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世の中に「親の味方」を増やす会社:VOL.196

世の中に「親の味方」を増やす会社:VOL.196
PROFILE

松井知敬さん(39歳)

(株)オヤノミカタ/滋賀県大津市
大学卒業後、広告代理店、フリーランサーを経て3人のこどもを育てる専業主夫に。
半年で育児のストレスに音をあげ、「親の味方」の必要性を痛感した。
現在はECサイト「オヤノミカタSTORE」や、「オヤノミカタ交流会」などのイベントを展開する。

VOL.196
世の中に「親の味方」を増やす会社

仕事人間から家庭第一へ。
頭を切り替えアイデアを生んだ

「オヤノミカタSTORE」で扱っているのは、例えばオーガニックの離乳食。お出かけに持っていくにも便利で創業当初からの定番商品です。育児中にストレスをためる「親の味方」になろうと思ったのは、こども3人の面倒を見る専業主夫だった頃です。「育児とI T」で起業するつもりで育児経験から事業アイデアを考えようという下心があったんですが、やってみると育児の当事者というのがいかに大変かよく分かりました。

 気がついたのは、自分がいかに仕事脳だったかということ。
仕事脳で育児をするとイライラして仕方がない。起業準備を進めたいのにこどもが保育園から帰ってくると中断される、食事をさせるにも寝かしつけるにも時間が惜しい。家庭がみるみる荒んでいきました。

 近所に響き渡るぐらいの声で怒鳴りつけた時、はっと我に帰りました。
俺何してんのやろ。反対にできるだけ優しく話を聞くようにしたこともありますが、逆効果。親子の信頼関係がないのに甘やかすと好き放題やるんです。

 結局、仕事第一の頭を家庭第一の頭に切り替えるしかなかった。働いている妻にも分担してもらうと、起業準備を進める余裕もできました。仕事脳を捨てるなんて僕の人生を全部否定するようなもの。でもそうでもしなければ親の味方が必要だという発想も生まれなかったと思います。



構成・文/東 雄介 撮影/刑部友康、太田未来子、片桐圭、日高康智
アントレ2017.秋号 「会社員の肩書、プライド、業界の慣習から自由に! 捨てれば始まる」より

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