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お客さまの「隠れた本音」を引き出し、関係性を強くする「会食」の進め方とは?

お客さまの「隠れた本音」を引き出し、関係性を強くする「会食」の進め方とは?

取引先を引きついで独立する方も、新たに取引先を開拓する方も、独立開業してビジネスを進める上で、取引先との関係づくりは大切な活動のひとつです。

その関係性づくりの手段のひとつに「会食」があります。オフィスから離れ、お客さまの「本音」や「隠れたニーズ」を引き出し、さらにお客さまとの関係性を近づけ、深めていくために有効な方法のひとつでもあります。

私がかつて経験してきた「会食」を成功させるための重要なポイントをご紹介しましょう。

「会食する目的」を明確にしておく

会食する目的を、ただお客さまと楽しくご飯が食べられればいい、とするのは非常にもったいない。せっかくお客さまの「本音」や「隠れたニーズ」が引き出せる貴重な機会ですので、会食する目的を明確にして、有効に活用したいところです。

「前回の提案が承認されなかった理由は、本当のところ何なのか確認したい」
「社長が私たちに何をどう期待してくれているのか、本音をお聞きした」
など、お客さまから何を引き出したいかを明確にしておき、いつ会食に誘われても良いように準備しておきましょう。

時間があれば、会食の事前準備を

会食までに日にちがあり、こちらがセッティングをする場合は、次の3点を事前に準備しましょう。

① 参加者の確認

会食に誰が参加されるのか、何人参加されるのか、あらかじめ確認します。参加者と人数によって、こちらの参加者と人数を調整します。参加人数は、お客さまと同数が基本です。

また、参加者の情報(苦手な食べ物はないか、趣味、最近ハマっていることなど)も事前に確認しておきましょう。

② 当日のお店選びと時間設定

お店選びは、会食をする際の重要なポイントです。こちらで会食のお店をセッティングする場合は、以下を確認します。
・お客さまのオフィスの場所
・参加者全員の自宅の方面
・食べ物の好き嫌い、お酒の好みなど

複数名で会食する場合は、まわりを気にせず会話ができるように、個室を予約するといいでしょう。たとえばお客さまと2人であればカウンターを予約するのもよいと思いますが、カウンターの端の席を予約するなどして 、まわりを気にせず会話しやすい場所を準備しましょう。

また会食の開始時間は、当日お客さまが会社を出られる時間とお店までの交通手段・移動時間を事前に確認し、時間設定しましょう。

③ 当日の会話のシナリオ

会食の前に、どのようにして目的の話を引き出すか、当日の会話のシナリオを考えておくと、心に余裕が持てると思います。

どんな話題から入り、どのタイミングで引き出したいことを質問するか、当日の会話の流れをシミュレーションしておきます。

私は過去に、事前に会食時のメニューをお店から取り寄せて「一番聞きたい話は前菜のあとに」「お口直しの時には少し余興的な話題を」などと決め、料理が出てくるタイミングをお店の方と事前打ち合わせしたこともありました。

また、事前に会食のお店に下見に行き、実際に会食を行うお部屋を見せていただくのもいいでしょう。当日の座り位置を確認したり、誰が当日の会話の司会進行を行うか決めておくと、流れもスムーズです。

会食が終わったら、必ず振り返りを!

会食を無事終了したら、事前に決めておいた目的がクリアできたのか、必ず振り返りましょう。

お客さまと楽しく会話し、お互い盛り上がってその場が終わると、それまでの緊張感から解放されてひと安心、となってしまいがちですが、会食はそこで終わりではありません。

最初に決めた「会食の目的」はクリアできたのか、できるだけ早く、遅くとも会食の翌日には振り返りと次のアクションを決めておきましょう。

「会食」は、お客さまとの関係性を強くする上で有効な手段です。事前の準備を十分にしたうえで、有意義な時間にしましょう。

PROFILE

HIDE

元大手広告会社で人事部長を経験。新卒・中途の採用から人事制度設計、労務管理まで人事業務全般を手がける。現在はその前職での経験を活かし、各種就職・転職セミナーの企画運営から企業の採用広報の企画設計等、幅広く活動中。

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