部長を経験。新卒・中途の採用から人事制度設計、労務管理まで人事業務全般を手がける。現在はその前職での経験を活かし、各種就職・転職セミナーの企画運営から企業の採用広報の企画設計等、幅広く活動中。

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