いつやってもいいのは、経営者の特権。本当の意味で自分らしい働き方を①

いつやってもいいのは、経営者の特権。本当の意味で自分らしい働き方を①

「独立してよかったことは何ですか?」。

経営者の方に聞いてみると色々な答えが返ってきます。

「稼げるから」「節税対策ができるから」といった答えも多いですが、
何と言っても「自由だから」という答えが多いです。

当然、責任が全て自分にかかってくるものなので、
メリットだけとは言いませんが、会社員時代と比べたときの自由度は比較になりません。

私自身は会社員も同時にやっていますので、
その比較という形で、独立したときの時間的な自由を少し紹介しましょう。

今回は、なぜ会社員の働き方が制限されるのか。

窮屈、という表現では括れない大切な背景があります。

会社員は経営者から見た従業員。従業員を守る義務がある。だから、働かせすぎないルールを設ける必要がある。


断っておきますが、会社員が悪いということは決してありませんので、その前提で読んでください。

会社・社長は自分の事業を前に進めるために従業員を雇っています。

従業員は、会社が求める仕事・ミッションを遂行することを求められ、
同時に終業時間・待遇・福利厚生・休日など
会社が定める雇用契約にある制度を享受する権利を得ます。

会社・社長にとって難しい、というか創意工夫ポイントでもありますが、
やりたい事業を前に進めるために従業員に仕事を課すことが一方、
資本主義の数百年の歴史の中で、「労働者・従業員はある程度守られるべき存在である」
という考え方が世界に浸透しています。

日本で言うと、労働基準法などがそれにあたりますが、
ざっくりいうと「従業員は弱い立場になりがちだが、
事業を存続させるには不可欠な存在なので、国が守りますよ。」という法律です。

当然、会社・社長はその労働基準法を守らないといけません。

その中に、「働かせすぎないでくださいね」という内容も存在します。

有給休暇は年間5日以上取得すること。7日連続勤務させないこと。

年間2440時間労働させないこと。残業手当を払うこと。

などです。

これらは全て「経営者の都合によって従業員を過当に搾取することを防ぐ」
という明確な目的があるためとても大切ですが、ちょっと穿った見方をすると、
「従業員である以上、働き方が制限される」ということでもあります。

例えば働く時間。

今はフレックスタイム制の会社も増えては決ましたが、
まだまだ9時~18時・19時が終業時間の会社も多いでしょう。

ただ、人によっては朝早くやる・夜遅くやるなど、好みもあるでしょう。

それでも個々の生産性向上よりも、
「従業員を働かせすぎないこと」がオーバーラップしてしまい、

どこかで100%やりたい働き方が制限されてしまうケースが出てしまうことがあるのです。

また、休みなんていらないよ、働きたいもん。

という会社員がいても、会社はそれを許してくれません。

従業員を守るために、週一日はきっちり休む、
有給休暇はちゃんと取るというルールを設けている以上、それを遵守しなくてはなりません。

モチベーションMAXの社員などは、「物足りない」と言うかもしれませんね。

※繰り返しますが、労働者保護の観点で、労働基準法の順守は絶対ですから、
これ自体を否定するものではありません。
目的が違うため、個々のありたい働き方とズレる可能性がある、と言っているだけです。

こんな感じで、働き方を制限するのは、制限するだけの理由が内在しているからです。

次の記事では、経営者の働き方について触れていきたい思います。