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セカンドキャリアとは?年代別目的やキャリアを積む方法まとめ

セカンドキャリアとは?年代別目的やキャリアを積む方法まとめ

終身雇用制度が崩壊しつつある昨今、“セカンドキャリア”という言葉を聞いたことがある方は少なくないのではないでしょうか。セカンドキャリアとはどのようなキャリアなのでしょうか。セカンドキャリアとは何で、年代別に応じてどのような目的があるのか。仕事の探し方と合わせてまとめてお伝えします。

セカンドキャリアとは

“セカンドキャリア”とは英語の“second”と“career”を組み合わせた和製英語で、“第二の人生における職業”を意味します。もともとはプロスポーツ選手が引退をした後のキャリアチェンジを指したり、育児・子育て後や定年退職後に従事する職業を指したりして使用されてきました。

しかし、終身雇用制度が崩壊しつつあり“人生100年時代”と呼ばれる現代においては、セカンドキャリアは“将来を見据えたキャリアの転身”や“キャリアアップ”というような意味が強くなってきています。他にも、“これまでの経験やスキルを活かして中高年層が新たなキャリアを切り拓くこと”を“セカンドキャリア”と呼ぶこともあります。結婚や定年といった人生の節目をゴールとするのではなく、より豊かな人生とするための手段として“セカンドキャリア”は前向きに捉えられつつあり、徐々に広がり始めています。

日本の働き方は、企業などで定年まで働く“終身雇用制度”が一般的でした。しかし、終身雇用制度のキャリアパターンは1990年代のバブル経済崩壊以降、急激に減少したといわれています。さらに少子化の影響で労働人口の減少が問題視されている昨今、年齢に関わらず能力や経験を活かしてシニア世代でも働ける雇用対策、労働力の再配置と事業再構築が注目されています。そこで、シニア世代の人材雇用促進のため、さまざまな企業がセカンドキャリアの支援プログラム整備に力を入れるようになったのです。

年代別セカンドキャリアの目的

セカンドキャリアと一言でいっても、どの年代の人が対象なのかによって目的が異なります。30代・40代・50代、それぞれの年代におけるセカンドキャリアの目的を説明していきます。

30代は転身

30代にとってのセカンドキャリアとは、転身を目的としたものです。就職活動をして学校を卒業後に入社したものの、「自分にはもっと良い環境があるのではないか」と他の企業への転職を考える人は少なくありません。

平成31年に厚生労働省が実際に発表した離職状況によると、新規大卒就職者のうち31.5%の人が3年以内に仕事を辞めています。このことから、働いた経験のない状況で自分に合っている企業や職種を見つけるのは難しいことであることが分かります。

このような背景があるため、新卒で入社した会社や仕事内容が自身の適正に合わないと、新たなスキル獲得のために転職をしてセカンドキャリアを構築しようと考える人が増えているのです。

「新規学卒就職者の離職状況」(厚生労働省)

40代は将来を見通してのスキルアップ

40代にとってのセカンドキャリアとは、将来を見通してのスキルアップを目的としたものです。40代になると、ファーストキャリアで積んできた知識やスキルが高まっている方は少なくありません。

また、そう感じるのと同時に自分のスキルをこれ以上高めることへの難しさも感じていることでしょう。セカンドキャリアを構築していくことはファーストキャリアで得た知見をさらに広げ、新たなスキルを獲得することとなり、より長期的に自身のキャリアを築けます。

50代は定年後・子育て終了後の新しい働き方を視野に

50代にとってのセカンドキャリアとは、子育てや定年退職後における新しい働き方を模索することを主な目的としています。それまでは“家族のため”“会社のため”と責任を感じて働いていた方も、そのような責任感から解放されて、“興味はあったけれどできなかったこと”など諦めてきたことを自分のために始めるケースも少なくありません。

子育てが落ち着いたり、定年退職を迎えたりすることは、人生における大きな節目となります。そのため、何か始めたいことがあれば、一歩踏み出す勇気が持てやすくなるでしょう。中には、60代の定年退職の前に、少しだけ早くセカンドキャリアを見つける方もいるようです。人生100年時代といわれている昨今、ターニングポイントである50代以降に新しい挑戦をすることは遅すぎるとはいえません。

セカンドキャリアで成功するための5つのポイント

セカンドキャリアとは?年代別目的やキャリアを積む方法まとめ

セカンドキャリアに挑む目的を年代別に説明してきました。どのような目的であっても、今の職場を離れて新しい仕事を始めることは勇気がいることです。

ここからは、セカンドキャリア構築のための転職や独立を成功させるポイント5つを紹介します。

1.人生設計を立てる
2.自分の現状を知る
3.自主的に学ぶ
4.環境の変化を認識する
5.資格を取得する

それぞれのポイントについて、詳しく解説します。

1.人生設計を立てる

セカンドキャリア構築のための転職や独立を成功させる1つ目のポイントは、“人生設計を立てる”ことです。

転職活動を始める前や独立を検討する前に、まずは長期的に自分のキャリアを捉えた人生設計を立てることから始めましょう。長期的な視点で理想の姿をイメージすると、いつまでにどのようなスキルを身につけなくてはいけないのかが明確にできます。

また、人生設計を立てることで、結婚・子育て・老後などについても必然的に考えることになり、お金に対する意識も高まることでしょう。自分の3年後・5年後・10年後の姿を見据え、将来どのように暮らしていきたいのか改めて考えてきましょう。

2.自分の現状を知る

セカンドキャリア構築のための転職や独立を成功させる2つ目のポイントは、“自分の現状を知る”ことです。

まずは転職や独立で新たな道に進むにあたって自分の現状を知ることが大切です。 自己分析をする際には“can・will・must”の観点より、“これまでのキャリア”と“今後のキャリア”を整理するのが重要といわれています。

can :今の自分にできること
will :できるようになりたいこと
must:世の中や社会から求められていること

現状どのようなスキルや知識が自分にあるのかを整理し、今後、身につけるべきスキルを明確にしていきます。さらに、自分の志向性・向き不向きや社会から必要とされるであろうことを踏まえた上で、セカンドキャリアについて検討していきましょう。

3.自主的に学ぶ

セカンドキャリア構築のための転職や独立を成功させる3つ目のポイントは、“自主的に学ぶ”ことです。

転職や独立は受け身の姿勢でいるうちは成功も難しいでしょう。転職や独立を成功させるためには、世の中の市場や新たな分野に対する知識を自主的に学ぶことが非常に重要です。自分のやりたいことや取得したいスキルがどれだけ明確であっても“どこでそのスキルを身につけられるのか”や、業界や職種などの最新の動向を知らなければ理解できません。

また、自分に合った企業を見つけるためにも、積極的にさまざまな情報を集めて学ぶ必要があります。

4.環境の変化を認識する

セカンドキャリア構築のための転職や独立を成功させる4つ目のポイントは、“環境の変化を認識する”ことです。

あらかじめ、転職や独立すると現職との間に環境の変化があることを認識しておきましょう。特定の企業で長年働いていると、無意識のうちにその企業での常識が自分にとって当たり前と考えるようになってしまうことがあります。前職の方針ややり方を転職先でも引きずってしまうと、新たな環境に馴染めなくなってしまうなどの支障をきたしてしまいます。環境の変化を前向きに受け入れる姿勢が、転職先に馴染みやすくなるための秘訣です。また、独立後も自由にできるからと言って環境をおろそかにしてはいけません。仕事の環境を整備することで業務効率をはかることにもつながります。

5.資格を取得する

セカンドキャリア構築のための転職や独立を成功させる5つ目のポイントは、“資格を取得する”ことです。

資格は自分のキャリアや知識を客観的事実として第三者に伝えるのに効果的です。そのため、資格を取得しておくことで転職活動がスムーズに進むようになるでしょう。また、独立して企業相手にサービスを提供する場合も資格があることが強みになります。セカンドキャリアに向けた転職や独立に特に役立つといわれているのは、以下の資格です。

・簿記
・社会保険労務士
・中小企業診断士
・宅地建物取引士
・ファイナンシャルプランニング技能士 など

転職においては、これまでの経歴が重要です。しかし、中にはこれまでのキャリアとは別の新しい道へ進みたいと考えている人もいるでしょう。未経験の分野に進む場合には、できるだけ早いうちにその分野の勉強をしておくことが重要です。 自分が転職を検討している分野では、どのような資格が求められるのかを確認し、資格を取得しておくことで知識を証明できるでしょう。独立においても、経歴やスキルが求められます。自信をもって営業活動をするためにも、どの資格が効果的か見極めて取得するようにしましょう。

セカンドキャリアで求められるもの

セカンドキャリアとは?年代別目的やキャリアを積む方法まとめ

ファーストキャリアでは、スキルや経験以上に人柄や志向性が重要視されます。

それに対してセカンドキャリアでは、これまで培ってきた経験やスキルが重要視されます。セカンドキャリアは転職の場合は中途採用となることがほとんどで、“即戦力”が求められるためです。

ここからは、セカンドキャリアに向けた転職で、企業側から求められる3つのポイントを紹介します。独立して企業を相手に取り引きをする場合にも参考になるでしょう。

1.高い専門性

セカンドキャリアで求められるものは、“高い専門性”です。

セカンドキャリアの転職市場では、社会人経験の浅い新卒とは異なり、ある程度、経験を積んだ人材が採用されます。 特定の分野で長期間経験を積まなければ、高い専門性は身につけられません。そのため、特定の業界でキャリアを積み、高い専門性や知識を身につけた人材は、即戦力として重宝されます。

独立も同じで、高い専門性があるからこそ委託先として選ばれ続けます。独立後も専門知識を磨き続けていきましょう。

2.経験

セカンドキャリアで求められるものの2つ目は、“経験”です。

セカンドキャリアでは、転職や独立前の経歴が重要視されます。キャリアアップの方法にも2つあり、“専門性を深めるパターン”と“キャリアの幅を広げるパターン”があります。仮に“キャリアの幅を広げるパターン”を希望している場合でも、ある程度、前職での経験や業種と関わりのあるものから幅を広げていくのが一般的です。

3.知識の幅広さ

セカンドキャリアで求められるものの3つ目は、“知識の幅広さ”です。

セカンドキャリアで求められる人材は、新卒と比較すると、より多くの職種や業界で経験を積んでいる人であることが一般的です。これまでに培ってきたさまざまな知識や経験を活かし、事業に新たな視点を取り入れてくれることを期待されています。もし即戦力となれる知識や経験がなくても、前職の知識や経験を活かし、新しい職場に、より良い影響や新しい知識を与えられる人材であることが望まれるでしょう。

セカンドキャリアの見つけ方

セカンドキャリアを構築するために転職や独立をしようと意気込んでいても、「何から始めたらいいか分からない」と悩んでいる方は少なくないでしょう。仕事をしながらの転職活動や独立準備は、非常に多忙となることを覚悟しておかなくてはいけません。

ここからは、これからセカンドキャリアを構築したいという方のために、セカンドキャリアの見つけ方をお伝えしていきます。

転職エージェントに登録する

セカンドキャリアを見つける1つ目の方法は、“転職エージェントに登録”する方法です。

今すぐに転職をする予定がなくても、現在の仕事に感じている不安や今後のキャリアプランについて相談ができます。転職エージェントに相談することで、新しい選択肢や可能性が見つかるかもしれません。

また転職エージェントに登録しておけば、自分の経験やスキルがどれほど世の中に必要とされるのかを客観的に見ることができます。1人でどうしようか悩んでいるよりも、転職エージェントに相談をした方が選択肢は広がるでしょう。

就活支援セミナーへの参加

セカンドキャリアを見つける2つ目の方法は、“就活支援セミナーへ参加”する方法です。

転職活動をするにあたり、転職先探しや履歴書・面接におけるコツなどを知りたいのであれば、就活支援セミナーの活用をおすすめします。転職活動を始めても、どのような会社にどのように自分の経歴やスキルをアピールすれば良いか分からないという方は少なくないでしょう。就活支援セミナーで転職をするための知識を深めてみましょう。

独立情報サイトに登録する

セカンドキャリアを見つける3つ目の方法は、“独立情報サイトに登録”する方法です。

独立を検討する場合、自力で起業をする以外にもフランチャイズシステムを活用するなど、独立に必要な内容がパッケージ化されたシステムを利用して独立する方法も視野にいれると良いでしょう。その際、多くのフランチャイズ・代理店を展開する企業が掲載されている独立情報サイトの活用をおすすめします。特に会社員しか経験のない場合、いきなり経営を自分一人で行うことには不安があるでしょう。独立情報サイトでは副業から開始できる案件も多く掲載があります。パッケージ化された商品・サービスを展開するフランチャイズを比較検討し、自身に足りない知識やスキルをフランチャイズシステムで補うとよいでしょう。

何歳からでもセカンドキャリアは検討できる!

長年同じ職場や職種でいると、「自分にはこの仕事しかできない」と自身のキャリアについて考えることにも消極的になるかもしれません。しかし、目的は違えど何歳になってもセカンドキャリアは構築できます。セカンドキャリアを築くためには自分の現状と理想を分析し、今の自分にはどのようなキャリアが必要なのかを見抜く必要があります。きちんと対策をすれば、転職や独立でも成功するはずです。現状に満足せず、さらなる高みを目指しましょう。

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PROFILE

ちはる

大手IT商社でプロダクトプロモーション担当を経て、 WEBコンテンツ制作会社に転職し、ライターとして所属。その後、独立し、現在はビジネス・不動産関連の記事を主に執筆。

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