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犬の散歩で第二の人生。全国にフランチャイズ展開も:VOL.208

犬の散歩で第二の人生。全国にフランチャイズ展開も:VOL.208
PROFILE

古田弘二さん(76歳)

愛犬のお散歩屋さん/東京都武蔵野市
1942年生まれ。小さいころから犬好き。大学卒業後、カネボウ(株)に入社。
53歳で早期退職。保険関係の仕事で起業するも、頓挫。途方にくれるなか、近所の人に犬の世話を頼まれる。
これをヒントに「愛犬のお散歩屋さん」をスタート。フランチャイズ(FC)展開もし、現在は50店ほどの加盟店がある。

VOL.208
犬の散歩で第二の人生。全国にフランチャイズ展開も

20年で、約1300 頭。
やっぱり犬が好きなんだな

朝4時に散歩を始めて、夜は7時前に寝るから、健康的ですよ。昔は1日10頭、平均40㎞歩いたけど、今は5頭ぐらい。皆さんみたいに働き盛りなら無理もするが、もう76歳だから、このぐらいがちょうどいい。それでも1日1万歩、歩きます。

これまでに約1300頭、リードしてきました。自分の愛犬を散歩させていたら、近所の人に「よくしつけができていますね。よかったらうちの犬をお世話してくれませんか?」と声をかけられたのが起業のきっかけ。犬の散歩が仕事になるなんて、これは天職だと思いました。やっぱり犬が好きなんだね。犬は、1週間散歩させたら一生覚えていてくれる。こちらに愛情があればシッポを振って駆け寄ってくる。犬といれば明日のことなんて考えない、いつも夢中でいられるよ。それに比べると人間ほど困った動物はないよね、わがままでね(笑)。
 
散歩だけなら誰でもできる。難しいのはお客さんをとることです。犬の寿命は人間の8分の1。ということは、人間相手の8倍の努力をしないとお客さんには認めてもらえない。早朝にお邪魔することが多いから、玄関の鍵を預かっているお宅もあります。それだけ信頼してもらえるのは、ありがたいこと。僕自身が、犬にお世話になってきたんです。散歩していると、犬に恩返しをしているような気持ちがするよ。
 

構成・文/東 雄介
撮影/刑部友康、阪巻正志
アントレ2018.春号 「平均年齢81歳、『働く』を楽しむ 稼ぐ! 老後天国」より

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