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脱サラ後に移動販売(キッチンカー)を始めるときの注意点

脱サラ後に移動販売(キッチンカー)を始めるときの注意点

脱サラして飲食店を始めたいと考える人は多いです。

誰でも飲食店を利用したことがありためイメージしやすいですし、お客さんと話もできて楽しい感じがしますよね。

しかし、飲食店を始めるにはかなりの資金がかかります。

そこで、「飲食店は難しいけれど、屋台や車での移動販売なら開業資金が少なくて済み、自由に自分の時間が持てそうだ」と、移動販売(キッチンカー)で起業する方が増えているようです。

実際に、「移動販売」や「キッチンカー」というキーワードで検索している人は2009年頃から増え続けており、2005年頃から移動販売の営業許可の数も右肩上がりで増えています。

「キッチンカー」検索数(Google Trends)

東京都で営業許可を取得している移動販売者の数(日本政策金融金庫 調査月報 No.52)

※日本政策金融金庫 調査月報 No.52より引用

そこで、これから移動販売(キッチンカー)をはじめる人向けにこれはチェックしておいたほうがよいという点をみていきましょう。

移動販売(キッチンカー)とは

移動販売(キッチンカー)とは、自動車などで運んできた商品を常設の店舗以外で販売する形態のことを言います。

移動販売のメリットは以下の5つです。

1.家賃がかからない
2.お客さんのいるところへ行ける
3.労働時間を自由に選べる
4.お客さんとの距離が近い
5.初期費用が安い

やはり、通常の飲食店に比べて比較的低資金ではじめることができ、維持費も安く済み、フットワークよくお客さんのいるところへ移動できるということが強みですね。

とはいっても、ある程度の資金はかかります。

やってみたけれどうまくいきませんでした、ということでは生活が苦しくなってしまうので、事前にリサーチをして収支計画をきちんと立てて対策を練る必要があります。

移動販売(キッチンカー)を開業するのに必要なもの

まずは、どこで何を販売するのか計画を立てましょう。必要なものは以下の通りです。

【保健所の許可】
後ほど詳しく説明します。

【移動販売車(キッチンカー)】
移動販売車(キッチンカー)を購入するかレンタルするかして用意します。

保健所の許可を取ることができる設備があるものを選ぶようにしましょう。

移動販売車の駐車場や車両保険、ガソリン代も必要です。

【営業場所の確保】
直接ビルやスーパーに交渉するほか、出店場所マッチングサイトなどで探すこともできます。

【食材、調理器具、容器など】

【販促物】
看板、チラシ、ショップカード、ポイントカード、SNSページなど。

【仕込み場所の確保】
移動販売者では本格的な調理はできないので、仕込みをする場所が必要です。

都内で移動販売する場合は、都内に仕込み場所があれば問題ないので、例えば、仕込み場所が八王子市で販売場所は新宿区、など多少離れていても大丈夫です。

家賃が安いところに仕込み場所を借りることができます。

移動販売(キッチンカー)を開業するには営業許可が必要?

移動販売(キッチンカー)を開業するには、事前に保健所の営業許可が必要になります。

保健所の許可の種類もいくつかあり、またどこで営業する予定かによって保健所の管轄も変わってきますので、きちんと計画を立ててから許可を取るようにしましょう。

例えば、ひと口に移動販売と言っても以下のような種類があります。

【販売業(食品移動自動車)】
あらかじめ包装された食品を販売すること。

営業車内での調理加工は行えない。

パン屋などはこれに該当します。

【調理営業(食品営業自動車)】
飲食店、喫茶店、菓子製造などの業態。

営業社内での調理加工は、小分け、盛り付け、加熱処理など簡単なものに限られる。

クレープ屋、たこ焼き屋などはこれに該当します。

何をどのようにどこで販売するのかが決まったら、営業する地域の保健所に行って相談をするのがよいでしょう。

保健所の許可の要件は、都道府県や市区町村によって違うので、まずは相談に行ってから必要書類や許可要件などを確認します。

また、調理師免許を持っていない人は食品衛生責任者の講習を受け、手帳の交付を受けておく必要があります。

許可申請に必要な書類は、車検証の写しや営業設備の配置図、食品衛生責任者の手帳などですが、これらも申請する保健所によって違うので事前に確認が必要です。

その後、保健所に許可申請を受けに行き、必要書類を提出して申請手数料を支払い、保健所にキッチンカーを持ち込んで許可の条件をクリアしているかの審査があります。

審査に通ったら許可が下りて、営業を開始することができます。

保健所が確認するポイントは、運転席と調理場が仕切りで区切られているか、シンクがあるか、給水・排水のタンクの容量など、かなり細かいです。

また、保健所1か所につき14,000~18,000円ほど許可申請手数料がかかります。

許可の期限は5年間なので5年後には更新の手続きと費用が必要になります。

営業する場所ごとに許可が必要なので、東京都、横浜市、川崎市など、営業する予定の保健所によく確認して許可を取るようにしてください。

開業までにかかる期間は2ヶ月程度です。

移動販売(キッチンカー)を始めるのにかかる初期費用はいくら?

移動販売者を用意するために30~120万円程度
仕込み場所と駐車場の確保に30万円程度
調理機器や販促物の準備に50万円程度
保健所の許可取得費用で5万円程度

合計115~205万円程度は必要です。

さらに、運転資金として50万円程度は用意しておいたほうがよいでしょう。

なるべく資金をかけないではじめるほうがよいので、キッチンカーや仕込み場所などかかる費用はなるべく節約できるよう工夫するとよいでしょう。

移動販売(キッチンカー)を始めるときに補助金はもらえる?

補助金や助成金などは、開業する地域の市区町村によって出るところもあります。

また、脱サラして起業する場合に受給できる補助金や助成金、低利の融資などもあるので事前によく調べておくとよいでしょう。

インターネットで検索するか、開業する地域の役所で相談することをおすすめします。

移動販売(キッチンカー)で具体的に何ができる?

移動販売(キッチンカー)を実際に開業している人は、何を提供しているのでしょうか。具体的な事例を見ていきましょう。

移動販売(キッチンカー)の事例1:オフィス街でランチ需要を獲得

キッチンカーと言われてまず思い浮かぶのが、オフィス街でのランチ販売ではないでしょうか。東京でいえば、渋谷や新宿、新橋や日本橋など、いわゆるオフィスが集まっている場所への出店です。

コンビニのご飯はなんとなく味気ない、だけどお店に食べに行く時間までは取られない……。そんなビジネスパーソンの心を掴むのが、キッチンカーでのランチ販売。

おかずが何品も入ったお弁当や、忙しいときにも食べやすい丼ものなど、出せる商品のバリエーションも様々です。

移動販売(キッチンカー)の事例2:スポーツ会場や野外フェスなど、スポットでの催事に出店

オフィス街での出店は定期的な売上の機会につながりますが、休日に人が集まる場所で出店するのも1つの手です。

特にスポーツ会場や野外フェスなどには人が多く集まるため、スポットの出店ではありますが、ある程度の売上が見込めます。

片手で食べられるもの、歩きながら食べられるものなど、お客さんの状況に合わせた商品を提供できるとよいでしょう。

移動販売(キッチンカー)の事例3:ショッピングモールやロケの撮影現場でカフェキッチンカー

キッチンカー=フードのイメージが強いかもしれませんが、キッチンカーでコーヒーや紅茶など、カフェメニューを提供するのも選択肢の一つ。

フード系は売れる時間帯に波がありますが、ドリンクは時間帯問わずニーズがあるのも嬉しいポイント。ショッピングモールに出店する際は、コーヒーや紅茶だけでなく、ちょっとしたスイーツや子どもでも楽しめるジュースなどを一緒に販売するなど、親子層を意識したメニューを考えましょう。

まとめ

移動販売(キッチンカー)は飲食店に比べると初期費用は少なくて済みますが、それでもある程度の資金は必要です。

さらに、開業後は事業を継続できるように利益を出し続ける必要があり、マーケティングや広告宣伝も重要です。

また、ライバル店が増えることや天気が悪いことでお客さんが集まらないリスクもあるので、看板メニューやお店の世界観などを打ち出し、お客さんに選ばれる移動販売を行うことも大切です。

販売場所を貸してくれるところにも喜ばれ、お客さんにも喜ばれ、人が自然と集まるような移動販売を目指すとうまくいくでしょう。

PROFILE

行政書士 大江 亜里朱

1997年青山学院大学大学院修了後、イベント企画会社に入社。98年、妊娠をきっかけに行政書士を目指す。
2000年独立開業。会社設立、開業支援などの業務を中心に、女性の起業支援などにも積極的に取り組む。
女性向け起業セミナー、行政書士実務入門セミナー等の講師歴、メディア取材歴多数。現在2児の母。

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