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フランチャイズのメリット・デメリット、ロイヤリティの相場まで徹底解説!

フランチャイズのメリット・デメリット、ロイヤリティの相場まで徹底解説!

フランチャイズほど、広く知られたビジネスモデルはないでしょう。しかし、フランチャイズの関連用語、具体的なメリットやデメリットを知っている人は多くありません。本記事では、フランチャイズ関連のさまざまな情報を、分かりやすく解説していきます。フランチャイズで発生するロイヤリティの相場から、開業を成功させる5つのフローまでをお伝えします。

目次

フランチャイズとは・意味や関連用語を知ろう

フランチャイズのメリットについて理解していく前に、まずはフランチャイズの意味や関連用語を理解しましょう。

フランチャイズは、“フランチャイズ本部”と“フランチャイズに加盟して事業を行う個人や法人”が契約を結び加盟店となり、一緒に事業を拡大していくビジネス形態です。

フランチャイズ本部は“フランチャイザー”、加盟店は“フランチャイジー”と呼ばれます。フランチャイズ本部はチェーンとしてのブランドや商標、ビジネスノウハウを加盟店に提供し、加盟店はその対価として「ロイヤリティ」を支払います。

フランチャイズ本部と加盟店、それぞれが提供したり支払ったりするものについて、少し詳しく見てみましょう。

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もっとたくさんの「フランチャイズ関連用語」を知りたい方は、こちらの記事もぜひお読みください。“フランチャイズパッケージ”“スーパーバイザー”“リクルーター”など、さまざまな用語について解説します。

「フランチャイズの意味とは?言葉の意味、仕組みや専門用語を徹底解説」

ブランドや商標とは?

商標とは、事業者が自社で取り扱っている商品・サービスを他社のものと区別するために使う識別標識のことです。フランチャイズの場合は店舗名や、オリジナル商品の販売権などを指します。

最初から「顧客のついた店舗名」や「知名度の高い商品」を扱えることは、独立・開業において有利です。全く無名な店舗と、誰もが知っている有名店、どちらの方に集客力があるかは明白です。フランチャイズはブランド力や商標があるため、経営経験がなかったり、その業界の未経験者・初心者だったりしてもビジネスを興しやすいでしょう。

ビジネスノウハウとは?

ビジネスノウハウとは、店舗運営を成功させるためのマニュアルや研修を指します。フランチャイズ本部によりますが、開業するまでに、数日?数ヵ月の研修を受け、万全に準備したうえで始められます。

また、POSレジや経営に関するシステム、商品の卸売りルートの確保なども、フランチャイズ本部から提供してもらうビジネスノウハウです。個人でこれらのビジネスノウハウを短期間で身に付けることは容易ではありません。しかし、フランチャイズなら安心してビジネスを始められるでしょう。

ロイヤリティとは?

ロイヤリティとは、フランチャイズ本部が提供するビジネスノウハウへの対価として加盟店がフランチャイズ本部に支払うお金です。

店舗の売り上げに対する何%を支払うというような“歩合制”や毎月一定の額を支払う“定額制”など、ロイヤリティにはさまざまな形態があります。フランチャイズによってどのような形態のシステムを採用しているかは異なります。

“歩合制”では売り上げが上がれば、それだけ支払いが増えますし、“定額制”は売り上げが上がっていなくても支払いが必要になります。それぞれに、メリットとデメリットがあるので、どのような支払い方法が自分のスタイルに合っているのかよく吟味して加盟先を決めるようにしてください。

フランチャイズの市場規模

フランチャイズのメリット・デメリット、ロイヤリティの相場まで徹底解説!

日本フランチャイズチェーン協会によると、フランチャイズの市場規模は、2021年度の売上高は約25兆9千億円です。すでに巨大なマーケットであり、今後も拡大していくであろうフランチャイズ市場ですが、規模が大きくなるにつれフランチャイズで開業できる業種も増えてきました。

業種ごとの「加盟店募集数」から、フランチャイズの市場規模が垣間見えます。

【業種ごとの加盟店募集数】
飲食・デリバリー:276件
IT関連・スマホ:123件
修理・クリーニング:127件
小売・コンビニ:63件
塾・スクール:82件
美容サロン・ボディメイク:135件
介護医療・福祉:66件
リユース・リサイクル:46件
各種サービス業:372件
※2022年12月「アントレ調べ」

もちろん、加盟店の募集数は日々変わります。ただ、フランチャイズを取り入れる業種の多さ、募集の多さはお分かりいただけたのではないでしょうか。

フランチャイズに興味のある方、やってみたいビジネスのある方は、日常的に「加盟店募集」を覗いてみることをおすすめします。

独立開業・フランチャイズ・代理店ならアントレ<毎週金曜更新>

2021年度「JFAフランチャイズチェーン統計調査」報告(一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会)
(P.1より)
※リンクの遷移先はPDFが自動ダウンロードとなっています。ダウンロードに大量の通信費がかかる可能性があります

フラインチャイズにはどんな業種がある?

「フランチャイズといえば、コンビニエンスストア」をイメージする方は多いのではないでしょうか。たしかに、コンビニエンスストアはフランチャイズビジネスの代表格といえます。大手のコンビニエンスストアはすべてフランチャイズ展開をしていますし、規模が大きく歴史がある分、サポートも充実しています。

ただ、フランチャイズと一言でいっても、いろいろな業種があります。例えば、下記のような業種がフランチャイズ展開されています。

【フランチャイズ展開されている業種の一例】
・小売業
・飲食業
・サービス業

業種1:小売業

小売業は、商売の基本ともいうべき業種です。フランチャイズの代表格・コンビニエンスストアも、小売業の1つです。

シンプルに見えて奥深いのが、小売業の特徴です。商品数が圧倒的に多い分、魅力的な商品選びや陳列はもちろん、在庫の無駄を減らし回転率を上げなければ利益は出せません。

独立開業・フランチャイズ・代理店ならアントレ<毎週金曜更新> 小売・販売・コンビニの案件をチェックする

業種2:飲食業

飲食業もフランチャイズを代表する業種の1つです。飲食業のフランチャイズでは、立地・味・接客のどれか1つでも欠けると、利益を出すのは難しいでしょう。特に重要な「味」を、マニュアルや仕入れだけで均一化できるのも、フランチャイズに加盟して飲食業を始める人が多い理由といえます。

土地選びや接客については店舗によりばらつきが出てしまうこともあります。フランチャイズ本部のサポートを受けながら、オーナーがコントロールできる部分ではあるので、集客に困らないためにも厳選した立地選びと徹底した接客のマニュアル化を目指したいところです。

独立開業・フランチャイズ・代理店ならアントレ<毎週金曜更新> 飲食店・デリバリー・テイクアウトの案件をチェックする

業種3:サービス業

サービス業には、さまざまな種類があります。修理や掃除、洗濯からトラブル解決などのサービスを提供します。形のないサービスを提供するうえで最も大切なのが、顧客からの信頼です。フランチャイズに加盟すると、開業時点から世の中の信頼をすでに得られているブランドを利用できるのは、大きなメリットになります。フランチャイズのブランド力を損なわないように、自分自身もフランチャイズの看板を背負っている自負を持つようにしましょう。

独立開業・フランチャイズ・代理店ならアントレ<毎週金曜更新> 各種サービスの案件をチェックする

フランチャイズのメリット5選

フランチャイズで開業すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。メリットを理解していた方が、いざフランチャイズに加盟して開業しようと本気で考えたときに、覚悟も持ちやすくなるのではないでしょうか。

フランチャイズのメリットは、主に5つあります。総じて「独立・開業のハードルが下がる」ことがメリットではありますが、それぞれ詳しく解説していきます。

1.店舗を立ち上げるコストが安い
2.フランチャイズ本部からビジネスノウハウを提供してもらえる
3.広告・集客のフランチャイズ本部サポートが受けられる
4.経営経験がなくても安心
5.仕入れや人材募集が楽

1.店舗を立ち上げるコストが安い

フラチャイズに加盟するメリットの1つ目は、「店舗を立ち上げるコストが安い」点です。

開業しようと思うと、さまざまな開業費用がかかります。業界・業種によりますが、店舗を持つ際にかかる代表的な資金は以下です。

店舗を持つ場合にかかる費用
・テナントの敷金・礼金
・不動産の仲介手数料
・前払賃料
・内外装費
・設備工事費

フランチャイズ本部が一緒に物件を選んでくれるケースも多いですが、自分自身で準備が必要な場合もあります。また、中にはフランチャイズ本部が負担してくれるケースもあり、月々の売り上げから家賃代を相殺できるなど、契約時にかかる開業資金を大幅に安く済ませられます。

2.フランチャイズ本部からビジネスノウハウを提供してもらえる

独立・開業を検討する際に、最もハードルを感じるのはビジネスノウハウが圧倒的に足りない点ではないでしょうか。ビジネスノウハウを身に付けるためにはセミナーや講習などに通ったり、経験や実績を積んだりしないと、なかなか身に付かないものが、フランチャイズに契約すれば共有してもらえます。

ビジネスノウハウを提供してもらえるだけでも、自分がやるべきこととそのフローなどが明確にでき、独立・開業のハードルもグッと下げられるでしょう。

3.広告・集客のフランチャイズ本部サポートが受けられる

加盟店の利益が上がると、フランチャイズ本部としても収入となるロイヤリティが増えたり、知名度をアップできたりするなどのメリットにつながるので、加盟店を成功させたいものです。そのため、広告や集客に対するサポートがあります。自分ではどのように広告を打てば良いか分からなくても、フランチャイズであれば広告の打ち方のノウハウを教えてもらえたり、代わりに広告を打ってくれたりなど集客をするために奮闘してもらえるでしょう。

また、他の店舗の集客方法を見習えるのもフランチャイズならではのメリットです。

4.経営経験がなくても安心

経営経験がなくても、安心して開業できるという点もフランチャイズならではのメリットです。フランチャイズへ加盟することは、イコールお店のオーナーすなわち経営者になるということです。どのようにお店を運営していくのか、どうやって従業員を育てていくのかなど、すべて自分の経営力にかかってくるのです。

しかし、「経営経験がないのに、そんなことできない!」と不安に感じてしまう方もいるでしょう。フランチャイズに加盟すれば、経営に必要なノウハウはフランチャイズ本部に教えてもらえるので経営経験がなくても安心して開業できるでしょう。

5.仕入れや人材募集が楽

フランチャイズ本部が契約している仕入れ先から仕入れができるのもフランチャイズ契約をするメリットの1つです。自身で仕入れ先を探す手間も省けますし、何よりフランチャイズ本部が加盟店の分まで一括して仕入れるため、比較的安く仕入れができるでしょう。

また、人材募集も楽になります。もし、自分が求人に応募をするとき、無名の会社に応募するよりもブランド力や知名度がある企業の方が安心して応募できるでしょう。同様に、人材採用の際に、フランチャイズのブランド力・知名度を生かすことができるので、比較的楽に人材募集ができます。

フランチャイズのデメリット3選

フランチャイズにはメリットだけではなくデメリットもあります。デメリットについても理解しておかないと加盟後に後悔することになってしまいます。フランチャイズにおける主なデメリットは以下の3つです。

1.フランチャイズビジネスはフランチャイズ本部選びが大変
2.ロイヤリティを支払う分、利益は下がる
3.途中解約ができない場合がある

フランチャイズに加盟するうえでのデメリットを3つお伝えしていきます。

1.フランチャイズビジネスはフランチャイズ本部選びが大変

フランチャイズ契約をする際、最も重要なのはフランチャイズ本部選びです。どのようなビジネスをしているのかだけで決めてしまっては、フランチャイズ契約をしている意味がありません。

どのようなフォローをしてくれるのか、サポートはどれほど手厚いのかなど複数のフランチャイズ本部を見比べて、どこでなら自分に合っていて1番成功できそうか、利益が上げられそうかを検討して決めるようにしましょう。

2.ロイヤリティを支払う分、利益は下がる

フランチャイズに加盟すると、毎月、ロイヤリティの支払いをしなくてはいけません。ロイヤリティは売り上げの◯%と割合が決まっている歩合制と、毎月〇円と一定の額が決められている定額制の2パターンが主です。どちらにもメリット・デメリットがあるので、どちらの方が良いのかはよく考えたうえでフランチャイズ本部を探すようにしてみてください。毎月「これくらいなら」と甘くみていると後で利益が上がらない場合に後悔することになります。

3.途中解約ができない場合がある

フランチャイズ契約は契約期間が定められているケースがほとんどです。そのため、途中で解約できない場合が多く、「辞めたいのに辞められない」という事態になりかねません。途中で解約する場合、違約金がかかることもあります。また途中で解約しても加盟金の支払い義務が残ることもあります。契約内容については事前に確認しておくようにしましょう。

安易な気持ちで始めてしまうと途中で辞められないので、最低でも契約満了まではやり切る覚悟で始めてください。

フランチャイズに向いている人・向いていない人

フランチャイズのメリット・デメリット、ロイヤリティの相場まで徹底解説!

フランチャイズの「独立・開業のハードル」は、自力で独立・開業するケースに比べると高くはありません。しかし、だからといって、フランチャイズなら誰でも成功できるというわけではありません。フランチャイズに向いている人・向いていない人の特徴を見てみましょう。

【フランチャイズに向いている人】
・責任感がある人
・自分から率先して行動する人
・資金が足りない人

【フランチャイズに向いていない人】
・責任感がない人
・フランチャイズ本部任せにしてしまう人
・準備ができない人

フランチャイズで独立するということは、経営者になるということです。もちろん、それ相応の「経営者マインド」「責任感」が求められます。何より、フランチャイズ本部と加盟店は、対等なビジネスパートナーです。いくらフランチャイズ本部がサポートしてくれるとはいえ、独立前の準備を怠ったり、自分では何もしようとしなかったりする人には向いていません。

次に、どのような人がどの業種に向いているのかも、見てみましょう。

【小売業】
・接客が得意な人
・在庫やお金の管理が得意な人
・販売スタッフの採用や管理ができる人

【飲食業】
・飲食業の仕事を楽しめる人
・お客さんに喜んでもらうのが好きな人
・要領のいい人

【サービス業】
・学習意欲が高い人
・人を助けるのが好きな人
・専門性を磨きたい人

フランチャイズ開業のフロー

フランチャイズ開業を成功させるためには、綿密な準備が必要です。まずは、開業フローをよく確認しましょう。

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開業の各フローについて、より詳細に知りたい方は、こちらの記事も読んでみてください。フランチャイズ開業を成功に導くための、たくさんの秘訣をお伝えしています。

「フランチャイズ事業の始め方と流れについて」

フロー1:参入する業界を決める

自分に合った業界・業種を選ぶことは、何よりも大切です。「好き!」「やってみたい!」という気持ちだけでは、長くビジネスを続けられません。長期的に熱意を持てるか、自分のライフスタイルに合った働き方ができるかなど、しっかりと確認しましょう。

フロー2:加盟先を決める

業界を決めたら、次は加盟先を決めます。

業界全体の中でどのような立ち位置にいるのか、ブランド力はどの程度あるのかなど、「企業・組織としての強み」を確認していきましょう。もちろん、サポート体制が充実しているのかも、加盟先を決める大切な要素です。

フロー3:契約を結ぶ

加盟先を決めたら、いよいよ契約です。

契約内容は、フランチャイズ本部ごとに異なるので、よく確認してください。後から「ロイヤリティの負担が想像以上に大きかった」「ルールが多すぎて窮屈に感じる」といっても、途中解約はできないことが多いです。

フロー4:開業準備

フランチャイズとはいえ、すべてのことをフランチャイズ本部がサポートしてくれるわけではありません。フランチャイズ本部の研修は真剣に受け、自分でもできる限りの学習・準備をしましょう。

もちろん、フランチャイズ本部の指示やマニュアルを守ることも大切です。フランチャイズで開業するということは、そのフランチャイズチェーンという大きな組織の一員になることです。オーナーだからといって、好き勝手していいわけではありません。

フロー5:店舗オープン

研修が済んだら、いよいよオープンです。失敗することも多いでしょう。しかし、学んだことを生かしながら、ビジネスの成長を目指し続けてください。

フランチャイズ開業時、加盟先選びのコツ・ポイント

フランチャイズのメリット・デメリット、ロイヤリティの相場まで徹底解説!

フランチャイズで開業するうえで、加盟先選びは重要です。自分に合わないフランチャイズを選んだばかりに、本来のポテンシャルを発揮できないオーナーもいます。ここでは加盟先選びのコツを、3つお伝えします。

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加盟先選びの方法をもっと詳しく知りたい方、フランチャイズ本部選びの前に自分に合った業界を知りたい方には、こちらの記事も参考になります。

「失敗しないフランチャイズの選び方のコツ」

コツ・ポイント1:サポート体制を確認しよう

フランチャイズに加盟する最大のメリットは、すでに確立され、実績が出ているノウハウを利用できる点にあります。

また、フランチャイズで独立する多くの人は、業界・経営の経験がない人も多いものです。ゼロからビジネスを成功させるためには、フランチャイズ本部からのサポートが欠かせません。

具体的なサポートの内容や体制、スーパーバイザーの数やどの程度の内容までフォローしてもらえるのかなど、総合的に確認しましょう。

コツ・ポイント2:必要資金を確認しよう

フランチャイズに加盟する魅力の1つに、少ない資金で開業できることが挙げられます。とはいえ、最低限の開業資金は必要です。まずは、フランチャイズで開業するための必要資金を確認しましょう。

開業資金以外にも、ビジネスを続けていくうえでどのくらいの資金が必要なのかも丁寧にチェックすべきです。「加盟金」「保証金」「研修費用」「店舗設置に関する費用」「初期仕入れ」「在庫のコスト」など、費用のかかる要素を洗い出し、正確な計算を心がけましょう。

コツ・ポイント3:契約期間や解約金を確認しよう

サポートや必要資金の確認だけでは、不十分です。フランチャイズ契約の期間や、途中解約時の違約金についても、しっかり確認しましょう。契約期間や解約金を確認することは、サポート体制や資金の確認と違って、楽しいものではありません。

しかし、フランチャイズ契約によるトラブルの多くは、契約内容の確認不足から起こっています。「契約期間」「解約条件」「加盟金」「保証金の返還の有無」「違約金」など契約書の重要事項には、何度も目を通してください。また、分からない場合には遠慮せずに、フランチャイズ本部に質問してみましょう。

フランチャイズ開業に必要な資金と資金繰りの仕方

フランチャイズ開業には、どれくらいの資金が必要となり、資金繰りはどうしていけばいいのでしょうか。

フランチャイズの開業資金は、自力で開業する場合の必要資金と比べると、少ないケースが多いといえます。

しかし、フランチャイズでは継続的なサポートがある分、毎月、ロイヤリティの支払いが発生するためビジネスを軌道に乗せた後の資金繰りには注意が必要です。中にはロイヤリティのないフランチャイズもありますが、一般的にはロイヤリティの支払いがあります。

まずは、ロイヤリティにはどんな種類があるのか、3つ紹介します。

ロイヤリティの種類1:売上歩合方式

最も一般的なロイヤリティの計算方法です。店舗の売り上げに対して、決まった割合のロイヤリティを、フランチャイズ本部に納めます。

メリットは、売り上げが低いときは、ロイヤリティの負担も軽くなることです。デメリットは、売り上げが変わらずに利益が下がった場合でも、ロイヤリティの金額は変わらないことです。売り上げに対するロイヤリティの割合は、数%~50%程度までとさまざまです。

ロイヤリティの種類2:定額方式

売上額にかかわらず、一定額のロイヤリティを支払うタイプです。

メリットは、売り上げと最終的な利益が直結していることです。裏を返せば、売り上げ低下が赤字に直結するというデメリットになり得ます。どんなに売り上げが悪くても、ロイヤリティの金額が変わらないからです。

一般的には、数万円~10万円程度のロイヤリティが発生します。

ロイヤリティの種類3:粗利分配方式

コンビニエンスストアに多いタイプで、売り上げから経費を引いた利益を、フランチャイズ本部と加盟店で分配します。

一般的には、売り上げの総利益(総売上高ー売上原価)の30?70%程度を、フランチャイズ本部に支払います。

業種ごとのロイヤリティ相場

ロイヤリティの種類が分かったところで、業種ごとの相場もチェックしましょう。

【業種ごとのロイヤリティ相場】
コンビニエンスストア:利益の30~60%程度
カフェ:売り上げや利益の3~10%程度
学習塾:入会金や授業料の10~50%
エステ・マッサージ:売り上げの5%前後
ハウスクリーニング:売り上げの50%前後 or 月6万円前後
※あくまでも目安です

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ロイヤリティの仕組みや相場について、もっと知りたい方には、こちらの記事もおすすめです。

「ロイヤリティとは何か?フランチャイズを始めるなら必ず知っておこう」

フランチャイズのさまざまな形態

フランチャイズと一言でいっても、さまざまな形態があります。ここでは、代表的な3つの形態を紹介します。

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フランチャイズの形態について、より詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひ読んでみてください。メリットやデメリット、どのような人におすすめなのかもお伝えしています。

「フランチャイズの3つの種類や業種について解説」

フランチャイズの形態1:ビジネス・フォーマット型フランチャイズ

最も一般的なフランチャイズビジネスです。ビジネス・フォーマット型フランチャイズでは、フランチャイズ本部が加盟店に、「ビジネスのフォーマット」を提供します。フォーマットに沿って事業を行うことで、業界や経営が未経験でも、低リスクでビジネスを始められるのです。

フランチャイズの形態2:ターンキー型フランチャイズ

一般的なフランチャイズ(ビジネス・フォーマット型)の、「開店準備が大変」というデメリットを解決するタイプです。

ターンキー型とは「Turn-key」、つまり「鍵を回すだけ」で、「すぐに始められるよう準備されている」という意味です。ターンキー型フランチャイズでは、フランチャイズ本部が加盟希望者のためにすべての準備作業をしています。マニュアルや経営関連システムはもちろん、店舗や事業所なども準備されています。

フランチャイズの形態3:コンバージョン型フランチャイズ

販路を拡大するために、同業者を加盟対象とするフランチャイズ・システムです。コンバージョン(Conversion)は「転換、変化」という意味です。コンバージョン型フランチャイズは、転換型フランチャイズとも呼ばれます。

同業者が自らの姿を変え、フランチャイズの加盟店として事業を続けるのは、まさに「転換・変換」にあたるでしょう。

まずはどんな案件があるかチェックしよう!

フランチャイズのメリット・デメリット、ロイヤリティの相場まで徹底解説!

本記事では、フランチャイズビジネスの概要から開業するときの注意点まで、さまざまなことをお伝えしてきました。

フランチャイズは、独立・開業のハードルを下げる、画期的なビジネスモデルです。

しかし、独立・開業のハードルが下がったからといって、経営・運営を続けていくハードルが下がったわけではありません。フランチャイズ本部のサポートも受けられますが、ビジネスが成功するか否かは、オーナーの手にかかっています。

「独立や開業には興味があるけど、資金が足りない」「人生一度きり、チャレンジはしてみたいけど、不安が大きい」という方には、フランチャイズでの開業をおすすめします。自分に合ったビジネスと加盟先が見つかれば、適切なサポートを受けながら、経営者として成長していけるでしょう。

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PROFILE

ちはる

大手IT商社でプロダクトプロモーション担当を経て、 WEBコンテンツ制作会社に転職し、ライターとして所属。その後、独立し、現在はビジネス・不動産関連の記事を主に執筆。

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