フランチャイズで独立するメリットは?自分に合ったビジネスの探し方

フランチャイズで独立するメリットは?自分に合ったビジネスの探し方

フランチャイズを活用すれば、経営経験がなかったり、就労経験のない業界での独立であっても、低リスクで実現できます。しかし、フランチャイズにもデメリットはあります。フランチャイズで独立する際は、加盟する本部選びをしっかり行わないと、ビジネスが軌道に乗ってから後悔することになるでしょう。

本記事では、フランチャイズで独立するメリット・デメリットや、向いている人がどんな人なのか、フランチャイズの選び方などを解説します。

自分に合った方法、フランチャイズで独立し、ビジネスが成功する確率を高めましょう。

フランチャイズで独立するメリット

フランチャイズで独立する人が多いのはなぜでしょうか。独立したい理由は人それぞれですが、フランチャイズを選ぶのには理由があります。「フランチャイズのメリット」として、主に次の3つが挙げられます。

メリット1:少ない自己資金で独立できる

フランチャイズを活用すれば、少ない自己資金でも独立できます。独立に必要な資金の一部を、フランチャイズ本部に支援してもらえるからです。

もちろん、支援してもらえる割合はフランチャイズ本部ごとに異なりますし、支援がないフランチャイズ本部もあります。自己資金が足りない人は、開業資金をどれくらい支援してもらえるかにも、注目するといいでしょう。

ただし、開業資金の支援金額だけで、フランチャイズ本部を選んではいけません。ロイヤリティなどフランチャイズ本部に支払う金額やサポート内容もよく見て、長期的に利益を出せそうか、考えてください。

メリット2:未経験でも独立できる

フランチャイズを活用すれば、未経験でも低リスクで独立できます。経営経験がない、就労経験のない業界で独立したい人に、フランチャイズはおすすめです。

フランチャイズ本部には、独立前に中長期間の研修を受けられるところが多くあります。独立後も、マニュアルやノウハウが共有され、スーパーバイザーからアドバイスが受けられます。仕入れルートを自力で確保する必要もなければ、集客に頭を悩ませる必要もありません。

未経験でも、売り上げを伸ばすチャンスが広がるのです。ロイヤリティが発生するとはいえ、フランチャイズを活用して効率よく売り上げを伸ばした方が、最終的な利益は大きくなるかもしれません。

メリット3:ビジネスを拡大しやすい

フランチャイズで一度成功してしまえば、同じフランチャイズ店を複数経営し、ビジネスの拡大を目指せます。

フランチャイズ店の経営に成功しているということは、マニュアルやノウハウを自分のものにし、使いこなしているということです。フランチャイズでは、基本的に同じブランドの店舗を複数出店できるので、経験を活かしてビジネスを拡大しやすいのです。中には、店舗にはほとんど顔を出さずに、経営に専念しているオーナーもいます。

フランチャイズで独立するデメリット

フランチャイズを活用すれば、未経験でも低リスクでビジネスを立ち上げられます。しかし、フランチャイズもメリットばかりではありません。特に、ビジネスのイロハを覚えてくると、フランチャイズ契約を枷に感じてしまう人もいます。フランチャイズの主なデメリットを3つ紹介するので、本当にフランチャイズで独立していいのか、よく考えてみてください。

デメリット1:ロイヤリティが発生する

多くのフランチャイズでは、ロイヤリティが発生します。ロイヤリティとは、経営をサポートしてもらったり、ブランドの使用権を得るための対価です。毎月定額を支払う契約もあれば、売り上げから決まった割合を納める契約もあります。

ロイヤリティがある分、売り上げから差し引かれるお金は多くなり、手元に残る利益は減ります。ただし、サポートのおかげで売り上げを伸ばせているオーナーの数は多いです。ロイヤリティそのものだけでなく、サポート内容や、最終的な利益にも目を向けるのが大切です。

デメリット2:自由度が低い

フランチャイズでの独立は、他の方法で独立するよりも自由度が低いです。マニュアルで経営をサポートしてもらえるということは、裏を返せば、マニュアルに経営方針を縛られるということです。

自分でゼロからビジネスを立ち上げれば、自分が思うままのやり方で、仕事を進められます。代理店に加盟する場合は、フランチャイズのようなマニュアルなどによる制約はほとんどありません。自由を求めて独立を目指している人には、フランチャイズは向かないかもしれません。

デメリット3:気軽に辞められない

独立した以上、どんなビジネスでも気軽には辞められません。しかし、フランチャイズはことさら辞めづらい傾向にあります。

理由は2つあります。1つは、多くのフランチャイズには契約期間の縛りがあり、期間内に解約をすると違約金が発生するからです。もう1つの理由は、多くのフランチャイズに含まれる「競合避止義務」にあります。競合避止義務とは、フランチャイズ契約の解約後も、同業種での開業を禁じるというルールです。

フランチャイズ契約を結ぶ前に、契約期間と違約金、競合避止義務の有無を確認しましょう。

フランチャイズについてもっと知りたい方は、こちらの記事も読んでみてください。

フランチャイズ(FC)とは?意味や仕組みを分かりやすく初心者向けに解説

https://entrenet.jp/magazine/25755/

フランチャイズで独立するのに向いている人

メリット・デメリットを照らし合わせ、フランチャイズで独立したいと思えたら、自分の適性をチェックしましょう。次からは、フランチャイズはどんな人に向いているのかを解説します。自分に当てはまるものがないか、探してみてください。

特徴1:素直な人

素直な人は、フランチャイズでの独立に向いています。独立するとはいえ、フランチャイズでは本部の指示やマニュアルに従う必要があるからです。

また、フランチャイズには「スーパーバイザー」と呼ばれる、本部から派遣されるアドバイザーもいます。スーパーバイザーは自分の担当する店舗を見ながら、店舗に合った経営アドバイスをしてくれます。スーパーバイザーの言うことが全て正しいとは限りませんが、相手はいくつもの店舗を成長させてきた、いわばプロです。最終的な判断はオーナーが下すものの、素直な気持ちでアドバイスを受け止めるのは大切なことです。アドバイスを受け入れるにしても受け入れないにしても、経営者としての視野は、確実に広くなります。

特徴2:仲間意識の強い人

仲間意識の強い人も、フランチャイズでの独立に向いているといえます。フランチャイズに加盟するという事は、オーナーとフランチャイズ本部が対等なビジネスパートナーになるという事です。しかし、組織の一員となって働くフランチャイズでの独立は、会社員に近い働き方ともいえます。店舗を構えることも多く、複数の従業員を雇うオーナーも多いでしょう。

フランチャイズでは、自分の店舗内の仲間、フランチャイズチェーン全体の仲間と一緒に働きます。仲間意識が強い人の方が、組織に適応しやすく、働くことに楽しさを見出しやすいでしょう。組織で働くのが苦手な人は、フランチャイズよりも、個人店やフリーランスが向いているかもしれません。

特徴3:適度な起業家精神のある人

適度な起業家精神のある人も、フランチャイズでの独立に向いています。

ポイントは「適度な」という部分です。起業家精神が強すぎて、何でも自分の思うとおりにやりたい人は、フランチャイズの「マニュアルによる制約」を不自由に感じるでしょう。とはいえ、起業家精神が全くない人は、そもそも独立自体に向いていません。

ここでいう起業家精神とは、自ら率先して学んだり行動したりする姿勢のことを指します。困難なことがあってもポジティブな気持ちを保ち、失敗から必ず何かを学び取る、転んでもタダでは起きない姿勢のことです。フランチャイズのルールに従いながら、自分で考え、経営を推し進めていかなければなりません。

フランチャイズで独立する際の業種の選び方

独立する決心が固まったら、どんなジャンルや業種、フランチャイズ本部を選ぶかを考えましょう。フランチャイズで独立する際の業種選びは、ビジネスを成功に導くポイントとなります。フランチャイズの探し方を、3段階に分けて解説します。

選び方1:自分の適性で選ぶ

まずは、フランチャイズでの独立を検討する以前に、どんな仕事をするか選ばなければなりません。どんな仕事で独立するかは、自分の適性で選びましょう。

適性で選ぶといっても「できそうな仕事を選んでください」というわけではありません。スキルや経験はもちろん、性格に合った仕事か、仕事そのものを楽しめそうかなど、さまざまな要素を洗い出します。そして、どんなに向いている仕事でも、独立して自分の力で推し進めていくに、情熱を保ち続けなくてはなりません。

選び方2:時代の流れで選ぶ

時代の流れも、仕事選び、フランチャイズ選びでは重要です。独立してやってみたい仕事を、時代に合ったビジネスとして展開できないか、考えてみましょう。

フランチャイズ選びでは、加盟するチェーン店の評判や、ビジネスの進め方にも注目します。フランチャイズ本部の経営方針は時代に合っているか、今後成長しそうなものか、気になるチェーンごとに調べてみましょう。

選び方3:本部の条件で選ぶ

独立する仕事が決まり、加盟チェーンの候補が絞れたら、それぞれのフランチャイズの条件を比較しましょう。

初期費用やロイヤリティ、契約期間や違約金など、お金に関わることは誰でもチェックするでしょう。そして、お金のことと同じくらいに、本部から受けられるサポート内容も大切です。全く経営経験がないまま独立するなら、ロイヤリティが多少高くとも、サポートの充実したフランチャイズを選ぶことをおすすめします。

もちろん、競合避止義務の有無も要チェックです。

フランチャイズで独立するなら自分に合った選び方を!

フランチャイズはあくまでも、独立する選択肢の1つです。フランチャイズでの独立に向いている人もいれば、起業など他の手段で独立するのに向いている人もいます。まずは、メリットとデメリットを比較検討し、フランチャイズが自分に合っているか考えてみましょう。

フランチャイズで独立しようと思えたのであれば、自分に合ったフランチャイズを探しましょう。自身に「フランチャイズオーナーとしての強み」になる部分がないか見つめ直し、強みを活かせるフランチャイズを探すことが大切です。自分の能力や適性を活かせるフランチャイズを探し、ビジネスを成功に導いてください。

PROFILE

赤塚 元基

新潟県新潟市在住のフリーライター。
SaaSなどのIT系、投資やベンチャー企業の動向、オウンドメディアなどビジネス系を主に執筆。
元記事はこちら
アントレSTYLE MAGAZINE
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