新井翔平さん(30歳)
帰国後、求人広告の営業などを経て、2015年、営業コンサルティング会社の代理店として独立。
一定の成果を挙げるも、のちに借金300万円の多重債務者に。
16年4月にマーケティングコンサルタントとして再起した。
VOL.183集客に悩む経営者を助けるマーケティングコンサルタント
奪うよりもまず与えること。
ドン底で学んだ商売の本質
少しの労力で大きな報酬を手にするんだといって営業コンサルタントとして独立。面白いぐらい売れませんでした。見る見る資金が減って、何とか手に入れた200人の顧客リストに“売り込み臭”の強いDMを打ってしまう。返事はゼロです。
師匠に泣きついたら言われました。「相手のポケットからお金をどう奪うかというマインドに陥っている」「ビジネスは社会に対し先払いで価値を届け、後払いで報酬を受け取るゲームですよ」……金言でした。営業の成功事例をまとめた小冊子を自作し、それを3カ月間送ってから改めてセールスしたらボンボンと契約がとれた。
いろいろやらかして、借金を返すため箱根の山奥でリゾートバイトしたことも。もう一度何か始めるにも絶対にコンサルだけはやらないって思ってました。人に迷惑かけたし。でも別の師匠がその経験を生かせと言ってくれたんです。わんわん泣きました。さんざん失敗したけど結果を出すための行動も少しずつ分かってきた、今はそんな感覚。これからも行動しまくったろと思ってるんです。
めちゃくちゃ面倒くさいことだけど、「楽な道はない」と分かっただけでも気持ちは楽になったかな。
アントレ2017.春号 「起業家7人が語る 私がプロになった瞬間」より