二つ目の事業は、「無くなっても大丈夫なお金」で始めるべき

二つ目の事業は、「無くなっても大丈夫なお金」で始めるべき

専業でも副業でも独立してある程度軌道に乗り、収益が出るようになったとしましょう。慣れてくると、時間にも心にも余裕が出てきます。早くそうなりたいですよね><。
そうなったとき、心をよぎるのが「他の事も何かやってみようかな~」だったりします。

決して悪いことじゃないですが、アントレ独立おたすけサービスに相談いただいた方の中で、とある失敗例を見てしまったことがあるので、それをもとに記事をまとめてみました。

 

2つ目の事業が動いても、1つ目の事業の難易度が下がったわけではない。

Aさんは、飲食店(居酒屋さん)を長年経営していました。数年も営業され、利益も安定してきたので、立派なものです。
ただその方が勘違いされていたのは、「1つ目の事業の優先度を下げてしまったこと」です。

2つ目の事業ではテイクアウト専門の海鮮丼屋さんをやろうと、色々準備を進めており、それはそれは猪突猛進で頑張っていらっしゃいました。

それも決して悪いことではありませんが、居酒屋さんの運営が少しおざなりになってしまい、スタッフが従業員と揉めてしまったり、売上管理がきちんとできなかったりと、現場で小さなトラブルが起こるようになってしまったようです。そういうことが起こると、途中で海鮮丼のお店の準備も止めて、飲食店の運営テコ入れに時間を割かないといけなくなりますよね><。

実際、数ヶ月2店舗目の準備が停まってしまいました。

居酒屋さんの運営は、経営者であるAさんがいなくても十分回るような体制を作ってから、2店舗目の準備をすべきだったのです。

Aさんの場合は、頼れる店長を育てるテイクアウトはまず居酒屋さんで試してみる、など段階的な進め方をした方がよかったのでしょう。

 

新事業は、既存事業を維持するのに必要なお金を食いつぶしてないか?

そして、こちらの方が致命傷でした。

Aさんは、既存事業である飲食店の維持に必要なお金まで、新規事業に充ててしまっていたのです。

これはAさんがわざとやってしまった訳ではなく、既存事業に必要な運転資金を正確に計算していなかったことが理由だそうです。

私はこれを聞いて、「何でそんなことを…」とは思いませんでした。経費がかかりやすいビジネスの経営者は、意外と運転資金の計算を見誤ります。

季節要因やサービス業なら尚更、お客様の入りは読み切れないところがありますし。
結局Aさんは、途中まで進めていた新規事業は完全ストップし、飲食店事業のフォローに当面注力せざるを得なくなりました。数ヶ月経っても、まだ新規事業の準備は再開していません。

既存事業を続けていくつもりがあるのであれば、新規事業が同じ規模に育つまではは既存事業がメイン事業です。油断してはいけません。

私達の感覚では、新規事業に使うお金は、ぶっちゃけ無くなっても困らないお金そのまま。残っていても税金で持って行かれてしまうお金。など、完全にフリーのお金で始めるのがベストです(諸事情はあると思いますが)。

その計算が不安なうちは、安易に新規事業に手を出すべきではありません。気をつけましょう。