今回は、ジャンル別にフリーランスの仕事を一覧で紹介していきます。今後さらに、ハイブリッドワークの導入やフレキシブルオフィス、シェアオフィスの利用拡大など、多様で柔軟な働き方が増えていくでしょう。“フリーランス”という働き方は珍しいものではなくなってきていますが、その実態についてはあまり知らないという人もいるのではないでしょうか。今回は“フリーランスの仕事にはどのようなものがあるのか”を中心に、フリーランスという働き方についてお伝えしていきます。
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まずは会員特典を調べるそもそもフリーランスとは?個人事業主との違いは?
まずは“フリーランスとは何か”と"個人事業主との違い”についてお話していきます。
フリーランスとは、特定の企業などに属せずに個人で仕事を受ける"働き方”のことです。自身が持っている技術やスキル、ノウハウなどを委託先に提供し、作業や成果物の対価として報酬を得ます。フリーランスはあくまで働き方を表す呼称なので、法律(税法)による区分はありません。
一方、個人事業主は、法人や株式会社などを設立せずに個人で事業を営むことを指します。フリーランスは”働き方”を示す言葉ですが、個人事業主は"税法上の区分”を意味する言葉です。個人事業主は"継続して事業を行う個人”を指し、税務署に個人事業の「個人事業の開業・廃業等届出書」(開業届)を提出します。開業届を提出することで、税法上の個人事業主となり、一定の控除が適用される青色申告が利用できるようになります。
【ジャンル別】フリーランスの仕事一覧
フリーランスと個人事業主の違いなどをお伝えしました。フリーランスとしての働き方や目的に応じて、個人事業主や法人化を検討した方が良い場合もあります。「とりあえずフリーランスとして活動しよう」という方も、将来を見据えて、それぞれのメリットやデメリットを調べておくと良いでしょう。
ここからは、フリーランスの仕事を大きく3つのジャンルに分けて紹介していきます。
【ジャンル別】フリーランスの仕事一覧
エンジニア系
クリエイティブ系
ライター系
それぞれどのような仕事があるのか見ていきましょう。
フリーランスの仕事一覧【エンジニア系】
最初にご紹介するフリーランスの仕事は、エンジニア系です。一言でエンジニアと言っても、セキュリティエンジニアやAIエンジニア、フロントエンドエンジニアなど、その業務内容は多岐にわたります。いずれにせよ、フリーランスとして活躍している方が多い業界です。
また、未経験者でも参入するチャンスがあります。それぞれがどのような業務内容で、どのようなスキルが必要なのか、しっかりと下調べをすると良いでしょう。
今回は、そんなエンジニア系の中から、次の5つを紹介します。
プログラマー
Webコーダー
フロントエンジニア
インフラエンジニア
データサイエンティスト
それぞれの仕事について紹介していきます。
プログラマー
エンジニア系1つ目のフリーランスの仕事はプログラマーです。
プログラマーは、主にプログラミング言語を使ってWebサイトやアプリなどを開発する仕事です。インターネット上で見ているWebサイトの仕組みもプログラマーがつくっています。
プログラマーが扱うプログラミング言語は数えきれないほど存在しており、扱える言語によって年収や需要も大きく変わってきます。
Webコーダー
エンジニア系2つ目のフリーランスの仕事はWebコーダーです。
Webコーダーは、HMLコーダーとも呼ばれています。主にWebデザイナーが作成したデザインをHTML、CSSなどを用いてWebサイトに反映する業務を行います。WebコーダーはプログラマーなどのITエンジニアと比較すると、扱う範囲が狭く、Webサイトの制作に特化していることが特徴です。
フロントエンジニア
エンジニア系3つ目のフリーランスの仕事はフロントエンジニアです。
Webコーダーと同じく、Webデザイナーが制作したデザインをもとに、Webサイトを制作します。しかし、フロントエンジニアとWebコーダーの違いは、業界的に見ると「プログラミングスキルの有無」が大きな違いといえるようです。見た目だけでなく、表示される情報をプログラムで調整する技術が必要です。JavaScriptやPHPなどのプログラミング言語が使えなければいけません。
また、企業によってフロントエンジニアの業務内容が異なり、デザインの一部を担うケースもあります。いずれにせよWebデザイナーと多く関わる仕事なので、デザインに関心を持つこと、PhotoshopやIllustratorなどが使えるようにしておくことで仕事の幅は広がっていくでしょう。フリーランスでフロントエンジニアをしていく場合には、そのような知識を持っておくことは大きな武器になるはずです。
インフラエンジニア
エンジニア系4つ目のフリーランスのお仕事はインフラエンジニアです。
インフラエンジニアは、インターネット環境の基盤を支えるエンジニアです。ITエンジニアの中でも、サーバーやネットワークなど、ITサービスを提供するために必要なインフラを担当しています。分かりやすくいうと、インターネットのサーバー構築や運用、保守などを行うエンジニアのことです。近年ではセキュリティ対策需要の高まりとともに、セキュリティレベルや運用状況を管理する仕事も増加傾向にあります。
インフラエンジニアは、他の職種と比較しても高単価である場合が多く、実力があり、安定して案件を受注できればフリーランスから法人化へステージを進めることも夢ではありません。未経験からでも目指せない職種ではありませんが、プログラミングスキルやサーバー・クラウドの知識など専門的なスキルや知識が必要になります。
データサイエンティスト
エンジニア系5つ目のフリーランスの仕事はデータサイエンティストです。
データサイエンティストは、データの分析を行う職業です。高度情報化社会の現代では、多くの企業がデータの蓄積や分析を通じて、サービス改善や経営戦略を立てています。エンジニア関連の業種の中でも、データ分析ができる人は希少価値が高く、需要は高いです。
仕事内容としては、ビッグデータから必要な情報を収集・抽出して、データの分析後にビジネスの状況改善へ向けた施策立案を行うといった業務です。ビックデータの収集を行っているWebサイトやセキュリティといったIT分野の知識や、データの可視化、機械学習の実装をするために、PythonやR言語といったプログラミングスキルを求められる場合もあります。
フリーランスの仕事一覧【クリエイティブ系】
次に、クリエイティブ系のフリーランスの仕事を紹介します。クリエイティブ系のフリーランスの仕事では、次の5つを紹介します。
Webデザイナー
グラフィックデザイナー
動画クリエイター
カメラマン・フォトグラファー
イラストレーター
では、詳しく見ていきましょう。
Webデザイナー
クリエイティブ系1つ目のフリーランスの仕事はWebデザイナーです。
Webデザイナーの仕事内容は、Webサイトのデザインを担当する場合が多いです。クライアントの要望を的確にヒアリングして全体の構成やレイアウトを考えます。
在宅ワークが可能な求人が多いので、女性の中でも主婦に人気の職種です。独学で学びフリーランスとなることも可能ですが、高単価の案件を獲得するフリーランスになるためには実務経験がない状態で安定的に仕事を獲得していくことは難しいです。最低でも1年以上の実務経験を積んでから独立を検討する方が良いでしょう。PhotoshopやIllustratorなどのスキルのほかに、HTMLやCSSの知識、コミュニケーション能力も必要な職種です。
グラフィックデザイナー
クリエイティブ系2つ目のフリーランスの仕事はグラフィックデザイナーです。
グラフィックデザイナーは、クライアントの要望をヒアリングし、訴求すべきターゲット層にマッチするデザインを考案・制作します。経験を積むとテレビCMなどの大きなプロジェクトに関わることも多いです。
Webデザイナー以上に実務経験がないと案件を獲得するのが難しい職種で、フリーランスとして独立する人は、3年以上の実務経験を積んでいる場合が多いです。実務経験が浅い人は、アシスタントとして現場で経験を積んでから徐々に仕事の範囲を広げていくというのが一般的です。フリーランスとして案件を獲得するには、デザイナー専門のフリーランスエージェントを利用するのが良いでしょう。
動画クリエイター
クリエイティブ系3つ目のフリーランスの仕事は動画クリエイターです。
動画クリエイターは、動画編集だけでなく、ディレクションや企画・構成などの工程も担当できると単価が上がります。最近では個人だけでなく、企業がYouTubeやTikTok、Instagramを運営することも当たり前になってきました。このような背景から動画編集のニーズはかなり高まってきています。
Webマーケティングの領域では、動画広告の効果がかなり高いことが実証され始めています。WebマーケーターやWebコンサルタントとタッグを組むことで、案件を獲得しやすくすることもできるでしょう。動画クリエイターに限った話ではありませんが、実務未経験の状態でフリーランスになると、単価が低い可能性もあります。未経験の場合には、在学中に案件の獲得ができる動画編集スクールなどを受講することも検討してみてください。
カメラマン・フォトグラファー
クリエイティブ系4つ目のフリーランスの仕事はカメラマン・フォトグラファーです。
カメラマン・フォトグラファーは年齢や経験年数は関係なく、実力主義の世界です。フリーランスとして案件を獲得するためには、常にニーズのある個人や企業をリサーチし、自分の専門分野や単価を見極めながら営業活動を行う必要があります。
また、クラウドソーシングサービスなどに登録することも案件獲得の手段としては有効でしょう。
イラストレーター
クリエイティブ系5つ目のフリーランスの仕事はイラストレーターです。
イラストレーターはイラストを描くだけでなく、企業ロゴやホームページの作成、冊子に掲載するキャラクターのデザイン、YouTubeのサムネイル画像作成など仕事内容は多岐にわたります。フリーランスとして仕事を獲得する場合には、クラウドソーシングサービスを利用することが一般的ですが、SNSを活用した宣伝活動なども重要になってきます。
フリーランスの仕事一覧【ライター系】
最後に、ライター系のフリーランスの仕事を紹介します。ライター系のフリーランスの仕事では、次の5つを紹介します。
Webライター
Web編集者
コピーライター
シナリオライター
翻訳家
では、詳しく見ていきましょう。
Webライター
ライター系1つ目のフリーランスの仕事はWebライターです。
Webライターの仕事は、主にWebメディアなどの記事執筆を行います。案件によっては記事に挿入する画像の選定や記事構成も担当します。
記事の執筆自体は、未経験からでも始めやすいので副業で始める人も多い職種です。記事をインターネット検索された際に上位に表示させるためのSEOの知識や、セールス・マーケティングの知識をつけると収入アップも目指せます。WebディレクターやWebコンサルタントといったキャリアアップを見据え、3年以上の現場経験を積みながら、より専門性の高い案件に挑戦したり幅広い知識を身に付けたりするのも良いでしょう。
Web編集者
ライター系2つ目のフリーランスの仕事はWeb編集者です。
Web編集者は、Webメディアの企画・制作全般を担当します。メディアで制作する記事を企画し、制作メンバーに方向性を示します。記事の添削や修正もWeb編集者の仕事です。
コピーライター
ライター系3つ目のフリーランスの仕事はコピーライターです。
コピーライターは、ポスターや雑誌などの広告を中心にキャッチコピーを考える仕事です。キャッチコピーを考えるだけでなく、クライアントからのヒアリングをもとに、デザイナーなどと連携して企画コンセプトの考案を行う場合もあります。実務経験はもちろんですが、言葉選びのセンスや実績が必要な職種のため、フリーランスとして生計を立てるのはなかなか難しいです。ただ、実績が認められることで高収入が目指せる職種でもあります。
シナリオライター
ライター系4つ目のフリーランスの仕事はシナリオライターです。
シナリオライターは、テレビドラマや映画、ゲームなどの脚本を作成する仕事です。オリジナルストーリーのほか、小説や漫画といった原作がある作品の脚本として作成する場合もあります。シナリオライターはフリーランスとして活躍している人が多い一方、しっかりと経験を積んでから独立しないと、安定的に仕事を獲得することは難しいでしょう。
翻訳家
ライター系5つ目のフリーランスの仕事は翻訳家です。
翻訳は、日本語の文章を外国語に訳す、または外国語で書かれた文章を日本語に訳す仕事です。映画の字幕や論文、コーポレートサイトの翻訳など仕事内容は、さまざまです。一般的なライターと比べるとかなり文字単価が高い傾向にあります。求められるスキルの例としては、TOEICのスコアは900点前後というのが一般的です。翻訳スキルだけでなく、文章を読み解く読解力や専門的な論文の翻訳をする場合には、そのジャンルにおける知識やリサーチ力も必要となる仕事です。
フリーランスの選択肢は無限大!目的を明確にしよう
今回は、フリーランスの仕事一覧として、大きく3つのジャンルに分類して15の職種を紹介しました。今回紹介しきれなかったジャンルとして、接客系にスポーツインストラクターやカウンセラー、ちょっと変わり種として音楽系の楽器奏者や作曲家、SNS系のライバーといったものもあります。
このように、フリーランスの仕事に、ジャンルの決まりはなく、働き方がより多様かつ柔軟になっていく昨今、現在はフリーランスが一般的ではない職種でも数年後には当たり前になっているかもしれません。重要なのは"職種”ではなく"なぜフリーランスになるのか”という目的です。フリーランスになる目的がはっきりすれば、おのずとメリット・デメリットが明確になります。メリットの方が大きければ、次は目的を達成するためにどうするべきかを考えると良いでしょう。
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西川ちづる