融資を断られるのは「悪い」のではなく「早い」だけ
- 2024.03.06
- 資金調達
事業を始めるための金融機関に融資を申し込もうと思う。
そういうご相談をいただく際に、
私は必ず「今、お手元の自己資金はおいくらくらいありますか?」と聞きます。
その時に、『今はほとんどない』という方には、
必ずと言っていいほど「融資を受けるのは難しいと思います」とはっきりと伝えています。
融資を受ける方には相応の信用力を求められ、
その一番の尺度が今まで貯めてきた自己資金だったりするからです。
事業計画書を書くのも一苦労ですから、
変な期待を持たせていらぬ労力をかけさせる訳にはいきません。
ただ、そこで変な誤解をしたくないのも事実。
融資が無理だと言っているのは、何もその方の独立や起業自体を否定しているわけではないのです。
そもそもお金を貯めるのはきちんとした動機が必要なもの。準備期間があってしかるべき。
内容にもよりますが、ビジネスを始めるにはまとまった資金が必要になることがあります。
そのお金を貯めるのは、やはり踏ん切りが必要です。
気づいたら数百万円貯まっていった、という方もいるとは思いますが、
普通は何かと出費がかさんでしまって、なかなか貯まらない、
という人の方が多いのではないでしょうか?
お給料が都合よく上がるわけでもありませんから、
やはり、節約や生活の創意工夫でコツコツと貯めていくことになると思います
(そして、この行動の積み重ねが信用力UPになります)。
大事なのは、独立のスタートを切れている人は、
少なからずこのコツコツ期間を経ているということです。
「独立したい」→「コツコツ」→「満を持して融資」→「スタート」という感じです。
すぐに始められないのが普通。焦らず、コツコツステップを挟むのがむしろ王道
私の所に来る方の中で、「お金がない」という方は、
このコツコツステップをする前の場合が圧倒的に多いです。
つまり、「まだ早い」のです。
独立したいと思った瞬間が一番意欲が高いと思いますから、
すぐにできないと分かったらガッカリしてしまう気持ちもごもっともではありますが、
それは、その方が悪いわけではなく、
単純に1ステップ飛ばしてしまっているだけであるということを知っておいてほしいのです。
むしろ、その熱が本物だと自分で確かめるために、
資金を貯める期間を設けるのはよいことです。
経営自体は、事業資金を貯めることよりもよほど大変です。
お金すら貯められ内容では、経営者として成功することはありえません。
いずれにしても必要なステップといえるでしょう。
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