TOP

家庭と社会を幸せに。夫婦円満コンサルタント ・中村はるみさんが歩んだ10年間の軌跡。

5,916 View

メイン画像

「夫婦円満コンサルタントとして起業する前は、19年間専業主婦をしていたんです」

そう語るのは、起業してから10年、夫婦円満コンサルタントとして活躍する中村はるみさん。

「夫婦円満コンサルタントって?」

この記事を見たあなたは、まずそう思うでしょう。そして「専業主婦が起業なんてできるの?」と疑問に感じるのかもしれません。

そこで今回は、女性起業家として活躍する中村さんに、夫婦円満コンサルタントを始めたきっかけから、専業主婦から起業するに至った経緯、今後のビジョンまで語っていただきました。

家庭と社会を幸せに導く、それが夫婦円満コンサルタント

インタビュー画像

—「夫婦円満コンサルタント」という聞きなれない職業ですが、具体的にはどのようなことを行っているのでしょうか?

―中村
夫婦関係で悩む方に、関係を修復するためのコンサルタントとして電話や来訪などでアドバイスをしています。これまで夫婦関係のトラブルを1000件以上解決してきました。

ほかには、夫婦円満を保つ秘訣についての講演会を開いたり、雑誌やテレビなどのメディアに掲載・出演をしたりしています。そして、2015年には「夫婦円満コンサルタント」という名称を商標登録しました。

—1000組以上の夫婦を救ってきたんですね!女性だけでなく、男性からの依頼もあるとのことですが、どういった相談が寄せられますか?

―中村
女性からは、「夫への不満を解消したい」「夫と仲良く過ごすにはどうすればいいか」といったことを相談されることが多いです。男性からは、奥様の浮気相談が多くを占めます。

男性は、家庭において自分が必要とされることで、自信を持つ人が多いんです。だから夫婦円満で、奥様だけでなく子どもにも信頼されていると、仕事がうまくいったり家事や育児に協力的になったりするんですよ。

夫が家事や育児を手伝ってくれれば、妻も家庭への不満がなくなるので双方にとってメリットがあります。

起業のきっかけは家庭内離婚。夫に愛されリスペクトされたいという意思が全ての始まり

説明画像

—「長い間専業主婦をしていた人が起業できるの?」と思われる方は多いと思います。起業となるとそれなりのビジネス思考が必要ですし……。もともと起業の夢は若い頃から持っていたんですか?

―中村
私は、起業を夢見るタイプではありませんでした。専業主婦として、3人の子育てをする毎日だったので。

でも、普通の主婦とは違っていたかもしれません。子どもの幼稚園バッグを作る時は、まず裁縫の本を10冊読んでから最高のものを作り、料理にハマれば本を読みあさって知識をつけ、料理やパンのコンクールで優勝したこともあります。

いつも、やると決めたらとことんやっていたんです。

—裁縫ひとつで本を10冊も!そんなに主婦業を極める人は珍しいですよね。

―中村
そうですね。これには夫の考え方が影響していると思います。主婦業の中にも、夫から学んだビジネスの方法が反映されていたのかもしれません。

—そんな主婦一筋の中村さんが、起業を意識したのはいつ頃ですか?

―中村
50歳の頃です。実は当時、日常生活の中での夫へのイラ立ちがかなり溜まっていたんです。とはいっても人として尊敬している夫から学んだことはたくさんありましたし、末っ子はまだ小学生でしたから離婚もできなくて。

それなら、夫への不満をビジネスに昇華しようと思って。また、ビジネスマンとして尊敬している彼から学んだビジネス思考を社会で試してみたい。そこで、自分に投資することを決め、偶然テレビで見たコーチングの講座を受けることにしました。

けれど、最初は「コーチングを学んでも、それをビジネスで活用する場は限られる」と夫に否定されてしまって……。それでも私がコーチングの汎用性が高くないことを理解した上で勉強していることを知ると、夫も私の頑張りを認めてくれ、応援してくれるようになりました。

※コーチング…感情や思考のはたらきを行動の力に変えることで、目標達成や自己実現を促すコミュニケーション技術のこと。

まずは目標だった経営コンサルタントから入った起業。しかし男性社会の壁に阻まれ…

説明画像

—コーチングの勉強を終えた後、その知識を生かせる経営コンサルタントとして活動を始めた中村さんですが、当時の事業はどうだったのでしょうか?

―中村
当時、経営コンサルタントは男性中心。ですから、女性という理由で受け入れてもらえないことが多かったです。中には実力を認めてくれる経営者もいましたが、私をコンサルタントとして採用してくれることはありませんでした。

「男性中心の社会に女性はいらない」という考え方がまだ根強い時代だったので……。当時の企業は実力がある人間よりも、コンサルタントとして知名度が高い男性を採用する傾向があるように感じました。

—それは辛いですね……。しかし、そこそこ事業は成功していたと聞きました。当時は、どんな人をターゲットにビジネスを展開されていたんですか?

―中村
税理士・弁護士などの士業の女性をターゲットに経営コンサルタントをしていました。男性中心の組織だとなかなか実績をあげるのが難しかったですが、女性は実力だけをみて判断してくれる方が多かったからです。

しかし、事業が軌道に乗り始めた頃に東日本大震災が起こり、長年住んでいた仙台から東京へ引っ越すことになりました。それに伴い、仕事もいったん辞めてしまったんです。

自身の経験は絶対に世の中に必要!その思いで夫婦円満コンサルタントへ

説明画像

—東京への転居に伴い、一度は軌道に乗ったビジネスを手放した中村さんですが、ビジネスを再開するに至った経緯を教えてください。

―中村
東日本大震災が起きた頃は、仙台でのビジネスに限界を感じていた時期でもあったんです。この土地において、士業の女性へのコンサルタント業で上を目指すのは厳しいなと。だから、東京で再出発しようと思ったんです。

でも、東京には経営コンサルタントなんて星の数ほどいますし、実績や実力がものをいう社会で這い上がるには、何か一つの分野でトップを目指すのが一番だと思いました。そして、そのあとに自分がやりたい事業を展開していけばいいと。

そこで浮かんだのが、夫婦円満コンサルタントでした。

—夫婦円満コンサルタントは、考えてもなかなか浮かばないアイディアだと思いますが、どのようなプロセスで生まれたのですか?

―中村
まず、自分がやってきたことで、かつ世に出ていないビジネスがいいと思って。そこで「円満な夫婦関係をサポートするビジネスをしよう」と考えつきました。

実は自己投資で始めたコーチングの勉強から、だんだんと「どうしたら夫と快適に暮らすことができるか?」ということを考えて、実践していたんです。その結果、夫との仲も良くなり、今ではおしどり夫婦だねって言われるほどになりました。

この経験なら、需要もあるしビジネスとして成り立つと思ったんです。

夫婦と関わる機会のある業界の人にも、夫婦円満の秘訣を伝えて幸福な社会の一歩に

—最後に、夫婦円満コンサルタントとして業界を牽引してきた中村さんの次のビジョンを教えてください。

―中村
やりたいことはもう明確なんです。

まずひとつは、これから一緒になる夫婦へのアプローチ。近年、ブライダル事業やお見合い事業は著しい成長を見せていますが、どちらも夫婦関係の始まりに焦点を当てたビジネスにすぎません。しかし本当に大切なのは、スタートした後の夫婦関係を良好に築くこと。でも、その具体的な方法を教えてくれる人って誰もいませんよね。

そこで、こういった事業を展開する人たちに夫婦を円満に保つための秘訣を伝えるんです。そうして出会いから結婚、その後の結婚生活までサポートできる形を作り、1組でも長く円満に暮らせる夫婦が増えたらいいなと思っています。

―中村
そしてふたつ目は、退職後の生活を始める夫婦へのアプローチです。実は、退職後の第二の人生は、退職金の使いみちや加入保険のプラン設定など、夫婦の絆の強さが問われます。

「金の切れ目が縁の切れ目」ともいうように、金銭的な価値観の不一致が離婚原因になることも少なくありません。ですから、金融機関や保険会社の方たちに夫婦円満の秘訣を知ってもらい、彼らがそれらの知識を使いながら老後の金融プランを提案していけば、心穏やかに暮らせる夫婦が増えると思います。

3人の子どもを持つ50歳女性が教えてくれたのは、きっかけと行動力で人生は変わるということ

「コンサルティングの知識が全くなかった素人が?」

「19年間専業主婦だった人が?」

「小学生の子どもがいた、当時50歳のお母さんが?」

過去の中村さんは、一見、起業とは縁遠く見える女性でした。しかし今では一企業の代表を務める立派な起業家。ビジネスの知識がなくても、専業主婦でも、母親でも、きっかけと行動力があれば起業家としての道が歩めることを彼女は体現しました。

どんな境遇でも関係ない。年齢や性別、キャリアがネックとなって起業をためらう方の背中を押してくれる、中村さんはそんな存在でしょう。

この記事が気に入ったらいいね!しよう。

最新記事をお届けします

IMG_0623_001

「独立・開業」を目標に実際に起業活動を進めている方の年間密着取材、第2シーズン。開業までのプロセスや想いを中心に、苦労話や失敗談まで、リアルな姿を追いかけるドキュメンタリー。

菊地美由起さんプロフィール
岩手県の保育専門学校を卒業後、すぐに結婚。家事をこなしつつ、ファストフード店やコンピューター関連の仕事に従事。数年後、離婚を機に埼玉県へ移住した。1年ほどファストフード店と服飾店で経理として働いた後、総合病院に就職。9年後に退職し、乳幼児専門の保育園に正社員として就職。3年後、次女の結婚を機に、鎌倉に引っ越す。2017年3月末で保育園を退職し、4月7日に鎌倉市内にフランチャイズの託児所をオープンし、黒字化を目指し中。

――オープンして2カ月が過ぎましたね。利用者の登録状況はいかがですか?

じわじわと増えてきているように思いますが、今のところまだ約15名が利用してくださった程度。フランチャイズ本部のホームページから予約をいただくこともありますし、お店に見学にいらして、見学後そのまま利用してくださった方もいます。中には2回、3回とリピートしてくれた方もいるんです。問い合わせも増えてきてはいるのですが、まだまだこれからという感じですね。

_DSC0315

――では、お子さんを預かっていない時はどんな風に過ごしていらっしゃいますか?

託児所は朝9時からなので、8時30分には出社して、看板を出し、室内の気になるところを拭き掃除しています。それから、その日の予約状況をチェックしていますね。
あとは、室内を充実させるために時間を使っています。温かみのあるものを用意したいと思っているので、絵本のカバーで紙袋を作ったり、託児所内の飾りを手編みで作ったりしています。
この1カ月で本棚やおもちゃ、絵本などを増やしました。それから、受付スペースに置いている荷物入れの背面が、ちょうどこどもたちの遊ぶスペースになるので、背面にお絵描きができるように、大きなホワイトボードを貼ったのですが、これがすごくいいんですよ。描いた絵は水で簡単に消せるし、こどもたちにとっては壁のような大きさなので、夢中になって遊べるんです。

_DSC0315

――なるほど。ではオープンから1カ月はいろいろな準備に時間を使われていたんですね?

はい。でも実は開業準備をしながら、オープン直前まで保育園に勤めていたので、その疲れと、開業後なかなか経営が軌道にのらないという悩みで、気分的に少し落ち込んでいましたね。体調もすぐれなくて整体にも行ってみたのですが、なかなか回復できませんでしたし。育児にがんばるお母さんとこどもたちのために役立ちたいという思いで開業したのですが、そういった気持ちばかりが強く、自分の健康管理がおろそかになってしまっていました。
また、今の経営状況ではいけないと思いつつも、運営を手伝ってくれる娘も育児で忙しいだろうから、頼りすぎてはいけないと思ったり…いろいろ悩んでばかりいましたね。

_DSC0315

――フランチャイズ本部からのサポートはどうだったんですか?

開業前から“全面的にサポートする”と言っていただいていたので、私の方で期待しすぎていたところがありました。もちろん、こちらから連絡をすればサポートしてくださるとは思いますが…。本部の方も新店舗の拡大で忙しそうだし、私のやりたいことを見守ってくれているところもありましたので、遠慮してしまってどんなことをどこまで相談していいのかわからなくなり考え込んでばかりいました。“全面的にサポートする”という言葉の捉え方に、本部と私の中でズレがあったように思います。

_DSC0315

――それは大変でしたね。それで解決策は見つかりましたか?

はい。このままではこの先ずっと、不安を抱えたまま過ごすのではないかと思いましたね。だから、こちらから気になることは何でも発信していこうと気持ちを新たにしました。
それと、オープン1カ月を迎えるタイミングで、手伝ってくれている娘と今後について話し合いをして、2人だけで決意表明をしたんですよ。親子とはいえ、仕事を一緒にやっていくと決めた以上、期日を決めたことはお互いきちんと守ろう、お互いに助け合おうという感じです。娘にはSNSを使って今まで以上に販促や宣伝を強化してもらおうと思っています。それから開業準備をしていた時、娘に外部の方とのやりとりを任せたのですが、私よりそういう業務が向いていると感じたので、今後は近隣のお店や病院のあいさつまわりなどの営業に集中してもらうことにしました。
ほかにも開業前の研修でお世話になった近隣店舗の店長に連絡を取ったりもしました。社長の計らいで開業時期が近い店舗の店長数名とSNSでのグループ連絡網ができたので、これからはそういった人たちとも相談し合えるのではと思っています。

_DSC0315

――解決の糸口が見つかってよかったですね。SNS以外の販促はどんな状況でしょう。

はい。気持ちが軽くなりました。
SNS以外の販促は、ビルの1階入り口にチラシを置いています。フランチャイズで全店共通のものですが、毎日5枚程度、減っていくので、口コミでお店の存在が広がっていってくれたらいいなと思っています。鎌倉市観光協会にもチラシを置いてもらうことと、協会ホームページに託児所のバナーを貼ってもらうお願いをしました。協会の審査が通れば6月中に、そちらでもPRできそうなんです。いずれも有料なのですが、まずは知ってもらうことからはじめたいと思っています。

_DSC0315

――それでは最後に、これからの予定や抱負をお聞かせください。

まずはこの店舗を軌道にのせることが重要課題ですね。先日、逗子市役所や逗子市民交流センターにあいさつに行ってみたのですが、葉山や大船にも目を向けていきたいと思っています。どんどん広がって大船に2店舗目ができたら良いと思っています。夢はどんどん膨らんでいますよ。

_DSC0315

「-Season2-長期密着取材! 独立開業への道365日」シリーズ
次回の更新は、2017年6月30日(金)。
山梨県でフルーツゼリー店の開業準備をしている橋爪ご夫妻編(第7回)予定。
気になる物件に出合えた様子のご夫妻に詳細を直撃! お楽しみに!

更新日:2017/6/23
文:堀家かよ 撮影:吉原朱美




独立開業への道 365日 アンケート2

アンケートにご協力ください

以下の項目に当てはまるものにチェックを入れ、「送信する」ボタンをクリックしてください。







2017年6月23日

上田さん2

NPO法人空家・空地管理センター/埼玉県所沢市
代表理事

上田 真一さん(32歳)

1984年、埼玉県生まれ。オハイオ州立大学卒業後、ベトナム大手旅行代理店に就職し、不動産事業の立ち上げに携わる。2010年、父親が経営する不動産会社に入社し、新規事業としてNPO法人空家・空地管理センターを設立。東京・埼玉を中心に1000軒を超える空き家に足を運び、管理、活用のノウハウを築く。15年、新宿に「空き家相談センター」を開設し、全国展開に向けて躍進中。著書『あなたの空き家問題』(日本経済新聞出版社)や講演を通じて、提言活動も積極的に行っている。

空き家ビジネスを通じて、この社会問題の深刻さを喚起していく。それが、根本的な解決につながる道となる

━ なぜ、空き家ビジネスを?

父が不動産会社を営んでおり、継ぐ前提で入社したのが28歳の時。それまでにも不動産業には携わってきたので、業界を取り巻く時代の変化は感じていました。人口減少による住宅需要の落ち込みや、不動産投資の市場縮小など、「このままいくとジリ貧になる」という危機感が、まずあったんですね。「何か新規事業を」と思って、不動産業を細分化し、分析してみると、明らかに衰退する市場、伸びる市場が見えてきたんです。

そこで注目したのが、空き家の急増。
なかでも放置された空き家は、危険性や景観の乱れなど深刻な問題を抱えていて、放っておけないと。住宅の専門知識を持ち、加えて司法書士、弁護士などの専門家や建築業界とのネットワークがある不動産業界が、先んじて取り組むべきビジネスだと考えたのです。

━ 空き家管理を始めた当初は、苦労もあったと聞いています。

管理に入った空き家の隣人から、「大変なシロアリ被害に遭った。どうしてくれるんだ」と延々クレームを聞かされたり、時には台風のなか、劣化した屋根が飛ばないよう必死で作業したりと、けっこうヘビーな案件が続きまして。今ならノウハウがありますけど、最初は「どこまでやるか」の線引きができていなかったから、心身共にきつかったですね。

現場では、空き家の所有者が抱える種々の問題にも直面します。よく「空き家なら売ればいい」と言われるんですけど、実際は、そんな簡単な話ではないんですよ。所有者間での権利関係が複雑、相続でもめる、遺品整理に時間がかかるなど、空き家を活用しようにもできない事情は多々あるのです。活動を続けて分かってきたのは、この問題を根本的に解決するには管理だけではダメで、所有者が抱える諸問題をサポートする体制づくりが重要だということです。

━ それで「空き家相談センター」を開設し、活動を広げてこられた。

「空き家を相続したが、どう対処すればいいのか」といった相談が急増するなか、それらを受け止める窓口って、ほとんどないのが現状です。手間も時間もすごくかかるビジネスなので、誰もやりたがらない。だからこそ、そこに着手する意義があるし、先々、市場も取れるだろうと考えています。

相談センターの窓口業務には、当社の資格試験である「空家空地管理士」に合格した人が就き、より具体的な相談となれば、各分野の専門家や、造園、建築などの協力会社につないであらゆる相談に応じています。でも、十分なスキルを持つ人材はまだ圧倒的に不足しているので、現在は、その育成に力を入れているところです。

━ 全国の放置空き家ゼロを目指して、今後はどのような活動を?

まずは、名古屋、大阪、福岡と、相談センターを順次開設していきます。地域のことを一番分かっているのは地場の不動産会社ですから、対応エリアの全国展開には、協力会社の拡大が必須になります。ただ、空き家ビジネスは、手間や時間からすれば収益性は低いので、「地域や困っている人の役に立ちたい」という思いがなければ続きません。いたずらな拡大ではなく、“質”を大切にしたいです。

あと、重要なのは啓蒙活動。空き家問題は、もはや人ごとではない事態なのですが、そういう意識を持つ人がまだまだ少ない。何となく現状放置すれば資産価値は下がるし、地域にも迷惑がかかる。あげく壊すとなれば、大量の産業廃棄物も出る。どこを取ってもいい話ではないでしょう。皆が当事者意識を持たないと、放置空き家をなくすことはできないんです。私たちの事業や情報発信が、社会を動かすきっかけになれば――そんな思いで走っている日々です。

2017年6月22日

IMG_6590_Fotor

労働人口の約8割超が会社員である、日本。

ほとんどの人がいわゆる「雇われる生き方」をしている中で、「雇われない生き方」すなわち脱サラをして独立や起業を考えている人も数多くいらっしゃいます。

しかし、社会の少数派になることのリスク、そして養っていかなければならない家族への影響を考えるとなかなか1歩が踏み出せない。そんな悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。

今回お話をうかがったのは、墓石クリーニングサービス「アシストーン」の代理店に加盟し活躍されている、長尾和志さん。

長尾さんはあるきっかけで脱サラし、その後独立。現在では安定した利益を生み、アシストーンの関西地区スーパーバイザーにも任命されています。

「独立してから、自分の人生を他人任せにできなくなった。」―インタビュー中、長尾さんはにこやかに、そして真剣にそう語っていました。

自分の人生は自分で歩んでいきたい。そう思う人へ、長尾さんのストーリーを紹介します。

プロフィール:長尾和志さん
アシストーンメンテナンスサービスを運営。前職では飲食業に携わるが、親の介護が必要になり、拘束時間の長い飲食業界を退職。介護の後、独立を視野に動き始める。アシストーンで2014年8月に開業。お客さまを開拓し、順調に経営されている。

夢や目標は持てなくてもいい。フラットに仕事を選ぶために、偏見を持つな!

IMG_6617_Fotor
―まず、長尾さんが独立されたきっかけを教えてください。

IMG_6617_Fotor_Fotor
長尾さん
私はこの仕事を始める前、25年ほど飲食の仕事をしていたのですが、飲食の仕事はとにかく拘束時間が長い。それでも自分と家族のために毎日働いていました。

そんなとき、私の父が倒れてしまいました。

父の余命はあと僅かでしたし、介護も必要だったのでなるべく側にいてあげたかったのですが、職業柄あまり時間を取ることができませんでした。

そこでいよいよ仕事を辞める決心をしたんです。

仕事を辞めたあと、しばらくは父の介護をしていました。そして父の最期を看取ってから新しい仕事を探し始めました。

―そして、アシストーンに出会ったんですね。

IMG_6617_Fotor_Fotor
長尾さん
はい。飲食としてのキャリアが長かったので、そちらの業界からのオファーもたくさんいただいていたのですが、父の件もあったので、これからの仕事は時間的な余裕があること、そして自分のペースでできることを大切にしました。

そんなことを考えているときに、『アントレ』のイベントに足を運んで出会ったのがアシストーンなんです。

―アシストーンの魅力はなんだったのでしょうか?

IMG_6617_Fotor_Fotor
長尾さん
時間的に余裕があり、自分のペースでできることはもちろんですが、それ以上に「ひとりで仕事ができる」というキーワードを元に考えていきました。

選択肢自体はハウスクリーニング、移動販売、コンビニ、お弁当屋、車のリペアなどさまざまだったのですが、そのキーワードで絞っていったらアシストーンが最後まで残ったんです。

―初めから墓石クリーニングをやりたい、という感じではなかったんですね。

IMG_6617_Fotor_Fotor
長尾さん
本音を言うとそうですね。加盟金の安さ、在庫が必要か、ロイヤリティの金額…。ビジネス的に考えてどの仕事が1番効率がいいか、そして収益が上げられるかで考えたので、この仕事を選んだのは結果論です。

「この仕事をやるんだ!」みたいな、夢とか目標ってなかなか持てない人も多いと思うんです。私も実はそのタイプなんですよね(笑)。

でも、だからこそあらゆる仕事に対して偏見がなかったんです。

仕事を選ぶ際にフラットな目線で判断することができるって、とても重要なことだと思うんですよね。

全国約2000~3000万基のブルーオーシャン。誰にも真似できない技術を披露して、確実に顧客を作る

IMG_6604_Fotor
―さまざまな仕事からこの職種を選んで、現在はどうでしょうか?

IMG_6617_Fotor_Fotor
長尾さん
おかげさまで、てんてこ舞いの忙しさです(笑)。もう10日くらいずっと働いています。それでも雨の日は休んでいますし、時間に余裕を持ちながら仕事していますね。

もちろん最初からこんなに忙しかったわけではありません。石材店や広い霊園との付き合いも最初からあったわけではありませんし。

―どのように仕事を取ってきたんですか?

IMG_6617_Fotor_Fotor
長尾さん
もう営業あるのみですね。

といっても、むやみやたらなポスティングや飛び込み営業とかではないんですけど。

扱っている商材の性質上、実演が1番。どれだけ墓石がキレイになるか、それを実演していくんです。

個人のお客さまなら、私が実際に墓石をキレイにしているときに直接声をかけてくださる方もいらっしゃいます。

「何してるの?」から始まって、仕事の内容を説明すると「お兄ちゃん、ウチの墓石もやってや!」っといった具合です。

石材店や霊園も基本的には同じですね。たとえば石材店なら社長さんの親族のお墓を1台、ピカピカにして実演する。すると、腕を認めてくれることが多いんですよ。

ここで忘れてほしくないのは、私は別に元々墓石クリーニングに関するノウハウがあったわけではないこと。つまり、加盟してから研修を受けて経験を積めば、誰でもできるようになるんです。

Collage_Fotor
(上が施工前、下が施工後)

―未経験でもここまでキレイになるとはすごいですね。

IMG_6617_Fotor_Fotor
長尾さん
それからアシストーンのサービス領域は墓石だけではありません。

墓石同様、質の高い石もキレイにすることができます。たとえばホテルの廊下やパチンコ屋の床などといった大理石や御影石が使われている場所ならどこでも仕事ができます。

ほかにも、スーパー銭湯と契約して岩風呂をキレイにしているオーナーもいます。天然温泉を使っているお風呂だと、その成分がこびりついてしまうので、定期的な収入にもつながります。

要するに、仕事をする領域やマーケティングは、オーナーが自由に考える事ができるのです。

―墓石以外にもターゲットとなる領域はさまざまなんですね。

IMG_6617_Fotor_Fotor
長尾さん
はい。といっても墓石だけでも日本で約2000~3000万基。そしてこれから新しくお墓を立てようとする人が減っている中で、古い墓石をキレイにしたいという、墓石クリーニングの需要は確実に増えてきています。

きちんと営業をして、古い墓石をキレイにする、というだけで十分戦えると思っています。

ブルーオーシャンであるこの事業に魅力を感じて独立して、本当に良かったです。

自分の仕事に能動的になれる。それが独立のメリット

IMG_6595_Fotor
―今、独立したときの自分を振り返って何か思うことはありますか?

IMG_6617_Fotor_Fotor
長尾さん
もっと早くからこの仕事を始めればよかったなと思っています。

正直な話、お金も前職時代よりもずっと多く稼いでいますし、自由なので時間のゆとりも取れます。何より会社員時代と比べて「やらされ感」がまったくありません。

「もっとこうしたほうがいいんじゃないか」「こういう宣伝の仕方や売り込み方ってあるよな」そんな風に自分が思いついたことを、能動的に即行動に移せます。これは会社員だとなかなか難しいですよね。

―組織で何かをするときは、基本的に自分だけの意志では動けないですからね。

IMG_6617_Fotor_Fotor
長尾さん
そうなんです。だから会社員をやっていると、自分の人生設計がどこか他人任せになっているなと感じたんです。

私は前職に25年も勤めていながら、自分の将来についてあまり考えたことがありませんでした。

周りには「5年この店で修行して、いつかは自分が家の食堂を継ぐ」「いつかは会社を辞めて自分の店を持ちたい」といった目標を持っていた人たちがいました。

でも私はそういうことは考えていなかった。「どうなりたいのか」という視点がないまま、ただ目の前の仕事をこなしてお金をもらう。その繰り返しを25年続けてきたんです。

そんな私でも、父の介護が原因で会社を辞めて、その後独立した。

夢や目標があったわけでもなく、最初の決め手こそはビジネス的な視点で仕事を選びましたが、今ではこの仕事は天職だなと思っています。

「お金を稼ぎたい」「時間の余裕を作りたい」…そんな自分の「やりたい」を実現するためにどうするべきか、何をするべきなのかを能動的に考えながら毎日働いています。

そしてこの仕事を通して「人から感謝される」ようになりました。やる前には知る由もなかったお客さまからの言葉が、こんなにもモチベーションを上げてくれるなんて思いもしなかったですね。

自分の仕事について考えなければならない状況を作り出せる。そしてやっていくうちに、もしくはやる前から夢や目標に沿って働くことができる。

これが独立のメリットです。正直、こんなに楽しいことはありません。

―最後に、独立を考えている人にアドバイスをいただけたらと思います。

IMG_6617_Fotor_Fotor
長尾さん
人生も仕事も、自分のことは自分で選択するようにしましょう。

「自分は何がしたいのか」それを考えて行動に移すこと。ただ目の前の仕事や環境に流されてしまうのはもったいないです。

私自身、そういう生き方を長年してきてしまったので…。

自分の人生を他人任せにせず、自分のことは自分で決める。そういった生き方はもちろん苦労をするかもしれませんが、絶対に後悔はしないはずです。

2017年6月21日

ACCESS RANKING

2016年06月のアクセスランキング

ATTENTION TAGS

今、注目のタグ

CATEGORY

カテゴリー

アントレnet

独立、開業、起業をご検討のみなさまへ
アントレnetは、これから独立を目指している方に、フランチャイズや代理店の募集情報をはじめ、
さまざまな情報と機会を提供する日本最大級の独立・開業・起業・フランチャイズ・代理店募集情報サイトです。

会員登録はコチラ

アントレnet公式ページ