夏場に川や海に集まってするバーベキュー。それが仕事になると聞いたら、あなたは驚くだろうか?
この記事で紹介する中村圭一さんは、トングとグリルを持ち歩いて全国に出張し、食材を焼いて振る舞うことを生業にしている「プロのバーベキュー屋」である。
出張料は食材込みで1人5000円から(10名から申し込み可能)。圭一さんは自ら出張し、お客さんの前で肉を焼いている。
圭一さんは、もともとは医療メーカーのセールスマンとして働いていたそうだが、なぜこのような珍しい仕事を始めたのだろうか? その経緯を伺った。
<プロフィール>
中村圭一さん1984年3月生まれ、福岡県糸島市出身。
大学生時代は臨床心理学を専攻。大学卒業後は医療系の企業に就職し、5社を渡り歩く。退職後に語学留学、海外インターンを経て帰国。
中村圭一さん1984年3月生まれ、福岡県糸島市出身。
大学生時代は臨床心理学を専攻。大学卒業後は医療系の企業に就職し、5社を渡り歩く。退職後に語学留学、海外インターンを経て帰国。
帰国後、出張バーベキューというサービスを知り魅了される。現在は、福岡を拠点に出張バーベキューサービス「旅するBBQ Smore(スモア)」を運営し、出張バーベキューサービスを提供する。自他ともに認めるTHE BBQ 男。
医療器具の営業職から、プロのバーベキュー屋になるまで
− まずは経歴から教えてください。
中村圭一さん(以下、圭一さん)
ファーストキャリアは、医療系の営業職でした。僕は医療系の大学で心理療法士の勉強をしており、大学卒業後は地元の福岡で職を探したんです。受かったのは医療機器販売代理店。でも、入社2カ月で交通事故に遭ってしまい、退社することになったんです。
ファーストキャリアは、医療系の営業職でした。僕は医療系の大学で心理療法士の勉強をしており、大学卒業後は地元の福岡で職を探したんです。受かったのは医療機器販売代理店。でも、入社2カ月で交通事故に遭ってしまい、退社することになったんです。
− 入社2カ月で退社とは…、大変でしたね。
圭一さん
そうですねぇ。でもそれが上京へのきっかけになったんです。けがが完治して、転職活動をしていたら都内の医療器具メーカーに入社できたんです。そこから6年間は医療メーカーのセールスマンを続けて、眼科や循環器、神経内科領域を5社ほど渡り歩きました。
そうですねぇ。でもそれが上京へのきっかけになったんです。けがが完治して、転職活動をしていたら都内の医療器具メーカーに入社できたんです。そこから6年間は医療メーカーのセールスマンを続けて、眼科や循環器、神経内科領域を5社ほど渡り歩きました。
− 今までのお話に「バーベキュー」って単語が1つも出てこなかったんですが、プロのバーベキュー屋になるまでにどのような経緯があったんでしょうか?
圭一さん
きっかけは転職の時でしたね。最後に務めた会社に思うところがあり、次の予定も決まっていないまま退職したんです。それから約1年は語学留学や海外インターンに勤しんでいました。バーベキューの仕事と出合ったのは、海外インターンから帰国した後でした。インターンから帰国してまた医療メーカーに内定したのですが、同じタイミングで知人から声がかかったんです。「バーベキューインストラクターの派遣をしている社長と今度会うんだけど、一緒にどう?」って。そこでお客さんの前で食材を焼くようになりました。
きっかけは転職の時でしたね。最後に務めた会社に思うところがあり、次の予定も決まっていないまま退職したんです。それから約1年は語学留学や海外インターンに勤しんでいました。バーベキューの仕事と出合ったのは、海外インターンから帰国した後でした。インターンから帰国してまた医療メーカーに内定したのですが、同じタイミングで知人から声がかかったんです。「バーベキューインストラクターの派遣をしている社長と今度会うんだけど、一緒にどう?」って。そこでお客さんの前で食材を焼くようになりました。
− インストラクターの仕事ってどのようなことをするんですか?
圭一さん
料理のケータリングに近いですかね。バーベキュー場にグリルを持って行って炭をおこし、お客さんに食材を焼いて提供するんです。その会社なんですけど、研修に行ってみるとすごいんですよ。丸鶏を蒸し焼きにしたり、野菜を丸焼きにしたり、拳より大きい塊肉を焼いたりね。「うわ! すごい!!」と感動して、一気にハマっちゃいました。
料理のケータリングに近いですかね。バーベキュー場にグリルを持って行って炭をおこし、お客さんに食材を焼いて提供するんです。その会社なんですけど、研修に行ってみるとすごいんですよ。丸鶏を蒸し焼きにしたり、野菜を丸焼きにしたり、拳より大きい塊肉を焼いたりね。「うわ! すごい!!」と感動して、一気にハマっちゃいました。
− 先ほど焼いているところを見せてもらいましたけど豪快ですよね。豚バラ肉が1kgくらいかな、あんな大きな塊見たことないです。
圭一さん
あれは2kgですね(笑)。そこからしばらく会社に所属してインストラクターをしていたんですよ。あっちこっちのバーベキュー場に行って調理するのが楽しかったんです。セールスマン時代はエンドユーザーの顔が見えづらかった。その点インストラクターはサービスした結果がすぐ目に見える。ゲストが「美味しい」って食べてくれるのがすごく嬉しかったんですね。
あれは2kgですね(笑)。そこからしばらく会社に所属してインストラクターをしていたんですよ。あっちこっちのバーベキュー場に行って調理するのが楽しかったんです。セールスマン時代はエンドユーザーの顔が見えづらかった。その点インストラクターはサービスした結果がすぐ目に見える。ゲストが「美味しい」って食べてくれるのがすごく嬉しかったんですね。
− なるほど、お客さんのダイレクトな反応がやりがいになっていたんですね。