「起業は周到な十分な準備が必要」というイメージにもの申す!
- 2023.08.23
- 会社設立
2022年3/5(土)に登壇した「アントレアカデミー」でご質問いただいた方が仰ったことで、
心に留まったことがあったので、ここで共有したいと思います。
ご相談いただいた方はとても誠実な方で、独立に関する考え方もしっかりされており、
十分な準備をしてから独立踏み切りたいというお考えをお持ちの方がでした。
そのご姿勢は、経営者に必要な要素だと感じましたが、
「まず独立スタートを切ること」を考えると、
違った側面の考え方もお伝えしたいと思い、いくつかアドバイスをさせていただきました。
きっと、「なかなか踏み切れない」というお悩みを持つ方は多くいらっしゃると思いますので、
是非参考にしていただきたいと思います。
独立するときに、登記・開業届以外に必須の手続きはない
別の記事でも少しだけ触れたことがありますが、何を持って経営者になるか、と言われると、
実はかしこまった手続きは必要なく、個人事業主の場合は開業届を出しさえすれば、法的にはもう経営者です。
事業計画書や、誰かに説明するための自己紹介スライドなど、
何かすごいものを作らないといけないかでいうと、
そんなことはありません。これらの細かい資料は、必要な時に作ればいいのです。
例えば事業計画書が必要になる最もメジャーなパターンは、金融機関から融資を受けるときです。
申請する金融機関によって事業計画書のフォーマットも違いますし、
そして何より事業計画書は融資申請するときの最新情報を入れる必要がありますので、
「作り置き」することに大きなメリットはありません(下書きしておけば後が楽、というのはありますが)。
起業時に大きなお金が必要ではない場合は、無理に作らなくても大丈夫です。
顧客プレゼン用に凝ったPowerPointの資料を作る方もいますが、
それで起業の動き出し自体が遅くなるのであればやらなくていいです(笑)。
そもそも、私も営業経験があるので何となくわかるのですが、顧客をイメージしないと精度の高い資料は作れないものです。
まだ提案先も何もない状態で資料を作り込むのは効率が悪いこともありえます。
だからこそ、「必要になるまで作らないでよい」と割り切ることも大切なのです。
スモールスタートは誰にも迷惑はかからない。やっただけ得
そして、起業・独立のスタートを切るとき、慎重になった方がいい理由は、
私は一つだけだと思います。
資金ショートです。
一定の運転資金がかかり、それを賄いきれない時は、事業は倒産します。
それだけは絶対に防がないといけません。
資金計画は周到に練るべきでしょう。
(その上で、融資を受けた方がいいと判断すれば事業計画書を書く流れです)
逆に、それ以外に慎重なるものが、実はさほどないのも独立・起業です。
副業であればなおさらです。集客がうまくいかなくて売り上げが立たなくても、
副業に割く時間がなかなかとれなくて物事がうまく進まなくても、固定費がかからない商売なら別に誰にも困りません。
それよりも、やってみて躓く経験や、
ちょっとした失敗を速めに経験して改善を重ねていくことの方が、
将来的な成功のためには大切だったりします。
独立したら責任は自分しかとれないのは事実です。ただ世間的な独立・起業のハードルの高さは、
半分都市伝説だったりします。
慎重さの中にも、気楽さも何割か織り交ぜて準備をしていきましょう。
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