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家庭と社会を幸せに。夫婦円満コンサルタント ・中村はるみさんが歩んだ10年間の軌跡。

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「夫婦円満コンサルタントとして起業する前は、19年間専業主婦をしていたんです」

そう語るのは、起業してから10年、夫婦円満コンサルタントとして活躍する中村はるみさん。

「夫婦円満コンサルタントって?」

この記事を見たあなたは、まずそう思うでしょう。そして「専業主婦が起業なんてできるの?」と疑問に感じるのかもしれません。

そこで今回は、女性起業家として活躍する中村さんに、夫婦円満コンサルタントを始めたきっかけから、専業主婦から起業するに至った経緯、今後のビジョンまで語っていただきました。

家庭と社会を幸せに導く、それが夫婦円満コンサルタント

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—「夫婦円満コンサルタント」という聞きなれない職業ですが、具体的にはどのようなことを行っているのでしょうか?

―中村
夫婦関係で悩む方に、関係を修復するためのコンサルタントとして電話や来訪などでアドバイスをしています。これまで夫婦関係のトラブルを1000件以上解決してきました。

ほかには、夫婦円満を保つ秘訣についての講演会を開いたり、雑誌やテレビなどのメディアに掲載・出演をしたりしています。そして、2015年には「夫婦円満コンサルタント」という名称を商標登録しました。

—1000組以上の夫婦を救ってきたんですね!女性だけでなく、男性からの依頼もあるとのことですが、どういった相談が寄せられますか?

―中村
女性からは、「夫への不満を解消したい」「夫と仲良く過ごすにはどうすればいいか」といったことを相談されることが多いです。男性からは、奥様の浮気相談が多くを占めます。

男性は、家庭において自分が必要とされることで、自信を持つ人が多いんです。だから夫婦円満で、奥様だけでなく子どもにも信頼されていると、仕事がうまくいったり家事や育児に協力的になったりするんですよ。

夫が家事や育児を手伝ってくれれば、妻も家庭への不満がなくなるので双方にとってメリットがあります。

起業のきっかけは家庭内離婚。夫に愛されリスペクトされたいという意思が全ての始まり

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—「長い間専業主婦をしていた人が起業できるの?」と思われる方は多いと思います。起業となるとそれなりのビジネス思考が必要ですし……。もともと起業の夢は若い頃から持っていたんですか?

―中村
私は、起業を夢見るタイプではありませんでした。専業主婦として、3人の子育てをする毎日だったので。

でも、普通の主婦とは違っていたかもしれません。子どもの幼稚園バッグを作る時は、まず裁縫の本を10冊読んでから最高のものを作り、料理にハマれば本を読みあさって知識をつけ、料理やパンのコンクールで優勝したこともあります。

いつも、やると決めたらとことんやっていたんです。

—裁縫ひとつで本を10冊も!そんなに主婦業を極める人は珍しいですよね。

―中村
そうですね。これには夫の考え方が影響していると思います。主婦業の中にも、夫から学んだビジネスの方法が反映されていたのかもしれません。

—そんな主婦一筋の中村さんが、起業を意識したのはいつ頃ですか?

―中村
50歳の頃です。実は当時、日常生活の中での夫へのイラ立ちがかなり溜まっていたんです。とはいっても人として尊敬している夫から学んだことはたくさんありましたし、末っ子はまだ小学生でしたから離婚もできなくて。

それなら、夫への不満をビジネスに昇華しようと思って。また、ビジネスマンとして尊敬している彼から学んだビジネス思考を社会で試してみたい。そこで、自分に投資することを決め、偶然テレビで見たコーチングの講座を受けることにしました。

けれど、最初は「コーチングを学んでも、それをビジネスで活用する場は限られる」と夫に否定されてしまって……。それでも私がコーチングの汎用性が高くないことを理解した上で勉強していることを知ると、夫も私の頑張りを認めてくれ、応援してくれるようになりました。

※コーチング…感情や思考のはたらきを行動の力に変えることで、目標達成や自己実現を促すコミュニケーション技術のこと。

まずは目標だった経営コンサルタントから入った起業。しかし男性社会の壁に阻まれ…

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—コーチングの勉強を終えた後、その知識を生かせる経営コンサルタントとして活動を始めた中村さんですが、当時の事業はどうだったのでしょうか?

―中村
当時、経営コンサルタントは男性中心。ですから、女性という理由で受け入れてもらえないことが多かったです。中には実力を認めてくれる経営者もいましたが、私をコンサルタントとして採用してくれることはありませんでした。

「男性中心の社会に女性はいらない」という考え方がまだ根強い時代だったので……。当時の企業は実力がある人間よりも、コンサルタントとして知名度が高い男性を採用する傾向があるように感じました。

—それは辛いですね……。しかし、そこそこ事業は成功していたと聞きました。当時は、どんな人をターゲットにビジネスを展開されていたんですか?

―中村
税理士・弁護士などの士業の女性をターゲットに経営コンサルタントをしていました。男性中心の組織だとなかなか実績をあげるのが難しかったですが、女性は実力だけをみて判断してくれる方が多かったからです。

しかし、事業が軌道に乗り始めた頃に東日本大震災が起こり、長年住んでいた仙台から東京へ引っ越すことになりました。それに伴い、仕事もいったん辞めてしまったんです。

自身の経験は絶対に世の中に必要!その思いで夫婦円満コンサルタントへ

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—東京への転居に伴い、一度は軌道に乗ったビジネスを手放した中村さんですが、ビジネスを再開するに至った経緯を教えてください。

―中村
東日本大震災が起きた頃は、仙台でのビジネスに限界を感じていた時期でもあったんです。この土地において、士業の女性へのコンサルタント業で上を目指すのは厳しいなと。だから、東京で再出発しようと思ったんです。

でも、東京には経営コンサルタントなんて星の数ほどいますし、実績や実力がものをいう社会で這い上がるには、何か一つの分野でトップを目指すのが一番だと思いました。そして、そのあとに自分がやりたい事業を展開していけばいいと。

そこで浮かんだのが、夫婦円満コンサルタントでした。

—夫婦円満コンサルタントは、考えてもなかなか浮かばないアイディアだと思いますが、どのようなプロセスで生まれたのですか?

―中村
まず、自分がやってきたことで、かつ世に出ていないビジネスがいいと思って。そこで「円満な夫婦関係をサポートするビジネスをしよう」と考えつきました。

実は自己投資で始めたコーチングの勉強から、だんだんと「どうしたら夫と快適に暮らすことができるか?」ということを考えて、実践していたんです。その結果、夫との仲も良くなり、今ではおしどり夫婦だねって言われるほどになりました。

この経験なら、需要もあるしビジネスとして成り立つと思ったんです。

夫婦と関わる機会のある業界の人にも、夫婦円満の秘訣を伝えて幸福な社会の一歩に

—最後に、夫婦円満コンサルタントとして業界を牽引してきた中村さんの次のビジョンを教えてください。

―中村
やりたいことはもう明確なんです。

まずひとつは、これから一緒になる夫婦へのアプローチ。近年、ブライダル事業やお見合い事業は著しい成長を見せていますが、どちらも夫婦関係の始まりに焦点を当てたビジネスにすぎません。しかし本当に大切なのは、スタートした後の夫婦関係を良好に築くこと。でも、その具体的な方法を教えてくれる人って誰もいませんよね。

そこで、こういった事業を展開する人たちに夫婦を円満に保つための秘訣を伝えるんです。そうして出会いから結婚、その後の結婚生活までサポートできる形を作り、1組でも長く円満に暮らせる夫婦が増えたらいいなと思っています。

―中村
そしてふたつ目は、退職後の生活を始める夫婦へのアプローチです。実は、退職後の第二の人生は、退職金の使いみちや加入保険のプラン設定など、夫婦の絆の強さが問われます。

「金の切れ目が縁の切れ目」ともいうように、金銭的な価値観の不一致が離婚原因になることも少なくありません。ですから、金融機関や保険会社の方たちに夫婦円満の秘訣を知ってもらい、彼らがそれらの知識を使いながら老後の金融プランを提案していけば、心穏やかに暮らせる夫婦が増えると思います。

3人の子どもを持つ50歳女性が教えてくれたのは、きっかけと行動力で人生は変わるということ

「コンサルティングの知識が全くなかった素人が?」

「19年間専業主婦だった人が?」

「小学生の子どもがいた、当時50歳のお母さんが?」

過去の中村さんは、一見、起業とは縁遠く見える女性でした。しかし今では一企業の代表を務める立派な起業家。ビジネスの知識がなくても、専業主婦でも、母親でも、きっかけと行動力があれば起業家としての道が歩めることを彼女は体現しました。

どんな境遇でも関係ない。年齢や性別、キャリアがネックとなって起業をためらう方の背中を押してくれる、中村さんはそんな存在でしょう。

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株式会社エス・ピー・アイ(あ・える倶楽部)/東京都渋谷区
代表取締役

篠塚恭一さん(55歳)

1961年、千葉県生まれ。大手旅行会社の添乗員を経て、旅行専門の人材派遣会社に勤務、“人づくり”を担ってきた。91年、「エス・ピー・アイ」設立。98年、高齢者とその旅を支える人々が集う場として「あ・える倶楽部」を立ち上げ、介護旅行サービスを本格化。2006年には、広くトラベルヘルパーを育成することを目的に「日本トラベルヘルパー協会」を設立し、多くのプロを輩出している。教育、医療研究機関との連携も進んでおり、その活動は大きな広がりを見せている。

全ての高齢者が持つ欲求や夢を、かなえられるようなインフラづくり。
それが、「真に豊かな社会」の幕開けとなる

━介護旅行を始めたのは?

高齢者が「温泉に行きたい」「思い出の地を訪れたい」と思っていても、その受け皿がなかったんですよ。事業を始めた20年ほど前は、70歳以上ともなれば、海外旅行をするのに健康診断書が必要な時代でしたし、杖はダメ、車椅子はダメと、どの旅行会社も高齢者や、いわんや要介護者向けの旅行サービスには消極的でした。

業界がシニア市場の拡大、生涯顧客の獲得を謳う一方で、そういった現実があり、ものすごく矛盾を感じたわけです。長く働いて、この国を守ってきた人たちが、たまたま介助が必要になったからといって、例えば、故郷の墓参りもできないなんて話はおかしいでしょう。「当たり前のことを当たり前にする」、私としては普通のことをやってきたつもりなんです。

━現在、利用者の平均年齢は80歳を超えているとか。

82歳で、要介護度の平均は3・5です。
この20年間、2年に1歳ずつ平均寿命が伸びてきたわけでしょう、顧客年齢層も上がってきました。長生きできる高齢者が増えたことは豊かな国になった証ではあるけれど、でも、その豊かさが幸せに結びついているのだろうか…ずっと考えてきました。

我々にできるのは、介護旅行を通じて、その方に生きる自信、幸福感のようなものを届けることだと。

実際、外出をあきらめていた方が、旅でも何でも、目標を見つけて出かけると、驚くほど変わります。表情の少ない寝たきりの人が笑ったり、意欲的に食事をするようになったり。外出や人との交流がQOL(人生の質)向上のきっかけになるのは確かで、そういう現場をたくさん見てきました。そして、それがトラベルヘルパーたちの大きなやりがいになっていることも、また確かです。

━ トラベルヘルパーの養成にも注力されています。

最初は、うちの職業訓練として始めたのですが、介護人材の教育事業として公開しようと、日本トラベルヘルパー協会を設立したんです。我々の活動に共感する介護士や医療従事者個人が、多く集まってくれたなか、最近では、行政、観光関係者などの参加も増えています。

あるいは、去年から出てきた介護保険外サービスの動きを受けて、新しいビジネスとして取り入れようと、法人単位で参加するケースとか。もとよりトラベルヘルパーの仕事は保険外サービスなので、制度の縛りがありません。従来の硬直的なサービス枠を超えて、介護人材が職能を高め、職域を広げていく機会につながれば、それはうれしい話です。

━ 今春、福祉の専門学校にもトラベルヘルパーの学科が新設され、動きが大きくなりそうですね。

これからは、保険外サービスという新しい医療や介護のかたちが当たり前になって、いい仕事をすれば、収入もちゃんと得られるような社会になるよと、ようやく若い人たちに言えるようになってきた。うちだけでなく、いろんなアクティビティが出てきて、業界は活性化されるでしょう。今、ターニングポイントを迎えていると思いますね。

でもまぁ、自由契約の世界で、いいサービスを提供すればお客さまが喜び、会社も社員も収益が上がるというのは、ごく当たり前の話で、「やっとここまで」というのが正直なところです。
本当の意味で動くのは、まだまだこれからですよ。全ての高齢者が持つ欲求や夢をかなえられるような、多様な生活感を持てるような、豊かな社会に向けてのインフラづくりを「できるまで」やっていこうと。「これぞ、究極の介護旅行」というのも企画したいし(笑)。

本来飽きっぽい私がここまで続いているのは、しんどくても、やっぱりこの仕事が面白いから。

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ここでは使用方法を確認すると共に、発行の請求先についても確認していきます。

どんなときに必要なのか?

そもそも納税証明書というのはどんな資料なのでしょうか?
簡単に言うと、「納税をしていることを証明するための書類」です。 (さらに…)

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今回お話を伺ったのは、デザイナー、占い師、VJ(ヴィジュアルジョッキー)、大学講師、フードデザイナーの5つの職業をこなす、市角壮玄さん。

これだけ幅広い仕事をこなす超人に、コンプレックスなんてあるのか、と思ってしまいますが、市角さんは実は幼少期”グズでノロマ”と言われ続けてきたそうです。

(さらに…)

2017年10月18日

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