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脱サラ後に不動産経営をするときの注意点

脱サラして不動産経営を考える方も多いと思います。

不動産経営はインカムゲイン、収益不動産の賃貸収入から得られ、毎月継続して利益が得られるビジネスモデルです。

また、キャピタルゲイン、不動産の出口(売却)において、不動産価格が値上がりすることで圧倒的な利益をもたらします。

不動産経営の醍醐味は、インカムゲインとキャピタルゲインの両方が得られるモデルです。

そのため、物件収益力が鍵となり魅力的な一方、税金の種類が多いのも不動産経営になります。

また、サラリーマンをやめる前に物件を取得する方が、メリットがあるのも事実です。

これから不動産経営をする時の注意点を見ていきましょう。

不動産運営を始めた時に気を付けること

所得税が前年度計算になる?

所得税は前年1月~12月の全ての所得を合算し、算出して申告が必要です。

また、所得の合計額から差し引ける控除額を引いて算出された金額が所得税の金額になります。

前職がサラリーマンなら年末調整で、それ以外の人は確定申告でその税金を確定する計算を行います。

管理費など、隠れたコストがかかる

不動産は入居者がいてもいなくても維持管理費がかかります。

代表として挙げられるのが、土地と建物にかかる固定資産税と都市計画税になります。

●固定資産税の計算
税額=課税標準×1.4%(標準税率)

●都市計画税の計算
税額=課税標準×最高0.3%(制限税率)

基本的には両方合わせて年1.7%です。

住宅の建つ土地や居住用の建物には軽減措置があるものの、毎年数万円から十数万円かかってきます。

しかもこの固定資産税・都市計画税は、郊外や地方ほど高くなる傾向にあります。

不動産の登記費用とは

土地や建物を建築、購入、贈与などにより取得したときは、所有権の登記を行います。

登記を行う際、登録免許税がかかります。

登録免許税=課税標準×税率
税率は、土地、建物の別および不動産の取得方法により異なります。

また、登記費用だけでなく、不動産取得税もかかります。

不動産取得税は、土地や建物を取得したときに登記の有無にかかわらず課税されますが、相続により取得した場合には課税されません。

不動産にかかる相続税とは

不動産を相続したときにかかる税金は登録免許税と相続税です。

土地の相続税評価は通常、路線価を使用し、建物は固定資産税の評価額を基に計算します。

賃貸住宅の場合、更地に比べ土地の評価額が下がります。

土地と建物の評価額は次の通りです。

賃貸用宅地の評価額=土地の評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)
貸家の評価額=固定資産税評価額×(1-借家権割合×賃貸割合)

さらに、貸し付け事業用の宅地として「小規模宅地等の特例」により、200㎡を限度に土地の評価額を50%まで減額できます。

ただし、空室がある場合、小規模宅地の特例が適用されない場合がありますので、注意が必要です。

不動産を取得した時に行うこと

物件の売買に関わる費用
・物件代金
・印紙代(売買契約)
・移転等登記費用
・仲介手数料
・固定資産税等清算金
・管理費、積立金清算金
・火災保険料

住宅ローンを組むためにかかる費用
・銀行事務手数料
・団体生命保険料
・印紙代(融資契約)
・ローン事務代行料
・適合証明発行書
・移転等登記費用
・その他

意外にも、内容を確認しないで手続きをしてしまう契約で火災保険と地震保険の加入があります。

ローンで取得する際は金銭消費貸借契約後、物件引き渡し前には火災保険と地震保険を契約します。

火災保険と地震保険は一見どこの会社も同じ内容に見えますが、保証範囲が広範囲の保険や限定されている保険もありますので、できる事ならば融資銀行ではなく、保険を得意とするファイナンシャル・プランナーへ相談して、自身の物件の状況を加味して保障を選ぶ事が大切です。

不動産を売却した時にも税金がかかる?

不動産売却時には仲介手数料と各種税金がかかります。

仲介手数料は、媒介契約を締結する際に分かりますが、税金については不動産の種類や面積などの条件によって税額が変わるので、税額は売却する前に把握しておきましょう。

不動産を売却し利益が出た場合、その利益は譲渡所得として課税されます。譲渡所得は事業所得や給与所得などとは分離して計算されます。

譲渡所得=不動産の売却金額-(取得費+売却費用)

不動産を譲渡した年の1月1日時点で、所有期間が5年を超える場合は長期譲渡所得、それ以下の場合は短期譲渡所得となり、税率が異なります。

まとめ

不動産経営を成功させるためには、収益を出せる物件選びももちろんですが、掛かる費用や税金などを考慮することも大切です。

家賃などの収入、金融機関への返済、税金や維持管理費の支払いなど、事前にシミュレーションをしてみましょう。

また、サラリーマンを辞める前に今の年収を不動産収入で超えることができてから会社を辞めた方がよいでしょう。

PROFILE

ファイナンシャル・プランナー 富田 浩司

ゴールドマン・サックスでの勤務経験のある独立系ファイナンシャル・プランナー
東京都生まれ。防衛省陸上自衛隊、国内大手電気会社、外資系証券会社などに勤務。独立系コンサルタント、代理店を経て、2007年(株)フォーチュンフィールド設立、同社代表取締役、富田FP事務所所長、秋葉原成功塾塾長として活躍中。
[保有資格]
IFA、証券外務員二種、2018年MDRT Court of the Table会員、AFP、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、経営コンサルタント、経費削減コンサルタント

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経済のグローバル化や産業構造変化の高速化が進む経営環境において、事業規模の拡大による事業競争力の強化や、新市場の開拓などを目的としたM&A投資が増加しています。

ここでは、投資として考えた時のM&Aについて解説します。

M&Aと株式投資の違い

M&Aも株式投資も、ともに企業の株式を取得するという形での投資ですが、「直接ビジネスに関与するのか、しないのか」という点で異なります。

M&Aが目指すのは、特定の企業や事業を買収したあとに、買収先の経営に積極的に関与し業績を向上させることで、企業や事業の価値を高め、株価の上昇による時価総額の向上をはかることです。

株式投資の場合は、株式を購入するという方法で特定の企業に事業資金を提供し、業績が向上することによる配当額の増加を期待します。

M&Aでの投資のやり方

M&Aに関しては、買収、合併、分割、資本提携という4つの分類があり、その中の買収が、M&A投資としての意味合いを持ちます。

・買収
買い手側が売り手側の事業を買い取り、もしくは売り手側の経営権を取得する方法でM&Aを実施すること

・合併
複数の企業を一つに合体させる方法でM&Aを実施すること

・分割
事業に関する権利や義務などを新たに設立する企業や事業に引き継がせる方法でM&Aを実施すること

・資本提携
企業同士が強固な関係を築くことを目的として、いずれかの企業が相手方に対して資本を拠出、もしくは相互に株式を保有し合う形でM&Aを実施すること


買収によるM&Aでは、以下のような方法で株式の取得がおこなわれます。

・売り手側が株式の一部もしくは全部を買い手側に譲渡し、対価を得ることで買い手側に経営権を移行する“株式譲渡”

・買収代金を、現金で支払うのではなく買い手側の株式の一部と売り手側の株式の全部を交換する形で精算する“株式交換”

・売り手側が新規に株式を発行して、新規発行分の株式を買い手側が買い取る“第三者割当増資”

M&Aにおける株価への影響

1.売り手側への影響

買い手側からの評価が高く買収額にプレミアム価格が上乗せされた場合や、買い手側の経営が良好で投資家からの期待が高まった場合は、株価が上昇するケースが多いです。

反面、M&A実施後に買い手側が期待していた事業のシナジー効果が得られなかった場合は、投資家からの期待が低下することで株価が下落することがあります。

2.買い手側への影響

M&Aを実施したことで業績が向上した場合は、投資家からの期待が高まり株価も上昇しますが、業績が伸び悩んだ場合は投資家からの期待が低下し株価も下落します。

また、買収額が買収する企業や事業の正味の価値より著しく高かった場合には、投資家が投資リスクに対する不安を覚えることで株価が下落するケースもあるでしょう。

投資としてのM&Aのメリット

買い手側にとって、次のようなメリットを期待できます。

1.短時間で新規事業へ参入することができる

M&Aを実施することで、新規事業の参入に必要な人員、技術力やノウハウ、ブランドや販売市場などの資源を入手することができ、新規事業に参入するまでの時間を短縮化することができます。

それにより、販売機会の逸失リスクを減らすことが可能となります。

2.新規事業の不確実性に伴うビジネスリスクを回避できる

既に存在する新規事業の参入に必要な資源を活用することで、新規事業の不確実性に伴うビジネスリスクを回避することができます。

3.新規事業参入時の障壁課題を回避できる

M&Aを実施することで、新規事業の実施に必要な許認可や特許使用許諾の取得をおこなう必要がなくなるため、新規事業参入時の障壁課題を回避することが可能となります。

4.既存事業との相乗効果を得ることができる

M&Aにより新たに手に入れた事業と自社の既存事業との連動をはかることで、市場におけるシェアや事業活動エリアの拡大、製品の分野数やアイテム数の増加、サービスの拡充などといった相乗効果を得ることができます。

投資としてのM&Aのデメリット

買い手側にとって、次のようなデメリットの発生が想定されます。

1.期待していた事業成果を得られないことが財務面に悪影響を及ぼす

M&Aの実施に伴う投資を、M&A実施後に獲得する事業成果の中から回収していくことを買い手側は期待していますが、期待どおりの事業成果を得ることができなかった場合は財務面への悪影響が生じてしまいます。

2.買収した企業の人材が流出してしまう

M&Aの実施による経営方針や組織の風土、雇用の条件などが変わってしまうことが原因で、買収企業に在籍していた優秀な人材が辞めてしまうことがあります。

変化が生じることで働きにくくなってしまうと感じるためです。

3.想定外の債務発覚が財務面に悪影響を及ぼす

M&Aを実施したあとに、買収企業に簿外債務や訴訟リスクが存在していたことが明るみに出ることがあります。

その場合、会計上の減損処理をおこなわなければならないほど、財務面への悪影響が生じてしまうので注意しましょう。

まとめ

M&Aは、既存の事業や資源を手に入れることで投資としての確実性や高い投資効果を期待することができる反面、投資が高額化することによる財務面への悪影響を引き起こすリスクも存在します。

M&A投資をおこなう際は、M&A実施後の事業戦略を明確にしたうえで、買収企業の査定(デューデリジェンス)を綿密に実施することが求められるのです。

PROFILE

大庭経営労務相談所 所長 大庭真一郎

東京生まれ。
東京理科大学卒業後、民間企業勤務を経て、1995年4月大庭経営労務相談所を設立。
「支援企業のペースで共に行動を」をモットーに、関西地区を中心として、企業に対する経営支援業務を展開。支援実績多数。中小企業診断士、社会保険労務士。

2019年7月17日

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