企業などの組織で長く働いていると、独立して事業を立ち上げることに憧れを持つ人もいるでしょう。起業は難しいという印象を持つ人もいるようですが、個人で始める場合なら資金も抑えたものでできることも多く、業種によっては時間の自由もきくという利点もあります。独立を考えた時に検討しておきたいことには、どんなことがあるでしょうか。
☆資格や経験を生かせる仕事かどうか
独立するうえで重要なのは、何をするかということです。技術を提供している仕事など独立しやすい業種に携わっている場合には、それを生かして独立すれば経験やノウハウを生かすことができるので、起業もスムーズにできる場合があります。。
また、過去に取得している資格があれば、それを生かすのもひとつの方法です。勤務経験はないものの、まったく違う分野に挑戦したい場合には、それに必要な経験や資格は何かを、事前にしっかり調べておきましょう。
☆継続的で安定性のある収入が見込めるか
次に検討しておきたいのは、どれくらい収入が見込めるかです。独立しても生活できるだけの収入が見込めなければ、すぐに廃業してしまうことも考えられます。その業種でどれくらいの収入が見込めるのかを、試算しておきましょう。
季節に左右される業種の場合は、月ごとに見込めそうな収入をあらかじめ出しておくことをおすすめします。収入と経費をしっかり試算して、検討しておきましょう。
☆万が一の保険を用意しておく
独立するときには、病気やケガなどのような万が一の備えも必要です。個人の場合は、最低1カ月分程度の生活費の蓄えがあることが望ましいという考え方もあるようですが、実際には3カ月程度の生活費が捻出できると理想的ではないでしょうか。
例えば、病気で1カ月休んだ場合で2カ月目から仕事に復帰できたとしても、収入も同様に1カ月ずれただけで入ってくるとは限りません。金融機関の営業日関係でずれることもありますし、休業前のサイクルに戻るまでには日数を要することも考えておきましょう。
自営業者に適した柔軟な保険もいろいろ販売されているので、休業補償なども含めて十分に検討しておく必要があります。
☆一時的なものより継続性のある仕事で独立する
独立を考えるときは、一時的な流行で終わってしまいそうな業種ではなく、長期的に継続が見込めるものであることが理想です。経験や資格が生かせるかどうかも考慮し、必要なものは退職前に準備しておきましょう。
自己資金をできるだけ用意しておくだけでなく、将来の融資が必要なときのことも考えて、金融機関の信用を得ておくことも必要です。