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今年は海外大会で優勝。ボウリング界のレジェンド 雇われない生き方:VOL.168

今年は海外大会で優勝。ボウリング界のレジェンド 雇われない生き方:VOL.168
PROFILE

矢島 純一さん(71歳)

東京都中野区

VOL.168
今年は海外大会で優勝。ボウリング界のレジェンド

賞金を稼げなくなったら引退
でも稼げちゃうんだな

れまで優勝は41回。パーフェクトゲーム28回。どちらも最多記録ですが、才能より何よりキャリア50年のおかげですよ。若い頃はここぞという時緊張してフォームが崩れたものですが、今はいつでも落ち着いて練習どおりに投げられるんです。

 今年6月にはシニアの国際大会で優勝できました。海外大会に参加し始めて50年目にしてようやく、日本人男子としても初です。この時は久しぶりに「この一投で優勝か…」という緊張がよみがえりました。でもそこで一息入れて、レーンのコンディションを確認してからバシンとストライクを取った。今も僕は成長してるんですね。15年前からトレーナーについてもらい、筋肉を柔らかくするトレーニングをしています。食事も変えてパスタを主食に。米よりパスタのほうが血糖値の上下がゆるやかで、パフォーマンスを維持できる時間が長いとか。妻は電気釜を捨ててしまいました(笑)。

 周りには「レジェンド」なんて持ち上げてもらっていますけど、一線を退く時期は遠くないでしょう。賞金を稼げなくなったらやめようと思っています。でも現に稼いでいるから、今じゃない。闘争心も若い頃のままです。勝ったらうれしい、予選に落ちたら悔しくて眠れない。ただ昔ほど、僕自身が楽しくボウリングをするということはないんですよ。もちろんボウリングのことは好き、でも自分のプレーをお客さんに喜んでもらえたらいいと、そのためにパフォーマンスをしているだけで。

 一番の楽しみは、ボウリングファンの笑顔を見ることです。まったく初めてだという人に教えて、投げさせて、たまたまスペアが取れた、間違ってストライクが取れた、その時のうれしそうな顔ときたらね。ボウリングブームの時は試合のし通しで、それ以外のことを考える余裕なんてありませんでした。今のほうがしっかり、お客さんと向き合っているんだな。


更新日:2017/3/31
取材・文/東 雄介 撮影/太田未来子、刑部友康、阪巻正志
アントレ2016.秋号 「定年無用!独立老師が語る退かない人生」より

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