「独立・開業」を目標に実際に起業活動を進めている方の年間密着取材、第2シーズン。開業までのプロセスや想いを中心に、苦労話や失敗談まで、リアルな姿を追いかけるドキュメンタリー。
ご主人さまは、山梨県出身の33歳。東京の大学を卒業後、都内の新聞社に就職。その後、保育園の管理事務職に就く。体調を崩した祖父を想い山梨県へＵターンするも、勤めていた保育園から、新規園の立ち上げスタッフにと声がかかり再度、東京へ。新規園が軌道に乗ったのを見届けたのち退職。2016年に山梨県へ移住し地元企業に勤めるが17年３月末に退職し、現在は開業準備に専念。奥さまは神奈川県出身の44歳。大学卒業後は、大手学習塾、塾経営など教育業界や企業に勤務し、保育園管理事務職に。現在は山梨県内の企業で働く。山梨県産のフルーツを用いたゼリーを主力商品としたゼリーショップ開業を予定している。16年10月に賃貸物件を探し始めるも、なかなか希望する物件に出合えず、購入の方向で探すことに。
――前回、店舗を建てる土地で条件に近いものと出合い、購入を前向きに検討されているとおっしゃっていましたが、購入土地は決まりましたか？
まだ両方の見積もりが出揃っていないので何とも言えませんが、商品の素材も山梨県産にこだわっているので、自然のイメージを大切にして前者にするか、集客率の高さを優先して後者にするかで悩んでいます。
大手企業のトップリーダーだった義父からは経営の視点で、自然のイメージよりも集客率の高い立地を検討した方が良いとアドバイスを受けました。その意見も参考に、9月中には開業したいという思いです。
――開業準備のかたわら、ご実家のフルーツ農園で作業をされているとのことでしたが、状況はいかがですか？
――外的要因に左右されやすい農業は先手先手で行う必要があるので、奥深いですね。農業経営は、ゼリーショップの経営にも生かすことができそうですか？
――北杜市商工会が開催する創業塾に参加すると伺いましたが、講義は始まりましたか？
講義では、市販されている参考書ではわからないような細かいことも教えてくれたり、疑問点があれば、その都度質問をできるので、非常に実になると感じています。それに参加者とも繋がりができ、人脈も広がりました。ただ、農場のアルバイトと実家での農作業と開業準備もあるなか、宿題も出るので大変です。（笑）
――ビジネスについて基礎から学べたり、ビジネスプランをプロにチェックしてもらえたりするのは心強いですね。
――ご主人は様々な取り組みをされていらっしゃいますが、どのくらいの時間を開業準備に充てていますか？
――最後に、開業にまつわる気になるニュースなどがありましたら教えてください。
――農業を継ぐと決めたうえでの独立ですから、天候の確認は欠かせないものになりますね。
取材を終えて
ゼリーショップの開業準備と並行して、長期的なビジョンを持ちながら農業経営を学んだり、創業塾でビジネスの基礎を学んだりする橋爪さんの取材を通し、開業時期が未定の期間に何をするかが重要なのだと感じました。もし、起業するにあたって物件探しや商品開発など計画通りに進まず、開業時期を伸ばしたことで焦りを感じているのであれば、橋爪さんのように経営にすぐに役立つこと（創業塾）と将来的に役立つこと（農業経営）の双方に時間を充ててみるのもいいですね。
「-Season2-長期密着取材! 独立開業への道365日」シリーズ
次回の更新は、2017年8月4日(金)。
神奈川県に学習塾を開業した山本さん編（第9回）予定。
２校目の開校準備開始？ お楽しみに！
更新日：2017/7/28文：篠原舞 撮影：中村公泰
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