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メンバーのやる気を引き出し、成長を支援する「褒め方」とは?

メンバーのやる気を引き出し、成長を支援する「褒め方」とは?

あなたは、日頃一緒に仕事を進めるメンバーを褒めていますか?

メンバーのやる気を引き出し、成長を支援するうえで、「褒める」という行為はとても重要です。しかし、具体的に何をどう褒めたらいいか、悩んでいる人も多いと聞きます。

ここでは、一緒に仕事をするメンバーの「褒め方」について、そのポイントをご紹介しましょう。

成果や能力ではなく、行動と努力を褒める

まず、メンバーの何を褒めるか、悩む方も多いと思います。中には褒めたはいいが逆効果、ということもあるので注意が必要です。

メンバーを褒める際は、具体的な行動とその努力を褒めましょう。

たとえば、あなたのメンバーが初受注をしたとき、「初受注おめでとう。毎日アポ取りして、努力した甲斐があったね」と具体的な行動と努力を褒められると、「受注するために最も重要なのは、具体的な行動と努力だ」と理解するようになり、その後の成長の下地ができます。

これが「初受注おめでとう。これからもバリバリ受注してくれよ」と声を掛けてしまうと、メンバー本人の行動ではなく「成果」に対して期待をしていると聞こえてしまい、逆に成果が出なければ期待しないのかと捉えられ、長期的にはモチベーションの低下につながってしまうかもしれません。

また「君には才能があると思っていたから、きっとやってくれると思っていた」とメンバーの「才能」を褒めてしまうと、メンバーはその期待に応えるべく「どうやって努力せずに才能で結果を出すか」にこだわるようになってしまい、その後の成長を阻害してしまうかもしれません。

メンバーを褒める際は、どんな行動がよかったのか、その行動と努力を褒めるようにしましょう。

メンバーの褒め方、3つのポイント

次に、メンバーの行動や努力をどのように褒めるか、大きく3つの大切なポイントをご紹介します。

① いい行動は、すぐ褒める

メンバーを褒める際には、まず褒めるポイントを見つけたらその場ですぐに褒めることが大切です。

新規でアポが取れた、お客様と成約した、プレゼンが上手くいったなど、メンバーの行動で 「いいこと」や「すばらしいこと」を見たら、可能な限りその場で褒めるようにしましょう。

メンバーにとっては、行動したことがすぐに褒められると、脳の中で「この行動は褒められる」と認識され、再現する可能性が高まります。

時間が経過してから褒められると、褒められたことはうれしいのですが、褒められた行動との結びつきが弱くなってしまい、ただ気分がよくなっておしまい、ということになってしまいます。

② 具体的に褒める

メンバーを褒めるとき、単に「よくやった!」「がんばったな」と声を掛ける人は多いと思いますが、メンバーからすると褒められてうれしいものの、具体的に何がよくて何を褒められているのか、実はよくわかっていません。場合によっては、たとえば本当は「お客様から素早く情報をキャッチアップした」というポイントを褒めたかったのですが、メンバーは「お客様に頻繁に通った」ことだと勘違いしてしまい、「素早く情報をキャッチアップする」というポイントが再現されなくなってしまう、ということもあります。

メンバーを褒める際には、具体性を持たせることが重要です。どの部分がよかったのか、どこをがんばったのかを具体的に伝えましょう。

たとえば「あのお客様と契約できてよかったね」ではなく「あのお客様のニーズを素早く的確に捉えてくれたことが契約につながったね」と具体的にどこがよかったのか、伝えるようにしましょう。その際、「混乱した場面でリーダーシップを発揮してくれた」や「困っている人を率先して助けてくれた」など、本人の気持ちをくみ取った褒め方をするのもポイントです。

具体的に褒めることで、メンバーにどう動いてほしいのか、どこに重点を置いて仕事を任せているのかを暗に伝えることもできます。また具体的に褒めるためには、日頃からひとり一人のメンバーの行動を観察し把握しておくことが必要です。具体的な行動はメンバーひとり一人で異なりますので、そこを具体的に褒めることで、メンバーに「自分の仕事をちゃんと見てくれている」と感じてもらうこともできます。

③ いろいろな手段で、繰り返し褒める

メンバーは、具体的に褒められることで何が求められているかを把握できるようになります。ただ、たった1回の褒め言葉だけでは、なかなか具体的な行動変化を生み出すところまでいかない場合が多いです。筋トレと同じように、何度も繰り返し褒めることで、メンバーの深い理解を促すことが必要です。

時には、メンバーのいないところで褒める、ということも必要です。メンバーは第三者から「◯◯さんが褒めていたよ」と好評価を間接的に伝え聞くことで、直接褒められるよりも喜びが大きくなり、褒めてくれた人により強く好感を持つようになると言われています。

日頃のメンバーの行動をよく観察し、直接、間接を問わず、繰り返し褒めることを心掛けましょう。

メンバーとの信頼関係が深まる褒め方を

ここまで、メンバーを褒めるポイントと褒め方についてご紹介してきましたが、いざ褒めようと思っても、メンバーひとり一人の具体的な行動は違いますし、褒めるポイントを把握しやすいメンバーもいれば、見えにくいメンバーもいるので難しい、と感じる方もいると思います。

日頃からメンバーの行動を観察する中で「いいところ」と「変化」に着目してみましょう。ひとり一人のメンバーの褒めるポイントが、自然と見えてくると思います。

メンバーの行動と努力を褒めることで、メンバーとの信頼関係はより深まると思います。日頃からメンバーの行動を注意して観察し、褒めるよう心掛けましょう。

PROFILE

HIDE

元大手広告会社で人事部長を経験。新卒・中途の採用から人事制度設計、労務管理まで人事業務全般を手がける。現在はその前職での経験を活かし、各種就職・転職セミナーの企画運営から企業の採用広報の企画設計等、幅広く活動中。

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